MTG │ 解説記事 │ 高橋優太【統率者オススメカード紹介 -黒編- 】

今回は統率者特集・黒です。

アンケートでも統率者で青の次に強い色と言われる黒。その黒の強さを述べて行きます。

統率者特集、前回までのまとめはコチラ。

マナ加速編
土地編
青編

※ラッシュメディア記事内紹介のカードは
カード名のリンク、記事末尾の
バナーを
クリックで通販サイトへアクセスできます

通販サイト(https://www.cardrush-mtg.jp/)

■サーチ

優先度:高

黒の強さの一番の理由はサーチ呪文です。レガシー禁止、ヴィンテージ1枚制限である歴代最強サーチ呪文はデッキの安定性を高めてくれます。

特に《吸血の教示者》《悪魔の教示者》は黒ければ悩まず入れて良い強さ。

伝国の玉璽》も強いですが、入手が非常に難しい上に超高額なので、本気で黒の統率者を組む人向けの「ガチ」カードです。

レガシー禁止級とまでは行きませんが、優秀なサーチ呪文たち。

悪魔の意図》はクリーチャー生贄がメリットになるデッキで使いたいです。

特定のカードを探すサーチとしても便利で、なおかつ青と組み合わせる事でコンボを狙えるのが《Demonic Consultation》《汚れた契約》。

青には《タッサの神託者》《研究室の偏執狂》《神秘を操る者、ジェイス》など、ライブラリーが0枚になる事が勝利条件のカードがあります。

Demonic Consultation》でデッキに入っていないカード名を指定するとライブラリーを0枚に出来るので《タッサの神託者》でお手軽勝利。

汚れた契約》の場合は、同じ名前の基本土地を複数枚入れなければ、ライブラリーを意図的に0枚に出来ます。

墓地に落とすクリーチャーをサーチ。特に《生き埋め》は様々なコンボが狙えるカードです。

まず《生き埋め》で墓地に《壊死のウーズ》《歩行バリスタ》《Phyrexian Devourer》の3種類を墓地に落とし、《壊死のウーズ》を墓地から戦場に戻します。

壊死のウーズ》が墓地にある《歩行バリスタ》《Phyrexian Devourer》の起動型能力を持つため、ライブラリートップのカードを追放してその分の+1/+1カウンター付与、その+1/+1カウンターを《歩行バリスタ》の能力で対象に1点ダメージ。

この手順を繰り返して、ライブラリー内のカードの総マナコスト分のダメージが狙えます。

統率者レジェンズの《敵対工作員》《船殻破り》は大きな影響を与えました。青との黒の強さはこの2つにも起因しています。

黒はサーチが強いので《敵対工作員》も持ってきやすく、なおかつ《敵対工作員》で相手のサーチに制限をかけるのが強みです。

優先度:中

願い爪のタリスマン》はコンボ重視のデッキで追加のサーチとして。《敵対工作員》をサーチしておくと、《願い爪のタリスマン》を使われた時に美味しくいただけます。

霊廟の秘密》は墓地肥やしが多いデッキでのサーチ要因として。墓地のクリーチャーが0枚でも0マナのカードは探せますが、黒のカードしか探せない事に注意!

法務官の掌握》は相手の《魔力の墓所》をサーチする事が多いです。自分のデッキに解決策が無い時は、相手のデッキに頼りましょう。

最後の審判》は強制的にライブラリーを5枚にするので、青のライブラリーが0枚になる事が勝利条件のカードと組み合わせましょう。

優先度:低

サーチとしては上記のものより少し劣りますが、特定のキーカードに頼ったデッキなら「変成」もどうぞ。

■莫大アドバンテージ

優先度:高

サーチ呪文と共に、黒の強さを支えている3枚です。

初期ライフが40の統率者なら《ネクロポーテンス》《むかつき》で莫大なアドバンテージを獲得できます。どちらもライフを払って10枚以上手札を増やす、超凶悪な性能!

そしてヴィンテージ1枚制限、パワー9に匹敵する性能を持つ《ヨーグモスの意志》。そのターン中、墓地のカードが全て使えるようになるので、《暗黒の儀式》《ライオンの瞳のダイアモンド》などでマナを増やしながら《悪魔の教示者》《吸血の教示者》でサーチとやりたい放題!

ヨーグモスの意志》は正直禁止されていないのが不思議なくらいの強さです。

ボーラスの城塞》は《むかつき》と少し似ており、手に入れたカードのマナコスト分ライフを失います。《師範の占い独楽》とコンボで、独楽でドロー→デッキの一番上の独楽を1点ライフ支払ってプレイ、をライフがある限り続けられます。

黒の統率者デッキを組む際は、デッキ内の総マナコストを低くすることで、《むかつき》《ボーラスの城塞》でより多くのカードにアクセスできます。

優先度:中

統率者は99枚デッキなので、《深淵への覗き込み》ならライフを半分払って30-40枚ドローできます。

■ドロー

優先度:高

2マナ2ドローは序盤を安定させてくれます。《血の署名》は対象のプレイヤーなので《誤った指図》されてしまうのが短所。

優先度:中

統率者は初期ライフが40なため、ライフをドローに変換する呪文は使いやすいです。《苦い真理》は3色以上のデッキで。

ライフ40でも《冥府の契約》《残酷な取り引き》は大ダメージ…それでも手札は一気に増えます。コストが黒黒黒なので、黒マナをライフで払う《ヨーグモスの息子、ケリク》などのコンボデッキでどうぞ。

闇取引》は手札を捨てる事を強制するので、後に紹介する《無駄省き》と相性良し。

血の取引者、ヴィリス》は自らライフを支払う黒の性質に合っており、ファイレクシアマナなどと組み合わせれば膨大なドローが出来ます。《再活性》で墓地から戻すと8点ライフを失うので、なんと8枚ドロー!

リアニメイトでお手軽勝利できる《グリセルブランド》は統率者禁止カードですが、上手く回った時の《血の取引者、ヴィリス》は《グリセルブランド》に匹敵するくらいのドロー性能です。

優先度:低

ファイレクシアの闘技場》は序盤に置いた上で3ターン以上経過しないと元が取れないので、どうしても他のドローよりも優先度が落ちます。同じマナ域に《ネクロポーテンス》という最強エンチャントがあるのも理由です。

ロークスワイン城》も後半のマナフラッドした状態なら良いのですが、黒には《沼》を参照するカードが多いため、《沼》よりも弱い場面が目立ちます。

■リアニメイト

優先度:高

墓地からクリーチャーを場に戻すのは黒の得意技。《再活性》はマナコストが軽く、相手の墓地のクリーチャーも対象に取れるため、非常に使いやすいです。

死体発掘》は各プレイヤーに効果があるので相手の墓地に注意。自分から積極的に墓地を増やせるデッキで使いましょう。

浅すぎる墓穴》《死体のダンス》は1ターンのみですが速攻を付与できます。「墓地にある一番上のクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す」なので自分で選べるわけではありません。墓地の順番には要注意!

エンチャント版のリアニメイト。3種類とも相手の墓地のクリーチャーも対象に取れます。

Dance of the Dead》はマナを払わないとアンタップ出来ませんが、その分+1/+1カウンターが乗るので《歩行バリスタ》と一緒に。

ネクロマンシー》はインスタント・タイミングでも唱える事が出来て、その代わりインスタント・タイミングの場合はターン終了時に生贄になります。

優先度:中

戦慄の復活》はフラッシュバックが0マナなので、ライブラリーを大量に墓地に落とせるデッキや生贄が用意できるデッキで。

犠牲》は《生き埋め》との相性バッチリ!《生き埋め》の項目で述べた《壊死のウーズ》コンボや、《不浄なる者、ミケウス》《トリスケリオン》で無限ダメージが狙えます。

自分のデッキのクリーチャータイプが統一されているなら《総帥の召集》で大量に戻せます。しかし《総帥の召集》は相手もクリーチャータイプを宣言して戻す点に注意。

戦場に戻すのとは異なりますが、継続的な墓地回収として《ファイレクシア流再利用》も良いです。フレーバーテキストも面白い(死は労働をやめる理由にはならん)

黒単だと《》多めのデッキ構築になりますが、黒系フェッチランドを入れておくことで《魔女の小屋》をサーチ出来るのも覚えておきましょう。

■サクリ台

死亡誘発型能力を持つクリーチャーや、墓地にあると効果を発揮するクリーチャーのためにサクリ台(生贄台)は便利。

サディストの催眠術師》は重いですが、大量にクリーチャーを用意できれば一気に手札を刈り取ります。

ファイレクシアの塔》はかなり使いやすいサクリ台で、黒を使う利点でもあります。悩まずに入れて良い性能。

黒では無いですが、黒のカードとのシナジーが多い供犠台。《オルゾフの御曹子、テイサ》《不浄なる者、ミケウス》などの統率者でおススメ。

サクリ台と関連して、クリーチャー生贄と相性の良い能力です。

ズーラポートの殺し屋》《無慈悲な略奪者》は自分のコントロールするクリーチャー死亡で誘発、《血の芸術家》は相手のクリーチャーでも誘発します。

不気味な腸卜師》は自分のコントロールするクリーチャー死亡でドロー。

■サクられクリーチャー

サクリ台の次は、良く生贄にされるクリーチャーを紹介。

縫い師への供給者》は墓地を一気に6枚貯められます。《恐血鬼》はフェッチランドとの組み合わせで何度も生贄に。さらに生贄が欲しいなら蘇生コストの軽い《屑肉の地のゾンビ》も。

深淵の門番》は死亡誘発で各プレイヤーがクリーチャーを1体生贄。

精神を刻むもの》は各プレイヤーの手札を0枚にします。相手のドローステップ中にサクリましょう。

各プレイヤーに生贄を要求する「肉袋」系統。《疫病造り師》《悪魔の信奉者》はプレインズウォーカーも生贄に出来ます。

墓地回収系呪文で何度も使って、相手のリソースを削りましょう。

■除去

優先度:高

クリーチャー除去は黒の得意分野。その中でもコストの低いものを優先しています。

四肢切断》は殆どのクリーチャーを除去出来て、ライフを払えば1マナで撃てるのが魅力。同様に《殺し》もライフを払えば0マナで撃てます。

致命的なはしゃぎ回り》は統率者をコントロールしていれば0マナで使えて、追放除去なので死亡誘発型能力も無視できます。

優先度:中

マジックの長い歴史の中でも、黒で任意の対象のエンチャントを破壊出来るのは《大群への給餌》だけ!

残忍な切断》は探査で1マナで撃てますが、黒は墓地を再利用する事が多いので、なるべく墓地は減らしたくありません。

叫び大口》はクリーチャーである事がメリットで、死亡誘発型能力や墓地利用と相性良し。

それぞれ「各対戦相手は生贄に捧げる」カードです。4人で対戦する統率者なら普段よりも強い!

自分のデッキにサクリ台、サクられクリーチャーが多いなら《墓穴までの契約》《エレボスの指図》で相手のクリーチャーを除去して行きましょう。

戦慄衆の将軍、リリアナ》も2体生贄の除去として使えます。常在型能力が強いので、サクリ台、サクられクリーチャーが多いならドローエンジンにもなります。

■全体除去

シンプルな全体除去。なんだかんだ《滅び》が一番使いやすいです。

悪疫》の系譜で、各プレイヤーの土地、手札、ライフを削ります。全員のリソースを削るデッキ、統率者《恐怖の神、ターグリッド》などでどうぞ。

■マナ加速

優先度:高

一気にマナを増やせるのも黒の強さの理由です。

暗黒の儀式》は黒の基本カードで、《弱者選別》はサクリ台でもあります。《忌むべき者の歌》は墓地のクリーチャーの枚数分黒マナ補給、これも《生き埋め》と相性良し。

Sacrifice》は追加コストでクリーチャーを1体生け贄に捧げて、生け贄に捧げたクリーチャーのマナコストに等しい黒マナを生み出します。《グルマグのアンコウ》などの探査持ちや、コストを軽減できるクリーチャーを出して《Sacrifice》すれば一気にマナが増えます。

上記のように、マナ加速からドロー呪文を連鎖させる際に、そのコストを軽減してくれる《黒玉の大メダル》はとても便利。黒単なら必須と言えます。

黒単で《》を多く入れることのメリットは、これらの土地が強いからです。

Lake of the Dead》は《》を大量消費しますが、3ターン目に最速6マナを生み出せます。《陰謀団の貴重品室》は沼の数だけマナ加速。

ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》は戦場の全ての土地タイプを《》にするので、《Lake of the Dead》《陰謀団の貴重品室》や他の無色土地なども《》カウント出来るようになります。

マナを増やすクリーチャー達。《ブラッド・ペット》《Basal Thrull》は自身を生贄で黒マナを生み、《スカージの使い魔》は手札を黒マナに変換します。

黒は《ネクロポーテンス》《むかつき》で莫大なアドバンテージを獲得が出来るので、《スカージの使い魔》でマナに変換して使っていきましょう。

優先度:中

》を参照するマナ加速その2。《沸き立つ汚泥》は土地をアンタップするカードがあれば良し。

黒玉の大メダル》と異なり、クリーチャー呪文しかコスト軽減できないですが、その分1点ドレインが付いています。

Soldevi Adnate》は黒のクリーチャーかアーティファクト・クリーチャーを1体生け贄に捧げて、生け贄に捧げたクリーチャーのマナコストに等しい黒マナを生み出します。

ギックスの僧侶》は実質0マナで出せるので、生贄に捧げるのに丁度良く、無色マナを黒マナに変換する役割もあります。

ブラッド・ペット》《Basal Thrull》で物足りないなら、追加で《血の臣下》《基底スリヴァー》もどうぞ。

■手札破壊

各プレイヤーに影響を与える手札破壊。ストレージ常連だった《抑圧》も今では立派な高額レアで、呪文を唱える度にディスカードを強制します。

最近の2マナ1/1は「各対戦相手」と書いてあります。《貪欲なるネズミ》とは違うのだよ!サクるクリーチャーとしても便利。

野望の宮廷》は統治者を維持出来れば強いのですが、対戦相手からヘイトを集めて攻撃を受けやすくなるのが難点。

吸心》は4人対戦では3ドローになります、多人数向けのカード。《夜陰明神》は相手のドローステップ後に起動しましょう。

無駄省き》は対戦相手が多いほど、マナ、ドロー、ゾンビが誘発しやすく、統率者では《意外な授かり物》《Wheel of Fortune》といった全員ディスカードも起こるので、その際に《無駄省き》は強いです。

小物泥棒、チビボネ》《恐怖の神、ターグリッド》は手札破壊と組み合わせて強い統率者です。

■その他

全てのクリーチャーを黒くします。黒のクリーチャーが死亡するたびに白の1/1トークンを生成する《オルゾフの御曹子、テイサ》とコンボで、無限生贄が出来るようになります。

統率者は各デッキがショックランドや《森の知恵》、もしくは戦闘ダメージなどでライフを失うので、探索カウンター3個の条件は容易です。

対戦相手の墓地にカードが置かれるたびに2点ルーズが付くので、相手の行動をかなり抑制できます。《血の長の昇天》はかなり強いカードです。

非常に珍しい、黒の打ち消し呪文。3点ライフを払ってクリーチャーを打ち消します。

対象変更呪文。《時間のねじれ》や、プレイヤーを対象にしたドロー呪文を頂きましょう。

長いテキストですが、要約すると「ドロー・ステップ以外にカードを引いた場合、手札があるなら手札を1枚捨ててから、1枚引く。手札がないなら、カードは引けず1枚切削する」です。

相手の追加ドロー対策として強いですが、超高額カードなので入手しにくいのが難点。


アップキープにクリーチャーを生贄にすることでアーティファクトを破壊します。珍しく黒のアーティファクト破壊かつ、サクリ台です。

土地から生み出すマナが強制的に黒マナになります。《恐血鬼》など、毎ターン生贄に出来るクリーチャーがいれば《汚染》でマナロックになります。

相手に何も出来なくするカードなのでかなりヘイト値が高いです。ガチデッキ向け。


黒はライフを支払ってカードを引くことが多いので、その回復手段として《アスフォデルの灰色商人》。

各対戦相手が失ったライフの合計に等しいライフを得るので、かなり回復できます。

メインから無理なく積める墓地対策、便利。

■黒単統率者候補

黒で最強クラスの統率者です。コピー、ストーム、ファイレクシアマナなど、カードゲームで0マナにする効果は大抵やらかしています。

ケリクを出してからドローを連鎖して、《暗黒の儀式》などでマナ加速。失ったライフは《アスフォデルの灰色商人》《霊気貯蔵器》で回復。

黒はサーチとドローが強いため、そのターン中にコンボが決まりやすく、《ヨーグモスの息子、ケリク》は強すぎてソリティア(1人回し)になる事もあります。

サクリ台やアドバンテージエンジン。クリーチャー生贄が好きな人向け。

■おわりに

統率者は人気フォーマットに関わらず資料が非常に少ない。

数年経ってもアーカイブとして残せるような便利な記事があればと考えて、今回も全力で書きました。

他の色も読みたいと思ったら、是非Twitterでこの記事について語ってね!皆さんの意見が記事に反映されます。

それではまた。

↓クリックで通販サイトへ↓

関連記事一覧