MTG │ 解説記事 │ 高橋優太【統率者オススメカード紹介 -青編- 】

新年、あけましておめでとうございます。

2021年も定期的に記事を発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、統率者で最強の色は何かというアンケートを行ったところ、以下の結果が出ました。

約20分の集計でしたが、結果は青がダントツ。

というわけで、今回は統率者最強色と言われる青について考えながら、おすすめのカードを紹介して行きます。

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■ドロー呪文

青が最強たる理由の一つがドロー呪文。

優先度:高

マジックの歴史上でも最高レベルのドロー呪文4種。デッキの全てが1枚ずつの統率者では、安定性を上げてくれて「探査」コストになる軽いドロー呪文は重要。この4種類は悩まずに採用して良いです。

渦まく知識》はフェッチランドとの組み合わせが強いですが、《船殻破り》の登場により手札を失うリスクが出来ました。青い相手には3マナが立っていない時にプレイしましょう。

Mystic Remora》は相手が非クリーチャー呪文をプレイしたときに4マナを払わないと自分が1ドロー。非常に強力ですが、累加アップキープで毎ターン1マナ→2マナ→3マナと維持コストが増えていきます。

Mystic Remora》は維持コストが厳しいので、自分のデッキが複数の無色マナを出しやすいかが採用する基準になります。

リスティックの研究》はマナ加速から序盤に出せると非常に強力。どちらも多人数数ゆえに誘発する回数が多いのが強みで、3-4枚は簡単にドロー出来ます。

統率者の定番カードですが、後半引くと弱いため絶対入るとまではいきません。自分のデッキに3マナが多過ぎではないか、も考えましょう。

大あわての捜索》は2マナ出す土地が多ければマナ加速になります。《繁茂》《はびこり》などの緑のエンチャント(土地)と相性良し。

意外な授かり物》はマナ加速全開のデッキで強く、1ターン目に《モックス・ダイアモンド》《魔力の墓所》からプレイすると、マナ加速で失った手札も補充出来ます。

相手にも手札の入れ替えを強制するので、せっかくキープした7枚を違う7枚に引き直させる妨害の役割もあります。


噴出》はデッキを選ぶものの、レガシー禁止の強さは伊達じゃない。

踏査》《芽ぐみ》などの緑の追加セットランドと相性が良く、《冬の宝珠》《静態の宝珠》といったアンタップが少なくなるカードと組み合わせても良いです。


統率者は初期ライフ40なので3点払うリスクが低く、土地にメリットが付いていると考えられます。7マナでプレイすることも結構あります。青マナが濃いデッキなら悩まず採用して良いです。

これもレガシー禁止の強さは伊達じゃない。

フェッチランドや軽いインスタント・ソーサリー呪文を駆使すれば軽いコストでプレイできます。探査のために単色でもフェッチランドを入れるのもアリ。

優先度:中

モダンでも少し見かけるドロー呪文。まずは上の1マナ4種類が優先ですが、追加でドローが必要な時に。

特に《手練》は《船殻破り》《覆いを割く者、ナーセット》の影響を受けません。

ドロー呪文としてはまずまず。墓地を貯めやすい。これも《船殻破り》《覆いを割く者、ナーセット》の影響を受けない。

■追加ドロー禁止


船殻破り》は統率者でも大きな影響を与えました。どのデッキも安定性アップのためにドロー呪文を多用するので、それを無効化する《船殻破り》は本当に強い。

青はアーティファクトとのシナジーが多いので、出た宝物トークンを《最高工匠卿、ウルザ》のマナ生成に使ったりも出来ます。

船殻破り》《敵対工作員》の登場により、1マナのインスタント除去も評価が上がっています

船殻破り》と比較すると攻撃で落とされやすいです。《覆いを割く者、ナーセット》は後述する「全員7枚ドロー」とセット運用かなと思います。

■全員7枚ドロー

全員7枚ドロー呪文は失った手札を一気に補充出来ますが、相手も強化します。

マナ加速から序盤に撃つか、相手の追加ドローを禁止した状態で撃つのがベスト。

優先度:高

かつてはパワー9の中でも最弱と言われていましたが、統率者需要によりここ数年で値段が跳ね上がり、今ではBlack Lotus》に次いでパワー9でも2位の値段になっています。

元祖7枚ドローだけあって3マナと最も軽く、墓地もすべて混ぜるため墓地対策にもなります。

Timetwister》は解決後に墓地に行き、追放されないのも特徴。《瞬唱の魔道士》などで再利用できます。


土地を6枚アンタップするので、2マナ生み出す土地や緑のエンチャント(土地)、それと《High Tide》とも相性良し。

これも統率者需要により最近跳ね上がりました。フラッシュバックコストだと軽くなるので、《ライオンの瞳のダイヤモンド》で手札を捨てて墓地から撃つ、などの使い方があります。

優先度:低

他にも全員7枚ドローはいくつか候補があります。《ゲームプラン》は相手からのマナも借りる事が出来ます。

しかし全員7枚ドローは入れすぎると相手の手札も強化してしまうので、基本的には「優先度:高」の3つを採用で良いと思います。

相手にドローさせる事がメリットになる統率者《精神破壊者、ネクサル》なら全員7枚ドローを入れるか検討します。

■サーチ

ドロー呪文同様に、ライブラリーから特定のカードを探すサーチ呪文も統率者では重宝されます。

神秘の教示者》は基本的にはアドバンテージを失いますが、《時間の熟達》をサーチすれば実質3マナで追加ターンを得ます。

商人の巻物》は青のインスタント限定なので、《High Tide》《劇的な逆転》《転換》など特定のコンボパーツサーチ用に。

交錯の混乱》は半分はサーチ、半分は打ち消しで、打ち消しとしても及第点。

青単よりは2色以上のデッキの方が、より強い2マナを「変成」出来ます。


デッキの全てが1枚ずつなので、《直観》を使う時は「欲しいカードA、墓地回収、墓地回収」もしくは「欲しいカードA、似た効果のB、似た効果のC」と言った使い方になります。

墓地回収できる黒や緑と組み合わせると強いカードです。

コスト2以下とサーチ範囲が少し狭いですが、クリーチャーである事を利用して墓地からリアニメイトしたり、「明滅」で再利用したりします。種族がウィザードなのも《巻物の君、あざみ》《激浪の研究室》と相性良し。

■特殊勝利

統率者の歴史を変えたと言われる超強力フィニッシャー。

主に青黒で使用され、《Demonic Consultation》《汚れた契約》と組み合わせてライブラリーを0枚にして勝利します。

合計3-4マナで勝利できるのは破格で、青黒はドローとサーチの色なのでコンボの再現性も高い。

あまりにも簡単に勝つので、ゲームをかなり「ガチ」寄りにしてしまうカードでもあります。正直強すぎると思いますし、禁止されてもおかしくない性能です。

統率者は4人で行うゲームなので、「あなたはゲームに勝利する」という条件は「相手のライフ40×3を削って勝利」と比べても容易。

ライブラリーを削って勝利するのは青の得意技。これも《Demonic Consultation》《汚れた契約》とコンボで即勝利でき、青黒という色の強さを実感します。

■追加ターン

優先度:高

 

青の強さの理由の一つとして追加ターンがあります。

統率者は4人対戦なので、1対1のゲームに比べて自分のターンを増やす効果は強い。単純に3人のターンをスキップしているわけですからね。

3人のターンを減らせばその分妨害される回数も減りますし、自分の勝利条件やアドバンテージ獲得に向けた準備が出来ます。

基本となるのは5マナの追加ターンで、同型再録で3種類《荊州占拠》《時間操作》《時間のねじれ》。

時間の熟達》も《神秘の教示者》との組み合わせで奇跡できるので強力。追加ターンを入れるならまずはこの4種類から。

優先度:中

 


さらに追加ターンしたい人のために。

瞬間の味わい》は3マナの追加ターンですがアンタップしないので、効果としては《探検》のような追加セットランド+ドローに近いです。

アンタップしなくてもマナを生み出せる《創造の座、オムナス》《時間の大魔道士、テフェリー》と組み合わせたい。

永劫での歩み》をバイバックすることも起こるので、青なら島は多めの構築が良いと思います。

フェッチランドから《神秘の聖域》をサーチしてもう一回《時間のねじれ》を撃つ事があるのも、島多めの理由ですね。僕の感覚としては島が合計20枚以上欲しいです。

優先度:低

 

悪名高き群れ》はならず者専用、《明日の標》はデッキに戻るので無限ターン用のコンボパーツです。

■パーマネント干渉手段

優先度:高

 

青の基本除去。どれも相手に3/3を渡しますが、ほとんどの場合で渡す3/3よりも除去するクリーチャーの方が強いので問題無いです。

序盤に高速で出てきた相手の統率者に主導権を握らせない為にも、軽い除去は必須と言えます。

優先度:中

基本は優先度:高の3枚で良いですが、追加の除去枠。

不実》は土地アンタップを活かせるデッキで。

袖の下》は相手依存なので、あまりおすすめ出来ません。

露骨な窃盗》は最も強いパーマネントを3つ奪える、多人数戦ならではのカード。

召し上げ》は自分が「時」で追加ターン、相手が「金」でパーマネントを奪取できます。コストはとても重いものの、追加ターンかプレイさえ出来ればそのまま勝利出来る性能です。

どちらもかなり重いので、マナアーティファクトでマナが伸びやすい青茶系のデッキでどうぞ。

■打ち消し呪文

優先度:高

 

打ち消し呪文の考え方としては、相手の勝利条件妨害と、自分への妨害に対する妨害。

コストは軽ければ軽いほど良くて、プレイ条件が容易な0マナの《精神的つまづき》《激情の後見》は青ければ悩まず採用できます。

マナ吸収》は構える2マナが少し重いものの、適切に打ち消せれば次のターンには5-6マナにジャンプアップ出来ます。

0マナの打ち消し呪文たち。

否定の力》《意志の力》は青が濃いデッキなら妨害として非常に優秀。デッキに青のカードが30枚以上入っているなら、代用コストでプレイできると思います。

誤った指図》は《時間のねじれ》の対象を変更出来ますが、《時間操作》は対象を取っていなかったりと、テキストが異なるので注意。

精神壊しの罠》は相手のコンボへの抑制で、他の0マナの打ち消しと異なり手札やマナを要求しないのが長所。

優先度:中

打ち消し呪文はマナを構えるため、基本的にマナ損になりやすいです。基本的には2マナ以下であるべき。

1マナの優先順位は難しいですが、《払拭》→《狼狽の嵐》→《呪文貫き》の順かなと思います。

汎用性が高く、シングルシンボルなので撃ちやすい打ち消し呪文。

遅延》は1対1よりも効果が大きく感じるのは、追加ターンと同じ理屈で自分まで回ってくるターンが長いからでしょうか。

島を要求する0マナの打ち消し呪文。概ね青単用のカードです。

妨害》は《噴出》と同様に、《冬の宝珠》《静態の宝珠》などのアンタップが少なくなるカードと組み合わせて良いです。

優先度:低

起動型能力や誘発型能力を打ち消しますが、少し限定的。自分の誘発を打ち消すコンボ等が無い限りは、優先度:高のものを採用で良さそうです。

■アーティファクト関連1

青はアーティファクトとのシナジーが多い色でもあります。サーチ手段も非常に豊富。

特に《粗石の魔道士》は《魔力の墓所》《太陽の指輪》《師範の占い独楽》をサーチ出来て便利。

Copy Artifact》は相手の《魔力の墓所》《太陽の指輪》をコピーして序盤のスピードに追い付きましょう。

Transmute Artifact》はアーティファクトを1つ生け贄にして、生け贄のアーティファクトよりもサーチしたアーティファクトの方が重い場合、差分のマナ・コストを支払います。要するにマナさえ支払えば、どんなアーティファクトでもサーチ可能。

Power Artifact》はアーティファクトの起動コストを減らすので、《玄武岩のモノリス》《厳かなモノリス》とコンボで無限無色マナを生み出せます。

アーティファクトたちをアンタップして更なるマナを生み出します。

劇的な逆転》は《等時の王笏》に刻印して、土地以外から3マナ以上出せれば無限マナです。

青はアーティファクトを奪う手段も豊富。相手の《魔力の墓所》《太陽の指輪》を奪いましょう。

どちらもならず者なので、《悪名高き群れ》などを「徘徊」できます。

■アーティファクト関連2

それぞれアーティファクトとのシナジーを持ちます。統率者指定しても、アーティファクトデッキにただ入れる場合でも良し。


青茶系デッキの最高峰はその名の通り、《最高工匠卿、ウルザ》。

任意のタイミングでアーティファクトをタップできるので、《冬の宝珠》《静態の宝珠》で相手のアンタップを制限して、自分はエンド時にウルザ能力で《宝珠》をタップしましょう。これらの《宝珠》はタップ状態ではアンタップを阻害しないのです。


青茶系デッキその2。

時間の大魔道士、テフェリー》を統率者指定、パーマネント3つで合計5マナ以上(青1マナを含む)生み出せる状態にしてから《鎖のヴェール》を起動することで無限マナ・無限ドローになります。

テフェリーのマイナス能力でマナが増えていき、《鎖のヴェール》で忠誠度能力の使用回数を増やしていきます。忠誠度0になったら統率領域に置き、再度唱える。これを繰り返していき、間にプラス能力を挟むことで、無限マナ・無限ドローが完成します。

■バウンス

優先度:高


バウンスは基本的には一時しのぎでしかなく、アドバンテージを失う要素があります。1マナで軽い《蒸気の連鎖》が最優先。

ごく稀に自分の《魔力の墓所》を戻してマナ加速に使う事もあります。

優先度:中

サイクロンの裂け目》は7マナ超過で全て戻せますが、やはり重いため、マナ加速のある青緑や青茶での候補。

断絶》は2マナ土地と一緒に使うことで、マナ加速も可能です。

優先度:低

 

自分のデッキが低速コントロールで、相手のクリーチャーを一時的に対処したい場合には全体バウンスも活用しましょう。

■クリーチャー


直観》で持ってくる候補としてあがりやすい。黒と組み合わせると墓地からリアニメイトも出来ます。


「戦場に出た時○○」の効果が多ければ採用、青緑、青白など。


対戦相手が3人いる分、《聖別されたスフィンクス》は生き残れば莫大なドローをもたらします。

ただコピーされるとお互いがドローしまくる泥試合になります。


8マナとかなり重いですが、出れば追加ターンに近い効果。

デッキのクリーチャーを《副陽のスフィンクス》だけにして、《ドルイドの誓い》《変身》などから出したいです。


0マナのカードと組み合わせて繰り返し《魔力の墓所》をバウンスして、無限マナを狙えます。

10マナと非常に重いですが、自分は7枚ドロー、相手はエンド時にすべてディスカード。

これも《副陽のスフィンクス》と同じく、《再活性》でリアニメイトや《ドルイドの誓い》など、マナコストを無視して出すようなカードと組み合わせたいです。

■コピー

特に《ファイレクシアの変形者》は実質3マナでアーティファクトもコピーできるので便利。

■その他


島から出るマナが1ターンだけ2倍になります。

時のらせん》《不実》など土地をアンタップする呪文と相性良し。


火想者ニヴ=ミゼット》《竜英傑、ニヴ=ミゼット》《パルン、ニヴ=ミゼット》など、二ヴ=ミゼットとのコンボでドロー→1点がループします。

ライブラリーの枚数分しかダメージを与えられない点に注意。無限コンボではありません。


墓地を貯めたいデッキで、主に自分が対象。


上陸系コンボに。

珊瑚兜の撤退》と手札から土地を出すクリーチャーが場にあれば、《シミックの成長室》などの自身を戻すことのできる土地とコンボが起きます。

歩く大地図》をタップで《シミックの成長室》を出して《シミックの成長室》自体を戻す→《歩く大地図》をアンタップして繰り返し→無限上陸なので《円渦海峡の暴君、アシー》でドローなど。


部族デッキでのクリーチャータイプ調整。

全部が忍者になるので《虎の影、百合子》が沢山誘発します。


軽いインスタント・ソーサリーをなるべくデッキに入れず、《マーフォークの秘守り》などの出来事クリーチャーを《呪文変容》で打ち消すことで、デッキ内の重い呪文を唱えられるかも。


デッキ内のクリーチャーの数を絞ることで、上記の《副陽のスフィンクス》をはじめとした大型クリーチャーを踏み倒せます。《ドワーフの鉱山》などのトークン生成カードやミシュラランドと組み合わせましょう。

■青単統率者候補

■おわりに

統率者は人気フォーマットに関わらず資料が非常に少ないので、デッキ構築の際の参考になればと記事を書きました。自分でも何度も見返せる内容にしたい所。

まずは最強色と名高い青。アンケートによると黒が2位だったので、次回は黒を書くつもりです。

皆さんの意見が記事に反映されているので、「#EDH」で語ってもらえると助かります。

それではまた。

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