MTG │ 大会レポート │ 高橋優太【第16期ヴィンテージ神決定戦】

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マジックは長い歴史の中で、強すぎて禁止になってしまったカードも存在します。

しかしその禁止になるほどの強力カードも「制限カード」という名目で各1枚ずつなら使えて、ド派手なカードパワーを楽しめるフォーマット。それがヴィンテージ!

僕自身も普段から週1でヴィンテージを楽しんでおり、先週末は晴れる屋さんの大会「ヴィンテージ神決定戦」に参加しました。以下そのレポートです。

※ヴィンテージに関連するカードの紹介記事も合わせてどうぞ。

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■ヴィンテージメタゲーム

最近のヴィンテージのトレンドは墓地デッキ。マジックオンライン上でのイベントでも最多勝率を出していました。

Bazaar of Baghdad》起動から1ターン目に出た《虚ろな者》を手札破壊やカウンターで守ればそれだけでゲームに勝ちます。

また、《死儀礼のシャーマン》《縫い師への供給者》から2ターン目に《甦る死滅都市、ホガーク》を出す緑黒ホガークも最近の流行で、《剣を鍬に》の採用率が低いヴィンテージではホガークは殆ど対処されません。

Bazaar of Baghdad》経由でクリーチャーを0マナで出して《意志の力》《活性の力》で補助する動きがあまりにも強く、7枚キープした《Bazaar of Baghdad》デッキは全てを粉砕するパワーがあります。その分《Bazaar of Baghdad》が初手に来るまでマリガンするリスクがあり墓地対策に弱い欠点もありますが、メインは最強と呼ぶのにふさわしいデッキです。

また、今回参加する「ヴィンテージ神決定戦」は優勝した場合現在のチャンピオンと戦う必要があります。

現ヴィンテージ神の方が「ドレッジ」使いと言う事もあり、当たる事を考えてメインから無理なく墓地を対策できるデッキを探しました。

■4Cゼロックス


2 《Tropical Island
2 《Volcanic Island
2 《Underground Sea
1 《神秘の聖域
2 《溢れかえる岸辺
2 《霧深い雨林
2 《汚染された三角州
2 《沸騰する小湖
2 《不毛の大地
1 《露天鉱床
4 《死儀礼のシャーマン
2 《タルモゴイフ
1 《ヴリンの神童、ジェイス
1 《Ancestral Recall
1 《Time Walk
1 《Mox Sapphire
1 《Mox Jet
1 《Mox Ruby
1 《Mox Emerald
3 《定業
2 《紅蓮破
1 《渦まく知識
1 《思案
1 《狼狽の嵐
1 《ギタクシア派の調査
1 《精神的つまづき
1 《吸血の教示者
1 《悪魔の教示者
1 《商人の巻物
1 《否定の力
4 《意志の力
1 《噴出
1 《宝船の巡航
1 《墓掘りの檻
3 《レンと六番
3 《ダク・フェイデン
1 《覆いを割く者、ナーセット
1 《王冠泥棒、オーコ

サイドボード
4 《虚空の力線
2 《致命的な一押し
2 《自然の要求
2 《紅蓮破
2 《精神壊しの罠
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale
1 《魔力流出
1 《貪欲な罠

青黒赤緑、それぞれの色から歴代最高の性能のものを集めた4色コントロールデッキです。

「メインから無理なく墓地を対策」というテーマを考えたとき、最も当てはまるのが《死儀礼のシャーマン》でした。

混成マナにより単色のカードよりもプレイしやすく、好きな色マナ補助によりマナベースを支え、後半はライフ回復/ダメージ源にもなる。レガシーで禁止された歴史が証明する通り、《死儀礼のシャーマン》は最高級の1マナクリーチャーです。

これが《封じ込める僧侶》や《安らかなる眠り》だと、確かに墓地デッキにはとても強いのですがそれ以外と当たった時に無駄カードになってしまいます。

あくまで単体での性能を持ちながら墓地対策にもなるのは《死儀礼のシャーマン》以外に思い付きませんでした。

ヴィンテージと言う環境を定義したときに思い付くのは、やはり墓地の《Bazaar of Baghdad》、アーティファクトの《Mishra’s Workshop》の2つ。

どちらも壊れたカードパワーを持つ2枚であり、3ターン場に残れば勝つほどの性能です。これらの複数回の起動を防ぐためにも、《不毛の大地》+《露天鉱床》の土地破壊セットを合計3枚採用。土地破壊は《死儀礼のシャーマン》のマナ能力とも相性が良いです。

レガシーでは禁止された時期が異なるため共存することはありませんでしたが、ヴィンテージなら《死儀礼のシャーマン》《レンと六番》の夢のコンビが使用可能。1ターン目に《死儀礼のシャーマン》、2ターン目に《不毛の大地》で相手の土地を破壊して死儀礼からマナ生成→《レンと六番》で不毛を回収という凄まじい動きが出来ます。

ヴィンテージでは《Mox》シリーズなどアーティファクトの使用率が高い為、《ダク・フェイデン》の[-2]で相手の1マナを減らして自分は1マナ増えます。

レンと六番》で土地が余るため、ダクの[+1]能力での手札入れ替えと相性良し。墓地デッキに対しても相手の《虚ろな者》を奪う役割があります。

自分が《覆いを割く者、ナーセット》をコントロールしているなら、[+1]を相手に起動することで手札を減らせます。

「メインから無理なく墓地を対策」するために、1枚だけ《墓掘りの檻》を入れてそれを《吸血の教示者》《悪魔の教示者》でサーチするという手法を取りました。《吸血の教示者》《悪魔の教示者》はそれぞれが制限カードになるほどのの強さであり、いつ引いても状況に合わせたものを持ってこれる万能サーチ呪文です。

ヴィンテージでの《墓掘りの檻》は思ったよりも対策出来る範囲が広く、《死の国からの脱出》《ヨーグモスの意志》が墓地から呪文を唱える事を防いだり、《ドルイドの誓い》からクリーチャーが出てくる事を防ぎます。

■制限カードの取捨選択

Black Lotus》と言えば値段も性能もマジックの中でも最強と呼ばれるのに相応しいカードですが、今回のリストでは採用していません。

この4Cゼロックスは継続してマナを使うコントロールデッキであり、《Black Lotus》での爆発的なマナ加速よりも継続して毎ターンマナを出せる《Mox》《死儀礼のシャーマン》を優先しました。

意外と《Black Lotus》から出して嬉しい3-4マナのカードが少なく、無理して1ターン目に《ダク・フェイデン》するくらいなら《死儀礼のシャーマン》から2ターン目《ダク・フェイデン》の方がリソースを失わないからです。

4色なためマナベースも通常よりも多い枚数で、18枚の土地+《Mox》4枚+《死儀礼のシャーマン》で合計26枚。これはヴィンテージの中ではかなり多い方です。

18枚の土地はそれぞれに役割がありどれも削れないため、泣く泣く《Black Lotus》を解雇しました。

そして《Black Lotus》を諦めてまで入れた18枚目の土地が《神秘の聖域》。おそらく値段差は10万倍以上あります。

ヴィンテージは制限カードが強いので、 《Ancestral Recall》 《Time Walk》などの超強力カードをフェッチランドからサーチできる《神秘の聖域》で再利用できるのは大きな魅力。

また《神秘の聖域》は島でもあるため、《噴出》のコストで手札に戻す事で再び制限カードを使い回す事が出来ます。

レンと六番》により土地を伸ばす事が出来るようになっている半面マナフラッドしやすいので、土地がスペルに変わる《神秘の聖域》は最近のお気に入りです。

レンと六番》と《死儀礼のシャーマン》により自分でもかなり墓地を使うため探査が貯まりにくく、探査スペルは1枚が限度だと判断しました。

4色デッキなので色マナが少なくて済む《宝船の巡航》のみの採用で、《時を越えた探索》は諦めています。

ヴィンテージは歴代の強力カードを余すことなく使えるフォーマットですが、制限カードの中でも自分のデッキに合ったものと合わないものがあります。

強いからと言って何でも放り込むのではなく、自分の動きと噛み合っているかで1枚差しを厳選しました。

■ヴィンテージ神決定戦

予選

BYE
〇ピッチヴァイン
〇《人目を引く詮索者》ゴブリンコンボ
〇ジェスカイ《逆説的な結果
ID 発掘
〇《最後の審判

決勝ラウンド

〇《最後の審判
〇4色《逆説的な結果
〇4色ルーツリーコンボ

神決定戦

〇発掘

※動画はコチラ

【生放送】第16期ヴィンテージ神決定戦

フォーマットの頂点を決める闘い、神決定戦。 神vs.挑戦者の激闘をお届けします! ■神決定戦とは http://www.hareruyamtg.com/jp/pages/kami_series.aspx 実況:かつおぶし石川(https://twitter.com/katuobusi717) 解説:11~13期ヴ…

– 晴れる屋より引用 –

対発掘で2-2で迎えた最終戦、マリガンを重ねても《虚空の力線》が見つからず大ピンチ。そしてトリプルマリガン後・・・

至高の4枚!喜んでキープ!

1マリガンで6枚に《Ancestral Recall》 があった時は本当に迷いましたが、「《虚空の力線》がカード3枚分以上の価値があるから初手に来るまでマリガンする」と自分ルールを決めていたのでトリプルマリガンを決行。

最後は最高の初手に恵まれて勝つ事が出来ました。

優勝、そしてヴィンテージ神就任!!!

■おわりに

半年ぶりにリアルマジック、紙での大会に参加しました。

やはり紙の質感や自慢のコレクションを見せ合うゲームは良いですね。

特にヴィンテージはカードにこだわる方が多いので、フルFoilデッキや黒枠パワー9、黒枠デュアランなど目の保養になりました。いつかは僕もフルFoil黒枠のヴィンテージデッキを組みたい所。

ヴィンテージはマジックの最高峰のカードパワーであり、ド派手なゲーム展開とお互いの0マナでの妨害が見どころです。

僕も毎週日曜日にヴィンテージ配信を行っていますので、これで興味を持った方はぜひ遊びに来てください

vendilion_mtg – Twitch

Yuta Takahashi@Vendilion/MTG Rivals League Competiter.

(配信ページ→https://www.twitch.tv/vendilion_mtg)

それではまた。

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