MTG │ 解説記事 │ 高橋優太【統率者オススメカード紹介 -土地編- 】
Hi,
第二回目の統率者記事で、今回は土地を特集します。
統率者で意外と難しいのが土地。
無色土地を入れすぎると事故の原因にもなりますし、マナアーティファクト同様にデッキの基盤を支えるカードであり、枚数のバランスが難しいです。
今回は統率者で使う可能性のある土地を紹介していきます。
『マナ加速』を特集した前回記事はコチラからどうぞ。
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■多色土地(優先度高)
デッキに入れる頻度の高い順で紹介します。
採用基準になる要素として、「アンタップ状態で出る」「2色以上出る」ものを優先しています。
・フェッチランド
統率者で必須となる土地がフェッチランド。
アンタップインかつ5色カウントであり、色マナ補正になります。
単色のデッキでも《渦まく知識》《師範の占い独楽》を使った後でライブラリーをシャッフルするためにフェッチランドが必要ですし、墓地に行くことで《宝船の巡航》などの「探査」を持つカードのコストになる、《世界のるつぼ》で墓地からプレイできる等のメリットもあります。
《水蓮のコブラ》のように「上陸」持ちを複数使うにも役立つフェッチランド。
まずはフェッチランド10種類+《虹色の眺望》から揃えるのがおすすめです。
・デュアルランド
そしてフェッチランドからサーチしてくるのは・・・デュアルランド!
アンタップインかつ土地タイプも持っており、マジックの歴史上最高の2色土地です。
しかしデュアルランドは1枚数万円とあまりにも高額で手が出にくい。
安く遊びたいなら次に紹介するショックランド・トライオームでも十分強いです。
・ショックランド
・トライオーム
2点ライフを支払うものの、デュアルランドとほとんど遜色ない性能のショックランド。
統率者はカードを各1枚ずつしか入れられませんが、ショックランドやデュアルランドは頻繁にサーチするので毎回見る事になります。
また、イコリアで登場したトライオームは土地タイプを3つ持っているためフェッチランドからサーチ可能で、3色・4色・5色のデッキでのマナベースを支えます。
・クラウドランド
対戦相手が複数居る統率者ではアンタップインかつ2色カウント。デュアルランドと遜色ない性能です。
全10種類あるので、自分のデッキの色に合っているなら迷わず入れましょう。
・キャノピーランド
1点ライフを支払うものの、後半マナが余った時に1ドロー出来る土地。
統率者は初期ライフが40なのでデメリットがそこまで気になりません。
自分が1ターン目に出したい色マナの出る土地なら採用して問題ないでしょう。
・ダメージランド
ダメージは受けるもののアンタップインの2色カウントで、全10種類あります。
前項でも触れた通り、統率者は初期ライフが40なのでデメリットがそこまで気になりません。
キャノピーランド同様、自分が1ターン目に出したい色マナの出る土地を採用しましょう。
余談ですが統率者の普及により、再録回数の少ない「友好色ダメージランド」が少し値上がりしています。
意外にも《硫黄泉》が一番人気。
・チェックランド
《Tundra》《神聖なる泉》などデュアルランドやショックランドでも土地タイプが合っていれば、《氷河の城砦》はアンタップ状態で出ます。
これも全10種類あります。
ただし特殊地形が沢山入っているとタップインの可能性が上がるので、デッキ内のバランスには注意しましょう。必ず入る程の強さでは無いです。
デッキ構築の際の基準として、チェックランドが参照する土地が合計20枚以上入っていれば十分アンタップインすると思います。
■多色土地(優先度低)
上記の物よりは優先度が低いですが、デッキによっては採用候補となるものを紹介します。
・お帰りランド
タップインになりますが手札を失わずにマナを伸ばすことの出来る、通称「お帰りランド」。全10種類。
破壊されたときや手札に戻されたときにマナを損してしまう欠点がありますが、土地を多く伸ばしたいデッキなら採用候補になります。
主に《踏査》《芽ぐみ》などの毎ターン追加セットランドする緑と相性が良いです。
・フィルターランド
無色マナを色マナ2つに変換する《アゾリウスの印鑑》に近い役割の土地。友好色のみで、全5種類。
単体でマナが出ず1マナのインスタントを構えるのに不便ですが、アーティファクトから無色マナが多く出るデッキなら色マナ変換する役割で入れたいカードです。
・ハイブリッドランド
対応した色マナを2つ出す土地。全10種類。
ダブルシンボルやトリプルシンボルのカードが多いなら採用候補になります。
特に黒は《ネクロポーテンス》《冥府の契約》などトリプルシンボルの強いドローがあるので、主に黒を含んだ多色デッキ向けの土地です。
・ファストランド
自分の土地が3つ以下ならアンタップ状態で出る2色土地。全10種類。
ゲーム中盤以降はほとんどタップインすることになり、初手にあったときしか強くないのであまりおすすめ出来ません。
・バトルランド、シャドウランド
アンタップ条件が厳しいので、おすすめ出来ません。
・その他
未来予知収録の《涙の川》《燃え柳の木立ち》はアンタップインかつ2色カウントなので色が合っていればおすすめ。
■5色土地
5色出る土地は《統率の塔》が最高で、これは多色の統率者全てに入る必須カードと言えます。
次に続くのが《真鍮の都》《マナの合流点》で、ライフが40の統率者ではデメリットがそこまで気になりません。
《宝石の洞窟》は後手で初手にあった時に《金属モックス》のようなマナ加速が出来て、デッキを選ばず採用出来る強力な土地。統率者では後手は3/4の確率で来ます。
《風変わりな果樹園》は《友なる石》と同じ性質で、相手が単色の統率者だった場合に弱くなってしまうのであまりおすすめしません。
《魂の洞窟》は「打ち消されなければ勝つ」統率者での安全弁として採用できます。
クリーチャー中心の部族デッキなら、《魂の洞窟》《古代の聖塔》も5色土地として運用できます。
■マナ加速土地
《古えの墳墓》もライフ40の統率者ではデメリットが薄く、多くのデッキで無条件に採用できる強力な土地です。マナアーティファクトの多いデッキなら尚良し。
序盤になんとしてもマナ加速したいデッキなら、《裏切り者の都》《水晶鉱脈》も候補に挙がります。
《サプラーツォの岩礁》は各色5種類存在し、タップインですが2回2マナが出せます。
・沼参照マナ加速
沼参照でマナを増やせるのは黒の特権。
《陰謀団の要塞》《陰謀団の貴重品室》は沼の数だけマナを増やし、《Lake of the Dead》は沼を生贄で3ターン目に6マナ出せます。
《陰謀団の貴重品室》は統率者の黒単人気で値段が跳ね上がりましたね。
・土地を増やす
能力で土地を伸ばせる土地です。
《クローサの境界》は平地と森参照なのでショックランドやデュアルランドも持ってくる事が出来ます。
《地形形成装置》は単色デッキ専用。
■サクリ台
「○○が墓地に行った時」など、誘発型能力を使うためにクリーチャーを生贄にしたいタイミングは多いです。
そのため、任意のタイミングでクリーチャーを生贄に出来るカードは重宝されます。
《ファイレクシアの塔》は黒の死亡誘発型能力とも相性が良くマナを増やすことができて、《高級市場》はどの色でも使えるサクリ台。
《City of Shadows》は厳密には生贄ではなく追放なのですが、自分のクリーチャーを減らしてマナが増えて行きます。
《Diamond Valley》はサクリ台ですがマナが出ないので、《ファイレクシアの塔》《高級市場》で十分かなと思います。
■アンタップイン色マナ伝説土地
※注《カラカス》は統率者では強すぎて禁止
アンタップインかつ能力を持った伝説の土地。神河ブロックに5種類と《雲の宮殿、朧宮》、レジェンドに5種類あります。
特に強いのは《水辺の学舎、水面院》で、《ニクスの睡蓮》をアンタップしてマナを増やしたり、《巻物の君、あざみ》をアンタップしてドローすることができます。
《雲の宮殿、朧宮》は追加セットランドする《円渦海峡の暴君、アシー》など青緑系のデッキで、《ペンデルヘイヴン》は殴る系の統率者で使います。
他のレジェンドの伝説土地はあまり強くないですが、ごく稀に《窒息》などの土地対策カードを出される事があるので、それで嵌らないように特殊地形を散らす使い方があります。
■無色
《統率の灯台》は複数回破壊された統率者のマナコストを軽減してくれます。
《家路》はそこまでコントロール奪取が多いわけではないので優先度は低めです。むしろ自分から相手のコントロールに移動するカードと組み合わせて使いたいですね。
《爆発域》はX=1,2で起動しますが、なるべく《世界のるつぼ》のようなカードとセットで使っていきたいです。
《さびれた寺院》は《はびこり》《ガイアの揺籃の地》のお供で、実質緑のカード。
《山賊の頭の間》は《悟った達人、ナーセット》《山賊の頭、伍堂》など、殴ったら勝つ統率者に速攻を与えましょう。
無色土地は色事故の原因にもなるので、2色以上のデッキでは色マナを優先したいので、基本的には単色デッキでの採用と考えて良いです。
単色デッキでも合計5枚くらいが限度かなと考えています。
■追加ドロー
単色デッキでマナベースに余裕があるなら無色の追加ドロー土地も候補に挙がります。
《セファリッドの円形闘技場》は後半のマナフラッドを大きく防いでくれてデメリットも薄いので、青ければ悩まず採用して良いです。
《海の中心、御心》《ガイアー岬の療養所》は相手の追加ドローを封じる《船殻破り》と相性良し。
■その他
・コピー
・部族土地
・ミシュラランド
デッキにクリーチャーを1枚だけ入れて、《変身》《異形化》でサーチする場合にミシュラランドを入れましょう。
・土地破壊
《世界のるつぼ》《ラムナプの採掘者》のお供に。
《地盤の際》《黄塵地帯》は比較すると少し弱い。
・回収
・墓地対策
・クリーチャー強化
ジェネラルダメージ21点を狙うデッキで。
■高いけど強い
《ガイアの揺籃の地》は自分のクリーチャーの総数分マナを生み、土地をアンタップするカードとの相性が最高です。
《Mishra’s Workshop》はアーティファクトのプレイにのみ使用できる3マナ土地。
《The Tabernacle at Pendrell Vale》は全てのクリーチャーに「1マナ払わないと破壊」の能力を付与します。
《Bazaar of Baghdad》は墓地活用デッキや、《常智のリエール》とのコンボが強力。
1枚数万円~数十万円しますが、どれも本当に強い。
これらに手を出したらあなたも統率者フリーク。
■おわりに
統率者は自由度が高い分あれもこれも入れたくなり、特にマナベースは適当になりがちです。
意外とロングゲームになることも多く、毎ターン土地が置けた方が良いのではと最適な土地枚数を考えています。
60枚デッキの土地枚数は速攻デッキなら20枚(33%)、中速なら24-26枚(41%)、長くゲームするコントロールなら26-28枚(45%)。
統率者は99枚デッキなので、あてはめると速攻コンボなら33枚、中速なら41枚、長くゲームするコントロールなら45枚になります。
《魔力の墓所》《太陽の指輪》は軽いので土地同様にマナベース換算する事が出来て、《秘儀の印鑑》などの2マナアーティファクトは呪文扱いかなと考えています。
土地は最低30枚は必要で、自分のデッキのゲームレンジに合わせて枚数調整して、無色マナを入れすぎないように注意しましょう。
マナベースはまだまだ悩みどころなので、良い案があれば是非Twitterのコメントで教えてください。
それではまた。