MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【禁止改訂と《密輸人の回転翼機》の可能性】
先日、マジック界に激震走る、大きな禁止改訂が行われました!(公式記事はこちら)
《大いなる創造者、カーン》禁止
《地質鑑定士》禁止
《密輸人の回転翼機》解禁
今回は禁止になった2枚のカードと、《密輸人の回転翼機》の可能性についてお話していきます。
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■禁止改訂雑感
パイオニアで《大いなる創造者、カーン》と《地質鑑定士》が禁止。
《大いなる創造者、カーン》は緑単信心で使用され、常在型能力で相手の機体や《魔女のかまど》といったアーティファクトの起動を抑止しながら、「-2」で状況に合わせたカードをサーチ。サイドボードの種類を多くするほど強くなるので、よくカーンは「-2」の能力が15個あると比喩されていました。
カーンの能力用にサイドボードを散らして、《真髄の針》や《減衰球》といった特定の相手に効くカードをメイン戦から使えます。他にも《領事の旗艦、スカイソブリン》《街並みの地ならし屋》で除去しながら攻めつつ、《死に至る大釜》の裏面が無限コンボのパーツにもなる!サイドボード15枚を割いてでも使う程、カーンの「-2」能力は強かったし、マナ加速からの3ターン目カーンはマウントを取る性能が高かった!
新セットが発売されると何かしらアーティファクトが出るので「-2」が強化されていき、加えてカーン自体がアーティファクトの起動を禁止するので、新しいアーティファクトを出す度にカーンが2つの点で問題になる事も禁止の理由だと思います。
今後はカーンが禁止されたことにより、機体などのアーティファクトを主軸にしたデッキが増えていくことが予想されます。
《地質鑑定士》は、マナを構えていないと宝物トークンから3ターンキルするプレッシャーがあまりにも大きく、インスタントの妨害手段の無いデッキをメタゲームから追い出しました。
2マナのクリーチャーを出したら返しに負けるような環境は健全とは言えないので、これは良い措置に思えます。発見コンボは、《クイントリウス・カンド》型が形を変えて生き残っていくでしょう。
そして《密輸人の回転翼機》の解禁!かつてスタンダードで使えたころは、グランプリ(1000人規模の大会)のトップ8入賞者が全員4枚使っていた実績のあるカードです!
2019年の初期のパイオニアでは使えましたが、当時は黒単のアグロデッキが強くなりすぎて禁止に。時を経て、パイオニアの全体的なカードパワーが上がったので、解禁しても問題ないと判断されたようです。
《激情》は《まだ死んでいない》と組み合わせることで、8点ダメージ振り分けしつつ4/4二段攻撃が爆誕!《悲嘆》で手札破壊、《激情》で盤面除去と対応できる幅が広く、ラクドス想起がTier1である理由になっていました。
《激情》禁止により、《まだ死んでいない》とコンボできるのが《悲嘆》だけ。《悲嘆》4枚だけだと、《まだ死んでいない》が手札で浮くことも増えるので、ラクドス想起というデッキが大幅減少するでしょう。《儚い存在》と組み合わせて、オルゾフ型の想起デッキも出てくるかもしれませんが、《孤独》を《まだ死んでいない》したとしても4/3絆魂で、4/4二段攻撃に比べたら可愛いものです。
《豆の木をのぼれ》は出た時点で1ドローするので、破壊したとしても根本的な1対1交換が難しく、《力線の束縛》や《孤独》を1回でも唱えていたらお釣りが来ていました。
主に4色や5色のコントロールで《豆の木をのぼれ》は使われていましたが、今後は《レンと六番》や《創造の座、オムナス》といった、従来の4cオムナスに戻っていくのかなと予想しています。
モダンでの《激情》《豆の木をのぼれ》禁止で、ヨーグモスと《死せる生》の立ち位置が良くなりそうです。
ヨーグモスは《激情》で複数除去されやすかったですが、それもなくなり、《死せる生》は天敵だった《ダウスィーの虚空歩き》が減りそうです。(ラクドス想起以外で《ダウスィーの虚空歩き》は使われていないので)
事前に話題になっていた《悲嘆》禁止が起きなかったので、《死せる生》はデッキ強度はそのままで、ラクドス想起が減ることはかなりプラスに作用しそう。
さて、ここからはパイオニアの《密輸人の回転翼機》の可能性について考えていきます。
■《密輸人の回転翼機》について考える。
コプターが使えた頃のスタンダードGP。
トップ8で32枚使用。https://t.co/nWWwrGvsja— Yuta Takahashi (@Vendilion) December 5, 2023
《密輸人の回転翼機》
上位のデッキに共通しているのは、「
《スレイベンの検査官》はリソースを減らさずに出せて、
《密輸人の回転翼機》は引いて捨てる能力なので、
引いて捨てるのと相性が良さそうなカード達。
《死の飢えのタイタン、クロクサ》は、
《鏡割りの寓話》の2章と《密輸人の回転翼機》
《密輸人の回転翼機》はカードタイプが機体なので、
しかし既存のアブザンパルへリオンは1マナクリーチャーが少なく
《黙示録、シェオルドレッド》を出してから《密輸人の回転翼機》
■サンプルデッキ:ラクドスサクリファイス
サンプルデッキ |
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デッキリスト | |
4:《血の墓所/Blood Crypt》 4:《荒廃踏みの小道/Blightstep Pathway》 2:《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》 2:《硫黄泉/Sulfurous Springs》 1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》 2:《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》 1:《見捨てられたぬかるみ、竹沼/Takenuma, Abandoned Mire》 1:《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》 2:《バグベアの居住地/Den of the Bugbear》 1:《反逆のるつぼ、霜剣山/Sokenzan, Crucible of Defiance》 1:《沼/Swamp》 1:《山/Mountain》 22 Lands 3:《不運な目撃者/Unlucky Witness》 |
2:《初子さらい/Claim the Firstborn》 4:《命取りの論争/Deadly Dispute》 4:《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter》 4:《致命的な一押し/Fatal Push》 4:《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》 4:《魔女のかまど/Witch’s Oven》 22 other spells 1:《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》 |
ラクドス・サクリファイスは《密輸人の回転翼機》
《大釜の使い魔》は搭乗して良し、
《大釜の使い魔》《不運な目撃者》
そして《死の飢えのタイタン、クロクサ》
■サンプルデッキ:グルール機体
サンプルデッキ | |
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デッキリスト | |
4:《銅線の地溝/Copperline Gorge》 4:《カープルーザンの森/Karplusan Forest》 4:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》 2:《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway》 1:《バグベアの居住地/Den of the Bugbear》 1:《反逆のるつぼ、霜剣山/Sokenzan, Crucible of Defiance》 2:《ハイドラの巣/Lair of the Hydra》 1:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》 3:《変わり谷/Mutavault》 1:《森/Forest》 1:《山/Mountain》 24 Lands 4:《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》 |
3:《アクロス戦争/The Akroan War》 4:《狩人の贖罪/The Huntsman’s Redemption》 4:《エシカの戦車/Esika’s Chariot》 4:《密輸人の回転翼機/Smuggler’s Copter》 1:《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》 16 other spells 1:《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》》 |
グルール機体も《密輸人の回転翼機》を強く使えます!
《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》に加えて《
今までのグルール機体は良い2マナ域が少ないデッキだったので、1ターン目のエルフを処理されると2ターン目の動きが寂しかったのですが、《密輸人の回転翼機》はそこに丁度良く、後半引いた土地や《ラノワールのエルフ》を捨ててドローに代わるのも良いです。
《無謀な嵐探し》で速攻を持つ《密輸人の回転翼機》
《アクロス戦争》の3章能力のときに、
ここらへんの土地も、《密輸人の回転翼機》
《至高の評決》されても返しに攻撃出来ていい!逆に《至高の評決》は、《密輸人の回転翼機》
■おわりに
《密輸人の回転翼機》は2マナと軽いアーティファクトなので、
これを意識するなら、除去の選択も《削剥》《コラガンの命令》
パイオニアとレガシーで行われるThe Last Sun 2023には僕も参加予定なので、
それではまた。