MTG │ デッキ紹介│ 高橋優太【ヒストリックの有力デッキ紹介】

今週はスタンダード禁止改定に加えて、指輪物語の新カード大量公開と、大きな発表が続きました。

3種類とも複数のリソースを稼ぎながら強い盤面を作り、その上で単体除去では対処しにくいです。《削剥》《強迫》《否認》を適正ターンに上手く合わせられないとそのまま敗北する程、3種類のプレッシャーは大きかった。

今後わかりやすく強くなるのは白でしょう。《婚礼の発表》《放浪皇》、そして《策謀の予見者、ラフィーン》が健在。禁止改定直後、まずはエスパーレジェンズと、白系ミッドレンジがメタゲームの中心になりそうです。

さてスタンダードが激変を迎える中ですが、スタンの大型イベントがしばらく無いため、今回の記事で扱うのはヒストリックです。

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■ヒストリック予選スケジュールと、アリーナチャンピオンシップまでの道のり

・アリーナスケジュール(リンク先は英語)
・ヒストリックについてはこちら

ヒストリックはMTGアリーナ専用のフォーマットで、現実には印刷されていないアリーナ専用カードも多数使用できます。カードプールはパイオニアに近く、緑単信心、イゼットフェニックスなど見慣れたデッキも多数存在します。さらには、アリーナ上のみの使用でカードが強化されたり、逆に弱体化しているものもあります。

ヒストリックでは、3月にアリーナ上で発表されたイニストラードを覆う影・リマスターや、兄弟戦争の旧枠アーティファクト、さらには機械兵団の進軍の多元宇宙枠も使用する事が出来ます。(《敏捷なこそ泥、ラガバン》は強すぎて即禁止されました)
瞬唱の魔道士》《グリセルブランド》などイニストラードブロックの懐かしの強力カード達も使用可能で、デッキ構築の幅が広いためデッキの種類も多く、非常に面白いフォーマットです。


そして来週6月10日に、ヒストリックで予選ウィークエンドが開催されます。

6月3日および6月9日に開催される予選プレイインを勝利するか、5月中にゲーム内のランクをミシックまで上げる事によって、「予選ウィークエンド」への参加権利が手に入ります。
次に6月10日に開催される「予選ウィークエンド」初日で7勝を達成することで、2日目に進出。2日目で7勝を達成すると、アリーナ・チャンピオンシップへの参加権利が付与されます。

アリーナ・チャンピオンシップは、最低賞金でも$1,500、優勝者には$30,000とかなり高額賞金に加えて、優勝者と準優勝者には、その年の世界選手権の権利が付与されます。
実際過去に開催されたアリーナ・チャンピオンシップでも日本人参加者が多く、アリーナから世界レベルを目指せるチャンス!

6月の予選ウィークエンドに向けて、ヒストリックの主要なデッキを解説して行きます。
デッキリストは、3月に開催されたアリーナ・チャンピオンシップ2の結果を参考にしています。
(参考:MTGMelee)

■イゼットウィザード

【インポートデータ】

インスタント・ソーサリーを唱える事で強化される、各種ウィザード達で攻めて行くデッキです。
ヒストリックでは、《対称の賢者》はアリーナ仕様で通常より強化され、1マナパワー3飛行の高打点になっています。自分以外のパワーも3に出来るので、《戦慄衆の秘儀術師》のパワーを3にする事で、攻撃時の誘発型能力で3マナまで唱えられるようになります!

種族をウィザードに統一するメリットは、《導師の導き》と《魔術師の稲妻》。

導師の導き》は、これも《対称の賢者》同様にアリーナ仕様で強化されて、2マナに変更されています。《魔術師の稲妻》はウィザードさえいれば《稲妻》!
そして《瞬唱の魔道士》もウィザードなので、これらの《導師の導き》と《魔術師の稲妻》を再利用して行きます。《魔術師の稲妻》フラッシュバックで6点与える光景は、昔のモダンを思い出す、どこか懐かしい光景です。

他フォーマットでは禁止された《表現の反復》は、ヒストリックでは問題なく4枚使用できます。《表現の反復》については今更語る事も少なく、これを使える事が青赤を選ぶ理由になるほどの強力なカードです。
導師の導き》《表現の反復》と2種類のリソース回復カードがあるため、後半も粘り強く戦えて、さらにはそれらを《瞬唱の魔道士》でフラッシュバックすることでリソースを補給し続けます。

1マナから攻めるデッキでありながら後半も強く、《無謀な怒り》を強く使えるので除去の質も良く、さらにサイドボードも強い。
ヒストリックの中でも、特におすすめ出来るデッキです。

機械兵団の進軍の加入により、青赤系はサイドボードが強化されています。

石術の連射》はマナ効率の良い除去で、特に《ドミナリアの英雄、テフェリー》を倒すのに最適で、《戦慄衆の秘儀術師》で墓地から唱えられるのが良い!
方程式の改変》は緑単信心に良く効く打ち消し呪文です。確定カウンターであることと、盤面にも触れる《霊気の疾風》との比較は一長一短なので、枚数を散らす選択肢もあると思います。
ナヒリの戦争術》は、《黙示録、シェオルドレッド》を除去出来て、タフネスが低いクリーチャーを対象にした場合はアドバンテージを取れます。

■ラクドスアルカニスト

【インポートデータ】

8枚の手札破壊呪文で相手を妨害し、そこから《戦慄衆の秘儀術師》で序盤からリードを広げていく事を狙うデッキです。
致命的な一押し》は《税血の収穫者》が入っていない分で紛争しにくいですが、それでも2マナ以下除去で十分強く、《鏡割りの寓話》の宝物や3章への変身により紛争条件を達成できます。
1マナで相手の《黙示録、シェオルドレッド》を除去出来る事が何よりも重要!

パイオニアのラクドス系との一番の違いは《波の巨人、クルシアス》!
MTGアリーナ専用のカードで、終了ステップに手札を捨てて、ある程度範囲を絞ったサーチを行うことが出来ます。
例えば土地を捨てて「野望」を選べば1マナ以上のカードが手札に入り、逆に土地が欲しいときは1マナのカードを捨てて「方便」を選べば土地が手に入ります。
3マナのカードを捨てて「野望」を選べば、確定で《黙示録、シェオルドレッド》をサーチできます。手札を毎ターン捨てれるので墓地が溜まりやすく、《死の飢えのタイタン、クロクサ》の脱出もすぐに達成。

しかし《波の巨人、クルシアス》にも弱点はあり、エンドステップ誘発なので、相手がインスタント除去を構えている状況では強く使う事が出来ません。

そのためマナを構えている相手には、除去に強い性質を持つ《鏡割りの寓話》《歴戦の紅蓮術士》をプレイして行きます。《歴戦の紅蓮術士》は特に赤黒同系で強く、《キキジキの鏡像》でコピーすればドローを進めて行けます。《歴戦の紅蓮術士》のトークン生成が強いからこそ、相手の横展開に弱い《ヴェールのリリアナ》はラクドスでの使用率が低いです。

ヒストリックは1マナから展開するデッキが多いので、相手の初速に追い付くためにも《絞殺》は必要。《絞殺》は《放浪皇》などを落とすにも便利です。
戦慄衆の秘儀術師》で墓地から唱える事を考えると《絞殺》は良いのですが、ソーサリーなのが悩ましい。《波の巨人、クルシアス》《暗黒時代の後継、ジャーシル》を1回誘発させた上で《絞殺》となってしまいます。

なので、《絞殺》とは別に《削剥》《無情な行動》のようなインスタント除去も少し欲しい所。特にサイド後は《未認可霊柩車》を出される事が多く、《削剥》は75枚に合計2枚は必要だと思います。
ヒストリックにはアーティファクト主体のデッキも居るので、《喉首狙い》よりは《無情な行動》が良いです。

クリーチャーの選定で、《戦慄衆の秘儀術師》を入れずに《税血の収穫者》《砕骨の巨人》を採用した、パイオニアに近い構成のラクドスミッドレンジも存在します。
そちらのラクドスミッドレンジも試したのですが、ヒストリックにおいてタフネス2を除去するカードとタフネス3を除去するカードには差があり、《税血の収穫者》《砕骨の巨人》は少し除去としての性能が劣ります。

環境で良く使われるのが《戦慄衆の秘儀術師》《波の巨人、クルシアス》《暗黒時代の後継、ジャーシル》とタフネス3が多い事が理由で、2点火力では少し物足りない事が多く、逆に3点の《絞殺》は強く感じます。
絞殺》を墓地から唱えれて強く使える事を加味した上で、ラクドスは《戦慄衆の秘儀術師》型の方が良さそうです。

■緑単信心

【インポートデータ】

パイオニアでもおなじみの緑単信心。パイオニアと異なり、《ニッサの誓い》がカードプールに無いので《龍神、ニコル・ボーラス》は採用できず、《鎖のヴェール》も無いので無限コンボのルートが減っていますが、それでも大部分はパイオニアと一緒です。

ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》と2種類のマナクリーチャーからマナ加速してから《老樹林のトロール》《茨の騎兵》。どちらも攻撃時ブロック時両方で活躍するサイズであり、除去されてもマナ加速につながります。

老樹林のトロール》《茨の騎兵》はどちらも色マナシンボルが多いので、《ニクスの祭殿、ニクソス》によって大量マナを生み出す事が出来て、そこからプレインズウォーカーや《収穫祭の襲撃》で大幅に展開して勝利します。

新加入の《ポルクラノスの再誕》は、トリプルシンボルで《ニクスの祭殿、ニクソス》のマナ生成を補助します。変身能力によって後半マナが余った状況は変身して、6/6絆魂で攻めて行けます。裏面は他のハイドラが死亡時に誘発するので、実は《ハイドラの巣》が死亡したときにも誘発します。
老樹林のトロール》と合わせて8枚になったことにより、2ターン目にパワー4のトリプルシンボルを出す再現性が高くなりました。攻めても良し、マナ加速しても良し!

ヒストリックの緑単信心がパイオニアと最も異なる箇所は、使えるアーティファクトの種類が多いので、《大いなる創造者、カーン》の「-2」でのサーチ先が多い事です。
なんと《ファイレクシアの変形者》をサーチして、自分の《茨の騎兵》をコピーしたり、相手の《黙示録、シェオルドレッド》をコピーできます!
兄弟戦争の旧枠アーティファクトも使えるので、《ワームとぐろエンジン》もサーチ可能です。《ポルクラノスの再誕》の裏面と合わせて、新旧6/6絆魂たちが並ぶ光景は胸が熱くなります!!!

ポルクラノスの再誕》を優先したため今回のリストには不採用ですが、《スカイシュラウドの援護者、フレイアリーズ》を入れた緑単信心も存在します。
ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》をサーチしたり、アンタップしてマナを増やしたりと、2ターン目に出せれば強い!

■アブザンパルへリオン

【インポートデータ】

ウィザーブルームの命令》《忌まわしい回収》といった自身のデッキを切削するカードで《パルヘリオンⅡ》を墓地に落として、《大牙勢団の総長、脂牙》で戦場に直接出して勝利します。
パイオニアでお馴染みのデッキで、2月末のプロツアー・ファイレクシアでDavid Inglisさんが使用したデッキリストを参考にしています。

大牙勢団の総長、脂牙》に大きく依存したデッキなので、これをサーチするために《ウルヴェンワルド横断》が採用。
発生の器》は墓地を肥やすためと、エンチャントカウントで昂揚達成を早めるためです。

序盤から白黒緑の3色が求められて、その上で土地は21枚と少な目なので、アブザンパルへリオンは、マナベースがかなりタイトなデッキです。
2色土地だけだと色マナバランスが不足するので、3色アンタップインとして《マナの合流点》が4枚フル採用。《マナの合流点》を入れた上で白12:黒16:緑15と、これでもギリギリの数字です。

マナの合流点》4枚はライフの喪失が心配になりますが、アブザンパルへリオンはゲームレンジを短く設定するデッキなので、自身が序盤きちんと回る構成にするのは理にかなっています。
マナの合流点》4枚により、《屑鉄造りの雑種犬》の蘇生の赤マナを用意できるという恩恵もあり、この手札入れ替えで《パルヘリオンⅡ》を墓地に落とせます。

サイドボードは墓地対策される事が多いデッキなので、手札破壊から《黙示録、シェオルドレッド》や《エシカの戦車》と言った、軸をずらしてミッドレンジ的な戦い方をする事も考慮します。
ウルヴェンワルド横断》から《黙示録、シェオルドレッド》サーチ可能なので、サイド後のプランになりやすいです。

■おわりに

今回紹介した以外にも、《エスパーの歩哨》からスタートする親和やオーラ、《遺跡ガニ》や《不可思の一瞥》を持つ青黒ライブラリーアウト、《偉大なる統一者、アトラクサ》を高速召喚する《不屈の独創力》。
さらにはイゼットフェニックス、ケシスコンボなど、多種多様なデッキが存在します。

ちょうどパイオニアとモダンの中間地点のような感覚で、プレイしていて非常に楽しいので、ヒストリックおすすめです!遊んでみて下さい。

それではまた。


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