MTG │ 新弾レビュー │ 井川良彦【ニューカペナの街角】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川です。

今回からMTGアリーナでの実装が1週間遅くなったこと、そして紙マジックが復活してきたこともあり、今週末のプレリリースは従来より盛り上がりそうです。紙派としては嬉しい限りですね。

ということで今回は毎度恒例、最新エキスパンション『ニューカペナの街角』のレビューです。

いつも通り趣味100%でお届けします!どうぞ!

今回のトップレア。スタンダードだけでなく色々のフォーマットで使われそうです。

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★目指せワンショットキル!こんな簡単にパワー倍にして大丈夫?

見た目は地味ですが爆発力の塊。簡単にパワーを上げることができるので、1パン20点アタックも夢ではありません。

元々のパワーこそ1ですが、同一ターンにクリーチャーを5体出せればそれだけで1×2×2×2×2×2=32点。ご丁寧に速攻・トランプルを持っているのでブロッカーすら乗り越えてゲームエンド!

その昔《大いなるガルガドン》や《ナントゥーコの鞘虫》に《致命的な激情》を打っていた僕としては、こういうワンショットカードには目がありません。色々考えてみましょう。

スタンダードであれば、一番軽くて多くのトークンを生み出せるのは《害獣の世話》。《装飾庭園を踏み歩くもの》でマナ加速をしつつ、次のターン=5マナから《悪魔的な客室係》→《害獣の世話》で16点アタック!もう少しマナに余裕があったり、サクるクリーチャーを強くすれば20点オーバーです。

また《悪魔的な客室係》のパワーを上げてあげれば、必要なクリーチャー数を減らすことができます。

一番効率の良いパンプスペルは?・・・《籠城用投薬》!
ライフゲインしつつトークン出すカードあったかな?・・・《黄昏の享楽》!

ということで、3枚と6マナ揃ったら、《悪魔的な客室係》→《黄昏の享楽》で「4ゲイン+トークン2体」→パワーが倍になる誘発型能力にスタックして《籠城用投薬》(+6/+6)の順序でプレイすれば28点ワンショットアタック!!《黄黄昏の享楽》自体が序盤のカードとしても使えるのでこれなら現実的かもしれません。

黄昏の享楽》の条件を満たす=相手に攻めてもらいつつこちらはドローを進めて、揃ったらカウンター一閃で相手を呆然とさせてあげましょう!!いつだってワンショットキルは最高!!!

★それいけワンニャンパラダイス!!

あなたは犬派ですか?それとも猫派ですか?

そんな論争も今日で終わり。犬猫どっちでも愛せる、最高のカードが登場です!!

3マナ3/3という最低限のスペックに、最高の常在型能力!!戦場を猫と犬で埋め尽くすことが可能ですよ!!!犬派としては猫だけ速攻持っててずるいなと思いますが、そこは広い心で許してあげましょう。

どんなトークンでも犬や猫に変えることができるので、できれば弱い/微妙なトークンをたくさん出せる構成にしたいですね。血トークン、1/1邪魔者トークン、宝物トークンあたりは量産しやすいですし、モダン以下のフォーマットや統率者戦であれば、簡単に無限猫アタックできそうです。

2/2猫トークンを大量生成してアタック!!!

世界を彫る者、ファイラス》は先に紹介した《悪魔的な客室係》とも相性が良いので、一緒に使っても面白そうです。犬・猫・デビルのカオスな仲間たちで楽しみましょう。

★今回の赤は一味違う!宝物出しまくりモテまくり!!

『イクサラン』で登場したときはこんなに宝物トークンが出るようになるとは思いませんでしたね。近年では《黄金架のドラゴン》《予想外の授かり物》などで宝物出したもん勝ちなゲームも多発しているほど、宝物は今やトーナメントで最も見るトークンの1つです。

そして今回の赤は「殴りながら宝物を出す」!!《ヤスペラの歩哨》を引かないときの《厚顔の無法者、マグダ》は貧相でしたが、今回はもっと簡単に宝物トークンが出せそうです。

本人が殴らずとも、適当に出した1-2マナ域が殴ればOKなので、出たターンから宝物トークンを生成できるのが偉い!そのマナを生かして展開しても良し、次のターン以降の爆発的なアクションに貯めておいても良しと、十分な働きをします。

そして出した宝物トークンを瞬間的なドローに変換できる起動型能力が偉い!やはりアグロデッキはフラッドが天敵なので、そこを補填できるのも嬉しいです。本体に威迫が付いていて、最低限の戦闘能力が保証されていることもあり、期待の新戦力といえるでしょう!

そしてレアな分目立ちやすかった《顔壊しのプロ》に比べると地味ですが、結構書いていることが凄いのがこちら。

ダメージが通ると宝物トークンを生成できるようになるエンチャント・オーラ。これだけでもそれなりなのに、ダメージを通しやすい「威迫」が付与される上に、なんと「死んだら1ドロー」の保証付き!これは凄い!!

1マナクリーチャーから2ターン目にこれを貼れば、3ターン目には5マナ使えるため相手よりも優位に立てますし、付けるのがたった1マナですぐに宝物トークンを生成するため、このカードを唱えるのにテンポを失うこともありません。

うまく使えば大化けする1枚。今後の赤いデッキの未来はこのカードが鍵を握っているかもしれません!

★遅れてやってきたパーティーの新星!白の3マナ域、激戦区過ぎる!!

『ゼンディカーの夜明け』で突如登場し、全く日の目を見ないまま埋もれていこうとしている不遇なキーワード、「パーティー」。

ウイザード・クレリック・戦士・ならず者という4種類のクリーチャータイプを揃えれば揃えるほどバリューが上がるため、クリーチャー主体のデッキにならざるを得ないという構築上の制限がありつつ、相手も除去を打ってくるため揃わない、偏って引くと弱い、といった多くの脆弱性を抱えています。

「1枚で2種類のクリーチャー・タイプを出してくれるカードがあればなぁ。」

パーティーデッキに挑戦した(そして敗れた)世界100万人のパーティーファンの希望が、夢が、ついに叶ったのです!それがこちら!

本体はならず者、トークンはウィザード!パーティーデッキはバントカラーで組むことが多く、その際に頭を悩ませることが多かったのが「ならず者」の扱い。こうやって簡単にならず者が出てくれると、一気に構築が楽になります。特にアルケミーでは《ベースキャンプ》がアンタップインに調整されているので、一層期待が持てますね!

そしてここまでパーティー目線から語りましたが、パーティーデッキ関係なく、単体でもかなりのパワーカードです。本体とトークン合わせれば3マナでパワー4相当ですし、出てくるトークンが何より強い!!

相手から見えているとはいえ《放浪皇》や《食肉鉤虐殺事件》が1ターンズレることなりますし、そのずれているターンを活かして殴り切ったり、1ターン待った結果《精鋭呪文縛り》で抜かれて更にズレたりといったことも頻発するでしょう。

一つだけ問題があるとしたら、その層の厚さ。スタンダードにおける白の3マナ域は、マジック史上でも類を見ないほどの激戦区なのです。《輝かしい聖戦士、エーデリン》、《婚礼の発表》、《精鋭呪文縛り》、《粗暴な聖戦士》、《スカイクレイブの亡霊》、《傑士の神、レーデイン》、《歓迎する吸血鬼》、etc…。

メインからサイドまで、あまりにも豊富な選択肢。ライバルたちが強すぎるためすぐには使われないかもしれませんが、ローテーションしたタイミングなどではきっと《魔道士の従者》に白羽の矢が立つことでしょう。

★その他、気になったカードたちをザックリ紹介します

久しぶりに来た、それなりに有用そうな軽いカウンター。最近は綺麗にマナカーブ通り動くデッキが多いので、2払えでも十分に機能するのではないでしょうか。

犠牲を使えばコピーもできるため、《感電の反復》で出てくるコピーもまとめて消せるのは良いね。

古牙の信奉者》《ウイルスの甲虫》に続く、スタンダードで3種類目の《貪欲なるネズミ》。12ラッツ、いけます!(デッキの強さは一切保証しません)

ついにここまで来た!モードを選ばなくなった点がマイナスに働くことは少ないので、《押し潰す梢》のほぼ完全上位互換です。緑は少し不器用な色なので、これぐらい万能なカードがサイドボードの選択肢として存在するのは嬉しい。

※完全にボケてましたが、再録カードでした。ごめんなさい!

条件達成が厳しいorマナコストが重いカードばかりの「秘匿」シリーズの中で、一番現実的なのがこちら。4マナでパワー7以上のクリーチャーは現時点でも《デーモゴスのタイタン》《デーモゴスの悲哀喰らい》と2種類存在しているので、3T《八百長試合》→4Tパワー7生物でイージーウィン!なんてデッキも組めそうです。

歴代でも屈指の強さをもつマナクリーチャー!!宝物トークンを生成するのでマナを持ち越せたり、宝物やアーティファクトシナジーなど様々なカードと相互作用をもたらすことが容易に想像できます。

宝物トークンを貯めると自分がダメージを受けるデザインになっていますが、それでも十二分に使用に値する性能だと思います。色があっていればとりあえず4枚入れてからスタートしたい。

ジャンドカラーでアグロデッキを作れるのであれば、このデッキの出番でしょう。「出たターンに破壊不能」というのは非常に強く、確実に4点を稼いでくれるのは見た目以上に強力です。除去を構えている相手をあざ笑いつつ、4点アタック!!

罪の収集者》が超強くなって帰ってきた!!飛行を得たため単純に戦闘力が上がっただけでなく、追放できる範囲が広がったため《エシカの戦車》すら対応できるように!

これだけ性能が良いとメインからも十分採用できそうです。精鋭呪文縛り》と一緒に使いたい。

神秘の蛇》《造物の学者、ヴェンセール》といったシリーズの系譜。3ターン目《婚礼の発表》/《漆月魁渡》からの4ターン目《放浪皇》/《常夜会一家の介入者》の二択を迫る動きが非常に強力なので、今後よく見るカードになると思います。

本体に絆魂があるため、アグロ相手に適当にポン出ししてもそれなりに活躍が見込めるのが◎。

7マナとかなり重いカードなので強力な効果も納得。では、このカードが先攻3ターン目に出てきたら?

ということでこのカードの出番はパイオニア。傲慢な血王、ソリン》から最速で出てきたらゲームエンド級です。安定性は低そうですが、上ブレが強すぎて結構使われそう。3ターン目に出てきたら…うーん、辛い。

★おわりに

ということでお届けしました『ニューカペナの街角』レビュー。スタンダード目線で見るとカードパワーは少し控えめで、「このカードを主軸にデッキを組む!」というよりは3色土地といくつかのパワーカードを使った、従来のデッキをアップデートしたデッキから環境がスタートするのではないかと感じました。

特に《エシカの戦車》は3色土地により容易にタッチ可能になるだけでなく、敵対するもの、オブ・ニクシリス》のコピートークンをコピーできるので、ジャンドカラーのミッドレンジも流行りそうですね。

エスパーカラーのミッドレンジも強そうです。特に新戦力の《敏捷な窃盗犯》《常夜会一家の介入者》はどちらもミッドレンジ対決で強そうなので、差を付けられるのではないでしょうか。両面土地と3色土地で《エシカの戦車》だけタッチして4色、なんて未来もあるかもしれません。

5月には最後となるチャンピオンシップ、そしてその翌週には超久しぶりのオフラインでの日本選手権!スタンダード、走り込みます!!!楽しみだー!!!

そんな感じで今回の記事はここまで。

3色土地が加入してマナベースがさらに強力になった環境ですので、自由な発想でデッキを組んでみてください!!


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