MTG │ デッキ紹介│ 高橋優太【モダンTier1デッキ紹介】

今週末には晴れる屋さん主催で「THE LAST SUN 2022」が開催!僕も参加する予定です。

本大会のフォーマットはスタンダードとモダン!それに向けて、今回は最近のモダン環境を考察していきます。

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■参考情報

モダンチャレンジ(12/17)
モダンチャレンジ(12/18)

12/17、12/18にマジックオンラインで開催された、モダンチャレンジの結果を参考にしています。

■イゼットラガバン

モダンチャレンジ:6位 By COCOF
デッキリスト
1:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal
2:《汚染された三角州/Polluted Delta
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1:《焦熱島嶼域/Fiery Islet
3:《島/Island
1:《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City
3:《蒸気孔/Steam Vents
2:《霧深い雨林/Misty Rainforest
19 Lands


3:《帳簿裂き/Ledger Shredder
4:《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon’s Rage Channeler
3:《濁浪の執政/Murktide Regent
4:《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer
14 creatures

4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble
4:《表現の反復/Expressive Iteration
4:《対抗呪文/Counterspell
3:《稲妻/Lightning Bolt
4:《考慮/Consider
2:《大魔導師の魔除け/Archmage’s Charm
2:《呪文貫き/Spell Pierce
4:《邪悪な熱気/Unholy Heat
27 other spells


2:《血染めの月/Blood Moon
2:《緻密/Subtlety
2:《未認可霊柩車/Unlicensed Hearse
1:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives
2:《狼狽の嵐/Flusterstorm
2:《兄弟仲の終焉/Brotherhood’s End
2:《激しい叱責/Dress Down
2:《神秘の論争/Mystical Dispute
15 sideboard cards

帳簿裂き》《未認可霊柩車》加入前の記事ですが、2022年5月にイゼットラガバンの記事を書きましたのでそちらも参考にして下さい。

やはり《敏捷なこそ泥、ラガバンはベストな1マナスタートであり、対処されなければそのままマナ差とリソース差をどんどん広げていきます。

ドラゴンの怒りの媒介者》の諜報と《帳簿裂きの謀議により手札を整える能力も高く、《濁浪の執政は2マナ8/8飛行という圧倒的なサイズでゲームを速やかに終わらせます。

それぞれのクリーチャーの能力が序盤から終盤まで活躍するものであり、その安定感から、長らくモダンのメタゲームのトップで居続けるデッキです。

呪文貫き》《対抗呪文》により、《死せる生》《衝撃の足音といった続唱系デッキや、他の高コストの呪文に打ち消しで対処できます。序盤からクリーチャーを展開するので相手側も行動する必要があり、そこに《呪文貫き》が刺さるイメージです。

大魔導師の魔除け》は打ち消しとしては少し重いものの、打ち消し以外に2ドローと1マナ奪取のモードも選べて便利。《大魔導師の魔除け》の2ドローと《表現の反復でのリソース回復により長期戦も戦えて、打ち消し呪文によって相手への対応力も高く、極端に不利な相手がいないデッキです。

モダンの大会に出るなら、イゼットラガバンに当たることを必ず意識する必要があります。

血染めの月》は、特殊地形を主軸にしたアミュレットタイタンや4色独創力などに対して、破壊されなければそのまま相手のデッキが機能不全になるサイドカード。

緻密》はレン&オムナスなど、プレインズウォーカーやクリーチャー主体のデッキへの対策。呪文を「打ち消す」ではないので、《魂の洞窟》経由の《原始のタイタン》も1回デッキに戻すことが出来ます。

未認可霊柩車》は継続した墓地対策かつ、後半は高打点クリーチャーになります。以前は《大祖始の遺産だった枠ですが、《大祖始の遺産と異なり相手の墓地だけ追放で、搭乗で攻撃することも多いのでこっちに統一されてきました。

兄弟仲の終焉》は1-2マナのクリーチャーを多く展開するデッキによく効きます。特にハンマータイムに対してはどちらのモードも強い!

■不屈の独創力

モダンチャレンジ:優勝 By YRIEL
デッキリスト
1:《血の墓所/Blood Crypt
1:《ジアトラの試練場/Ziatora’s Proving Ground
4:《ドワーフの鉱山/Dwarven Mine
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
1:《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome
2:《蒸気孔/Steam Vents
4:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
1:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground
4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills
1:《山/Mountain
2:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures
25 Lands


3:《残虐の執政官/Archon of Cruelty
3 creatures

4:《レンと六番/Wrenn and Six
1:《異形化/Transmogrify
4:《不屈の独創力/Indomitable Creativity
4:《火+氷/Fire+Ice
4:《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker
4:《稲妻/Lightning Bolt
1:《噴出の稲妻/Burst Lightning
2:《マナ漏出/Mana Leak
4:《プリズマリの命令/Prismari Command
4:《呪文貫き/Spell Pierce
32 other spells


1:《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
1:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures
2:《嵐の乗り切り/Weather the Storm
3:《夏の帳/Veil of Summer
3:《霊気の疾風/Aether Gust
2:《狼狽の嵐/Flusterstorm
3:《自然の要求/Nature’s Claim
15 sideboard cards

残虐の執政官》の早期着地を狙う、コンボ要素のあるコントロールデッキです。

デッキの土地を《》タイプを持つものに統一して、4ターン目に《ドワーフの鉱山》からドワーフトークンを生み出し、トークンを対象に《不屈の独創力》《異形化》をプレイ。デッキ内に入っているクリーチャーが《残虐の執政官》のみなので、そのまま確定で出てきます。

ドワーフの鉱山》は山タイプを持っているので、フェッチランドからサーチ可能。つまり土地4枚と《不屈の独創力》《異形化》のみでコンボが成立するので、条件達成が比較的容易です。

残虐の執政官》は1体除去、3点ライフドレイン、ディスカード&ドローと、戦場に出ただけで膨大なアドバンテージを取り、除去されなければそのままゲームに勝利します。

コンボによる勝利が目立つデッキですが、デッキの中核となっているのは《レンと六番》《鏡割りの寓話》!どちらもリソースを稼ぎながら、コンボの手助けにもなります。

レンと六番》はタフネス1が多く使われるモダンでは1点除去としても強く、コンボに土地が4枚以上必要なこのデッキに「+1」で継続して土地を供給してくれます。更に《耐え抜くもの、母聖樹》を回収して相手のカードを対処したり、《ケトリアのトライオーム》を回収してドローにつなげたりと、とても便利!

鏡割りの寓話》は、除去や打ち消しなど相手によって強さが変わるカードをドローに変換して手札を最適化。そしてゴブリンシャーマントークン、ゴブリンシャーマンの生み出す宝物トークン、3章の《キキジキの鏡像》と全てが《不屈の独創力》の対象になります。

ゴブリンシャーマントークンで何度か攻撃出来れば、宝物でのマナにより《残虐の執政官》を手札からプレイするのも可能で、出した《残虐の執政官》を《キキジキの鏡像》でコピーしたらもう勝ちです。

相手の呪文を《呪文貫き》《マナ漏出》で妨害しながら、《レンと六番》《鏡割りの寓話》の2つだけで勝つことも多いです。

最近では《力線の束縛》を入れた5色バージョンも出ていましたが、《ラウグリンのトライオーム》《聖なる鋳造所》を入れるとその分マナベースに負担がかかります。ちなみにこのデッキはティムール(赤緑青)ベースになっています。

色を増やすとトライオームをサーチするターンが1ターン生まれてタップインで出遅れます。ショックインやタップインなど土地でのデメリットが多いデッキなので、色を減らすことには僕も賛成です。

参考デッキリスト

独創力の別タイプを紹介すると、《苦々しい再会》《頑強》により《残虐の執政官》を出すデッキが、直近の大型大会で優勝の結果を残しています。
》が多いデッキであることを利用して、《原始のタイタン》と《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》をデッキに取り入れているのが面白い!6マナならゴブリンシャーマンのマナ加速からも出しやすいです。

リアニメイト対象が8枚になったことで、《頑強》もしやすくなりました。自分に《思考囲い》を撃てば、なんと2ターン目に《頑強》から《残虐の執政官》や《原始のタイタン》が出せます!

■ハンマータイム

モダンチャレンジ:準優勝 By ISOLATEDSYSTEM
デッキリスト
3:《冠雪の平地/Snow-Covered Plains
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1:《地平線の梢/Horizon Canopy
1:《湿地の干潟/Marsh Flats
1:《乾燥台地/Arid Mesa
2:《金属海の沿岸/Seachrome Coast
2:《神聖なる泉/Hallowed Fountain
4:《ウルザの物語/Urza’s Saga
1:《寺院の庭/Temple Garden
2:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath
3:《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus
22 Lands


4:《羽ばたき飛行機械/Ornithopter
4:《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin
4:《エスパーの歩哨/Esper Sentinel
4:《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic
1:《機能不全ダニ/Haywire Mite
1:《ジンジャーブルート/Gingerbrute
2:《ルーンの与え手/Giver of Runes
20 creatures

4:《巨像の鎚/Colossus Hammer
3:《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum
1:《カルドラの完成体/Kaldra Compleat
1:《影槍/Shadowspear
1:《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift
4:《シガルダの助け/Sigarda’s Aid
2:《呪文貫き/Spell Pierce
2:《鍛冶屋の技/Blacksmith’s Skill
18 other spells


3:《ヴェクの聖別者/Sanctifier en-Vec
1:《真髄の針/Pithing Needle
2:《鍛冶屋の技/Blacksmith’s Skill
3:《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade
2:《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light
2:《マナ漏出/Mana Leak
1:《流刑への道/Path to Exile
1:《機能不全ダニ/Haywire Mite
15 sideboard cards

1マナで+10/+10ですが装備コストが非常に重い《巨像の鎚》。この装備コストを《シガルダの助け》《純鋼の聖騎士》で0マナにして、2ターン目から10点以上のダメージを叩き出すデッキです。

装備の付け先となるクリーチャー達。

エスパーの歩哨》は能力により相手の妨害をしにくくします。パワーの値だけマナを要求する能力なので、《巨像の鎚で強化すれば11マナ要求になります。払えない!

ジンジャーブルートは速攻とブロック不可能力によって相手の計算をずらします。《ウルザの物語》の3章からのもサーチ可能なので、いきなり《巨像の鎚》を付けて11点アタックも多いです。

墨蛾の生息地》は《巨像の鎚で強化すれば11点毒で一撃必殺!

巨像の鎚》を中心にしたデッキなので、サーチ用に《石鍛冶の神秘家》4枚と、《鋼打ちの贈り物》が少量採用。《石鍛冶の神秘家》は、《カルドラの完成体》サーチ+能力で出してそのまま攻めることも多いです。

デッキの中盤から後半の強さを支えているのが《ウルザの物語で、アーティファクトが多いデッキなので構築物トークンのサイズが大きく、巨大な構築物にサーチした《影槍装備でダメージレースを制していきます。

メインはほとんど白単に近いですが、《呪文貫きとサイドカードの為に青と緑がタッチされています。

アゾリウスの造反者、ラヴィニアはマナコストを支払わずに唱えた呪文を打ち消すので、《死せる生》《衝撃の足音》といった続唱系デッキへの対策。

ヴェクの聖別者》は墓地を使う赤や黒のデッキに強いのはもちろん、プロテクション(赤)(黒)で除去されにくいので、《巨像の鎚の装備先として最適。

機能不全ダニ》は小回りの利く軽量クリーチャーで、自分の《ウルザの物語》の3章のサーチ先としても優秀。《ウルザの物語》からサーチして相手の《ウルザの物語》を破壊したりなど、便利な1枚。

■ラクドススキャム

モダンチャレンジ:4位 By JACOPOGIACOMONI
デッキリスト
4:《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs
1:《ロークスワイン城/Castle Locthwain
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
1:《湿地の干潟/Marsh Flats
3:《沼/Swamp
1:《山/Mountain
1:《偶像の石塚/Graven Cairns
2:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
2:《血の墓所/Blood Crypt
19 Lands


4:《激情/Fury
4:《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer
4:《歴戦の紅蓮術士/Seasoned Pyromancer
4:《悲嘆/Grief
2:《戦慄の朗詠者、トーラック/Tourach, Dread Cantor
4:《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker
22 creatures

4:《思考囲い/Thoughtseize
2:《血染めの月/Blood Moon
3:《終止/Terminate
2:《稲妻/Lightning Bolt
3:《フェイン・デス/Feign Death
1:《コラガンの命令/Kolaghan’s Command
1:《マラキールの再誕/Malakir Rebirth
3:《不死なる悪意/Undying Malice
19 other spells


1:《碑出告が全てを貪る/Hidetsugu Consumes All
1:《集団的蛮行/Collective Brutality
2:《未認可霊柩車/Unlicensed Hearse
2:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives
2:《屍呆症/Necromentia
2:《危難の道/Path of Peril
1:《血染めの月/Blood Moon
2:《致命的な一押し/Fatal Push
2:《外科的摘出/Surgical Extraction
15 sideboard cards

スキャム(Scam)は英語で詐欺の意味があり、おそらく《フェイン・デス》(死を偽装する)から取られたデッキ名だと僕は考えています。

激情》《悲嘆》を想起で唱えて、そこを対象に《フェイン・デス》《不死なる悪意》を唱えるデッキです。

激情なら合計8点をクリーチャーとプレインズウォーカーに割り振りながら4/4二段攻撃が爆誕、《悲嘆なら2枚手札破壊しながら4/3威迫が爆誕。どちらも相手への妨害を挟みながら、圧倒的なクロックを1ターン目から用意します。

特に《悲嘆》で除去を2枚捨てられながらの4/3威迫は対処が困難で、一方的なゲーム展開が出来ます。想起が8枚、《フェイン・デス》《不死なる悪意》が合わせて6-7枚と、2スロットずつなので、1ターン目にコンボが決まることも多いです。

1ターン目に想起爆誕以外にも手札破壊能力が高く、《思考囲いダウスィーの虚空歩き》で相手を妨害。手札破壊と《ダウスィーの虚空歩き》は相性が良く、相手の手札から捨てた高コストカードを《ダウスィーの虚空歩きでマナコスト無しで唱えられます。

さらにはメインから採用された《血染めの月》で特殊土地も咎めます。最近のモダンは半分くらいのデッキに《血染めの月》が効くので、メイン採用も有りかも知れません。

■おわりに

現在モダンで活躍しているデッキたちを紹介していきました。

今回紹介したデッキは使用者が多く、Tier1と呼べるものだと考えています。

ただモダンはTier2以下でも良いデッキが多く、ヨーグモス、アミュレットタイタン、続唱系2種類なども強いです。

Tier1だけを考えれば良いわけでは無いので、自分のデッキが何に対して不利かしっかり考えて、サイドボードを取りましょう。

それではまた。


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