MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【ルールス禁止後のモダン有力デッキ紹介】

3月7日に、各フォーマットで禁止改定が行われました。

・パイオニア
夢の巣のルールス》禁止

・モダン
夢の巣のルールス》禁止

・パウパー
電位式リレー》禁止
大霊堂の信奉者》禁止
探検の地図》解禁

事前の告知がなく急な発表ではありましたが、《夢の巣のルールス》が禁止になりました。

実際に、最近のモダンの大会では入賞者の半数以上が《夢の巣のルールス》を相棒にしており、支配的な強さを持っていたと言えます。相棒条件である「コスト2以下しか入れられない」ことも、コスト2以下が強いモダンではほとんど問題にならず、実質手札8枚でゲーム開始しているようなものでした。

ルールスを相棒にした《死の影》や《石鍛冶の神秘家など「白か黒を使った1マナと2マナの集合体の、早くて攻撃的なデッキ」が環境にあふれかえっており、デッキ構築やメタゲームにも大きく制限をかけていたことも禁止の理由です。

夢の巣のルールスというアドバンテージ源が確定しているからこそ、デッキが1マナと2マナで軽すぎても成立している節もありました

夢の巣のルールスの禁止によって、モダンは大きく変化する事が予想されます。パッと思いつくのは、3マナ以上のカードが再び使われるようになる事です。

ヴェールのリリアナはジャンド系デッキの中心になるカードで、かつてはモダンを象徴する存在だった過去もあります。

しかし無料で手に入る《夢の巣のルールスのアドバンテージには敵わず、ここ最近ではほとんど姿を見ませんでした。

夢の巣のルールスが禁止されたのなら、以前のように《ヴェールのリリアナを中心にしたミッドレンジにも活躍のチャンスがあるかも。

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■参考情報

直近のモダンチャレンジの大会結果で、《夢の巣のルールス》を使用しないデッキが優勝していました。

ルールス禁止直後にはまず意識すべきデッキだと思ったので、紹介していきます。

デッキリストはこちら

■アゾリウスコントロール

モダンチャレンジ:優勝 By WATOO
デッキリスト
1:《繁殖池/Breeding Pool
2:《ヴァントレス城/Castle Vantress
1:《天界の列柱/Celestial Colonnade
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1:《ストーム・ジャイアントの聖堂/Hall of Storm Giants
2:《神聖なる泉/Hallowed Fountain
3:《島/Island
2:《霧深い雨林/Misty Rainforest
3:《秘教の門/Mystic Gate
1:《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City
1:《平地/Plains
1:《汚染された三角州/Polluted Delta
1:《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome
1:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
24 Lands


3:《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage
3:《孤独/Solitude
6 creatures

1:《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
2:《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria
3:《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
1:《放浪皇/The Wandering Emperor
3:《虹色の終焉/Prismatic Ending
2:《至高の評決/Supreme Verdict
4:《大魔導師の魔除け/Archmage’s Charm
4:《対抗呪文/Counterspell
1:《嘘か真か/Fact or Fiction
3:《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light
1:《記憶の氾濫/Memory Deluge
4:《選択/Opt
1:《激しい叱責/Dress Down
30 other spells


1:《激しい叱責/Dress Down
1:《至高の評決/Supreme Verdict
2:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto
1:《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
3:《大祖始の遺産/Relic of Progenitus
2:《呪文貫き/Spell Pierce
1:《石のような静寂/Stony Silence
2:《即時却下/Summary Dismissal
2:《夏の帳/Veil of Summer
15 sideboard cards

殿堂顕彰者で青が大好きなプレイヤー・ワフォタパ謹製の青白コントロール!ルールス禁止の影響を全く受けないので、まずはこのデッキが新環境の基準になりそうです。

孤独》などのクリーチャー除去と打ち消し呪文、さらには《至高の評決》で盤面をしのいで、後半はプレインズウォーカーのアドバンテージで勝利する、古き良きコントロールデッキです。

どんな呪文でも2マナで1対1交換できる《対抗呪文このデッキを支えています。《ドミナリアの英雄、テフェリーの「+1」から土地をアンタップして《対抗呪文を構えるのが最高!

「神河:輝ける世界」により、白い中速デッキは大きく強化されました。

冥途灯りの行進はインスタントタイミングかつ除去できる範囲が広く、マナを構えてエンドしたい青白に最適なカード。特に《ウルザの物語》を1マナで対処できるのが大きく、構えてさえいれば相手がマナを出す前に追放することができます。ただし《虹色の終焉》と比較した場合に「プレンズウォーカーが除去出来ない」「《虹色の終焉より1マナ重くなることが多い」というデメリットもあるので、どちらも3枚ずつ採用されていますね。

放浪皇》はインスタントタイミングで「除去」「ライフ回復」「盤面形成」と器用にこなすプレンズウォーカーです。トークン生成能力によって自分のプレインズウォーカーを守り、逆に相手のプレインズウォーカーにプレッシャーをかけられます。

既にスタンダードでも大活躍していますが、《放浪皇はモダンでも通用するレベルの性能。今後は採用枚数が2-3枚と、もっと増えていってもおかしくありません。

メインデッキは《虹色の終焉》のための4色目として《繁殖池が採用されています。《精神を刻む者、ジェイス》に触れたり、《ラウグリンのトライオーム》を1ターン目に置けなかった場合に、相手の《時を解す者、テフェリーなど3マナのカードを3ターン目に除去したいことも多いので、アンタップインできる3色目の土地は必須と言えます。

その緑マナからサイドボードに《夏の帳》をタッチしています。最近は見る機会が減ったカードですが、カード自体はとても強く、打ち消しや手札破壊などが中心のメタゲームなら、相手のカードを無効化して1ドローします。

■アゾリウスハンマータイム

モダンチャレンジ:3位 By HAPPYSANDWICH
デッキリスト
1:《乾燥台地/Arid Mesa
3:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2:《神聖なる泉/Hallowed Fountain
3:《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus
1:《湿地の干潟/Marsh Flats
4:《平地/Plains
3:《金属海の沿岸/Seachrome Coast
4:《ウルザの物語/Urza’s Saga
1:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath
22 Lands


4:《エスパーの歩哨/Esper Sentinel
1:《ジンジャーブルート/Gingerbrute
1:《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade
1:《獅子の飾緒/Lion Sash
4:《羽ばたき飛行機械/Ornithopter
4:《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin
4:《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic
1:《現実チップ/The Reality Chip
20 creatures

1:《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift
2:《鍛冶屋の技/Blacksmith’s Skill
2:《呪文貫き/Spell Pierce
1:《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb
4:《巨像の鎚/Colossus Hammer
1:《影槍/Shadowspear
3:《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum
4:《シガルダの助け/Sigarda’s Aid
18 other spells


1:《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade
1:《呪文貫き/Spell Pierce
1:《聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando
2:《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light
2:《翻弄する魔道士/Meddling Mage
1:《流刑への道/Path to Exile
1:《真髄の針/Pithing Needle
4:《ヴェクの聖別者/Sanctifier en-Vec
1:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern
相棒
1:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den
15 sideboard cards

巨像の鎚》は1マナで+10/+10というとんでもない性能ですが、しかし装備コストが重い。その装備コストを《シガルダの助け》《純鋼の聖騎士で0マナにして、2ターン目から10点以上のダメージを稼ぎ出すデッキです。

ハンマータイムも「神河:輝ける世界」によって強化されています。《現実チップ》を装備すれば、1マナと0マナが中心のこのデッキならライブラリートップから連続して呪文を唱えていくことが出来ます。

獅子の飾緒》はメインから無理なく採用できる墓地対策で、装備してもクリーチャーとして使っても強い!

これら2種類の装備品をサーチできる《石鍛冶の神秘家》は、更に強いカードとなりました。

タッチ青の主な理由はメインの《現実チップ》ですが、サイドボードの《呪文貫きにより細かい妨害も出来るようになっています。

アゾリウスの造反者、ラヴィニアは能力によりマナが支払われていない呪文を打ち消すので、続唱から《死せる生》や《衝撃の足音を唱えるデッキに特に効きます。もちろんウルザトロンにも効果あり。

しかしハンマータイムにとって《夢の巣のルールスの禁止は相当の痛手。とは言え強いデッキなので、今後も形を変えて生き残っていく事が予想されます。

僕のオススメは《現実の設計者、タメシ》。ルールス禁止により3マナのカードを採用するようになり、エンチャント・アーティファクト中心のハンマータイムにタメシの能力はピッタリです。

X=0で墓地の《ウルザの物語》を回収したい!

■ティムールラガバン

モダンチャレンジ:2位 By MAXBV
デッキリスト
2:《繁殖池/Breeding Pool
3:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2:《島/Island
2:《汚染された三角州/Polluted Delta
3:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
3:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal
3:《蒸気孔/Steam Vents
18 Lands


4:《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon’s Rage Channeler
3:《濁浪の執政/Murktide Regent
4:《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer
4:《タルモゴイフ/Tarmogoyf
15 creatures

4:《表現の反復/Expressive Iteration
3:《大魔導師の魔除け/Archmage’s Charm
4:《考慮/Consider
4:《対抗呪文/Counterspell
4:《稲妻/Lightning Bolt
4:《邪悪な熱気/Unholy Heat
4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble
27 other spells


2:《高山の月/Alpine Moon
1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower
1:《激しい叱責/Dress Down
2:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives
2:《激情/Fury
2:《自然のままに/Natural State
3:《呪文貫き/Spell Pierce
2:《夏の帳/Veil of Summer
15 sideboard cards

過去の記事でも紹介した、おなじみのイゼット軍団。このデッキもルールス禁止の影響が全く無いので、新環境でもイゼット軍団を中心にしたデッキは健在。

敏捷なこそ泥、ラガバン》《ドラゴンの怒りの媒介者のお馴染み赤の強力1マナクリーチャーで攻めながら、相手のクリーチャーは《稲妻》《邪悪な熱気》で1マナで除去、中盤は巨大な《濁浪の執政》や《表現の反復》と、最序盤から動きながら継続して脅威を出し続ていくデッキです。

タッチ緑する事によりクリーチャー同士の戦闘で強い《タルモゴイフ》を追加。ただし《濁浪の執政の探査と相性が悪いので、墓地の管理に注意!

ここ最近は手札破壊や打ち消しを擁するグリクシス《死の影が増えていたので、《夏の帳をサイドに見る機会も増えてきました。

イゼット2色だと相手の《安らかなる眠り》などに触りにくいので、エンチャント・アーティファクト破壊の《自然のままにが採用されています。もちろん《ウルザの物語》にも触れます。

■おわりに

「神河:輝ける世界」は白のカードが強く、《冥途灯りの行進》《放浪皇》は既に結果を出しています。

特に《放浪皇》は使ってみるとモダン級だと感じる性能で、今後はもう少し枚数が増えていくかも。

ゼンディカーの同盟者、ギデオンはかつてスタンダードを支配したカードですが、《放浪皇はタップ状態を除去できる、瞬速でマナを構えて他の選択肢を作れる点で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》より上かも知れません。

集めるなら今!

それではまた。


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