MTG │ デッキ紹介 │ 井川良彦【MMM&エタパ直前!モダンとレガシーの旬なデッキを紹介】
皆さんこんにちは。Rush Prosの井川です。
今年もゴールデンウィークに突入!紙マジックが復活してきたタイミングであり、マジック三昧の日々を送る方も多いのではないでしょうか?
東京ではBIGMAGICさん主催で「MMM」「エターナルパーティー」とモダン/レガシーの大型大会が連日開催されます。
そこで今回の記事では、それぞれのフォーマットで今が旬のオススメデッキをご紹介していきたいと思います!
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■モダン
◎今のラガバンデッキといえばコレ!イゼットラガバン
-MTG GOLDFISHより引用-
モダンチャレンジ(4/23):4位 By:EJCOS531 | |
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デッキリスト | |
3:《島/Island》 1:《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》 2:《焦熱島嶼域/Fiery Islet》 1:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 1:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 2:《汚染された三角州/Polluted Delta》 2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》 3:《蒸気孔/Steam Vents》 19 lands 1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower》 |
4:《表現の反復/Expressive Iteration》 3:《大魔導師の魔除け/Archmage’s Charm》 4:《考慮/Consider》 4:《対抗呪文/Counterspell》 3:《稲妻/Lightning Bolt》 2:《呪文貫き/Spell Pierce》 4:《邪悪な熱気/Unholy Heat》 4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》 28 other spells 2:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》 |
モダンホライゾン2で《敏捷なこそ泥、ラガバン》《ドラゴンの怒りの媒介者》《濁浪の執政》という主力クリーチャーが加入して以来、モダンで一定以上の人気を誇っているクロック・パーミッションの一種。一時期はグリクシス《死の影》の人気に押されて少し下火になっていましたが、《夢の巣のルールス》の禁止により《死の影》デッキが低迷。そこでこのイゼットがまた人気デッキとして返り咲いています。
過去には高橋・井川の両名ともに大会で使ったことがありますので、詳しいデッキ解説はそちらも合わせてご覧いただければと思います。
イゼットには数枚のフリースロットがあります。かつては《仕組まれた爆薬》や《血染めの月》といったカードが1枚ずつ採用されることが多かったのですが、最近は《大魔導師の魔除け》をメイン3枚入れた形に統一されつつあります。
前述の通り手札破壊+カウンターのグリクシス影が弱くなったため、「続唱」デッキをはじめモダンは前よりも様々なアーキタイプが活躍するようになりました。
そこで一番幅広く対応できるようにと選ばれたのが《大魔導師の魔除け》。手札の補充を《表現の反復》に一任していたので、2ドローモードも嬉しいですし、《対抗呪文》《呪文貫き》と合わせてカウンターが厚くなったので、コントロール/コンボデッキにも耐性が上がりました。
歩く《血染めの月》。《激情》《四肢切断》といったカードで簡単に対処されてしまう点は《血染めの月》より劣りますが、このカードが最近使われている理由は《耐え抜くもの、母聖樹》への耐性です。
このリストでも《月の大魔術師》1枚:《血染めの月》1枚と散らして採用しており、相手が対応しづらいようにしています。
《放浪皇》《冥途灯りの行進》といったカードの加入により勢力を増した青白コントロールへのキラーカードとして採用されている1枚。
イゼットはドロー・諜報などが豊富であり、1枚差しのカードを掘り進めて探すのに長けたデッキですので、こういった劇的なカードでも1枚採用するだけで、相性の悪いマッチアップをある程度改善することができるのが長所です。レガシーの《渦まく知識》《思案》デッキと似たようなところがありますね。
◎直近大会で勝ちまくりのクリーチャーベース・コンボ!
-MTG GOLDFISHより引用-
モダンチャレンジ(4/24):優勝 By:DemonicTutors | |
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デッキリスト | |
2:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》 1:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》 1:《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》 2:《森/Forest》 2:《育成泥炭地/Nurturing Peatland》 2:《草むした墓/Overgrown Tomb》 1:《沼/Swamp》 2:《黄昏のぬかるみ/Twilight Mire》 1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》 4:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》 2:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》 1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》 21 lands 4:《極楽鳥/Birds of Paradise》 |
4:《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide》 4:《異界の進化/Eldritch Evolution》 4:《召喚の調べ/Chord of Calling》 12 other spells 3:《忍耐/Endurance》 |
「”不死”クリーチャー」「”不死”クリーチャー」「《スランの医師、ヨーグモス》」を揃えたらコンボスタート。サクって帰ってきた(=+1/+1カウンターが乗っている)クリーチャーに-1/-1カウンターを乗せることによりリフレッシュし、その結果ライフのある限りドローができます。
不死クリーチャーの片方が《ゲラルフの伝書使》ならそれだけで無限(ライフの数だけ2点)ドレインできますし、ドローから《召喚の調べ》→《血の芸術家》をサーチすると、今度は残りライフに関わらず無限ドレインで勝利です!
基本はこれらのコンボで勝つのですが、コンボの軸でもある不死クリーチャーが除去耐性が高いため、イゼットのような赤い除去に頼ったデッキには盤面で押し続けて殴り勝ちもできるのが強み。また、《スランの医師、ヨーグモス》で自発的に自分の盤面を墓地に落とせること、メインから無理なく《忍耐》を採用できている点から、最近流行りのリビングエンドに対して非常に有利に戦える点が、直近の大会での好成績に繋がっています。
先週末はこの大会を1-2フィニッシュしただけでなく、土曜日・日曜日と2日連続でこのアーキタイプがモダンチャレンジを制したのです!まさに今が旬!!
コンボスピードはそれほど早くなく、相手に触る手段も最低限になっているため、ハンマータイムのように一瞬でこちらを倒してしまう相手が苦手。ということでサイドボードには《罪+罰》が採用されています。
X=0で打てば《ウルザの物語》ごとトークンを吹き飛ばせますし、X=1や2でも大きな損害を与えることができます。
■レガシー
◎ラガバン禁止などどこ吹く風!依然として最強はこのイゼットデルバー!
-MTG GOLDFISHより引用-
レガシーチャレンジ(4/24):9位 By:Kenzaburo | |
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デッキリスト | |
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 4:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 2:《蒸気孔/Steam Vents》 4:《Volcanic Island》 4:《不毛の大地/Wasteland》 1:《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》 19 lands 1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower》 |
4:《表現の反復/Expressive Iteration》 4:《思案/Ponder》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 4:《目くらまし/Daze》 4:《意志の力/Force of Will》 3:《稲妻/Lightning Bolt》 1:《紅蓮破/Pyroblast》 2:《邪悪な熱気/Unholy Heat》 2:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》 28 other spells 3:《紅蓮破/Pyroblast》 |
《敏捷なこそ泥、ラガバン》こそ禁止になりましたが、《秘密を掘り下げる者》の形に回帰することにより、依然として一番人気を誇っているのがイゼットデルバーです。その強さと人気からか強く意識もされていため、Magic Online上では上位に残らないことも増えてきていますが、それでも間違いなく最も強いデッキの一つと言わざるをえません。
「いかにミラーマッチを意識しているか」の指標になるのが《紅蓮破》《赤霊破》の枚数。特にメインボードはお互いの《濁浪の執政》がゲームのキーになるため、一番簡単に対処できる《紅蓮破》の枚数を増やせばミラーマッチの勝率が上がるとされいます。つい最近ではメイン3枚(!!)のリストが結果を残したことも。
自分がイゼットデルバーを使う限り、ミラーマッチは避けて通れません。最低でもメインサイド合わせて4枚、できれば5枚程度は採用したいですね。
Magic Online上では使えないためこのリストには入っていませんが、リアルの大会結果をチェックすると1-2枚程度はサイドボードに採用されているこのカード。
多人数戦用にデザインされているため少し分かりづらいですが、通常の構築戦で使えば「呪いを付けた相手が非クリーチャー呪文を唱えるたび、その対戦相手に1d6(6面ダイス1回分)のダメージを与える」という能力です。1スペルあたり平均3.5ダメージを与えられるためコンボデッキやコントロールデッキはもちろんのこと、ミラーマッチでも一度出てしまえば対処不可能な脅威として機能してくれます。
後攻だからといって《目くらまし》を減らしすぎるとこういったカードに屈することになるので、ミラーマッチのサイドボーディングにはより一層気をつけたいですね。余裕があれば《水流破》《青霊破》も1枚程度サイドボードに用意したいところ。
◎《意志の力》が使えるコンボデッキはいつだって強い!《最後の審判》コンボ!
-MTG GOLDFISHより引用-
レガシーチャレンジ(4/24):2位 By:wonderPreaux | |
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デッキリスト | |
1:《魂の洞窟/Cavern of Souls》 1:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 4:《汚染された三角州/Polluted Delta》 2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 1:《冠雪の島/Snow-Covered Island》 4:《Underground Sea》 15 lands 2:《通りの悪霊/Street Wraith》 |
4:《最後の審判/Doomsday》 1:《強迫/Duress》 2:《秋の際/Edge of Autumn》 1:《留まらぬ発想/Ideas Unbound》 4:《親身の教示者/Personal Tutor》 4:《思案/Ponder》 2:《思考囲い/Thoughtseize》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 3:《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》 1:《考慮/Consider》 4:《暗黒の儀式/Dark Ritual》 2:《目くらまし/Daze》 1:《狼狽の嵐/Flusterstorm》 4:《意志の力/Force of Will》 1:《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》 3:《水蓮の花びら/Lotus Petal》 41 other spells 3:《強迫/Duress》 |
《最後の審判》を打ってライブラリーを減らした後に、ドロー連打→《タッサの神託者》で勝利するコンボデッキ。単純にキルターンが早いだけでなく、必要なコンボパーツがANTなどと違い少ないため、自分のコンボを通すために手札破壊よりも《意志の力》《目くらまし》のようなカウンター呪文を優先して採用できるのが長所です。
イゼットデルバーにそれなりに戦えつつ、他の非青デッキに対しては高い勝率を誇るデッキです。個人的には同じコンボデッキであれば、ANTではなくこちらのドゥームズデイの方をオススメします。
《最後の審判》で作る5枚の束(パイル)は臨機応変な対応が求められるためスキルが出る部分なのですが、雑に2パターンに分けるのであれば「スピード重視のパイル」と「対応力重視のパイル」に分けることができます。(僕もこのデッキのエキスパートという訳ではないので、多少ふわっとした解説になることをご容赦ください。)
スピード重視のパイルの際に最もよく用いられるのが《通りの悪霊》《秋の際》といった「0マナ1ドロー」カードです。手札の枚数こそ増えないですが、0マナドローで掘り進めるため、対戦相手からすると「え、もう死ぬの?」という角度で勝つことができます。
そしてカウンター呪文が入っている相手に対して「対応力重視のパイル」で戦う際に最も使われるのがこのカード。ヴィンテージのドゥームズデイコンボでは使われていないので、普段ヴィンテージをやっているけどレガシーはプレイしていない、という人ほど、このカードの存在が思考から抜け落ちがちです。
このカードを絡めて仕掛けられると《意志の力》のようなカウンター呪文を構えていてもダメになってしまうので、その前に勝つ必要が出てきます。幸いにもこのカードを絡めて勝つときは、リソースの都合上1ターン程度最速パイルよりも遅くなることが予想されるので、このマッチを戦う際は《稲妻》をサイドアウトせず、《最後の審判》後に速やかに勝てるように備えましょう。
■おわりに
ということで今回はモダン・レガシーのオススメデッキを紹介する回でした。
モダンやレガシーなどの使用できるカードの多いエターナルフォーマットは、慣れているデッキが基本的にはベストだと思いますが、久しぶりにプレイする方、デッキに迷っている方などの助けに少しでもなれたなら嬉しいですね。
MMM・エタパをはじめ、ゴールデンウィークに紙マジックをプレイする皆さんに幸運がありますように!
それでは今回はここまで。
次回は最後のチャンピオンシップ、ニューカペナCSのレポートをお届けします!!