『エルドレインの森』のカードリストが発表され、今週末からはプレリリースが開催されます。
前回の『エルドレインの王権』は、《王冠泥棒、オーコ》《むかしむかし》をはじめ、強すぎて禁止されたカードが多数ありましたが、果たして今回のエルドレインのカードパワーはいかに?
さっそく注目カードを紹介していきます。
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■『エルドレインの森』収録カード情報
公式イメージギャラリー
『エルドレインの森』のメカニズム
「おとぎ話」カードは全63種でランダムに1枚封入されており、シールドデッキやブースター・ドラフトで引き当てた場合は、カードプールに加えて使用できます。しかし他のセットでスタンダードに収録されたものを除き、スタンダードで使用できません。『機械兵団の進軍』の多元宇宙枠と同じ枠と考えて下さい。
「おとぎ話」は、《安らかなる眠り》のようにリミテッドのデッキに入らなそうなものから、《苦花》のように強力なカードまで様々。《苦花》は2ターン目に出せれば、これ1枚で勝つほど強力で、再びプレイできる機会が来て嬉しい!
■キーワード能力
・役割トークン
「役割・トークン」は7種類の定義済みトークンであり、いずれもエンチャント(クリーチャー)を持つオーラです。7種のうち6種は、メインセット収録のカードから生成されます。そこに統率者デッキのカードが1種加わって全7種です。
クリーチャー1体に同一のプレイヤーがコントロールしている役割が2つ以上つけられる場合は、そのクリーチャーには最新の役割がつけられ、同一のプレイヤーがコントロールしている他の役割は墓地に置かれます(そして役割はトークンであるため、存在しなくなります)。
呪われし者――エンチャントしているクリーチャーは基本のパワーとタフネスが1/1になる。
怪物――エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受けトランプルを持つ。
王族――エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受け護法 {1}を持つ。
魔術師――エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受け「このクリーチャーが攻撃するたび、占術1を行う。」を持つ。
ひねくれ者――エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。このオーラが戦場から墓地に置かれたとき、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失う。
若き英雄――エンチャントしているクリーチャーは、「このクリーチャーが攻撃するたび、これのタフネスが3以下である場合、これの上に+1/+1カウンター1個を置く。」を持つ。
聖者(統率者デッキ収録)――エンチャントしているクリーチャーは、あなたがコントロールしているエンチャント1つにつき+1/+1の修整を受ける。
・協約
「協約」は、呪文を唱えるための追加コストとして生贄を捧げると、なんらかの追加効果を得ます。
上述した役割トークンなんかは生贄に最適ですし、このセットは食物トークンを生成するカードが多いので、「協約」の達成は難しくありません。
他のキーワード能力は土地でない2つのパーマネントが出ると効果が増える「祝祭」や、《砕骨の巨人》で有名な「出来事」ですが、これらは書いてある通りなので省略。
■白
ハツカネズミ・トークンが残れば、それをコピーして1/1が3体と全体強化。
ハツカネズミ以外に何かしら強いトークンが作れれば、それをコピーする動きが強そうです。《レンと七番》《向上した精霊信者、ニッサ》のトークンが良いかも。
《婚礼の発表》よりは弱いものの、一緒に入れることでトークンデッキが組めそう。
同じクリーチャーに魔術師・役割・トークンを2つ付けることは出来ないものの、毎ターン1マナを払えばパーマネントを増やせるので、エンチャントの数を参照するデッキなら使えそう。
絵がかわいい上に、能力も強め。トークンを増やしてもサイズアップするので、上記《呪文書売り》なり、《三匹の盲目ネズミ》《婚礼の発表》などでどんどん育っていきます。
《アーデンベイルの忠義》はインスタントなので、打ち消しや除去を構えながら相手のターン終了時に動くことが出来ます。《放浪皇》と合わせて青白の瞬速デッキが組めそう。
白は《婚礼の発表》《放浪皇》で盤面にクリーチャーの数を並べるのが得意なので、《忠義の徳目》として出してもなかなか良し。良い2マナ域のカードなので4枚使いそう。
《孔蹄のビヒモス》に近い全体強化。《三匹の盲目ネズミ》《婚礼の発表》などで1/1トークンが4体用意できていれば、全員が飛行と+5/+5修正を受けるので24点入ります。
8マナなのでデッキにたくさんは入れられないですが、1-2枚入れるのはあり得そう。それとモミール・ベーシックで出たら大当たり!
オーラを付けるという条件は難しいものの、修正値は全体+2/+2と高め。
《呪文書売り》と組み合わせれば、毎ターン+3/+3と超強力。《運命に導かれし者、ケイリクス》などもあるので、白緑オーラデッキが組めそう。
相手に1/1は与えるものの、汎用性の高い除去。白には既に《骨化》という優秀な除去がありますが、基本地形の少ないデッキだと《骨化》が使えなかったり、インスタントタイミングで動きたい時もあります。
3マナが増えすぎると動きが重くなるのと、連打すると1/1のデメリットが重いので4枚投入は難しそうですが、デッキに1-2枚なら《真夜中の一撃》が採用されそう。
■青
相手のターン終了時に《フェアリーの黒幕》を出してから《タリオンの伝書使》という動きが強そう。
ただ、似た効果の《策謀の予見者、ラフィーン》と比較したときに、タフネスの3と4の違い、護法1による除去耐性、フェアリー以外の攻撃でも謀議が誘発など、《策謀の予見者、ラフィーン》の方が勝っている点が多い。
青単でフェアリーを組むなら《タリオンの伝書使》、といった所でしょうか。
《フェアリーの黒幕》との相性が良く、場に黒幕が居れば3マナ要求になります。瞬速と打ち消しの2種類を構える動きは、《フェアリーの黒幕》のデザイン時に求めていたものです。
スタンダードで《フェアリーの黒幕》が活躍しそうなカードを作ってくれて、ウィザーズに感謝!
《鏡割りの寓話》のゴブリン・シャーマンに攻撃されて宝物が出た後に《珊瑚の決壊》だと弱かったでしょうが、幸いなことにスタンダードで《鏡割りの寓話》は禁止されています。
2マナで攻撃クリーチャーを一時的に対処しつつ、後半はフィニッシャーになる性能なので、スタンダードで使われそう。
3回アンタップしないデメリット付き。1ターン目に出せれば強そうですが、4,5ターン目に引いた場合などは扱いが難しく、早くアンタップするには4-6マナかかりそう。
ただ一度アンタップまでいけば、攻撃した後に2マナ払ってアンタップして、疑似的に警戒のような動きも出来ます。フェアリーなので《呪文どもり》が3マナ要求になるメリットもあり、ぜひ試してみたいカードです。
《ヴァントレスの幻視》でフェッチランドの起動型能力をコピーすればマナ加速ですが、モダンの速度感としては3ターン目に2マナ払ってのマナ加速は弱め。
マナ加速が出来る5マナの《パンハモニコン》と考えると強いのか?
コモン構築のパウパーで、青単フェアリーに入りそう!《深き刻の忍者》の忍術のために1/1飛行は良くて、後半に2マナ払って麻痺させるのは、《深き刻の忍者》の攻撃を通すのにも向いています。
■黒
《フェイン・デス》系統の、死亡時に戦場に戻す効果。ひねくれもの・役割・トークンにより、クリーチャーが除去された時に1点入ります。
モダンで活躍中のラクドス想起は《フェイン・デス》系が合計6枚入っていますが、除去されても追加で1点入るのは嬉しいので、今後は《まだ死んでいない》4枚、《フェイン・デス》が2枚になるかも。
攻めてるときはかなり強めの能力。相討ちやダメージによる除去ではネズミ・トークンが生成されるので、対処するにはダメージではない《喉首狙い》等の除去や、1/4の《策謀の予見者、ラフィーン》のブロックで止めるなどの工夫が必要になります。
逆に場が不利な状況では役に立たないので、序盤からライフを詰めていくアグロデッキでないと採用は難しいでしょう。
《お菓子の誘惑》はお手軽に食物を生成するので、アーティファクトを生贄にする効果と相性良し。
本体のスタッツが良く、条件を達成できれば除去付きのクリーチャー。他にライフ獲得手段を引いていなかったとしても、5ターン目に食物を生贄に捧げて3点回復から《ガムドロップの毒殺者》をプレイして、-3/-3修正を狙えます。デッキに4枚入りそう。
例えば相手の手札が2枚とクリーチャーが2体だったら、2体生贄と2枚ディスカードで一気にリソースを削り取ることが出来ます。
モードを選べるので、攻めるデッキなら4点本体に入る火力として使えて、守るデッキなら2体除去として使えるので、かなり使い道が広そう。おすすめ!
ただこのカードの存在により、お互いがライフ4以下の時に引き分けが増えることが気になっています。
パイオニアなら、例えば緑信心の《大いなる創造者、カーン》や、アブザンパルへリオンの《大牙勢団の総長、脂牙》などを追放することで、相手の勝ち手段を一気に減らせるでしょう。
4マナと重いので多くの枚数は入れられないですが、相手によってはクリティカルなので、1-2枚は採用されそう。
3マナ3/3で継続的な墓地追放と、《墓地の侵入者》に少し似た性能。《墓地の侵入者》と比較して、《下水王、駆け抜け侯》は毎ターントークン生成するので、相手視点だと、より除去すべきクリーチャーに思えます。
ただ、《墓地の侵入者》は護法による除去耐性、更に《下水王、駆け抜け侯》は伝説のクリーチャーなので複数出せないデメリットもあるので、一長一短と言えるでしょう。
《倉庫の虎猫》は《怨恨》《ファイレクシアの供犠台》と組み合わせて、無限コンボが狙えます。
1. 《倉庫の虎猫》《ファイレクシアの供犠台》と何かしらのクリーチャーAを用意する。
2. クリーチャーAに《怨恨》をエンチャントして、《ファイレクシアの供犠台》で生贄に捧げて緑マナ生成。エンチャントが墓地に行ったことで、ネズミ・トークンが生成。《怨恨》が手札に戻る。
3. ネズミ・トークンに《怨恨》をエンチャントして、再び《ファイレクシアの供犠台》で生贄に捧げて緑マナ生成。これを繰り返すことにより、生贄のループが発生。
4. 《血の芸術家》や《ズーラポートの殺し屋》が居れば、生贄のループにより無限ドレイン。
他にも、《無慈悲な略奪者》《怨恨》《ファイレクシアの供犠台》で無限マナが狙えます。統率者で新しい無限ルートに組み込まれるかも。
基本的に2マナのクリーチャー除去はインスタントが望ましいので、除去枠としては、《喉首狙い》の方が強い。
《ロークスワインの嘲笑》はソーサリーなのが残念ですが、2点回復のおまけつきが、ライフを攻めてくるアグロデッキに嬉しい瞬間もあるでしょう。
《執念の徳目》は7マナと重く、戦場に出た時に何もしないのが気になりますが、長期戦までいければ強いカード。7マナで2回出すことはほとんどないと思うので、デッキに1-2枚かなと思います。
ライフを支払う代わりに、ライブラリーを追放する常在型能力。ただし、自分のライフを超える数値を支払ったりは出来ないので注意。
例えば《忌まわしき干渉者、アショク》が居る時に《霊気貯蔵器》のライフを50支払うことは、実際にライフが50以上あってライブラリーが50枚以上ないと出来ません。
《グリセルブランド》とか《ヨーグモスの取り引き》なら、ライブラリーを追放しながらたくさんカードを引けるかと思いましたが、どちらも統率者で禁止カードでした。
能力としては、「+1」でリソースが1枚増えて、「-2」でトークン2体生成の、「-7」ですごいことが起きる、5マナプレインズウォーカーのいつもの感じ。最近のプレインズウォーカーは、5マナで「+1」でリソース、「-2」でトークンか除去といったパターンが多すぎるので、もう少し強く作って欲しいです。
常在型能力を強く使える、相性の良いカードがあれば《忌まわしき干渉者、アショク》にもチャンスがあるかも。
レガシーでずっと禁止されている《修繕》がそうであるように、サーチ&マナコスト無視は強力!
《死せる生》《超起源》《ガイアの意志》など、協約すれば0マナ呪文をライブラリーから唱えることも出来ます。《断片無き工作員》を使う続唱タイプと異なり、2マナ以下もデッキに入れられるのが違いです。
0マナアーティファクトのあるレガシーやヴィンテージでデッキを考えてみたい。
■赤
赤単のような高速アグロデッキなら、手札を使い切ってから《火おこしの天才》、その後3マナか4マナで《かまどの精》をプレイということも出来そう。
強いアグロデッキには、優秀な1マナ域が必須。《エンバレスの古参兵》は久々に出た赤の1マナパワー2で、求められていた人材です。赤単アグロ行けるか?
相手のターン終了時に宝物・トークンを出しつつ1ドローできるので、《不屈の独創力》デッキの採用候補になりそう。
《プリズマリの命令》が比較対象ですが、《ラノワールのエルフ》などタフネス1を焼きながら宝物を出すときは《プリズマリの命令》よりも強い場合があります。
赤単色のカードで《不屈の独創力》が達成できる所も良く、いぶし銀のコモンです。
単体除去されてもネズミ・トークンが残り、《レッドキャップのどぶ住まい》が生き残った場合にはネズミ・トークンを生贄にしてカードアドバンテージ獲得。
スタンダードなら十分強いと思います。
早いターンに出せれば串カウンターが蓄積していって、手札が無くなる頃に生贄にしてリソースを回復。
ただ、攻撃が通らないと誘発しないので、序盤に出せないと後半腐りがちで、以前の赤単で活躍した《ボーマットの急使》より弱め。
3/3速攻でダメージ効率が良く、なおかつドラゴンなって打点も増えます。4ターン目に《擬態する歓楽者、ゴドリック》と1マナクリーチャーで4/4飛行速攻になることも難しくないでしょう。
ひねくれもの・役割・トークンを自身につければ2/2速攻。エンチャントを生贄にする効果とも合わせて使いやすそう。
宝物によるマナ加速、後半のルーター能力も活きるので、これまた赤単アグロを推し進めるクリーチャーになりそう。
■緑
エンチャント軸のデッキで1ターンに1枚しか引けないのは、他のエンチャントレスに比べて少し弱め。
どちらかと言うとアーティファクト軸のデッキでの活躍が見込めそう。出したターンに0マナアーティファクト、次のターンにもアーティファクトで4/5で殴り始めます。
後半になるほどトップデッキしたら弱いのがマナクリーチャーの欠点ですが、《木苺の使い魔》はその弱点が出来事で緩和されています。
《初めてのお使い》で《偉大なる統一者、アトラクサ》や《原初の征服者、エターリ》を出したら強そう。ランプデッキの2マナ域かな。
1章で3/3トークン生成、3章で2体に+2/+2トランプル修正と、序盤から攻めていくのに向いた英雄譚。
攻めるデッキで2章のクリーチャーを生贄に捧げる効果が噛み合っておらず、しかもサーチ後は場に出すのではなく手札!なぜ!
2章はあまり使わず、1章3章が中心になりそう。既にセレズニアエンチャントデッキがスタンダードで活躍しているので、《狩人の贖罪》も採用候補になりそう。
単体除去すると、相手の場が6/6が2体になるので除去を撃ちにくく、打点も高い。生贄にする効果と組み合わせても面白そうです。
自身が出た時に引けて、《意志の力》《力線の束縛》などマナ総量は重くても実際は軽いカードと組み合わせるとさらに引けます。《孤独》や《激情》とも相性良し。
モダンやレガシーでもいけるかも。
■多色
デッキリスト公開制で強さが上がりそうなカードです。
相手の除去がわかっていれば、そのマナ域を指定することで除去から守れますし、クリーチャーも唱えにくくさせられます。2を指定することが多そう。
タップ能力と、4/2威迫という高いパワーが少し噛み合っていませんが、条件を達成できれば重いカードも唱えやすくなります。統率者向けかな?
《クウィリーオンのドライアド》がめちゃくちゃ強くなった!普通にグルール2色で使っても強そうです。
クリーチャーとしてのスタッツが高めで、ブリンクのオマケつき。
「戦場に出た時○○」の効果と《敏捷な螺旋》を組み合わせたい。
■アーティファクト
《太陽の宝球》以来ものすごく久しぶりに、まともな2マナのマナ加速アーティファクトがスタンダードに収録されました!!!
伝説なので多くの枚数は入れにくいですが、3ターン目に4マナ出るのは世界が違う!スタンダードでは間違いなく使われるでしょう。
おまけとしてついている装備品能力も、後半役に立つタイミングはありそうです。
■土地
今回は全部強い!パイオニアやモダンでも使う可能性が大いにあるので、4枚ずつ発売日に集めておきましょう。
特に緑黒ミシュラが強いと思っています。
■おわりに
おすすめはこの5つです。あとミシュラは全部揃えましょう!
それではまた。
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