ファイレクシア戦争が終結し、平穏を取り戻した多元宇宙。
その後日談としてリリースされた、『機械兵団の進軍:決戦の後に』は、通常セットとは異なりカードが50枚収録された小型セットで、スタンダードで使用可能です。
今回は『機械兵団の進軍:決戦の後に』から、注目カードを紹介していきます。
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■『機械兵団の進軍:決戦の後に』収録カード情報
公式イメージギャラリー
■白
軽い人間ロード。護法によって単体除去に1マナ要求出来ますが、《銅纏いの先兵》自身は護法を持たないので、概ねこれが除去されそう。
クリーチャータイプが人間・兵士なので、スタンダードの青白兵士に採用されそう。
自分がクリーチャーをコントロールしているのなら、プレインズウォーカーへのダメージを1残してくれる、《崇拝》に少し似た効果のエンチャント。《華やいだエルズペス》《大天使エルズペス》のように、同じタイプのプレインズウォーカーが入ったデッキを想定したカードですが、ちょっと使いにくいか。
悲しいことに、白の代表的なプレインズウォーカーである《放浪皇》《永遠の放浪者》はプレインズウォーカー・タイプを持たないので、指定出来ません。
クリーチャー版《神聖の力線》といえる能力で、場に居れば《強迫》《思考囲い》や《ヴェールのリリアナ》の「-2」能力をされず、《絶望招来》の対象に取られないなどが考えられます。
除去耐性が全く無いのが気になりますが、天使なのでパイオニアのセレズニア天使などで採用候補になりそう。
プレインズウォーカーがクリーチャーになる、新しい試みのカード。マイナス能力しか持たない代わりに、コストが軽くて初期忠誠度が多い《ビヒモスを招く者、キオーラ》などで攻撃すると面白そう。
■青
《虚空の杯》《三なる宝球》《耳の痛い静寂》《虚空の力線》など、コンボデッキがサイド後に対策されるクリーチャーでないパーマネントを全て戻せるので、モダンやレガシーでサイドボードに入るかも。
MTGアリーナのドラフトで使用しましたが、お互いがクリーチャー並んで膠着している状態で《トレイリアの侮辱》を出すと相手のクリーチャー全部にカウンターが乗るので、毎ターン1体ずつ戻せて強かったです。しかし除去としては重いので、構築レベルでは無さそう。
《渦まく知識》で《触れられざる者フェイジ》をトップに置けば、《ヴェズーヴァの漂う者》が飛行を持つフェイジのコピーになるので、一撃で相手を倒せますね。
フェイジはリアニメイト出来ないクリーチャーの代表格だったのですが、《ヴェズーヴァの漂う者》ならフェイジを構築レベルにしてくれるか!?
■黒
ドラフトで先手2ターン目の《アヤーラの誓約者》は威迫が止まらず、恐ろしく強かったです。
4回攻撃が通れば《悪魔の教示者》と凄まじい性能なので、もしかしたら構築も出番があるかも。
《燃え立つ空、軋賜》《夜明けの空、猗旺》など死亡誘発型能力を持つドラゴンも、《覆い隠し》ならインスタントで追放。
《希望の標、チャンドラ》が「+2」したときにスタックで、《覆い隠し》すれば、マナを生み出す前にでインスタントタイミングで除去。スタンダードで2-3枚採用されそうな、良い除去です。
「召集」「絆魂」「マッドネス」とキーワード能力満載の吸血鬼ロード。
《税血の収穫者》《死体鑑定士》が吸血鬼なので強化でき、血トークンや《鏡割りの寓話》で捨ててマッドネスも出来るので、もしかしたら構築も出番があるかも。
《墓地の侵入者》と似た墓地追放能力ですが、護法が無い代わりに毎ターンサイズアップして、追放したカードの能力を得ることが出来ます。
「破壊不能」を付与出来ればかなり強く、サイクリングなどで自分から墓地に落とせるクリーチャーと組み合わせれば強く使えそう。構築でも十分通用すると思います。
■赤
カルドハイムで出た《傷頭のアーニ》は、変わらず頭にツノが刺さったままです。
自身が攻撃すれば2マナ以下のクリーチャーを攻撃した状態で出すので、疑似的に速攻を与えた状態になります。
ただ高コスト踏み倒しは難しく、除去耐性の無い3/3なのでイマイチ。
《タルキールへの侵攻》と同じく、今後軽くて強いドラゴンが出るかに期待。
ドラフトで使って、生き残った時の強さに驚きました。
唱えられる呪文は相手が選ばなかった1枚で、マナコスト支払わずに唱えられるので、挙動としては《原初の征服者、エターリ》に近いです。多人数戦だとより多くの呪文をマナコスト支払わずに唱えられるので、統率者指定しても面白そう。
■緑
伝説のクリーチャーを対象にするなら1マナでプレイできる、一方格闘。
《復活した精霊信者、ニッサ》と組み合わせれば6点なので、大抵のカードは除去出来ます。
エンチャントできる先は限定されますが、何かしらアンタップ能力を持つカードと組み合わせれば、莫大なマナが生み出せます。
例えば《侵攻の伝令、ローナ》に付ければ、伝説の呪文を唱えるたびにアンタップしつつ5マナ生成!
《水蓮のコブラ》と同じく、上陸でマナ生成する能力で、本体のスタッツが良く、2回目の上陸でサーチ付き。
2回目の上陸で《創造の座、オムナス》をサーチする動きが強く、デッキ内のエレメンタルとエルフを《復活した精霊信者、ニッサ》《創造の座、オムナス》のみにすればサーチも安定すると思います。スタンダードよりも、《吹きさらしの荒野》などフェッチランドが使える環境なら、上陸2回が安定して使えるので、ニッサを強く使えますね!
2人対戦なら、X=2で4マナで2枚加速。これなら《ゼンディカーへの侵攻》の方が使いやすいかな。
4人対戦ならX=4で4枚加速ですが、確定サーチではないので強い特殊地形を探すことが出来ずイマイチ。
「多重キッカー」に近い能力ですが、戦場に出た時に能力の回数を決められて、打ち消しされなかったあとにマナを払う回数を決められる分「多重キッカー」より強い!
状況に合わせて選べる、3つとも良い能力!《緑の太陽の頂点》《召喚の調べ》でサーチしてからマナを払って使うのも良い!
1回能力を使うのには最低4マナかかるので、少し重いのが懸念ですが、モダンやレガシーでも使わそうです。
■多色
エンチャントが出るたびにサイズアップして、ケイリクスもしくはオーラが付いたクリーチャーの攻撃が通るとエンチャントをコピー。
攻撃が通った時のインパクトが大きく、ケイリクスを軸にしたエンチャントレスデッキが出てきそうです。
《ファイレクシアへの門》という良いリアニメイト対象があるので、《構内の改装》を軸にしたデッキも出てくるかも。
ケイリクス同様にエンチャント推し。パイオニアでは既にセレズニア・オーラが存在するので、1-2枚なら採用されそう。
本体のスタッツがそこそこよく、自分の伝説のパーマネントに護法2を付与。2マナはなかなか払えない!
《離反ダニ、スクレルヴ》→《黄金造りの飛竜機械》→《策謀の予見者、ラフィーン》の動きが強く、エスパーレジェンズの2マナ域にすんなり採用されそうです。
墓地対策のヘイトベアー。本体のスタッツは物足りないですが、自分の人間を全体除去から守れるので、人間中心のアグロデッキなら〇。
アリーナのドラフトで使って強かったのが、《ザルファーの声、ジョルレイル》。土地を飛行クリーチャーに変えて、土地の攻撃が通ったら1ドローします。
除去耐性が全くないのが気になるものの、除去されなければ1枚で勝てる程の性能なので、もしかしたら構築でも出番があるかも。
伝説のクリーチャーが多いデッキと言えば、スタンダードのエスパーレジェンズが思い浮かびます。
例えば《策謀の予見者、ラフィーン》や《黙示録、シェオルドレッド》が除去された後に、《ケンリス王家の葬送》で《黙示録、シェオルドレッド》を追放して4枚ドロー。その後伝説の呪文のコストが2軽減。相手の除去が増えるサイド後に、軸をずらしてアドバンテージを取るカードをサイドインするのは良さそうです。
エスパーレジェンズのサイドボード候補。
能力を強く使えるかどうか、スタンダードのカードプールで検索しました。実用的なクリーチャーは以下の通り。
海蛇→《トレイリアの恐怖》《刃とぐろの蛇》
クラーケン→《船砕きの怪物》
タコ・リバイアサン→該当なし
今はダメそうです、今後に期待。
1-2マナで実用レベルの装備品があれば、4コストでプレイも出来そうですが、スタンダードのカードプールだと難しそう。
「ミラディンのために!」の装備品がもっと強ければなぁ。
速攻と+1/+0に加えて、《空を放浪するもの、ヨーリオン》に似た全体ブリンク。
相手のソーサリー除去や全除去なら回避できて、「戦場に出た時○○」の効果を再利用しつつ、速攻付与で攻撃も出来るので面白い。
味方全体に果敢付与かつ、攻撃時に条件付きではあるものの、墓地の土地・クリーチャー以外のカードを、タダで唱えられます。
昔のナーセットのように呪禁があったらレガシーでも行けそうでしたが、《悟った喪失者、ナーセット》は《紅蓮破》《水流破》両方食らうのが…。生き残った時にかなり強いので、少し惜しい!
除去されず残った時にかなり有利になる性能なので、構築でも出番はありそう。
ネズミか伝説限定ですが、墓地から唱えることが出来ます。《名も無き転置》のように多相の呪文なら、墓地から再度唱えられます。
単色からの呪禁なので、《喉首狙い》など単色除去では倒せず、対処が限られるクリーチャーです。
回顧で土地を2色の呪文に換えるく、パイオニアの5色二ヴに、本家《ニヴ=ミゼット再誕》と一緒に入れても強そうです。
《硫黄泉》などダメージランドから色マナを出した場合でも誘発します。フェッチランドでも誘発。
フェッチランドや《意志の力》などで、統率者では1点ライフを払うケースが頻発するので、《囚われの黒幕、オブ・ニクシリス》は統率者指定したら強そう!
速攻クリーチャーの攻撃が通れば1ドロー。赤や緑は実用レベルの速攻クリーチャーが増えており、継続して攻めていけそう。
ただ3/3の《死体鑑定士》の前に棒立ちは悲しいので、サイズは3/3欲しかった!
出たドラゴンのコピーになるので、3ターン目《燃える魂、サルカン》から4ターン目《ズルゴとオジュタイ》の動きが強く、ストーリー展開的にもアツい!
4ターン目《碑出告と開璃》でも強いので、実用レベルのドラゴンデッキが組めるか!?
《集合した中隊》や《カイラの再建》で出せないのは残念ですが、パイオニアのセレズニア天使で1-2枚なら採用候補になるかも。
マナクリーチャーがマナを出すたびにパンプアップしていきます。
ただマナを出して高コストを唱える動きと、マナクリーチャーで殴る動きがちぐはぐで、噛み合いが悪い。もう少し強く作ってほしかった。
■アーティファクト
毎ターンアーティファクト分のマナ生成でさらに重いカードを唱えて行けます。
《Mishra’s Workshop》から出すのに最適で、ヴィンテージや統率者で使われそう。
■土地
《フェニックスの雛》など、軽くて速攻を持つクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せれば、後半でも速攻が機能しやすいです。
人間にもカウンター乗せられれば良かったのになぁ。
■おわりに
おすすめはこの5つ!
特に《覆い隠し》はスタンダードでも良く見るようになるでしょう。《温厚な襞背》はモダンやレガシーでもチャンスあり!
それではまた。
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