MTG │ 大会レポート │ 高橋優太【THE LAST SUN 2022 トップ8レポート】

先週末は、晴れる屋さん主催の「THE LAST SUN 2022」に参加しました。

フォーマットはスタンダードとモダンの2種目。以下その大会レポートです。

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■スタンダード:エスパーミッドレンジ

エスパーミッドレンジ
デッキリスト
1:《島/Island
1:《沼/Swamp
4:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos
4:《地底の大河/Underground River
4:《さびれた浜/Deserted Beach
2:《難破船の湿地/Shipwreck Marsh
2:《砕かれた聖域/Shattered Sanctum
1:《皇国の地、永岩城/Eiganjo, Seat of the Empire
1:《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City
2:《英雄の公有地/Plaza of Heroes
4:《ラフィーンの塔/Raffine’s Tower
26 Lands


4:《敬虔な新米、デニック/Dennick, Pious Apprentice
4:《策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seer
3:《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse
3:《夜明けの空、猗旺/Ao, the Dawn Sky
14 creatures

2:《邪悪を打ち砕く/Destroy Evil
1:《否認/Negate
3:《喉首狙い/Go for the Throat
3:《眼識の収集/Siphon Insight
4:《かき消し/Make Disappear
4:《婚礼の発表/Wedding Announcement
3:《放浪皇/The Wandering Emperor
20 other spells


1:《ローナの渦/Rona’s Vortex
4:《切り崩し/Cut Down
1:《否認/Negate
2:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke
1:《喉首狙い/Go for the Throat
1:《眼識の収集/Siphon Insight
2:《強迫/Duress
1:《告別/Farewell
2:《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster
15 sideboard cards

現在のスタンダードで一番人気なのはグリクシスミッドレンジ。《鏡割りの寓話》《絶望招来》を中心に、除去・打ち消し・攻め手の揃った良いデッキです。

もちろん自分でもグリクシスを調整しました。しかし、《絶望招来を使う都合上、マナベースが黒に寄っており、青マナが13枚程度で2ターン目の《かき消し》が不安定であること、トークンを複数出すカードに少し弱いこと、3ターン目の《死体鑑定士》が安定しないこと、赤単や青白兵士といったアグロデッキ耐性が少し低いことなど、いくつか気になる点がありました。

その点、エスパーはマナベースが3色それぞれ安定しており、トークン戦略を用いてグリクシスにも戦え、入っているクリーチャーがアグロデッキに強く、比較してエスパーの方が安定性が高く感じたので、使用しました。

特に《敬虔な新米、デニック》は絆魂と2/2を止められることからアグロに強く、グリクシス相手にも《死体鑑定士》の誘発を防いだりするので、伝説のクリーチャーながら4枚採用。《策謀の予見者、ラフィーン》の謀議で捨てて降霊で出し直しても強いです。

策謀の予見者、ラフィーン》は攻め、守り、ドロー全て兼ね揃えており、3マナ域にも関わらず7-8ターン目の後半に引いても強力。

黙示録、シェオルドレッドは除去に弱い性質があるものの生き残ればゲームに勝てる性能で、エスパーは《策謀の予見者、ラフィーン》に《喉首狙いを使われることが多いので、比較的生き残りやすい。《夜明けの空、猗旺》死亡時の最高のアタリでもあります。

夜明けの空、猗旺》は白単の《軍備放棄》に非常に弱いですが、それ以外のマッチでは強く、特にグリクシス相手には通れば一気に有利になります。比較対象として、同じくグリクシスに通れば強い《聖域の番人がありますが、5マナと6マナで盤面に影響を与える1ターンの差が大きく感じたので、《夜明けの空、猗旺》にしました。

現在のスタンダードは《婚礼の発表》《鏡割りの寓話という2種類の強力な3マナ域があるため、後攻2ターン目はアクションせずに打ち消しを構える展開になりやすいです。そして先攻側が3マナのカードをプレイして《かき消しされ、返しで3マナのカードを通されると先攻側が不利になるため、序盤はお互いに土地を並べてターン終了するのが、グリクシスやエスパーの定石です。

そのため、デッキ構築時点で相手のターンに動くことを強く意識して、メインから《眼識の収集》を多く採用しました。これにより相手に合わせた動きがしやすく、特にエスパーは《放浪皇》もあり、マナを構えあうゲームがしやすい。ラフィーンの謀議で呪文を捨てる都合上、墓地に置いておけるリソースとしても、《眼識の収集はデッキに合っています。

グリクシスでは3-4枚採用されている《勢団の銀行破りですが、エスパーの場合はパワー3以上が少ないため搭乗しにくく、盤面を作るターンが遅いです。
最初は《勢団の銀行破り》を多く入れていたのですが、エスパーは後攻2ターン目はマナを構えてターン終了する場合がそこそこあるため、《眼識の収集》の方がデッキに合っていました。ただ対グリクシスのサイド後のアドバンテージ源として必要なので、サイドには採用しています。

打ち消しを構えあうゲーム展開では、前方確認の出来る《強迫が役立ちます。

赤単や青白兵士も居ると考えていたので、序盤の手数を増やす《切り崩し》はサイドに4枚。アグロ相手に追加の1マナで動くカードが欲しかったので、相手の《夜明けの空、猗旺》や《聖域の番人をキッカーで対処できる点も加味して《ローナの渦を1枚入れました。

1ターン目から《強迫》《切り崩し》を撃つことを考えて、ダメージランドは全て黒マナに統一。それと最近は《廃墟の地を4枚入れた青赤ランプが台頭してきたので、色マナを狙われることを考慮して《》《》を1枚ずつ入れました。《皇国の地、永岩城》《天上都市、大田原は魂力することが多いですが、《見捨てられたぬかるみ、竹沼はあまり魂力しないので、《》を優先。

■モダン:イゼットラガバン

イゼットラガバン
デッキリスト
3:《島/Island
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal
3:《蒸気孔/Steam Vents
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2:《汚染された三角州/Polluted Delta
1:《霧深い雨林/Misty Rainforest
2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
1:《焦熱島嶼域/Fiery Islet
1:《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City
19 Lands


4:《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon’s Rage Channeler
4:《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer
1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower
4:《濁浪の執政/Murktide Regent
13 creatures

2:《呪文貫き/Spell Pierce
1:《呪文嵌め/Spell Snare
3:《稲妻/Lightning Bolt
4:《考慮/Consider
4:《邪悪な熱気/Unholy Heat
2:《大魔導師の魔除け/Archmage’s Charm
4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble
4:《表現の反復/Expressive Iteration
4:《対抗呪文/Counterspell
28 other spells


2:《激情/Fury
2:《狼狽の嵐/Flusterstorm
1:《削剥/Abrade
2:《神秘の論争/Mystical Dispute
1:《兄弟仲の終焉/Brotherhood’s End
2:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives
2:《未認可霊柩車/Unlicensed Hearse
2:《血染めの月/Blood Moon
1:《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
15 sideboard cards

先週の記事でモダンのTier1デッキを紹介していますので、そちらも参考にしてください。

デッキの候補として、前日までイゼットラガバンもしくはティムール型の《不屈の独創力》のいずれかで悩んでいました。

それぞれの中心パーツである《敏捷なこそ泥、ラガバン》《表現の反復》と《レンと六番》《鏡割りの寓話》を比較して、モダンは早い環境であり、1マナで複数回行動することが求められるので、より軽く軽く動けるイゼットラガバンの方が良い選択だと思い使用

特に不利なデッキが無く、サイドボードで様々なデッキに対応しやすいのが強みです。

帳簿裂き》は悩んだのですが、1マナの軽いカードたちで複数回の行動を意識したく、意外と自分からの謀議誘発が難しいと感じたため、今回は不採用に。

呪文嵌め》はイゼットラガバン同系で軽く動けるため強く、ハンマータイムにも《純鋼の聖騎士》《石鍛冶の神秘家に効くと感じ、1枚入れましたが、手札で腐るリスクもあるカードなので、まだ悩んでいます。

厚かましい借り手》は、7/7以上の《濁浪の執政を手札に戻しつつ、相手に《虚空の力線などを置かれた場合の保険にもなります。《呪文嵌め》を抜いて《厚かましい借り手》2枚でも良さそうです。

未認可霊柩車》はイゼットラガバン同系では昂揚を防ぎつつ《濁浪の執政》を出しにくくする良いサイドカードで、同系ではお互いが《未認可霊柩車を入れるのが普通になってきています。

未認可霊柩車》を破壊するためのカードが《兄弟仲の終焉》だと、ソーサリーかつ3マナと同系ではイマイチなので、軽いインスタントである《削剥》の方が強そうです。

兄弟仲の終焉》はハンマータイムや《ウルザの物語デッキに強いので、1-2枚の枠を取るか悩みます。全体除去の枠としては、《激情が黒緑ヨーグモスに対してなどサイドインできる範囲が広ので、《削剥》+《激情》でも十分かも知れません。

■大会結果

初日

・スタンダード
×ジャンドミッドレンジ
〇マルドゥ天使
〇グリクシスミッドレンジ
〇赤単アグロ
・モダン
〇レン&オムナス
〇死せる生

2日目

・モダン
〇イゼットラガバン
〇不屈の独創力
〇タメシブルーム
・スタンダード
〇ジェスカイ・アーティファクトランプ
〇白単ミッドレンジ
ID

決勝ラウンド

×イゼットラガバン

上位通過だったのでフォーマットの選択権がありましたが、イゼット同系対決がすごく好きなのでモダンで戦いました。
しかしあえなく敗退。

■おわりに

今年一番使ったカードはこの2つで、特に《かき消しは後攻で3マナのカードを打ち消せる安心感から、スタンダードやパイオニアで愛用していました。

マナ漏出》よりは少し弱いものの、犠牲により後半も役立つ場面が多く、十分強いカードです。確定で打ち消せる《対抗呪文》は言わずもがな。来年もたくさん打ち消していると思います。

それではまた来年。


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