MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【新生ヒストリックを遊ぼう!】

今、ヒストリックが最高に面白い!

ストリクスヘイヴンが発売され、過去の強力な呪文「ミスティカルアーカイブ」が再録されたことで環境が激変!

1マナの強いカードが増えた事で、モダンやレガシーに近い環境に変化してきました。今回はヒストリックの観点からミスティカルアーカイブを分析していきます。

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■ミスティカルアーカイブ 注目カード

収録されているミスティカルアーカイブ一覧はこちらの公式サイトよりご確認ください。

『ストリクスヘイヴン:魔法学院』特設ページ

ミスティカルアーカイブで禁止になっているのは以下の7枚。

ヒストリックでは強すぎると判断されたカード達で、収録はされたものの使用不可。

ただ、《致命的な一押し》が許されている環境なので、《稲妻》は将来的に解禁もあり得るかも?《剣を鍬に》は除去耐性無視がクリーチャー全てを否定するため解禁は無さそう。

暗黒の儀式》《悪魔の教示者》《チャネル》はコンボデッキが強くなり過ぎるので、解禁する未来はずっと無さそうです。

白いアグロデッキを使っていて、4マナの全体除去《神の怒り》《絶滅の契機》などのアクションを打ち消すのに役立ちそうです。

コントロールデッキに入れるには1ターン目の白マナアンタップインが難しく、なおかつ賞味期限が短いのでダメそう。

白黒オーラに入れるかも考えましたが、手札破壊より妨害できる範囲とターンが狭いので結局要らないという結論になりました。

え、レガシー最強ドロー呪文を使って良いの?

シャッフル手段が《寓話の小道》くらいしかないので、問題無いと判断されたのでしょうか。

たしかにシャッフル手段が弱いパウパーなどでは、《渦まく知識》が弱かった実例があります。デッキに戻した不要なカードをシャッフルしてこそ《渦まく知識の真価が発揮されるからです。

とはいえ、シャッフル手段が《寓話の小道だけでも十分使用に値するかなと考えているので、まずはここからデッキを組みたい。

デッキに戻るので根本的な解決が出来ませんが、それでも2マナでターンを得るのに等しい効果を発揮する時があります。

相手のライブラリーを削る手段があれば実質《対抗呪文になります。

これも環境をかなり変えそうな再録で、《出現の根本原理デッキにすんなり入ります。

出現の根本原理》で《時間のねじれ》《アールンドの天啓を持ってくることで確実に追加ターンを得られるのが素晴らしい!

思考囲い》と合わせて、手札破壊はモダンと比較しても遜色ない性能になってますね。

8ハンデスから2マナの強いカードを出すデッキの研究が進みそうで、白黒オーラにはそのまま入れて良さそう。《死の影》《戦慄衆の秘儀術師》など、手札破壊から出したいクリーチャーもヒストリックには多く、黒いビートダウンには明るい未来があります。

コジレックの審問》《思考囲い》にスタックで《渦まく知識》を使って重要なカードをトップに隠すプレイも頻発しそうです。

デッキを各1枚ずつのハイランダーにすると、《汚れた契約でライブラリーを0枚にする事が出来ます。

あとはお馴染み《タッサの神託者》《神秘を操る者、ジェイスで特殊勝利。サーチや《願いのフェイと組み合わせてコンボデッキが組めそうです。

え、モダンで墓地デッキを躍進させたこれも使って良いの!?

ちょうど《渦まく知識》も再録されましたし、《弧光のフェニックス》デッキが復活しそう。

墓地に《出現の根本原理》を落とせれば4ターン目に唱えられます。《信仰無き物あさりと組み合わせたい。

また、《マグマ・オパスは自分の能力で墓地に落としつつ宝物トークンを生むので、3ターン目《マグマ・オパス》も狙えます。

3ターン目土地破壊はスタンダードでは出ないですが、ヒストリックでは許された模様。

ただもう1種類くらい《略奪》のような呪文がないと、土地破壊デッキを作るにはまだ足りないですね。

6月発売予定の「モダンホライゾン2」から先行収録となるのが《豊穣な収穫》。

土地かそれ以外なのでどのデッキでも使いやすく、土地事故回避しながら後半は呪文に変わります。フォーマットを問わず使われそう。

これも《戦慄衆の秘儀術師》と相性が良いです。

マナランプ系デッキで、2ターン目に《探検》《成長のらせんを撃ちながら3ターン目に《調和》は丁度良さそう。

ただし《覆いを割く者、ナーセット》にはご注意を。

赤単バーン系に対するサイドボードカード。ついでに《スカイクレイブの災い魔》もライフ20を超えれば除去出来ます。

嵐の乗り切り》を活用して《ボーラスの城塞》をめくり続けるデッキも出てきています。

昔のモダンではジェスカイコントロールで見かけました。ただ最近は《戦慄衆の秘儀術師などタフネス3で強いクリーチャーもいるため、出番は無さそう。

同セットにある《プリズマリの命令とマナコストが被ってしまっているのも評価マイナス。

これはナイス再録!前述の通りタフネス3で強いクリーチャーがいるため、3点火力が大事。

コントロールでもバーンデッキでも、どちらに入れても強いカードです。

コンボデッキの代名詞であるストームですが、マナ加速系カードがないので、今のヒストリックなら強さは適正。

ボーラスの城塞》でライフを払って、《苦悶の触手で回復して行く形のコンボデッキも組めそう。

■ヒストリック大会結果一覧

Insight Esports Presents: $1,000 Historic IQ
Insight Esports Presents: $5,000 Historic Open
Hooglandia Open

■ジェスカイコントロール

Insight Esports Presents: $5,000 Historic Open:3位/by Orihika【インポートデータ
デッキリスト
4:《氷河の城砦/Glacial Fortress
4:《神聖なる泉/Hallowed Fountain
4:《蒸気孔/Steam Vents
4:《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome
2:《硫黄の滝/Sulfur Falls
2:《断崖の避難所/Clifftop Retreat
2:《聖なる鋳造所/Sacred Foundry
2:《針縁の小道/Needleverge Pathway
1:《島/Island
1:《ヴァントレス城/Castle Vantress
1:《這い回るやせ地/Crawling Barrens
27 lands


4:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk
4 creatures

 

3:《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria
3:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
1:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern
1:《アズカンタの探索/Search for Azcanta
2:《神の怒り/Wrath of God
1:《神々の憤怒/Anger of the Gods
1:《審判の日/Day of Judgment
4:《稲妻のらせん/Lightning Helix
3:《マグマ・オパス/Magma Opus
3:《襲来の予測/Saw It Coming
2:《記憶の欠落/Memory Lapse
2:《多元宇宙の警告/Behold the Multiverse
2:《検閲/Censor
1:《暗記+記憶/Commit+Memory》
29 other spells


3:《神秘の論争/Mystical Dispute
2:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto
2:《サメ台風/Shark Typhoon
2:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern
1:《霊気の疾風/Aether Gust
1:《引き裂き/Rip Apart
1:《レッドキャップの乱闘/Redcap Melee
1:《厳格な放逐/Stern Dismissal
1:《神々の憤怒/Anger of the Gods
1:《終局の始まり/Commence the Endgame
15 sideboard cards

2種類の2マナ除去を手に入れた事で序盤が安定したジェスカイコントロール。《稲妻のらせん》によりアグロデッキへの耐性が格段に上がりました。

奔流の機械巨人》を合わせて実質8枚《稲妻のらせんが入っているようなものなので、ライフを押し込まれてもすぐに回復します。

サイドボードの《引き裂き》も汎用性の高い除去です。

デッキの根幹になっているのが、《マグマ・オパスを捨ててから《奔流の機械巨人》で墓地から唱えるコンボ!

マグマ・オパスは手札から捨てながら宝物トークンを生むので、5ターン目に《奔流の機械巨人》+4点ダメージ振り分け+2つタップ+4/4エレメンタル+2ドローと、まるで根本原理のような効果を発揮します。

コンボが揃わなくても《マグマ・オパス》で4ターン目《ドミナリアの英雄、テフェリー》を狙えますし、後半は8マナでプレイしても強い!

両方とも重い青のカードなため、《神秘の論争に弱いという欠点はありますが、打ち消しの無いデッキ相手には圧倒的なアドバンテージを生み出します。対アグロデッキに高い勝率を誇るのが、このジェスカイコントロールです。

■ジャンドアルカニスト

 

Hooglandia Open:10位/by Matbimonte【インポートデータ
デッキリスト
4:《血の墓所/Blood Crypt
1:《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit
4:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground
4:《草むした墓/Overgrown Tomb
4:《花盛りの湿地/Blooming Marsh
3:《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway
2:《荒廃踏みの小道/Blightstep Pathway
22 lands


4:《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion
4:《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist
4:《死の飢えのタイタン、クロクサ/Kroxa, Titan of Death’s Hunger
4:《ウィザーブルームの初学者/Witherbloom Apprentice
16 creatures

 

4:《信仰無き物あさり/Faithless Looting
2:《塵へのしがみつき/Cling to Dust
4:《思考囲い/Thoughtseize
2:《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek
4:《豊穣な収穫/Abundant Harvest
4:《血の長の渇き/Bloodchief’s Thirst
2:《アガディームの覚醒/Agadeem’s Awakening
22 other spells


1:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den
2:《漁る軟泥/Scavenging Ooze
1:《大渦の脈動/Maelstrom Pulse
2:《軍団の最期/Legion’s End
1:《大群への給餌/Feed the Swarm
2:《強迫/Duress
2:《削剥/Abrade
2:《致命的な一押し/Fatal Push
2:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern
15 sideboard cards

手札破壊からの《戦慄衆の秘儀術師はモダンやレガシーでもお馴染みの強いアクション。

ついに8枚ハンデスデッキがヒストリックでも組めるようになった

手札破壊を多く入れたデッキは後半のトップデッキが弱くなる欠点がありますが、そこを《信仰無き物あさりの手札入れ替えがカバー。

増えた墓地は《死の飢えのタイタン、クロクサ》の脱出に。イメージとしてはモダンのマルドゥ・パイロマンサーに近いですね。

今回紹介するリストは《豊穣な収穫》《ウィザーブルームの初学者》のために緑をタッチしています。

豊穣な収穫》はマナスクリュー、マナフラッドの両方を防いでくれて、なおかつ《戦慄衆の秘儀術師》でもフラッシュバック出来るいぶし銀。

ウィザーブルームの初学者》は手札破壊や《信仰無き物あさりでドレインします。しかし《戦慄衆の秘儀術師と比較して手札破壊から2ターン目に出してもそこまでマウントを取れるわけではないので、採用するかどうか検討すべき箇所に思えます。

強力無比な2マナ域である《タルモゴイフ》を収録して欲しいですね。

■イゼットフェニックス

Insight Esports Presents: $5,000 Historic Open/by Marco Ricci【インポートデータ
デッキリスト
4:《河川滑りの小道/Riverglide Pathway
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal
4:《蒸気孔/Steam Vents
2:《寓話の小道/Fabled Passage
2:《島/Island
2:《山/Mountain
2:《硫黄の滝/Sulfur Falls
20 lands


4:《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix
4:《嵐翼の精体/Stormwing Entity
2:《厚かましい借り手/Brazen Borrower
2:《弾けるドレイク/Crackling Drake
2:《若き紅蓮術士/Young Pyromancer
14 creatures

 

4:《信仰無き物あさり/Faithless Looting
4:《火柱/Pillar of Flame
3:《巧みな軍略/Strategic Planning
2:《航路の作成/Chart a Course
1:《約束の終焉/Finale of Promise
4:《渦まく知識/Brainstorm
4:《選択/Opt
2:《稲妻の斧/Lightning Axe
2:《ショック/Shock
26 other spells


2:《削剥/Abrade
2:《霊気の疾風/Aether Gust
2:《呪文貫き/Spell Pierce
2:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
2:《否認/Negate
2:《焼けつく双陽/Sweltering Suns
1:《雷猛竜の襲撃/Blitz of the Thunder-Raptor
1:《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance
1:《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke
15 sideboard cards

稲妻》が無いため、火力呪文は少し劣りますが、ドロー呪文は大幅に強化されました。実用的な1マナ呪文が増えた事で、《弧光のフェニックスが再び活躍しています。

墓地を増やしながらドローできるカードも3種類採用されており、3ターン目の《弧光のフェニックス》復活も頻発します。


信仰無き物あさり》は基本的には手札を失うカードなので、《弧光のフェニックス復活にリソースを割くと手札が尽きやすい欠点があります。

そこでリソースを多く獲得できる《約束の終焉》もおすすめで、これ1枚で3回呪文を唱えるので、《弧光のフェニックスの復活条件も満たせます。2-3枚採用して良い箇所だと思います。


弧光のフェニックスなどの墓地を利用するクリーチャーが増えてきたので、今は《火柱》の追放効果のおまけが強い。

1マナのソーサリーカウントが少ないデッキなので、《約束の終焉》で墓地から唱えられるのにも便利です。

■ディミーアローグ

Insight Esports Presents: $5,000 Historic Open:優勝/by 高橋 優太【インポートデータ
デッキリスト
4:《湿った墓/Watery Grave
4:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb
4:《清水の小道/Clearwater Pathway
4:《寓話の小道/Fabled Passage
3:《島/Island
3:《沼/Swamp
1:《ロークスワイン城/Castle Locthwain
23 lands


4:《マーフォークの風泥棒/Merfolk Windrobber
4:《盗賊ギルドの処罰者/Thieves’ Guild Enforcer
4:《空飛ぶ思考盗み/Soaring Thought-Thief
12 creatures

 

4:《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek
4:《致命的な一押し/Fatal Push
4:《渦まく知識/Brainstorm
4:《記憶の欠落/Memory Lapse
4:《湖での水難/Drown in the Loch
4:《物語への没入/Into the Story
1:《アガディームの覚醒/Agadeem’s Awakening
25 other spells


1:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den
2:《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
2:《霊気の疾風/Aether Gust
2:《暴君の嘲笑/Tyrant’s Scorn
2:《神秘の論争/Mystical Dispute
2:《否認/Negate
2:《衰滅/Languish
2:《軍団の最期/Legion’s End
15 sideboard cards

先日このディミーアローグでヒストリックの大会に参加し、優勝する事が出来ました。

記憶の欠落は相手のライブラリーを切削するディミーアローグと非常に相性が良く、実質《対抗呪文》として機能します。

色マナシンボルが1つな点と、状況によっては切削せずにそのまま引かせてドローをロックできる点から、《対抗呪文》よりも強いと感じる瞬間もあります。

マナ漏出》《差し戻しがスタンダードで使えた頃もそうでしたが、「1青」のコストで汎用性の高い打ち消し呪文は青いデッキの強さをかなり引き上げます。

切削する仕組みが無いとしても、多くの呪文を1ターンの間しのげる《記憶の欠落はかなり強いカードに思えています。

レガシーでの実績が示す通り、《渦まく知識はシャッフル手段ありきのカードです。不要なカード2枚をデッキに戻してからフェッチランドでシャッフルする動きは「パーフェクト・ブレインストーム」と呼ばれています。

逆にシャッフル手段が無い時の《渦まく知識》は、その後2ターンのドローが確定してしまい手詰まりになることも多い。そのため《寓話の小道》はヒストリックで《渦まく知識を使う上で必須です。

この《寓話の小道》が「紛争」条件を満たす事で、《致命的な一押し》が4コスト以下を破壊できるようになり、それぞれにシナジーが生まれて強く使う事が可能になりました。

なぜ1枚も《思考囲いを入れないかという疑問があるかと思われます。実際にその質問を受けましたので、回答します。

ヒストリックにはアグロデッキが一定数いて、その相手に手札破壊を打った際に捨てさせるのは1-3マナのカードがほとんど。多くの状況で《コジレックの審問》で事足りるため、《思考囲いの2点ライフ喪失のデメリットが大きいと考えたのです。

基本的にローグは相手と攻撃し合ってダメージレースで勝つデッキなので、《思考囲い》を引けば引くほど、ライフの負債が後半に累積して行きます。4マナ以上のカードは打ち消し呪文で対処しやすいという性質があるので、2点のライフを重く見ました。

打ち消しと手札破壊はどちらも盤面に影響を及ぼさないため、後半にトップデッキした際に少し弱いカードです。そのいずれも採用しているディミーアローグでは、手札破壊は4枚が適正。5枚は過剰と感じており、《コジレックの審問》4枚のみの採用としています。

ちなみにレガシーだと、アグロが少ない、《意志の力を落とせないなどの点から、《思考囲い》の方が強いです。

しかしモダンやヒストリックなど、アグロが強い環境であれば《コジレックの審問》の方が良い。これはフェアリーを使っていた時の経験則です。

■おわりに

ミスティカルアーカイブによりヒストリック環境は激変し、モダンやレガシーに近づいた非常に楽しいフォーマットに変化しています。

まだまだ未開拓のデッキが多いですし、皆さんもヒストリックで遊んでみて下さい。

ディミーアローグを倒すならこの2枚がおすすめです。

安らかなる眠りはローグ側は破壊できないのでクリーチャーが全て弱体化、《湖での水難》《物語への没入》が物凄く弱いカードになります。

イゼットフェニックスに《アゴナスの雄牛を入れるのも面白そうです。

それではまた。


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