MTG │ 大会レポート │ 高橋優太【MRL#6 -スゥルタイ根本原理+グリクシスパクト-】
先週末にライバルズリーグ#6が行われました。
フォーマットはスタンダード&
長かったリーグ戦も佳境を迎えて、ここで一旦区切り。
それぞれのフォーマットでのデッキの選択過程を記していきます。
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■チーム練習
前回のリーグ戦#5での反省は、2フォーマットをチーム5人で分担しても全く人手が足りず中途半端になってしまったことです。
今回はその反省を踏まえて、5月末に行われるストリクスヘイヴンチャンピオンシップの権利獲得者を中心に協力者を募り、それぞれフォーマットを分担して調整。
僕はヒストリック班として、主に《汚れた契約》コンボとディミーアローグ、青白コントロール系統を中心に回していました。
ヒストリック
ヒストリックの練習の結果、イゼットフェニックスとパクトコンボの2強環境ということが早々に判明。
イゼットフェニックスは《信仰無き物あさり》《渦まく知識》により、在りし日のモダンのような強さを持っています。クリーチャーで攻めるデッキでありながら、除去に対して高い耐性を持ち、新ドローソースの《表現の反復》で後半も非常に粘り強い。
クリーチャーや除去で交換して行くと、最終的に《弧光のフェニックス》《表現の反復》のアドバンテージで後半勝ち、ドローソースの多さで安定性も高い。フェアデッキ対決では無類の強さでした。
それに対抗するのが《汚れた契約》《タッサの神託者》のコンボデッキ。デッキ内でこの2つ以外のカードを1種類にすることで、《汚れた契約》でライブラリーを0枚にして《タッサの神託者》で特殊勝利します。
全てが1枚なためデッキ構築が非常に難しいですが、わずか4マナで勝利できるのは破格。サーチやドローで案外コンボが揃いますし、青黒なので相手への妨害手段も多く、妨害によってコンボまでのターンを稼ぎます。
除去やクリーチャーのやり取りではイゼットフェニックスが最も強いため、違った軸のコンボで戦うことが求められ、それに当てはまるのがパクトコンボでした。
実際イゼットフェニックスvsパクトコンボではパクトコンボ側が60%以上の勝率を出したため、チーム全員でパクトコンボを選択する事になりました。
スタンダード
練習の結果、残念な事にスタンダード班から出た結論は「『ストリクスヘイヴン:魔法学院』で影響を与えるカードがほとんど無い」と言う事でした。
全体的なカードパワーが低く、前環境から既存のデッキがそのまま強い形です。
サイクリング、スゥルタイ《巨獣の巣》、スゥルタイ根本原理、ディミーアローグ。使用候補として挙がったのはこの4つです。
自分でもサイクリングと《巨獣の巣》を交互に回しましたが、2つのデッキで共通して気になったのが、「デッキ内の強いカードを使うためにドロー呪文に費やすターンが多い」という点です。
サイクリングは《天頂の閃光》を使うために6マナ以上をドローに費やしますし、《巨獣の巣》《アールンドの天啓》コンボを決めるにも《巧みな軍略》などで墓地を増やすターンが必要です。
スタンダードはクリーチャーを並べてくるデッキも多く、2マナのクリーチャーには2マナの除去、3マナのクリーチャーには3マナの除去と、ある程度相手に干渉しないとライフがすぐに無くなります。
ドローソースやマナ加速の呪文をプレイして盤面に干渉しないターンが生まれるため、そのターン中の防御が0になります。防御が弱くなったターンを取り返すための全体除去も必要になります。
僕が懸念だったのは、サイクリングと《巨獣の巣》が構成上どうしても2ターンほどドローに当てなくてはいけないターンが生まれ、これにより盤面干渉が遅れてライフを詰められるパターンが頻発したことでした。
その点を比較したとき、スゥルタイ根本原理は《耕作》などマナ加速により盤面が弱くなるターンを、1ターン早くなる《影の評決》《長老ガーガロス》で補っています。
《古き神々への拘束》も除去兼マナ加速で、更にマナ加速が自分の《出現の根本原理》の速度を上げるため、攻撃にも防御にも繋がっています。
スゥルタイ根本原理はディミーアローグに4:6と少し不利ですが、意識すれば勝てない程の相性では無いです。
スゥルタイ根本原理に対してはどのデッキも打ち消し呪文を追加する傾向にあるため、サイドボードに《強迫》《神秘の論争》を多めに採用し、同型対決とディミーアローグを重く見たデッキリストを提出しました。
■スタンダード スゥルタイ根本原理
基盤となっているのはリーグ5週目で使用したスゥルタイ根本原理
今回のリーグではスゥルタイ根本原理、
サイクリングもサイド後は打ち消し呪文が増えるため、《
《強迫》も《神秘の論争》と同様にスゥルタイ根本原理、
ただ、この2種類は軽いコストで1:
前回《ペラッカの捕食》だった部分ですが、
黒タップイン土地として置けるのと1マナサイクリングが、どちらが
スゥルタイ根本原理はサイドから打ち消し呪文を追加される事が多
《強迫》《神秘の論争》と同様にスゥルタイ根本原理、
実は《空を放浪するもの、ヨーリオン》は海蛇なので、
2マナ除去としての性能はどうしても《取り除き》《無情な行動》
《取り除き》《無情な行動》は歴代でも屈指の性能なので、
サイドボードガイド
対スゥルタイ根本原理
対ディミーアローグ
対サイクリング
■ヒストリック グリクシスパクト
冒頭でも述べた通り、
MTGアリーナの仕様上の問題で、
《タッサの神託者》の誘発型能力がスタックに乗った状態で《汚れた契約》をプレイすれば、
《汚れた契約》をコピーすることで、デッキ内の《汚れた契約》《タッサの神託者》を1枚ずつ手札に加えられます。
この2つはコピーカードでありながら汎用性が高く、
オラクルパクトコンボは《試練に臨むギデオン》の紋章「
《悪意の熟達》は相手にドローを強制する事が出来るので、
…かのように見えますが、実はこれは簡単にケアできます。
ライブラリーを1枚残した状態で《汚れた契約》を止めれば、相手が《悪意の熟達》を《タッサの神託者》に打ってくればライブラリーが0枚なので勝利、除去されなければ信心2で勝利できます。
1枚残した際に《悪意の熟達》以外で《タッサの神託者》を除去されてしまった場合は敗北してしまいますが、自分の場に《海の神のお告げ》
実質これだけのために赤マナをタッチしています。
手札破壊や打ち消し呪文でリソースを削られた場合に、
また、ディミーアローグはライブラリーを切削してくるため、コンボパ
たとえ《死の国からの脱出》が墓地に落ちても、《
マナベースのバランスはかなり苦戦しましたが、
デッキ内に《水没した地下墓地》
序盤はドロー呪文に青が必要なので《島》
イゼットフェニックスの速度に追いつくために、
《願いのフェイ》はサイドボードから《汚れた契約》
しかし《汚れた契約》を1枚も引いていない状態で《願いのフェイ》でサイドボードから《汚れた契約》を持ってきた場合は、打った《汚れた契約》で《汚れた契約》
サーチ手段としては最もコストが重く、
■大会結果
〈スタンダード〉
〇Ivan Floch/スゥルタイ根本原理
×Chris Botelho/ティムールアドベンチャー
〇Christian Hauck/ディミーアローグ
〇Ivan Floch/スゥルタイ根本原理
×Theo Moutier/イゼットドラゴン
〇Jakub Toth/スゥルタイ根本原理
.
〈ヒストリック〉
×Grzegorz Kowalski/ディミーアパクト
×Kenji Egashira/ジャンドカンパニー
〇Simon Goertzen/ジャンドアルカニスト
〇Jakub Toth/ディミーアパクト
〇Christian Hauck/ディミーアローグ
〇Jacob Wilson/ディミーアパクト
8-4!
チェコ勢のスゥルタイ根本原理同型対決には3-0出来ました。
グリクシスパクトはデッキが本当に強く、
■おわりに
今回の成績で8位に上昇。
5月末にストリクスヘイヴンチャンピオンシップが開催されるので
まだMPLに昇格できるチャンスは残っているので、
それではまた。