MTG │ 新弾レビュー │ 高橋優太 【基本セット2021 – 後編 -】
後編では前編で触れなかった基本セット2021の残りの色の注目カードを引き続き紹介していきます。
※基本セット2021カードギャラリー(MTG公式サイトより)
Core Set 2021
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■緑
《成長のらせん》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》でマナランプ全盛期のスタンダード環境、さらにマナランプを加速する《耕作》
今のスタンダードはトライオームと《寓話の小道》もあるので、そこに《耕作》が加わるなら4色5色のデッキも容易に組めると思います。
《時を解す者、テフェリー》から《戦争の犠牲》も夢じゃない!
《悪斬の天使》同様に5マナで除去耐性が無いので《時を解す者、テフェリー》《エルズペス、死に打ち勝つ》に弱いですが、アグロデッキに強いのでサイドボードでは見かけそう。
《霊気の疾風》《時を解す者、テフェリー》がスタンダード落ちする10月に本気を出しそう。
[-2]でビーストトークン、場のクリーチャー数で負けているときは忠誠度アップ。
1回ビーストトークンを出せば次のターンには6/6トランプルになるので、相手のプレインズウォーカーを倒す性能が高い。
緑はマナ加速が豊富なので、3ターン目に出るガラクは大きなプレッシャーになります。マナ加速→ガラク→ニッサ→ニッサで3/3にした土地にガラクを起動。ゲームに勝てる動きですね。
緑単アグロの方が+3/+3トランプルを活かせますが、バントランプなどに入れても十分強そう。4枚買う枠です。
毎ターンカードを引く、サイクリングを主体にしたデッキに入りそう。シングルシンボルなのでタッチしやすく、ナヤ・サイクリングも組めるかも。
これは素晴らしい再録!
現在のスタンダードは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《大釜の使い魔》と墓地を経由するカードが主流なので、《漁る軟泥》なら自然に墓地対策をしつつ本体のクリーチャースペックも高い。
スタンダードにある限り使うと思うので4枚揃えましょう。
■マルチカラー
《敬慕されるロクソドン》招集でタップした全員に+1/+1カウンターを2個ずつ置けますね。
ラヴニカが落ちる直前ですが、セレズニアトークンデッキの復権なるか。
《クルフィックスの狩猟者》の再来か!?
間接的にアドバンテージを稼ぎ、ライブラリートップを見ることでプランも立てやすくなるので非常に強いカードだと思います。
しかし伝説のクリーチャーなので、4枚ではなく3枚買う枠。
クリーチャーのスペックもここまで上がったか。
スピリットでないのが残念ですが、M20の飛行ロード《天穹の鷲》と組み合わせて青白飛行アグロが組めそう。
《呪文捕らえ》《厚かましい借り手》《ヴェンディリオン三人衆》などのコストも軽減できるので、パイオニアやモダンでも活躍のチャンスがあると思います。
■無色
モダンのウルザトロンでおなじみのウギンがスタンダードに帰ってきた!8マナと重いものの、場に出れば有色のパーマネントを一掃して1枚でゲームに勝ちます。
「運命再編」の頃は多色の軽いカードが強かったため、スタンダードではそこまで使われませんでしたが、今は大マナ加速時代。緑が強く、マナ加速からウギンを6ターン目に出すのも難しくない。バントランプやスゥルタイランプで良く見ることになるでしょう。
■アーティファクト
ここまで莫大なマナを生み出すアーティファクトは珍しい。出た次のターンには12マナになり、多色デッキなら手札を大量補充します。
タップで有色の5マナは破格なので、《多用途の鍵》などのアンタップするカードと組み合わせて無限マナコンボが狙えそうです。
ヴィンテージなら《修繕》で持ってくる候補にもなります。統率者の5色ジェネラルでも良さそう。
こういうカードは数年後に値段が上がるパターンが多いです。
最近のセットは本当に、本当にマナ加速を強く推奨しています。
マナ加速したターンは盤面が弱くなるのが欠点ですが、ブロッカーを出しつつ1ドローにもなる《真面目な身代わり》はランプデッキが待ち望んだもの。
《時を解す者、テフェリー》からのバウンス体制を持ちつつ、プレインズウォーカーを狩る能力。
基本セット2021は手札を捨てるという能力が多く、これが次セットへの布石なのかが気になりますね。
■おわりに
基本セット2021は全体的にバランスが良く、2マナ除去や2マナクリーチャーを意図して強く作っているのが見て取れます。
今のスタンダードではアグロデッキは少なめですが、新セットの影響によりアグロデッキも以前より増えそう。
どれも複数のデッキで使われそうなので、発売日に買うならこの3つ!今回のおすすめ枠です。
それではまた。