MTG │ コラム │ 高橋優太【基本土地のススメ】
唐突ですが、皆さんはカードのイラストにこだわりはありますか?
最近ではショーケース版や拡張版など、同じカードでも様々なイラスト違いが存在するので、昔に比べてイラストにこだわる人も増えたと思います。
そして最も多くのプレイヤーがイラストにこだわりを持っているであろうカードは、基本土地ではないでしょうか!
マジックで多くのデッキに入る基本土地。
たかが基本地形と侮ることなかれ。モダンやレガシーでは《不毛の大地》や《血染めの月》といった特殊土地対策があるため、基本土地が重要なタイミングも数多く存在します。
その名の通り基本でありながら、マジックの基礎も詰まっている基本土地。フォーマット問わずゲーム中に並べることも多く、その数も様々なので、イラストにもこだわりたくなりますよね!
というわけで今回は、様々なイラストの基本地形を紹介して行きます。
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■初代アリーナ土地
1996年に配布されたプロモ。当時は店舗でアリーナ・リーグ戦というものを行っており、そこで配布されていました。
独特の色合いで、5種類どれも味があります。中でも《平地》は中央に描かれている天使たちが素晴らしい!
1枚1500-2000円程度。人気の割には値段が上がるスピードは遅め。
実は《森》だけがアンソロジーギフトボックスで再録されており、白枠が存在します。
■APACランド
アジア・太平洋地域(Asis-PACific)での販促用に作成された基本土地のプロモーション・カード。頭文字を取ってAPACと呼ばれています。
パックが3種類存在して、アジア各地が描かれています。観光でアジアに行くと、基本土地を思い出すかも!
APAC1での一番人気は何といってもひまわりの《平地》。場に並べると穏やかな気持ちになれます。ただし人気があり過ぎてここ数年で高騰し、現在は1枚10000円を超えます!ひまわりも高級品になってしまったか。
香港の帆船を描いた《島》も愛好家が多いですね。1枚1500円程度です。
フィリピンの渓谷を描いた《山》も人気があり、これも1枚1500円程度。
APAC2の《平地》はオーストラリアのエアーズロックを描いています。通称カンガルー平地で、右側にカンガルーが描かれています。1枚1500円程度です。
《島》は日本の三重県の観光名所である、夫婦岩が描かれています。なんと今では1枚6000円以上します!
《沼》は日本の墓場が描かれており、「地無(ティム)」、「世裸円司得流(セラエンジェル)」、「場論戦義亜(バロンセンギア)」と墓碑銘が彫られています。これも人気で、なんと1枚7000円以上!
《山》は台湾の渓谷が描かれており、アーティストがRebecca Guayという事もあり、固定ファンが多いです。1枚1000円程度。
APAC3の《平地》は、中国の万里の長城が描かれています。こちらもRebecca Guayさんの手がけたもので、1枚2500円ほどします。
《島》はシンガポールの国土全体を表すもので、右側にマーライオンが描かれています。値段はお手頃で1枚1000円程度。
そしてAPAC3で一番人気なのが、富士山を描いた《山》です。やはりAPACランドといえばひまわり《平地》と富士山《山》ですし、最も人気がある2つ。お値段は1枚10000円を超えますが、それも納得!
《森》は韓国を描いたもので、実は僕もこの《森》が好きで、以前はプレイ用に20枚ほど持っていました。お値段は1000円程度。
■EUROランド
ヨーロッパでの販促用に作成されたプロモーション・カード。ヨーロッパ地域の風景が描かれています。
APACランドは、どこの国の風景か調べないとわかりにくかったので、その反省からか、EUROランドはカード下部に場所名が書いてあります。
EURO1の《平地》はイギリスのスコットランド高地地方を描いたもので、イラストの光と影の部分がいいです。1枚1000円程度。
《島》はスカンジナビアの凍った島を描いています。これも1枚1000円程度。
《森》はドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)を描いたもの。この《森》にも一時期ハマって、20枚ほどプレイ用に集めていました。これも人気が上がって、現在は1枚2500円ほどします。
実はこのEURO1の《森》だけ「Duel Decks: Knights vs. Dragons」にコモンで収録されており、新枠版が存在します。古いテーマデッキのコモンで見つけるのが大変ですが、デッキを新枠で揃えたい方はぜひ探してみて下さい。
僕自身の好みで言うと、EURO2は5種類とも素晴らしいです。一時期はこの5種類ばかり使っていました。
EURO2は昔から人気があるため、カードの価格も他のプロモ土地に比べて少し高めです。
《平地》はオランダの風車が描かれており、下に咲いているチューリップも美しい!イラスト人気もあり、現在は1枚8000円程度。
《沼》はイギリスの湖水地方国立公園が描かれており、少し《汚染された三角州》(ONS)に雰囲気が似ています。1枚2500円程度。
《山》はスペインのピレネー山脈で、明るい色合いがいいですね。僕も赤単など単色デッキを使うときはこの《山》です。1枚2000円程度。
《森》はフランスのブロセリアンドの森で、アーサー王が眠るとされる森です。1枚4000円程度。
そしてイタリアのヴェネツィアを描いた《島》!!!水の都を表したイラストが美しすぎる!!!昔からEUROランドの中で1番人気で、現在は1枚18000円ほどします。ディ・モールト(非常に)良いぞっ!。
EURO3はロシアのステップ・ツンドラ地帯を描いており、少し寒そうな《平地》です。1枚2500円程度。
《島》はイギリスのドーバー海峡に面した「白い壁」を描いており、1枚4500円程度。
《沼》はプロモ土地の中でも一際目を引く、全体的に暗いイラストで、まさに《沼》といった印象を受けます。この《沼》らしいイラストで人気が高く、1枚7000円ほどします!
■アンヒンジド(UNH)
ジョークセットの「アンヒンジド」収録の基本土地ですが、John Avonの描く美麗なイラストが人気を博し、基本土地目当てに「アンヒンジド」のパックを剥く人もいる程でした。
統率者のデッキをこのフルアート土地で揃えている方も多いでしょう。「ダブルマスターズ」で新枠コモンとして採録されたこともあり、現在は100円程度でお手軽に手に入ります。
アンヒンジド版Foilは根強い人気があり、5000円-7000円ほどします。
公式戦で使用できない銀枠カードのジョークセットは過去に何回か出ていますが、基本土地は実際のゲームで使用可能です。
毎回イラストの良い基本土地が収録されているので、他のものも紹介します。
ちなみに、カードラッシュ内で該当するセットの基本地形を探したいときは、セットの英語3文字略号を使用すると便利です。たとえばアンヒンジドの《森》を探したい場合は、「UNH 森」で検索しましょう!
■アングルード(UGL)
■アンステーブル(UST)
■アンサンクションド(UND)
■GURUランド
1999年7月から2001年2月までの期間、WotCがプレイヤーによるマジック普及のために行っていた「Guru Program」の報奨として配られていたプロモカードです。
名アーティスト・Terese Nielsenによる太陽と二つの月の構図が素晴らしく、美麗なイラストと入手難易度から、基本地形の中では最高クラスの価格です。
《島》が最も高く、17万円程度。次いで《沼》が12万円程度。《山》《森》が9万円ほどで、《平地》が8万円ほどと、どれもかなり高価!
モダンやレガシーでは、フェッチランドから持ってくる目的で基本土地を1枚採用したデッキが多いです。サーチ用に1枚GURUランドを入れると、満足度は非常に高いです。
■ジャンプスタート(JMP)
ジャンプスタート収録の土地は、色々な次元の景色が多く全体的にイラストが良いです。
中でもこの2つは特に人気があります。《平地》は春の陽気が感じられるイラストで、犬が可愛い♪
《沼》はファイレクシア次元を表現しており、文字もファイレクシア語です。中央部に《ファイレクシアの抹消者》が佇んでいます。
この《沼》は、Secret Lair版でFoilも存在しますので、Foilで揃えたい方でも大丈夫!
■おわりに
僕自身も色々な《島》を置いてきました。アンヒンジドにハマった時期もありましたし、APACの帆船やEUROのヴェネツィアも大好きです。
最終的にGURUに落ち着きましたが、最近のSecret Lairのゴジラランドや吸血鬼ランドもかなり好きで、MTGアリーナ上で愛用しています。
テーブルトップも徐々に再開していますし、お気に入りの基本土地を使う機会も増えていきますね!
よかったらみなさんのお気に入りの基本土地も教えてくださいね。ハッシュタグ「#お気に入りの基本土地」でつぶやきましょう!
それではまた。