MTG │ 大会レポート │ 高橋優太【モダン神防衛戦】
Hi,
11月8日から10日の期間、アメリカのリッチモンドでミシックチャンピオンシップVIに参加しました。
デッキはチーム曲者内で共有していたシミック・フード。ドラフト3-3、スタンダード5-5という成績で全く勝てませんでした。
スタンダードのメタゲームおよびデッキに関しては、チームメイトの井川さんのレポートも参照してください。
https://cardrush-media.com/archives/5174
https://cardrush-media.com/archives/5434
そして帰国後に待ち受けているのはモダン神の防衛戦。
今回はバント氷雪コントロールを選択するまでの過程を書いて行きます。
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■モダンメタゲーム把握
しばらくスタンダードに注力しており、モダンは全く知らない状態だったのでまずは情報取集から。
環境がわからないときは、まずはデッキリストをたくさん見る所からスタートしたほうが、その後の練習効率は良くなります。
デッキリストを見ながら、そのデッキの最高の動きと回らなかった動きを想像します。
大会結果を集計したところ、勝っているデッキは以下の4つに絞られました。
・エルドラージトロン
・シミックウルザ
・バーン
・アミュレットタイタン
特にエルドラージトロンの勝率は圧倒的で、各大会でトップ8に2人は残っています。
シミックウルザは、《金のガチョウ/Gilded Goose》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》による食物トークンが《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》のマナを出す能力と相性が良く、デッキの目新しさもあり人気が出そう。
早速自分でもシミックウルザを組んでみるも、ウルザとオーコを的確に対処されるとガス欠になりやすい印象で、事故率も高かったため断念しました。
他にはバーンやアミュレットタイタンも検討しました。
しかしバーンはオーコの食物によるライフゲインと忠誠度の高さが苦手。
アミュレットタイタンはプレイ次第ではオーコを無視できるものの、《精力の護符/Amulet of Vigor》《迷える探求者、梓/Azusa, Lost but Seeking》《原始のタイタン/Primeval Titan》どれも大鹿に変えれられてしまうカードであるため、オーコ+妨害呪文2種類で負けるなという印象。
どんなデッキを考えるにしても、オーコを乗り越えられるかどうかの「オーコテスト」が発生します。
特にモダンでは、どんなアーティファクトも対処できる[+1]能力の影響が大きい。
オーコが出たことで《罠の橋/Ensnaring Bridge》を主軸に添えたデッキは数を減らしました。《虚空の杯/Chalice of the Void》《忘却石/Oblivion Stone》なども対処できる、高すぎる汎用性です。
オーコの持っている性能を細かく分析すると
・攻撃
・防御
・ライフゲイン
・クリーチャー除去
・アーティファクト除去
・クリーチャーと食物を交換
・相手のプレインズウォーカーへのプレッシャー
書いてある忠誠度能力は3つですが、実際は5つほど能力があるような錯覚を起こします。
僕の愛する《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》も、相手の場にオーコと食物があるだけで[+2]能力から入らないと返しの攻撃で落とされてしまう。
2010年に印刷された《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》も、ついに最強プレインズウォーカーの座を明け渡す時が来てしまったなと。
自分自身でもオーコを使いつつ、モダン神の大会で勝ちあがってくるであろうエルドラージトロン、シミックウルザに強いデッキ構成を目指そうと考えます。
元々エルドラージトロンは青白コントロールを苦手としていたため、青白コントロールに《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》をタッチしたバントコントロールを選択することにしました。
■バント氷雪コントロール
4《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》
3《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4《アーカムの天測儀/Arcum’s Astrolabe》
4《流刑への道/Path to Exile》
3《選択/Opt》
2《呪文嵌め/Spell Snare》
2《マナ漏出/Mana Leak》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
3《否定の力/Force of Negation》
2《謎めいた命令/Cryptic Command》
2《至高の評決/Supreme Verdict》
4《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
1《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
2《廃墟の地/Field of Ruin》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《虹色の眺望/Prismatic Vista》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
1《繁殖池/Breeding Pool》
1《寺院の庭/Temple Garden》
5《冠雪の島/Snow-Covered Island》
2《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
1《冠雪の森/Snow-Covered Forest》
サイドボード
2《天界の粛清/Celestial Purge》
2《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1《石のような静寂/Stony Silence》
1《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
2《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
1《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
2《夏の帳/Veil of Summer》
1《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》
1《減衰球/Damping Sphere》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
コアトルはデッキの土地を冠雪地形にする必要があるものの、《悪意の大梟/Baleful Strix》を超えた性能があります。2マナで攻撃クリーチャーを破壊してカードを1枚引く呪文だと考えてください。
打ち消し呪文との2択を構えることが出来てデッキに非常に噛み合っており、序盤でも後半でも無駄にならない。特にクリーチャーのサイズで勝負を仕掛けてくるエルドラージや《死の影/Death’s Shadow》に対して抜群の強さです。
逆に接死を意に介さないデッキに対しては《エルフの幻想家/Elvish Visionary》と変わらないため、コンボデッキにはサイドアウト候補です。
シミックウルザが勝ち上がってくることを予想したため、メインにオーコやウルザを対処できるカードが少し欲しかったので1枚採用。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との相性も良いです。しかし後半に腐るカードなので、《マナ漏出/Mana Leak》と合わせて4枚までが限界かなと思います。
エルドラージトロンが勝ち上がってくる予想だったので採用。
エルドラージトロンはトロン土地を揃えた後も大量マナを使う手段が少ないため、クリーチャーとカーンを捌ける《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》を《減衰球/Damping Sphere》よりも優先しました。
バントエルドラージが勝ってくれたことでうまく噛み合いましたが、もし緑トロンが来ていたら《減衰球/Damping Sphere》が少ない分ピンチでした。
実際の試合は、トップデッキに恵まれて3-0で勝利。
モダン神の防衛に成功しました。実際の動きを見たい方は下の動画を参照してください。
バント氷雪コントロールのプレイ動画
モダン神デッキの動画です。
オーコを倒すためには横展開する必要があり、そこに全体除去が刺さる!
オーコとコアトルはライフを守り、アドバンテージを稼ぎ、序盤でも後半でも強い。コントロール使いが求めていた品質がここにある!ラッシュ通販もよろしくhttps://t.co/g085zhvtey#カードラッシュ pic.twitter.com/s0bubyA3Os
— Yuta Takahashi (@Vendilion) November 17, 2019
第15期モダン神決定戦
■おわりに
モダンというフォーマットが好きなので、今週末はアメリカのグランプリコロンバスに参加します。
本日11/18に禁止改定ですが、モダンで何も変更がなければ引き続ぎバント氷雪コントロールを調整していく予定です。
それではまた。