MTG │ 新弾レビュー │井川良彦【テーロス還魂記】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。2020年もどうぞよろしくお願いします。

ということで、今週末に発売が迫ったエルドレインの王権のプレビューをお届けします。

色/カード単位で行うのがこういった記事の通例ですが、今回も僕が試したいと思っているカードたちを、デッキ単位でご紹介していきたいと思います。

執筆にあたり前回の記事を見直してみたところ、赤黒騎士に注目していたのに《エンバレスの宝剣/Embercleave》を無視していたり、《創案の火/Fires of Invention》+《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》《炎の騎兵/Cavalier of Flame》に注目していたのになぜか《炎の騎兵/Cavalier of Flame》の相方が《風の騎兵/Cavalier of Gales》じゃなくて《千の目、アイゾーニ/Izoni, Thousand-Eyed》だったりと、遠からずとも当たらずといった実に微妙なチョイスでした。

果たして今回の予想は当たるのか?大外れなのか?

それでは、レッツゴー!

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■青緑ランプ

青緑でランプと聞くとトップレアの一角である《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》のことか?と思われるでしょうか、個人的に気になるのはこちらです。

パッと見は青にありがちな「重いだけのゴミレア(失礼)」かと思いましたが、よくテキストを読んでみると、つ、つ、強い??????

まず第一章で出てくるトークンがなんと8/8呪禁。呪禁って。既に第一章だけで過去のレアに並びました。

7マナ8/8呪禁の諸先輩方

そして第二章が土地でないパーマネントをすべてタップ&アンタップ不可。まぁエンチャントとかアーティファクトは大して効果はないので実質《睡眠/Sleep》ですね。おまけとしては十分過ぎる性能です。

リミテッドで打たれて負けたこと、数知れず

そしてラストの第三章は、なんとパーマネント奪取!第二章では土地を寝かすことはできませんでしたが、第三章では何でも奪うことができます!要するに《裏切りの工作員/Agent of Treachery》!

現役バリバリのコンマジ太郎

こんな3つのモードが1枚にまとまって…たったの7マナ!軽い!強い!!!僕の大好きだった《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》を超える、歴代最強レベルの7マナ域かもしれません。

キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God》と一緒にどうぞ

1枚でゲームを壊し、連打すればまずゲームに負けることはないであろうこのカード。マナブースト(《狼柳の安息所/Wolfwillow Haven》)とドロー(《意味の渇望/Thirst for Meaning》)という相性の良いカードが同エキスパンションに採録されていることもあり、今回イチオシの1枚です。タコ、出しましょう。

■青黒/青白/エスパーコントロール

アグロやランプ系を使っているイメージが強いかもしれませんが、実は結構コントロール好きなんですよね、僕。ということで期待をこめて。

まずは青黒から1枚。我々《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を体験した現代人からすると物足りなく感じるかもしれませんが、「プラス能力で良いサイズのトークンが出せる」、「盤面に触れる」、「奥義が速い」とかなり優秀な条件が揃っているプレインズウォーカーです。

新世代の《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》なのか?

奥義である「-7」は一見地味に見えますが、追放条件がこの《悪夢の詩神、アショク/Ashiok, Nightmare Muse》の能力/トークンの能力に限らないので、他のカード、例えば同エキスパンションの《食らいつくし/Eat to Extinction》や、《オブ・ニクシリスの残虐/Ob Nixilis’s Cruelty》《軍団の最期/Legion’s End》《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》などといった優良除去とも相性良し。《苦悶の悔恨/Agonizing Remorse》とも相性が良い…と言いたいところですが、こちらはさすがに《思考消去/Thought Erasure》に軍配があがるのでひとまず我慢で。

この《悪夢の詩神、アショク/Ashiok, Nightmare Muse》、「見た目は地味だけど、使ってみると思ったよりもずっと堅くて全然落ちない/勝つまでが速い」としてかなり評価されるようになるはずです。きっと。多分。

そして青白からはこちら。リミテッドの名手として知られるBen Starkが「リミテッドで禁止にすべき」とまで評した新スフィンクスです。

歴代のフィニッシャーたち。どいつもコイツも強かった。

これまで青白コントロールのフィニッシャーに求める性能として「アドバンテージ」(《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》など)、「ライフゲイン」(《悪斬の天使/Baneslayer Angel》、《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》など)、「除去耐性」(《予知するスフィンクス/Prognostic Sphinx》、《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle》など)といった3要素が評価対象となることが多かったですが、そのすべてを兼ね備えているコイツはまさに破格の性能。

特に除去耐性が素晴らしく、最近のデッキが単体除去に偏っていることもあり、一度盤面に出れば自分の全体除去以外で死ぬことはほぼないでしょうし、自分の全体除去が《時の一掃/Time Wipe》なら問題ありませんね。新ラス=《空の粉砕/Shatter the Sky》に巻き込んでしまっても1ドローしてるのでまぁそれはそれでOK。

とにかく書いてることが強い超ド級フィニッシャー。《丸焼き/Fry》を抱えながら震えている赤単をシバキ倒しましょう。

■グルール(赤単タッチ緑)アグロ

そしてアグロ向けのカードとしてはこちら。パっと見は強そうですが、冷静に「クリーチャータイプ:サテュロス」で検索してガッカリしたのはきっと僕だけではないでしょう。

コイツらの方が優秀なのでは…?

あまりにも構築級のサテュロスが居なすぎて、「3/3で出せない《ザル=ターのゴブリン/Zhur-Taa Goblin》」「マナ拘束が厳しい上にレジェンドな《義賊/Robber of the Rich》」と脳内会議でボコボコにされる日々。

パイオニアに逃げようかと何度も考えました

《火飲みのサテュロス/Firedrinker Satyr》や《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》があれば。もしくは《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》など相性が良いカードがあれば。そんな無いものねだりを続けながらカードリストを眺めていると…

最強の相棒、いましたわ。

赤単(タッチ緑)のデッキで適当に並べる→《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》やら《空の粉砕/Shatter the Sky》で流される→《鍛冶で鍛えられしアナックス/Anax, Hardened in the Forge》の能力でサテュロストークンが並ぶ→《終わりなき踊りのガリア/Gallia of the Endless Dance》出してGOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOAL!!!

終わりなき踊りのガリア/Gallia of the Endless Dance》強い!というか鍛冶で鍛えられしアナックス/Anax, Hardened in the Forge》が強い!自軍全体に除去耐性は凄いですね。赤単界に現れた救世主!!

■終わりに

ということで駆け足でお届けしましたが、いかがだったでしょうか。

直近のイベントということでまずはパイオニアに注力している方が多いとは思いますが、スタンダードに着手する際には参考にしてもらえれば嬉しいです。新世代の《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》こと《キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God》、どうぞよろしく!!

それでは今回のプレビュー記事はここまで。次回はテーロス還魂期導入後のパイオニア環境を見ていきたいと思います。そちらもお楽しみに!

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