MTG │ 解説記事 │ MOパンダ【読むだけでレガシーの”いま”がわかる!「苛立たしいガラクタ&超能力蛙の禁止後」編】
こんにちは。MOパンダです。
《苛立たしいガラクタ》と《超能力蛙》の禁止により、レガシーフォーマットは新たな環境を迎えました。
注目されていなかったカードが活躍し、前環境で強力だったカードが再び姿を見せるなど、環境初期ならではの混沌とした様子が広がっています。
今回は、この新環境のデッキについて詳しく見ていきましょう!
※ラッシュメディア記事内紹介のカードは
カード名のリンク、記事末尾のバナーを
クリックで通販サイトへアクセスできます
通販サイト(https://www.cardrush-mtg.jp/)
■参考資料
Legacy Challenge 32(12/18)
Legacy Challenge 32#1(12/21)
Legacy Challenge 32#2(12/21)
Legacy Challenge 32#1(12/22)
Legacy Challenge 32#2(12/21)
5回開催されたレガシーチャレンジTOP16の結果を集計しました(青黒と赤黒のリアニメイトは一括りにしています)。
まだ環境初期のデータではありますが、《超能力蛙》の禁止により、ティムールデルバーやグリクシスデルバー、スニークショーといった往年のアーキタイプが復活しています。
それでは各デッキを見ていきましょう!
■エルドラージ・赤単プリズン
・エルドラージ
Legacy Challenge 32(2024/12/22)3位 by Nanovo | |
---|---|
デッキリスト | |
1:《荒地/Wastes》 4:《古えの墳墓/Ancient Tomb》 1:《裏切り者の都/City of Traitors》 4:《魂の洞窟/Cavern of Souls》 4:《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》 3:《ウギンの目/Eye of Ugin》 4:《不毛の大地/Wasteland》 1:《爆発域/Blast Zone》 2:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》 1:《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》 25 lands 1:《荒景学院の戦闘魔道士/Wastescape Battlemage》 |
4:《水蓮の花びら/Lotus Petal》 4:《虚空の杯/Chalice of the Void》 2:《むかしむかし/Once Upon a Time》 4:《コジレックの命令/Kozilek’s Command》 2:《一つの指輪/The One Ring》 16 other spells 2:《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》 |
・赤単プリズン
Legacy Challenge 32(2024/12/18)3位 by Will_Split | |
---|---|
デッキリスト | |
4:《山/Mountain》 4:《裏切り者の都/City of Traitors》 4:《古えの墳墓/Ancient Tomb》 12 lands 4:《舷側砲の砲撃手/Broadside Bombardiers》 |
4:《金属モックス/Chrome Mox》 4:《虚空の杯/Chalice of the Void》 4:《血染めの月/Blood Moon》 4:《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》 4:《一つの指輪/The One Ring》 4:《引き離しの噴火/Sundering Eruption》 4:《髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing》 28 other spells 2:《焦熱の合流点/Fiery Confluence》 |
エルドラージや赤単プリズンは、《苛立たしいガラクタ》の禁止後、空いた枠に《虚空の杯》が戻ってきました。
墓地対策も《フェアリーの忌み者》から《虚空の力線》へと移行。《超能力蛙》の不在により、リアニメイトのミッドレンジプランへの対応がそこまで求められなくなったため、墓地対策を重視すれば十分な状況となりました。
また、レガシーでは依然として《一つの指輪》が使用可能です。そのため、《古えの墳墓》を採用するデッキでは《一つの指輪》とセットで見る機会が増えるでしょう。
■ティムールデルバー・グリクシスデルバー
・ティムールデルバー
Legacy Challenge 32#1(2024/12/21) 4位 by Chloe_Knight | |
---|---|
デッキリスト | |
1:《島/Island》 4:《Volcanic Island》 1:《Tropical Island》 4:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 4:《不毛の大地/Wasteland》 18 lands 4:《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》 |
4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 4:《思案/Ponder》 4:《稲妻/Lightning Bolt》 4:《目くらまし/Daze》 1:《否定の力/Force of Negation》 2:《邪悪な熱気/Unholy Heat》 4:《意志の力/Force of Will》 27 other spells 3:《記憶への放逐/Consign to Memory》 |
・グリクシスデルバー
Legacy Challenge 32#1(2024/12/22)4位 by TueBo | |
---|---|
デッキリスト | |
3:《Volcanic Island》 3:《Underground Sea》 1:《轟音の滝/Thundering Falls》 2:《汚染された三角州/Polluted Delta》 2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 4:《不毛の大地/Wasteland》 19 lands 4:《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》 |
4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》 4:《思案/Ponder》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 4:《稲妻/Lightning Bolt》 4:《目くらまし/Daze》 2:《溶鉄の崩壊/Molten Collapse》 2:《殺し/Snuff Out》 4:《意志の力/Force of Will》 28 other spells 3:《紅蓮破/Pyroblast》 |
《超能力蛙》の禁止により、青黒以外のテンポデッキが元気を取り戻しました。特にティムールデルバーは、半年間ほとんど見られなかったものの、懐かしさを感じさせるリストで復活しています。
このデッキはURカラーを基盤としながらも、《探索するドルイド》のために《Tropical Island》を1枚採用。《知りたがりの学徒、タミヨウ》も加え、モダンホライゾン3以前の構成に近い形です。
エルドラージの流行を受け、サイドボードに《発展の代価》の採用が見られます。《発展の代価》は、エルドラージや多色コントロールといった基本地形以外の土地を多用するデッキに対して非常に強力なカードです。
グリクシスデルバーでは、《超能力蛙》の枠に《オークの弓使い》が採用されています。現在はメインに2枚ほどの採用ですが、《オークの弓使い》を《オークの弓使い》で除去するようになってきたら枚数が増える可能性があります。
黒いクリーチャーを除去できない《殺し》も《超能力蛙》が消えた影響で使いやすくなったカードの1枚でしょう。
■スニークショー
Legacy Challenge 32#1(2024/12/22)16位 by JPA93 | |
---|---|
デッキリスト | |
3:《島/Island》 3:《Volcanic Island》 1:《轟音の滝/Thundering Falls》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 2:《汚染された三角州/Polluted Delta》 3:《古えの墳墓/Ancient Tomb》 2:《裏切り者の都/City of Traitors》 18 lands 3:《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》 |
4:《水蓮の花びら/Lotus Petal》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 4:《思案/Ponder》 1:《呪文貫き/Spell Pierce》 1:《衝動/Impulse》 1:《直観/Intuition》 3:《狡猾な願い/Cunning Wish》 4:《実物提示教育/Show and Tell》 3:《騙し討ち/Sneak Attack》 3:《一つの指輪/The One Ring》 4:《意志の力/Force of Will》 3:《全知/Omniscience》 36 other spells 2:《月の大魔術師/Magus of the Moon》 |
スニークショーの名手と言えば「JPA93」が有名です。《苛立たしいガラクタ》に弱かった《全知》を多めに採用したオムニスニーク型が主流となっています。
エルドラージやナドゥコンボに対して強力で、非常に有利なポジションにあります。
今年は《悲嘆》《再活性》で《偉大なる統一者、アトラクサ》奪われて敗北や、《納墓》《再活性》をカウンターで凌いでいたら《超能力蛙》にカウンターをかき集められて負ける不遇のアーキタイプでした。新環境では再び強力なデッキとしてメタゲームに復活するでしょう。
■終わりに
新環境「読むだけでレガシーの”いま”がわかる!」は以上となります。
タイムスリップしたかのように、半年前に流行していたデッキが上位に返り咲き、モダンホライゾン3の新カードも少しずつ採用されています。
半年前でもストレスだった《悲嘆》が消えているのもいいですね。
禁止後にたくさんゲームをしましたが窮屈に感じることなく楽しく快適なフォーマットになりました。
次の新規エキスパンションの発売は2月の「霊気走破」です。
新年は現環境をのんびり楽しみつつ、新たなデッキを期待しましょう!