遊戯王 │ デッキ紹介 │ でぃん【エルドリッチ】
Card Rush Prosとして活動している、でぃん(@16dindin_)と申します。
今回は先日行われた遊戯王日本選手権エリア代表決定戦で使用したデッキについて解説させていただきます。
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デッキレシピ
【エルドリッチ】 | |
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デッキリスト | |
-モンスター 11- 《灰流うらら》×3 《増殖するG》×3 《黄金郷エルドリッチ》×2 《ラーの翼神竜-球体形-》×3 -魔法 9- 《強欲で金満な壺》×3 《金満で謙虚な壺》×2 《呪われしエルドランド》×2 《黒き覚醒のエルドリクシル》×2 -罠 20- 《黄金郷のコンキスタドール》×3 《黄金郷のワッケーロ》×2 《永遠に輝けし黄金郷》×1 《紅き血染めのエルドリクシル》×2 《スキル・ドレイン》×3 《御前試合》×3 《群雄割拠》×3 《神の宣告》×3 |
EXデッキ 《リンク・スパイダー》×1 《星杯竜イムドゥーク》×1 《ヴァンパイア ・サッカー》×2 《銀河眼の煌星竜》×1 《始祖の守護者ティラス》×1 《セイクリッド・プレアデス》×1 《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》×3 《超巨大空中宮殿ガンガリディア》×1 《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》 《スターダスト・ドラゴン》×2 《巨骸竜フェルグラント》×1 サイドデッキ 《幽鬼うさぎ》×3 《拮抗勝負》×3 《手違い》×3 《スターライト・ロード》×3 《黒き覚醒のエルドリクシル》×1 《宮廷のしきたり》×2 |
■【エルドリッチ】の選択
【スプライト】一強とも言える現環境で選択したのがこの【エルドリッチ】。
・相手の展開を許しても《ラーの翼神竜-球体形-》や永続罠の重ね引きによる捲りが期待できる
・【スプライト】のメインデッキ、EXデッキのカードで永続罠に後から対処できるカードが《スプライト・スマッシャー》1枚のみであり、永続の重ね引きorカウンター罠との組み合わせで簡単に詰みの状況を作れる
これらの要素を評価し選択に踏み切りました。
【スプライト】と比較するとメイン戦の勝率が高く、先後に左右されにくいのがメリットですが、反面2戦目以降の先攻時の勝率は【スプライト】に劣ります。
2戦目以降、【スプライト】側の先攻展開を覆すのは要求値が高く絶望的な為、メイン戦と3戦目の先攻で勝利する○×○のケースが多く、これを積極的に狙うことになります。
ゲームプランは永続罠を維持し《黄金郷エルドリッチ》で殴りきるというシンプルなもの。
永続罠を引けていない場合は厳しいゲームになりますが、【エルドリッチ】ギミックや《神の宣告》で1ターンを凌いでランク10エクシーズによる早期決着を目指します。
メイン戦から【エルドリッチ】前提のプレイ(※)をされた場合多少勝率は落ちますが、それを考慮しても【スプライト】で後手を戦うよりかはまだ希望があるように感じました。
※【エルドリッチ】前提のプレイ例
・《ラーの翼神竜-球体形-》の直撃を避ける為に盤面のモンスターを2体以下に抑える
・手札誘発を無視した展開を行う
・《スプライト・レッド》よりも《スプライト・キャロット》を優先する
・《スプライト・スマッシャーズ》のサーチを積極的に行う
etc
■メインデッキのポイント
●《ラーの翼神竜-球体形-》の採用
【スプライト】の先攻展開をまとめて処理できます。
こちらのデッキがバレていない限り避けられることはありませんが、デッキがバレていると盤面のモンスターを2体以下に抑えることで容易に回避されます。
1戦目にこのカードを見せていたり、回避する展開をされた場合は、以降アウトして後述する手札誘発で展開を止めるプランに移行します。
ただ2戦目以降もこのカードを無視して展開するプレイヤーも一定数いるのでここの判断は難しいです。
●手札誘発の採用
【スプライト】側が《ラーの翼神竜-球体形-》の直撃を避ける展開を狙った場合、盤面のモンスターを2体以下にする都合上《スプライト・レッド》の効果を使えない事が多いです。
【エルドリッチ】が普段手札誘発を採用していないことも相まって、他のデッキに比べ手札誘発が通りやすくなっています。
メインの《灰流うらら》に加え2戦目以降は《幽鬼うさぎ》も追加し直撃を狙います。
デッキの内容がバレてないからこそ取れるプランです。
▼《増殖するG》
通った時のリターンが最も大きい為採用。
【エルドリッチ】の《増殖するG》は通ったとしても無視されワンショットに向かわれるケースが頻発するのが問題点としてあげられますが、【スプライト】は盤面のモンスターを押し退けてのワンショットが苦手であり《黄金郷エルドリッチ》《黄金郷のコンキスタドール》《黄金郷のワッケーロ》などが横並びになっているだけで止まってもらえるケースが多々あります。
《キャット・シャーク》の採用が減っていることも追い風です。
▼《灰流うらら》
【スプライト】側の2戦目以降の先攻の《金満で謙虚な壺》を止められる点を高く評価して採用。
パワー自体は低いカードなので後攻時のみの投入を考えていましたがサイド枠の都合でメインに投入しました。
●選択した永続罠
今回メインから採用した永続罠は下記の3種類。
▼《スキル・ドレイン》
残れば勝ちと言っても過言ではないです。
【スプライト】のモンスター達は打点が低い為《スキル・ドレイン》の上から高打点モンスターにライフを削りきられるケースもほとんど起きません。
▼《御前試合》
《スキル・ドレイン》の次に強力な永続罠です。【スプライト】側は《御前試合》《群雄割拠》の適用下では《黄金郷エルドリッチ》を超える打点を用意するのが困難な為非常に刺さります。
《御前試合》適用下で残せる組み合わせ例
・闇
《スプライト・ジェット》《スプライト・ブルー》《ギガンティック・スプライト》etc
・炎
《スプライト・キャロット》《スプライト・レッド》《スプライト・エルフ》etc
・水
《餅カエル》、《深海のディーヴァ》、《鬼ガエル》《粋カエル》etc
▼《群雄割拠》
こちらも拘束力の高い永続罠です。
攻撃力3200の《ギガンティック・スプライト》を《スプライト・キャロット》や《スプライト・レッド》で維持され殴りきられる負け筋が一応存在する為《御前試合》には若干劣ります。
《群雄割拠》適用下で残せるモンスターの組み合わせ例
・雷族
各種【スプライト】
・水族
《餅カエル》《鬼ガエル》《粋カエル》etc
これら3種類の永続罠は【スプライト】の《天霆號アーゼウス》による捲りを許さず相手の戦力を大幅に削いでくれます。
【エルドリッチ】関連のカードを引けていれば後は《黄金郷エルドリッチ》で殴り続けるだけのイージーなゲームになります。
▼採用を検討した永続罠
・《サモンリミッター》《召喚制限-ディスコードセクター-》《デビリアン・ソング》
先攻時の拘束力は高いが既に形成された盤面に触れない為採用しなかったカード達です。
この3枚の中では《デビリアン・ソング》が最も優秀で《天霆號アーゼウス》《スプライト・スマッシャーズ》双方の解答になります。(一応抜け道はありますが)
単純な拘束力よりも魔法罠除去にアクセスできる《金満で謙虚な壺》を止められる《手違い》の方が感触が良かったのでそちらを優先しました。
・《センサー万別》
今回は《天霆號アーゼウス》か《スプライト・スマッシャーズ》のサーチのどちらも止められないカードは価値が低い為外しました。
またこちらの黄金郷カードの発動も阻害する為ゲームが長期化しやすい点も評価が低いです。
・《一回休み》
効果は強力ですが《黒き覚醒のエルドリクシル》等でこちらのターンに《黄金郷エルドリッチ》を出しているシーンが多く腐りやすかった為不採用にしています。
■EXデッキのポイント
《強欲で金満な壺》を採用している都合上1度しか出さないカードでも登場頻度・重要度が高いカードは余分に採用しています。
ちなみに《強欲で金満な壺》を発動した際に全て除外されるリスクは以下の通り。
3枚採用:約4%
2枚採用:約14%
1枚採用:約40%
普段あまり採用されていないカードは個別に解説します。
▼《超巨大空中宮殿ガンガリディア》
【スプライト】側が2戦目以降に投入する《神の宣告》を踏む為に採用しました。
《神の宣告》が残ってしまうとこちらの《スターライト・ロード》やカウンター罠の上から魔法罠除去を通されてしまう為、相手のセットカードには積極的に触れていきたいです。
▼《始祖の守護者ティラス》
《超巨大空中宮殿ガンガリディア》と同様の理由です。
▼《巨骸竜フェルグラント》
今回は《灰流うらら》を採用していた為、特に【エルドリッチ】とシナジーしていたこのカードを採用しました。
《御前試合》《群雄割拠》適用下でも【エルドリッチ】ギミックと共存できる点が優秀です。
稀に《紅き血染めのエルドリクシル》が除去として機能することもあります。
登場頻度は低いです。
▼《スターダスト・ドラゴン》
《スターライト・ロード》のおまけ用。
1枚の採用では全て除外されるリスクが高い為2枚採用。
■サイドデッキのポイント
2戦目以降は《ライトニング・ストーム》《ハーピィの羽根帚》《レッド・リブート》のような敗北に直結するカードを投入される為、それらから永続罠をいかに守るかがゲームの鍵になります。
▼《手違い》
先攻用カード。《天霆號アーゼウス》は止まりませんが各種【スプライト】のサーチ効果と《金満で謙虚な壺》をまとめて止められる点を評価し採用しました。
【ティアラメンツ】【エクソシスター】【P.U.N.K】等、【スプライト】以外の広い対面で投入できる点も優秀です。
▼《幽鬼うさぎ》
対【スプライト】の後攻時に投入。
《灰流うらら》同様《ラーの翼神竜-球体形-》をケアした展開に強く刺さります。
▼《スターライト・ロード》
2戦目以降は《ライトニング・ストーム》《ハーピィの羽根帚》等の魔法罠除去が増える為、それらから永続罠を守る目的で投入します。
カウンター罠と比較すると効果のみを無効にし破壊する為《ライトニング・ストーム》を2枚以上発動されないメリットがあります。
おまけの《スターダスト・ドラゴン》で2枚目以降の効果破壊にも対応出来る点も優秀ですが、《御前試合》《群雄割拠》がある場合は特殊召喚を破棄するケースもあります。
似たような役割の《天獄の王》《澱神アポピス》と比較すると《紅き血染めのエルドリクシル》の制約を受けない点や《群雄割拠》《御前試合》適用下でも使いやすいことからこちらを採用しました。
▼《黒き覚醒のエルドリッチ》
先攻時に《黄金郷エルドリッチ》へのアクセスを増やす目的でほぼ全ての対面で増量します。
▼《宮廷のしきたり》
《スターライト・ロード》と同じく永続罠を守るのが目的です。
こちらは永続罠しか守れない代わりに《ダイナレスラー・パンクラトプス》《スプライト・キャロット》の破壊効果からも永続罠を守ることができます。
▼《拮抗勝負》
【スプライト】以外の後攻時に広く投入できる為採用。
同系統のデッキに刺さります。
■おわりに
■おわりに
以上がエリア代表決定戦で使用した【エルドリッチ】の解説です。
永続罠を開くだけの簡単なデッキというイメージが強い【エルドリッチ】ですが構築には随分悩まされました。
ちなみに当日は【スプライト】に当たり1回戦落ち。
1本目の後攻を勝利できたのは【エルドリッチ】だったからこそだと思いますが、3本目には《ライトニング・ストーム》が直撃する典型的な負けパターンにハマり敗北。
エリア予選は前評判通り【スプライト】の1人勝ちという結果で終わりましたが、ここまで圧倒的だと次のリミットレギュレーションで大幅なテコ入れがありそうですね。
それではまた次の環境で会いましょう。
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