MTG │ 考察記事 │ 高橋優太【「団結のドミナリア」環境のリミテッド考察】
「団結のドミナリア」環境のリミテッドが最高に面白い!
4位まで来たが、先は長い。
考えをまとめるために、明日リミテッド記事書く。 pic.twitter.com/8apARZ9J8e— Yuta Takahashi (@Vendilion) September 15, 2022
あまりの面白さに、ミシック4位までドラフトを遊んでいました。今回はその経験を元に、ドラフトのコモンとアンコモンの上位を紹介する記事です。
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■環境のサイズと速度
4マナ以下のコモンのクリーチャーのサイズは2/2、2/3、3/2、3/3が多いです。
そのため4/4を超えるクリーチャーが、盤面を優位に運びやすいです。
特に4/4到達の2種類は環境のほとんどのクリーチャーを止めてくれます。《稲妻の一撃》で落ちないのが偉い!
自分が使ったり、相手に使われる事が多いのが白黒トークン、青赤インスタント・ソーサリー、緑黒中心の版図デッキの3種類。コモン同士のシナジーが多く、デッキとして組みやすいです。
逆にやる機会が少なく、使われる事も少ないのは青白、赤緑、白緑の組み合わせです。
「団結のドミナリア」環境の速度は遅めで、ゲームが膠着して長期戦でアドバンテージの取り合いになる事も多いです。
後半キッカーでアドバンテージを得るカードの為に、キッカー用で2色土地をいつピックするかが難しいです。コモンランキングで土地についても述べて行きます。
■コモンランキング
・Aランク
コモンの中で最も優先すべきは軽い除去と、そして《トレイリアの噴出》です。
この4つは自分よりもマナコストの高いクリーチャーに対処しやすく、なおかつシングルシンボルなのでピック途中で色変えした場合でもタッチして使う可能性が残ります。
《アーボーグへの貢納》はコンバットトリックとしても使えて、キッカーすれば巨大クリーチャーも倒せます。
《稲妻の一撃》は3-4マナ域までほとんど除去出来ます。《水晶の岩屋》が複数入っている場合にタッチしやすいです。
《噛み締め》は、緑は4/4到達の《マグニゴスの歩哨》や4/6の《ヤヴィマヤの滞留者》で止める構成になりやすいので、2マナ4点として運用できます。
《トレイリアの噴出》は、3-5マナのクリーチャーを戻して相手の前のターンの行動を無効化し、実質的に1ターンを得たような働きをするのが強いです。キッカーする事も多く、デッキに何枚あっても嬉しいです。
・Bランク
サイズ関係なく対処できる万能除去2種類です。《黙示録、シェオルドレッド》や《焦熱の交渉人、ヤヤ》などの爆弾レアをコモンで除去出来るので、この2種類がレアに対する抑止力になっています。
除去性能としては文句なしですが、どちらもダブルシンボルなので、使うとしたらデッキ内に7-8枚は色マナが必要となり、ピックした時点でメインカラーになる事が多いです。
比較してAランクのシングルシンボルの除去の場合、途中で色変えしてもタッチで使う可能性が残るので、ピックの序盤はAランクを優先します。
既に1パック目の流れで白か黒が確定している場合は、《市民の拘束》《光の消滅》の優先度を上げてAランクと同等の扱いになります。
・Cランク
《アーボーグの奪還》は長期戦用で、基本的にはキッカー込みで考えます。黒タッチ、緑タッチどちらでも使う可能性があり、4-5マナの強力なクリーチャーを2体回収すればゲームの決定打になります。
実はキッカーするとパーマネント回収が出来るので、使い終わった英雄譚も回収できます。《ウェザーシード盟約》《巨竜戦争》《ギックスの残虐》など強力な英雄譚をピックした場合は、それを回収する《アーボーグの奪還》も頭に入れておきましょう。
「戦場に出た時○○」の効果を持ったクリーチャーが多い環境なので、《本質の散乱》で打ち消す事は除去するより強い場面もあります。ゲーム環境が遅いので、2マナも構えやすい。相手が青いときは常に《本質の散乱》を意識してプレイしましょう。
《ファイレクシアの憤怒鬼》は初出のアポカリプスから20年経った現在でも強い!相打ち取りながらドローを進められます。《ファイレクシアの憤怒鬼》をピック出来ていると《バルデュヴィアの非道》のキッカーの強さが上がります。
《タラスの見張り》は飛行で殴りながらアドバンテージ源として優秀!
・Dランク
2色土地のなかで《汚染された帯水層》《憑依されたぬかるみ》を上位に置いた理由としては、キッカーでアドバンテージを取るカードが青黒緑に集中しているからです。
コモンなら《アーボーグの奪還》《ファイレクシア流諜報術》《蔦形成師の神童》、アンコモン以上だと《ファイレクシアの宣教師》《ガリ骨のボータック》《羅利骨灰》などが該当します。
《水晶の岩屋》は、パックの中にCランク以上が無かった場合にピックする事で、色をタッチする事やキッカーコストの支払いを助けてくれます。1パック目のピックで迷ったら、とりあえず《水晶の岩屋》!
4/4以上が強い環境なので、タフネス4破壊の《邪悪を打ち砕く》はメイン採用で問題なし。《市民の拘束》をエンチャント破壊する事も多いです。ただ多く入れすぎると手札で腐るリスクもあるので、最大2枚までの印象です。
《日光浴するルートワラ》はパンプ能力で後半に強い2マナ域。3種類以上の版図を達成できれば、継続してライフを削ってくれます。
《トレイリアの恐怖》は、青赤・青黒といったデッキがインスタント・ソーサリー中心になりやすく、5マナ以下で出せれば盤面を掌握してくれます。護法2により、相手が除去するとマナ要求で1ターンかかる事が多いのが強いです。
ランクインはしていませんが、最近コモンでお気に入りなのが《下支え》。
除去が強い環境なので、自分のクリーチャーを1マナで除去から守れるのが強く、+1/+1でアンタップしてコンバットトリックとしても使いやすい!
青がメインカラーのデッキなら、デッキに1枚は必ず入れたいと思っています。
■アンコモンランキング
・Aランク
「団結のドミナリア」環境の速度は遅めで、より長期戦で強いカードがアンコモンの中で上位だと考えています。
《ファイレクシアの宣教師》《ガリ骨のボータック》はどちらも高スタッツに加えて墓地回収能力があり、これらが戦闘で墓地に行ったあと《アーボーグの奪還》で回収する事で莫大なリソースを稼ぐことが出来ます。
《ウェザーシード盟約》は1章で色マナサポート、2章でトークン、3章で《ガイアの力》にトランプル付与と全てが強い!場が有利な時はいきなり3章でライフを詰める事もあります。
《ジョダーの写本》は出たターンに場に影響せず、5マナと重い事から流れてくる事も多いですが、長期戦になりやすい「団結のドミナリア」環境での毎ターンドローはゲームを決定づける事が多く、出しても出されても強いと感じたためこの位置にしました。
《ジョダーの写本》の版図の為に無理に5色にする必要は無く、3色程度でも十分機能します。
・Bランク①
アンコモンのAランクとBランクのカードは、コモンのAランクのカードよりも優先してピックする事が多いです。アンコモンのBランクは、2マナのクリーチャーの中で特に質の高いものがランクインしています。
《曙光の騎士》は先制攻撃とパンプ能力により戦闘で一方的に勝てる事が多く、ゲーム序盤から終盤までずっと攻撃を続けてかなりライフを削ってくれます。
《戦羽の神秘家》は青赤で2マナ2/1飛行で攻めてよし、後半引いてもキッカー2ドローで後続に繋げてくれて、いつ引いても嬉しい2マナ域です。
《暮影の騎士》は、威迫で攻撃して2体ブロックされた所に《激しい闘いの祝福》という動きが強力。環境にライフゲインが多いので、ライフゲイン阻止する能力も役立ちます。
《静電式歩兵》はドロー呪文の多い青赤で真価を発揮します。2マナ域ながら3/4、4/5くらいまでは成長して、ブロックを強制する《機を見た干渉》との相性が最高です。
《ニショーバの喧嘩屋》は版図デッキなら4/3以上を目指せて、自分より上のマナ域のクリーチャーにも積極的に攻撃できます。
《ウェザーライトの重鎮、ラフ》はドロー能力が超強力!青白主体のデッキと言うよりは、青赤や青黒に白をタッチして使うパターンが多いです。
・Bランク②
《勝利の炎》はタフネス4以上のクリーチャーも除去できる可能性があり、キッカーでドローも出来る点で《稲妻の一撃》よりも優れた火力です。《勝利の炎》がデッキに残っている場合は、うかつに土地を置きすぎないよう注意しましょう。
《束縛の祈り手》は万能除去。追放する事により《アーボーグの奪還》での回収を防いだり、《タラスの見張り》の死亡誘発型能力を防いだりするので、この環境の追放除去は強め。
《翼套の司祭》は無理に壁デッキを狙わなくても、防衛持ちが1-2体いれば十分強力です。《囈語のバリケード》《花咲く蔦壁》と一緒に使い、タッチ白で使う事が多いです。
・Cランク
Cランクは除去と高スタッツのクリーチャーです。コモンのAランクのカードよりも優先してピックする事が多いですが、2色要求するカードを序盤に取りたくない場合はコモンのAランクを取る事もあります。コモンのAランクやBランクと悩むラインです。
《ローナの渦》はデッキの一番下、《羅利骨灰》は追放と、どちらも相手に墓地回収をさせない除去で《アーボーグの奪還》での回収を防ぎます。《ローナの渦》は1マナバウンスでも使いやすいです。
《切り崩し》は3マナ以下をマナ効率よく除去出来て、アンコモンBランクの強力クリーチャーも倒しやすいです。
《ハールーンの戦賛歌》はタフネス4が大事な環境なので、相手の4/4到達を倒せるのが良く、キッカーでライフゲインも嬉しい。
《怪物的戦ヒル》は普通に使っても4/4は目指せて、《トレイリアの恐怖》や《のたうつ分解者》が墓地に落ちれば、後半7/7も見込めます。《不気味な魂の守護者》など、自分のデッキを切削できるように組みましょう。
《属地のマロー》は2色土地を取れば取る程強くなり、6/6くらいは簡単にできて最大10/10まで行きます。除去耐性はありませんが、残れば簡単に勝つサイズなのでここにランクインしています。
・Dランク
Dランクはマルチカラーのクリーチャーが中心です。どれも強力ですが、色マナの要求が多いため序盤にはピックしにくく、ある程度自分のデッキの色が決まってから取れたらラッキーくらいの印象です。
ピックの序盤では、受けを広くするためにアンコモンのDランクよりもコモンのAランクやBランクを優先します。
《尾の強打》は格闘除去ですが、コモンの《噛み締め》と比較すると《噛み締め》の方が一方的にダメージを与えるので同サイズのクリーチャーも倒せて使いやすいです。
《ヴォーデイリアの冒涜者、ヴォハー》《戦闘魔道士の隊長、バルモア》はどちらもインスタント・ソーサリー中心のデッキで《トレイリアの恐怖》と一緒に。
《ベナリアの堕落者、アロン》は生き残れば圧倒的に強い性能なのですが、マナコストが白白黒なためピックが白黒確定になってしまい、その後の流れてくるカードでデッキを変えにくいのが難点、
《潮に仕えるもの、タトヨヴァ》《エイヴィーゾアの空士、ナエル》は青緑でデッキを組むというよりは、緑黒中心の版図デッキでタッチ青で使用する印象です。
最初評価が高かったものの、今ではピックしなくなったアンコモンは《ルーン撃ち》です。
白がメインカラーのデッキはトークン+全体強化の戦略になりやすく、守りの除去である《ルーン撃ち》はデッキに入りにくいです。
ソーサリーで戦闘中に撃つことが出来ず、タッチするほどの除去でも無いので今では評価が下がりました。
■おわりに
アンコモンのAランクがそうなのですが、僕は版図系の点数を高くし過ぎている自覚があります。
今週末にはNote Placeさんでドラキチに参加予定なので、そこで自分のカード評価と周りの意見を答え合わせして行きます。点数が変わったらまたツイートします!
それではまた。