MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【BMOに向けて最新のレガシー紹介】

最近はチャンピオンシップや店舗大会など、徐々に紙のイベントが復活して来ていますね。

僕も紙のマジックの方が好きなので、今週末はBIG MAGICさん開催のレガシーの大会BIG MAGIC OPENに参加する予定です。

今回の記事では、レガシーのデッキを紹介していきます。

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■参考情報

8月13-14日にマジックオンライン上で開催されたレガシーチャレンジの結果を参考にしています。
レガシーチャレンジ(8/13)
レガシーチャレンジ(8/14)

■イゼット帳簿裂き

イゼット帳簿裂き:2位(8/15)
デッキリスト
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2:《霧深い雨林/Misty Rainforest
1:《神秘の聖域/Mystic Sanctuary
2:《汚染された三角州/Polluted Delta
2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
1:《冠雪の島/Snow-Covered Island
1:《蒸気孔/Steam Vents
4:《Volcanic Island
4:《不毛の大地/Wasteland
19
 Lands


4:《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon’s Rage Channeler
4:《濁浪の執政/Murktide Regent
3:《帳簿裂き/Ledger Shredder
11 creatures

4:《渦まく知識/Brainstorm
4:《表現の反復/Expressive Iteration
4:《目くらまし/Daze
4:《意志の力/Force of Will
4:《思案/Ponder
2:《紅蓮破/Pyroblast
1:《稲妻/Lightning Bolt
3:《邪悪な熱気/Unholy Heat
4:《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble
30 other spells


2:《紅蓮破/Pyroblast
1:《厚かましい借り手/Brazen Borrower
2:《相殺/Counterbalance
2:《祭典壊し/End the Festivities
2:《否定の力/Force of Negation
1:《水流破/Hydroblast
2:《溶融/Meltdown
1:《発展の代価/Price of Progress
1:《赤霊破/Red Elemental Blast
1:《外科的摘出/Surgical Extraction
15 sideboard cards

所謂イゼットデルバー系統で、レガシーでは使用数、上位入賞ともに多いデッキタイプです。

最近では《秘密を掘り下げる者》を抜いて《帳簿裂きに置き換えたデッキが結果を残し始めており、僕自身も注目しています。
デルバー型との比較としては、《ドラゴンの怒りの媒介者》《帳簿裂き》と《ミシュラのガラクタ》で諜報・謀議を駆使してデッキを早く掘り進めることができ、これにより早いターンに昂揚を達成したり、《濁浪の執政》の早期着地が望めます。

諜報・謀議により中盤から終盤にかけて最適な手札を整えやすく、デルバー型よりも長期戦を見込める構成になっています。

昂揚を達成しやすい構成なので、《稲妻》よりも《邪悪な熱気の枚数が優先されています。
イゼット系を対策するデッキは、《稲妻》で焼かれない《忍耐などタフネス4を使用する傾向があるので、本体火力として使える《稲妻》よりも、除去出来る範囲が広い《邪悪な熱気》の方が、サイド後のゲームまで含めると使いやすい印象を受けます。

最近のレガシーはイゼット同型対決が多いので、《表現の反復を打ち消したり、《邪悪な熱気》6点で倒せない《濁浪の執政を除去するためにメイン《紅蓮破》が一般的になってきました。

これらのインスタント・ソーサリーを回収する《神秘の聖域をフェッチランドから持ってくる動きが強く、《目くらまし》で《神秘の聖域》を回収すれば何度も《神秘の聖域》を使い回せます。

イゼット同型など、1マナのカードが多いマッチアップを想定して、サイドボードに《相殺》が採用されています。

特にサイド後は《紅蓮破》を巡るゲーム展開になるので、《思案渦まく知識》でデッキのトップに1マナを置いておけば《相殺が機能しますし、デッキの中に1マナが多いので、ライブラリー操作なしでも意外と当たります。

今のメタゲームで《紅蓮破》《表現の反復》が強いことから、それらに強い《水流破》もおススメのサイドカードです。

■ジェスカイデルバー

ジェスカイデルバー:1位(8/14)
デッキリスト
4:《乾燥台地/Arid Mesa
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2:《沸騰する小湖/Scalding Tarn
3:《Tundra
3:《Volcanic Island
4:《不毛の大地/Wasteland
18 Lands


4:《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
3:《エスパーの歩哨/Esper Sentinel
3:《濁浪の執政/Murktide Regent
2:《真の名の宿敵/True-Name Nemesis
12 creatures

4:《思案/Ponder
2:《虹色の終焉/Prismatic Ending
4:《渦まく知識/Brainstorm
4:《目くらまし/Daze
4:《意志の力/Force of Will
4:《稲妻/Lightning Bolt
1:《呪文貫き/Spell Pierce
4:《もみ消し/Stifle
3:《剣を鍬に/Swords to Plowshares
30 other spells


2:《狡猾の宮廷/Court of Cunning
1:《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
2:《水流破/Hydroblast
3:《紅蓮破/Pyroblast
2:《外科的摘出/Surgical Extraction
2:《摩耗+損耗/Wear+Tear
3:《冬の宝珠/Winter Orb
15 sideboard cards

最近のイゼット系デッキと言えば《表現の反復》ですが、8/14優勝のこのデッキは《表現の反復》が0枚で、より序盤のテンポを重視した構成になっています。

特に目を引くのが《エスパーの歩哨》で、レガシーでは軽いドロー呪文で動くデッキが多いので能力が誘発しやすく、《不毛の大地》や《もみ消しで相手のマナを減らすことにより、《エスパーの歩哨が強いターンを維持できるようにしています。

もみ消しは相手のフェッチランドの能力を打ち消せば1マナの土地破壊になります。最近は見かけることが減りましたが、予想していないとハマりやすいカードです。
デッキリストから読み取れる細かい工夫として、フェッチランドを《乾燥台地》にすることで相手から《もみ消しを意識させない狙いがあります。

かつてカナディアン・スレッショルドという《もみ消し4枚のティムールカラーのデッキが、《樹木茂る山麓を優先的に採用することで青いデッキだと意識させずに《もみ消し》をクリティカルヒットさせていましたが、それを思い出しますね。

レガシーに慣れると、《乾燥台地》や《樹木茂る山麓》を置いてエンドが逆に怪しく思えてきます。
サイドボードの《冬の宝珠》で相手のマナを縛るところも似ており、このデッキは現代に蘇ったカナディアン・スレッショルドという印象を受けています。

■エルフ

エルフ:3位(8/15)
デッキリスト
2:《Bayou
1:《ボジューカの沼/Bojuka Bog
2:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures
2:《ドライアドの東屋/Dryad Arbor
2:《森/Forest
4:《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle
2:《霧深い雨林/Misty Rainforest
2:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
2:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath
2:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills
21 Lands


4:《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd
2:《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers
1:《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe
1:《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth
4:《エルフの開墾者/Elvish Reclaimer
4:《エルフの幻想家/Elvish Visionary
3:《遺産のドルイド/Heritage Druid
1:《大祖始/Progenitus
4:《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote
24 creatures

1:《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide
4:《垣間見る自然/Glimpse of Nature
4:《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith
3:《自然の秩序/Natural Order
3:《むかしむかし/Once Upon a Time
15 other spells


4:《忍耐/Endurance
2:《活性の力/Force of Vigor
1:《カラカス/Karakas
2:《精神壊しの罠/Mindbreak Trap
2:《叫び大口/Shriekmaw
4:《思考囲い/Thoughtseize
15 sideboard cards

レガシーで根強い人気があり、チャレンジでも上位入賞数の多いエルフ。コンボ要素を持つクリーチャーデッキです。

序盤はエルフを並べて《遺産のドルイド》により大量マナを生成。そこから《垣間見る自然で1マナクリーチャーを連続で唱えて大量ドローに繋げていきます。
ワイアウッドの共生虫》は他のエルフを除去から守ると共に、《遺産のドルイドでタップしたエルフを手札に戻して他をアンタップして、更なるマナに繋げていきます。《ワイアウッドの共生虫》で《エルフの幻想家》を戻すことで、繰り返しドローも可能。

緑の太陽の頂点》はX=0で唱えれば《ドライアドの東屋》サーチでマナ加速になり、《遺産のドルイド》《ワイアウッドの共生虫エルフの幻想家》と足りないパーツを探すのにも役立つ、いつ引いても嬉しいカード。

デッキの必殺技と言えるのが《自然の秩序》で、クリーチャーが複数いる場なら《孔蹄のビヒモスをサーチしてそのまま特大ダメージ。クリーチャーが1-2体の場なら《大祖始》をサーチして、除去されにくいプロテクション(全て)で2回攻撃して勝利します。

ガイアの揺籃の地》で大量のマナが生まれるので、《緑の太陽の頂点》はX=8で《孔蹄のビヒモス》をサーチするパターンも多いです。

エルフの開墾者》はフェッチランド3回で1マナ3/4と高スタッツになりますし、デッキのキーカードである《ガイアの揺籃の地》をサーチできます。
エルフの開墾者》の能力によりメインから《ボジューカの沼で墓地対策が出来るようになり、なおかつサイド後に《カラカスをサーチすることでリアニメイトや《実物提示教育に対して少し耐性が上がります。

アロサウルス飼い》は、自分の緑の呪文が打ち消されなくなり、なおかつ6マナ能力起動で打点を叩き出します。
垣間見る自然》《自然の秩序》が《意志の力されなくなるのはとても重要ですし、以前は苦手としていた《虚空の杯》X=1も、このカードの「打ち消されない」能力により乗り越えられます。ジャンプスタートで《アロサウルス飼い》が収録されて以来、エルフデッキはデッキとして格段に強くなりました。

ガイアの揺籃の地はクリーチャーを大量に並べるこのデッキに合う最高の土地で、《垣間見る自然》からの大量展開や《アロサウルス飼いの能力起動を助けてくれます。

垣間見る自然でドローが進んでいる途中に2枚目を出す動きが強いため、伝説の土地ですが4枚フル採用されています。

昔はエルフデッキの必須パーツだった《イラクサの歩哨が不採用になっている点は驚きでした。《イラクサの歩哨はアンタップする能力で《遺産のドルイドとの相性が良いですが、それよりも《エルフの開墾者》《アロサウルス飼い》などカード単体での性能を優先されて、現在は不採用のリストが多いです。

エルフは自分より早い、1-2ターンで勝つようなコンボデッキを苦手としているため、サイドボードに対策として《思考囲い》《精神壊しの罠が必要です。

垣間見る自然》を使う関係で、サイドボード後に呪文を入れてクリーチャーを減らすとバランスが悪くなります。そのため、除去枠としてクリーチャーである《叫び大口》が採用されています。
叫び大口》ならサイズの上がった《帳簿裂き》や《濁浪の執政もしっかり除去出来ます。

■リアニメイト

リアニメイト:3位(8/14)
デッキリスト
2:《Badlands
2:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
2:《湿地の干潟/Marsh Flats
2:《汚染された三角州/Polluted Delta
1:《Scrubland
1:《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp
1:《沼/Swamp
1:《Underground Sea
2:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
14 Lands


2:《残虐の執政官/Archon of Cruelty
3:《悲嘆/Grief
4:《グリセルブランド/Griselbrand
1:《セラの使者/Serra’s Emissary
10 creatures

4:《死体発掘/Exhume
4:《信仰無き物あさり/Faithless Looting
4:《再活性/Reanimate
4:《思考囲い/Thoughtseize
4:《暴露/Unmask
4:《暗黒の儀式/Dark Ritual
4:《納墓/Entomb
4:《水蓮の花びら/Lotus Petal
4:《動く死体/Animate Dead
36 other spells


2:《別館の大長/Chancellor of the Annex
1:《棺の追放/Coffin Purge
2:《残響する真実/Echoing Truth
1:《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre
2:《静寂/Serenity
3:《実物提示教育/Show and Tell
2:《沈黙/Silence
2:《摩耗+損耗/Wear+Tear
15 sideboard cards

墓地から巨大クリーチャーを吊り上げるリアニメイト。《再活性の英語名がそのままデッキ名になっています。

最速1ターン目に《暗黒の儀式》から《納墓》《再活性》と動き、実質1ターンキルに近い動きをする、レガシーの中でも最速のコンボデッキです。

リアニメイトするのは主にこの3種類。

グリセルブランド》は大量ドローにより更なる《暗黒の儀式から2体目のリアニメイトに繋げたり、0マナの《悲嘆》《暴露で相手の手札を攻めていきます。

残虐の執政官》はドロー能力は《グリセルブランドに劣るものの、盤面を返す力が《グリセルブランド》より高く、ライフが少ない状態でも出しやすく、更に伝説でないため《カラカス》に強く、2体並べられるメリットがあります。

セラの使者はライフが攻められている状況ならプロテクション(クリーチャー)、除去されたくないならプロテクション(インスタント)など、状況に合わせて選びます。

グリセルブランド》中心だった頃のリアニメイトは相手の《カラカス》が苦手だったのですが、『モダンホライゾン2』で《残虐の執政官》《セラの使者》と伝説でない強いクリーチャーが出たことにより、《カラカスに対しての耐性がかなり上がりました。

相手の《意志の力》や《外科的摘出などを手札破壊で落としていきます。これらの手札破壊のおかげで、初手の組み合わせが強い時は相手の《意志の力を乗り越えて1ターン目からリアニメイトすることもあり、ブン回りが最も強いデッキです。

手札破壊は相手への妨害は勿論のこと、自分を対象にすることも出来るので、手札から《グリセルブランド》《残虐の執政官》を捨てることも多いです。

思考囲い》《暴露》は自分を対象に出来ますが、《悲嘆は相手だけが対象なので、《思考囲い》《暴露》が優先される傾向にあります。ただ《悲嘆は想起してからそのまま《再活性》するパターンが強いので、今後も3-4枚は採用されていくでしょう。

メインは最速のコンボデッキですが、サイド後は墓地対策されやすいので、エンチャント・アーティファクト破壊が多め。《静寂》は、8-castなどアーティファクトを大量展開するデッキに対して特に効きます。

サイド後は《実物提示教育で墓地対策を無視してクリーチャーを出すパターンもあります。

■おわりに

特にイゼット、エルフ、リアニメイトの3種類が良い印象受けているので、今回紹介しました。

帳簿裂き》入りのイゼットが中盤戦で安定しており、僕も大会でこれを使う予定です。

それではまた。


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