MTG │ カードレビュー │ 高橋優太【ファウンデーションズ ジャンプスタートのカード達】

ある日、カードショップの告知情報を見ると、見慣れない効果のカード達がいくつか。

あれ?結構強くない?特に《大鎌猫の仔》なんてフェッチランドと組み合わせたらすごいサイズになりそう。

これらは11月に発売された『ファウンデーションズ ジャンプスタート』の新規収録カード。
新規収録カードはスタンダードでは使用できませんが、レガシー・ヴィンテージおよび統率者戦で使用可能です。(MTGアリーナのヒストリックやタイムレスでも使用できます)

『ファウンデーションズ ジャンプスタート』は1パックに基本地形入りの20枚デッキが封入されており、2パック使用して即席シールドで遊べる構成になっているセットです。
スタンダードで使用不可能という事で大まかにしか把握していませんでしたが、新規カードがなかなか強くて、統率者に指定して強そうな伝説のクリーチャーもかなり多い!

発売から少し経過しましたが、新規カードが意外と知られておらず、メディアでの紹介も少ない!
そんな『ファウンデーションズ ジャンプスタート』を紹介する記事です。

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■ファウンデーションズ ジャンプスタート詳細

『ファウンデーションズ ジャンプスタート』のテーマ(公式サイト)
『ファウンデーションズ ジャンプスタート』カードリスト(公式サイト)

再録がとても多いセットなので、新規収録カードに絞って紹介します。

■白

4マナ3/3になった《アジャニの群れ仲間》で、攻撃時に自分のクリーチャーを全強化。
魂の管理人》《魂の導き手》《太陽に祝福されしダクソス》などですぐにサイズアップして行き、ライフゲインを中心にした統率者で組めそう。

メレティスの兵士、ブリゴニー》は呪文で対象にする度に強化されて、警戒なので攻撃しながらドロー能力も使えます。統率者指定してオーラやインスタントで強化しつつ、二段攻撃を付与出来れば統率者ダメージ21点も容易に出せそう。
ドロモカの戦士、ウルドナン》は味方を強化する能力なので、《メレティスの兵士、ブリゴニー》を統率者に指定してサポートするのに最適。

メレティスの詩人、プセミラ》は各ターンに1回ごとですが、エンチャント呪文を唱えるたびに2/2を生成。瞬速を持つエンチャントを唱えれば相手ターンにも誘発。5つ以上のエンチャントで5/5絆魂。統率者指定して盤面を広げて、全体強化と組み合わせると強そう。
星風の幻霊》は《メレティスの詩人、プセミラ》と組み合わせると強そう。

自分に+1/+1カウンターが乗ったら全体強化と、名前通り気前の良い能力。
+1/+1カウンターを使って強化する統率者はたくさん存在するので、そういった統率者にすんなり入りそう。

ペガサス・ユニコーン・馬を唱えるとコピーする強力な能力!
コピーする場合に伝説のクリーチャーだと1体しか残せず効果を発揮しにくいので、非伝説で強そうなのを調べてみました。

ユニコーン:《威厳あるバニコーン
ペガサス:《ヴリンの翼馬
馬:《腐食の荒馬》《冠毛の陽馬
多相:《領界渡り》《鏡の精体》《不確定な船乗り

威厳あるバニコーン》《ヴリンの翼馬》《鏡の精体》《冠毛の陽馬》をコピーするのが特に強そうです。
今後強いペガサス・ユニコーン・馬が出たら化けるかも?

■青

忍術やバウンスなど手札に戻す能力や、明滅と組み合わせるとサイズアップする能力。
能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は青黒になります。忍者中心の統率者になりそう。

占術でライブラリートップを操作してから《虎の影、百合子》で誘発させるのが強そうですが、そもそも《虎の影、百合子》自体を統率者指定で強いという話も。

相手が4回呪文を唱えていたら1マナで占術2と2ドロー!1マナでプレイ出来ればマジック史上でも最高レベルのドロー性能です。
統率者のように複数人で遊ぶルールなら、コスト軽減の条件が達成しやすいので、コントロール気味のデッキには入るかも。

部族デッキならかなりドローできる能力。自身をカウントする事を考えると、人間・イリュージョン・ウィザードのどれかでクリーチャータイプを統一したいです。ウィザードは強いカードが多く恵まれているので、《巻物の君、あざみ》と一緒にウィザード中心の統率者デッキで強そう。

タップ状態になるたびに切削、墓地から呪文を唱えたり起動する度に1ドロー。しかもどちらの能力もターンに1回の制限が無い!
以下の手順で無限コンボです。

①《極楽のマントル》装備でニアディヴをタップして青マナを出す。
②《現実からの遊離》《ペミンのオーラ》などエンチャントを付けて、青マナでニアディヴをアンタップする。

①と②を繰り返し行えるようになるので、タップとアンタップを繰り返す事で対戦相手のライブラリーを無限に切削できます。

他にも、例えば《死の国からの脱出》との組み合わせで、墓地から唱えるたびに1ドローします。《瞬唱の魔道士》など、フラッシュバックとも相性が良い。
色々な無限ルートがありそうで、統率者指定してデッキを組みたくなる性能です!おすすめ!

いわゆる重厚能力。能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は白青になります。
低コストで高タフネスのクリーチャーだと《前兆の壁》とかが思い付きますが、防衛持ちだと能力を起動しても攻撃できないことに注意。

■黒

今までありそうで無かった、1枚で3体分のクリーチャー。
アシュノッドの供犠台》で6マナ出て、《悪魔の意図》で生贄にするのに最適。《スランの医師、ヨーグモス》など、クリーチャーを生贄にすると強い統率者なら入りそう。

能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は黒緑になります。本人もトークンも接死を持っているので、接死にメリットを与える能力と相性良し。
ライフ半分効果と《アクロゾズの放血者》と組み合わせると一撃必殺コンボになります。

トークンでないクリーチャーを生贄にする度に、1/1の昆虫を生成。しかもこれは各プレイヤーをカウントするので、相手が生贄にしたときでもトークンが出ます。そしてトークンで攻撃する度に1点ドレイン!

統率者では生贄は頻発しますし、黒は生贄を得意とする色なので条件は容易。《ファイレクシアの供犠台》や《アシュノッドの供犠台》は特に相性が良く、膨大なマナが生み出せます。

能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は赤黒になります。
生贄にする度にサイズアップするので、先述の《のたくる幼虫》と組み合わせて一気に5/5。宝物トークンを生贄で絆魂も得るのでライフレースにも強く、高打点で統率者ダメージ21点を狙うのも難しくなさそう。

その上で死亡時誘発能力も強力!例えば《憎悪》を使って、エヴェレスのパワーを40にしてから生贄にして2マナ払えば、対戦相手全員に40ダメージ!
これも統率者指定してデッキを組みたくなる性能で、おすすめ!

接死付与によりサイズの小さいクリーチャーでも攻撃しやすく、戦闘ダメージが通った際に宝物生成と裏向き追放能力。
統率者は4人対戦なので、異なる3人に攻撃が通れば宝物が3個生成され、3つそれぞれのデッキトップから追放できます。

しかも「追放され続けている限り唱えても良い」なので、絞り取る徴税人、レヴ》が除去されても裏向きのカードを唱えられます。
黒には相手から奪ったカード用の2マナを出す《泥棒の匪獣》がいるので、レヴと組み合わせるとかなり強そう。

今回、イラストでも能力でも黒の統率者が優遇されている感がありますね。

■赤

クリーチャー強化呪文と相性が良く、例えばオーラを付ければ、1/1兵士トークンが生成されてオーラのコピーが付きます。クリーチャーを単体で強化して行く統率者なら入りそう。

攻撃時に督励して、自分のクリーチャーを攻撃状態でコピー。他のクリーチャーの戦場に出た時の効果を再利用したい。
速攻があれば更に強いので、《稲妻のすね当て》と組み合わせると良さそう。

出た時とダメージが通った時に血トークン生成。2マナと軽くパーマネント数を増やしてくれるので、アーティファクトを生贄にしたいデッキなら使いやすい。
捨てるたびにサイズアップする能力も強く、《Wheele of Fortune》《意外な授かり物》など手札を捨てながらドローするカードと組み合わせれば、一気に5/5以上になりそうです。統率者指定してディスカードデッキもありそう。

未来予知登場の《ボールドウィアの威嚇者》を元にした能力で面白い!
自分の戦士が攻撃したときに相手を臆病者にする能力は、ターン終了時に終わらないのでずっと臆病者のままです。
相手に臆病者が増えるほど+X/+0の修正も増えるので、戦士中心の高打点統率者が組めそう。

衝撃の震え》は、トークン横並べ系の統率者で重宝されており、無限トークンとのコンボを狙えるカードです。
電光の姫将軍、クレート》はその《衝撃の震え》能力を持ったクリーチャーで、自身でゴブリントークン生成も持っています。

群衆の親分、クレンコ》は赤で人気のある統率者であり、今回のクレートと最高に相性が良く、今後ゴブリンを統率者にしたデッキではこの2種類を一緒に見かける事になりそう。

■緑

例えば《ティタニアの僧侶》や《エルフの大ドルイド》起動でエルフの数ぶんマナを生み出した後、アンタップしてもう1回マナが出せるので、1ターンに10マナ以上も平気で出せます。
遺産のドルイド》で3体タップして3マナ生み出して、3体アンタップして+1/+1カウンターがそれぞれに乗ります。

1ターンに1回制限ですが、《ティムールの剣歯虎》でダイオヌスを戻して出し直せば再び誘発します。《ティタニアの僧侶》で7マナ以上生み出せるなら、《ティムールの剣歯虎》《エルフの大ドルイド、ダイオヌス》と組み合わせて無限マナです。
エルフの大ドルイド、ダイオヌス》中心に統率者を組みたくなるほど高性能!おすすめ!

1マナインスタントで基本地形サーチは珍しい!
感染など単体のクリーチャーを強化するタイプのデッキなら、レガシーやパウパーで使われるかも。

フェッチランドと相性の良い能力。出してからフェッチランド起動で4/4までサイズアップして、次のターンにもう1回フェッチランドを起動すれば5/5→カウンター2倍で8/8まで成長します。
自分だけでなく味方を対象に取れて、対象に取るので《有翼の叡智、ナドゥ》も誘発します。
まだレガシーで試された回数が少なそうですが、《緑の太陽の頂点》のオプションとしても良いかも。

能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は赤緑になります。
ビースト呪文のコスト軽減、ビーストに+1/+1カウンターと、さらに2マナ払って除去。

僕の使った記憶のあるビーストは《恋煩いの野獣》《探索する獣》《迷宮壊し、ミグロズ》《長老ガーガロス》でした。
ビーストはかなり種類が多く優秀なものが多く、ビースト統一した統率者で組めそうです。

能力に混成マナシンボルがあるので、統率者指定する場合は白緑になります。
回復したぶんだけパンプする能力。1ターンに大量回復すれば統率者ダメージ21点も出来そうですが、18点回復するカードはなかなか難しい。

 

マジックに苗木トークンを生成するカードは数あれど、クリーチャータイプが苗木でカード化されるのはとても珍しいです!
苗木トークンがダメージを与えても誘発するので、シュルーファスが残ればどんどんトークンが増えて行きます。
シュルーファス自身を強化して打点を上げれば、それに応じてトークンの数も増えます。

■その他

その他、少し惜しい感じの新規カード達。
幻影の盾甲羅》《タジュールの語り部、スティーナ》とか、スタンダードに居たら程よいバランスなのに、使えないのが残念です。

■おわりに

『ファウンデーションズ ジャンプスタート』の新規カード紹介でした。
特に黒に強い伝説のクリーチャーが多く、イラストでも能力でも優遇されている感覚があります。

大鎌猫の仔》のようにレガシーで通用しそうな能力もあり、2パックシールドで手軽に遊べるのも良いので、見かけたらジャンプスタートで遊んでみて下さい。
それではまた。


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