MTG │ デッキ解説 │ 高橋優太【バントランプ&4色ケシス】

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先週末はMTGアリーナのミシックチャンピオンシップ予選に参加しました。
そこで使用したバントランプの解説と、彗星のごとく現れた4色ケシスについて考えて行きます。

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■バントランプ

4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4《楽園のドルイド/Paradise Druid
4《枝葉族のドルイド/Leafkin Druid
4《発現する浅瀬/Risen Reef
2《拘留代理人/Deputy of Detention
2《エリマキ神秘家/Frilled Mystic
3《大食のハイドラ/Voracious Hydra
4《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis

4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
4《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World

4《繁殖池/Breeding Pool
4《寺院の庭/Temple Garden
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain
4《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove
4《神秘の神殿/Temple of Mystery
4《森/Forest
1《島/Island

サイド
1《拘留代理人/Deputy of Detention
2《エリマキ神秘家/Frilled Mystic
1《敬虔な命令/Devout Decree
1《ビビアン・リード/Vivien Reid
2《霊気の疾風/Aether Gust
2《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves
3《不可解な終焉/Baffling End
3《否認/Negate

■バントランプの選択理由

先週の記事でも述べたように、事前の予想では「白黒吸血鬼」「バントスケープシフト」の2強環境でした。
この2つを回してみたものの、「白黒吸血鬼」はソリンに対する依存度が高い上に最大限対策されていることが予想され、「バントスケープシフト」は土地29枚デッキであるが故のブレやマリガンが気になって、どちらも使いたくない状況。

デッキを悩んでいたところ、MPLプレイヤー、Andrea Mengucciのバントランプが目に入ります。しかもサイドボードガイドまで公開されているではありませんか!(英語)

 

A Full Sideboard Guide for Bant Ramp – The #1 Deck on MTG Arena

(※外部リンク CHANNEL FIREBALLより引用)

Andrea MengucciやGrzegorz Kowalskiは僕とデッキの好みが似ており、過去にデッキ選択が同じだったことが何度もあります。

スタンダード最高のコンボである《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》からの《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》が使えることと、赤単が減って《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》の価値が高いことからバントランプを選択しました。

バントスケープシフトやシミックネクサスに対してメインの勝率を上げるために《エリマキ神秘家/Frilled Mystic》を入れてミシックチャンピオンシップ予選に参加しました。

(テフェリーで戻して相手の行動を制限!)

■MTGアリーナ ミシックチャンピオンシップ予選

〇白黒吸血鬼
×青赤ウィザード
〇青緑エレメンタル《運命の絆/Nexus of Fate
〇青緑エレメンタル《運命の絆/Nexus of Fate
〇白黒吸血鬼
〇バントランプ
〇白黒吸血鬼
〇バントスケープシフト
〇白黒吸血鬼
〇白黒吸血鬼
×バント《風景の変容/Scapeshift

9-2で2日目進出!
吸血鬼の海を乗り切りましたが、毎回《拘留代理人/Deputy of Detention》をサイドインしておりメインに3枚にすべきでした。

×白黒吸血鬼
×4色ケシスコンボ(STANCIFKA)

2日目はあっさり0-2!

4色ケシスコンボはこの大会で初登場したデッキで、軽い除去の少ないバントランプでは《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》に干渉することが出来ずあっさり敗北。

4色ケシスというデッキ自体を全く知らなかったので、情報量の差で負けたと痛感。
デッキ制作者でもあるSTANCIFKAは過去のプロツアー・チャンピオンでもあり、この大会で見事プロシーンへの復帰を果たしていました。

■4色ケシスコンボ

4《精励する発掘者/Diligent Excavator
4《迷い子、フブルスプ/Fblthp, the Lost
4《万面相、ラザーヴ/Lazav, the Multifarious
4《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand

2《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render
3《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler

4《モックス・アンバー/Mox Amber
4《ケイヤの誓い/Oath of Kaya
2《ウルザの殲滅破/Urza’s Ruinous Blast

1《水没した地下墓地/Drowned Catacomb
1《神無き祭殿/Godless Shrine
1《神秘の神殿/Temple of Mystery
2《寺院の庭/Temple Garden
3《氷河の城砦/Glacial Fortress
3《神聖なる泉/Hallowed Fountain
3《疾病の神殿/Temple of Malady
3《静寂の神殿/Temple of Silence
4《繁殖池/Breeding Pool
4《湿った墓/Watery Grave

サイドボード
1《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render
1《ウルザの殲滅破/Urza’s Ruinous Blast
1《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales
1《神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries
1《古呪/The Elderspell
1《不滅の太陽/The Immortal Sun
1《狼の友、トルシミール/Tolsimir, Friend to Wolves
2《紺碧のドレイク/Cerulean Drake
2《軍団の最期/Legion’s End
2《祖神の使徒、テシャール/Teshar, Ancestor’s Apostle
2《漂流自我/Unmoored Ego

デッキの基本的な動き

①まずは《精励する発掘者/Diligent Excavator》《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales》で自分の墓地を増やします。
夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》は自分を対象にしても、相手の墓地を追放することに注意。

②墓地に伝説のカードが溜まったら、《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》をプレイ。ケシスが墓地に居れば《万面相、ラザーヴ/Lazav, the Multifarious》でも代用できます。

③《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》の能力を起動、墓地から《モックス・アンバー/Mox Amber》を経由して、コストの減った伝説のカード達をプレイ。《精励する発掘者/Diligent Excavator》でさらに自分のデッキを削っていきます。


④自分のデッキを削り切り、ケシスの能力で《モックス・アンバー/Mox Amber》を何度もプレイしてマナ加速。《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》を7回出して相手のライフを0にするか、《精励する発掘者/Diligent Excavator》で相手のデッキを削りきって勝利!

スタンダードでよくこんなコンボを考え付くなと、感心するデッキリストでした。自分では中々組めない。

早速自分でもアリーナで回してみましたが、遅いデッキ相手にはほとんど負けず、完成度の高さを感じました。

■4色ケシスを倒すには

強いデッキが出てきたら対策されるのがカードゲームの醍醐味。
ケシスを倒す方法を考えていきましょう。

墓地対策や、1ターンに複数呪文を唱えることを妨害します。
しかしどちらも《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》で戻されてしまうデメリットがあります。テフェリー強すぎる!


これなら《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》を気にせず墓地対策できますが、単体のカードとして弱いのが気になるところ。

時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》に戻されず、何度も使える墓地対策。スケープシフト対策も兼ねているので、候補の中では一番良さそう。
マナコストが混成なのも使いやすい。

ケシスは4色デッキゆえに序盤が弱い。それならば速攻ビートダウンでコンボが揃う前に押し切るのも有効です。

■おわりに

9月1週目に日本選手権が開催されます。環境末期とはいえ、まだまだスタンダードのメタゲームは動いていきそうです。
モックス・アンバー/Mox Amber》は今週が値段のピークになるかも?

それではまた。

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