MTG │ デッキ紹介 │ 井川良彦【基本セット2021アーリーアクセス使用デッキ紹介】

みなさんこんにちは、Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。

ついに基本セット2021がMTGアリーナおよびMagic Online上でリリースされましたね!

すでに様々なアプローチが世界中で試されていますので、今回の記事では先日行ったアーリーアクセスで僕が使ったデッキの簡単な紹介&解説に加えて、スタンダードで早速使われている基本セット2021のカードの所感をお届けしたいと思います。

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目次

■魔王双子

今回のアーリーアクセスで最初に試したのがこの魔王双子でした。

4 《大釜の使い魔/Cauldron Familiar
4 《魔王の器/Archfiend’s Vessel
4 《ぬかるみのトリトン/Mire Triton
3 《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose
3 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den
4 《魔女のかまど/Witch’s Oven
1 《ケイヤ式幽体化/Kaya’s Ghostform
4 《回生+会稽/Revival+Revenge
3 《ぬかるみの捕縛/Mire’s Grasp
4 《ティマレット、死者を呼び出す/Tymaret Calls the Dead
2 《復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlord
14 《沼/Swamp
4 《神無き祭殿/Godless Shrine
4 《静寂の神殿/Temple of Silence
2 《ロークスワイン城/Castle Locthwain

個人的注目カードだった《魔王の器/Archfiend’s Vessel》のポテンシャルを最大限発揮させつつ、HareruyaHopesの浦瀬くんに教えてもらった「双子コンボ」も併用してみようという分かりやすい発想で作ったデッキです。

ぬかるみのトリトン/Mire Triton》《ティマレット、死者を呼び出す/Tymaret Calls the Dead》《魔女のかまど/Witch’s Oven》といったカードで《魔王の器/Archfiend’s Vessel》を積極的に墓地に落としつつ、《回生+会稽/Revival+Revenge》《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》《復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlord》で盤面に戻すという構造になっています。

そして《復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlord》《回生/Revival》(分割カードの2マナの方)は《魔王の器/Archfiend’s Vessel》だけでなく《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》を戻す働きも兼ねています。

薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》をコントロールしている状態で《会稽/Revenge》(分割カードの6マナの方)をプレイすると、ライフ分だけドレインした後にさらにルーズライフ!ということで相手より圧倒的にライフが少なくない限りはほぼワンショットで相手を倒すことができるコンボです。最初に考えた人は凄い!

回生/Revival》に《魔王の器/Archfiend’s Vessel》や《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream Den》を釣る器用さがありますし、《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》自体も猫かまどセットや、《復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlord》や《ぬかるみのトリトン/Mire Triton》のライフゲインもダメージ源になるという噛み合いを見せるなど、手応えは中々グッドでした。

ただこれはあくまでアーリーアクセスという狭い環境でのお話。今後のトーナメントシーンとなると、相手の《波乱の悪魔/Mayhem Devil》がガンになると思います。なので自身も《波乱の悪魔/Mayhem Devil》を採用してマルドゥカラーにするなど、もうひと工夫必要になるでしょう。

また《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》《会稽/Revenge》コンボについては、サブプランとしては悪くありませんが、《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》を出すターンがどうしてもアクションとして少し弱かったり、大振りなのでコンボにスタックで除去を打たれると悲しそうだなという印象。

もしこのコンボを中心にデッキを組むのであれば、《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》でサポートしたり、《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》で《薄暮薔薇の棘、ヴィト/Vito, Thorn of the Dusk Rose》を墓地から戻しつつそのターンに《会稽/Revenge》をプレイするなど、デッキの構成を変えるとより良くなるでしょう。

■令和のサイカトグ

基本セット2021でも屈指なキモ派手カード、《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》。これをフィーチャーした青黒コンボコントロールがこちらです。

4 《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum
4 《思考消去/Thought Erasure
2 《無情な行動/Heartless Act
2 《取り除き/Eliminate
2 《湖での水難/Drown in the Loch
3 《中和/Neutralize
3 《絶滅の契機/Extinction Event
2 《薬術師の眼識/Chemister’s Insight
1 《永遠神の投入/Enter the God-Eternals
3 《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss
4 《テフェリーの後見/Teferi’s Tutelage
4 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
7 《島/Island
7 《沼/Swamp
4 《湿った墓/Watery Grave
4 《欺瞞の神殿/Temple of Deceit
2 《ゼイゴスのトライオーム/Zagoth Triome
2 《ヴァントレス城/Castle Vantress

深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》はたった7マナで対象のプレイヤーにライブラリーの半分を引かせるというぶっ壊れカード。

黒単で《地獄界の夢/Underworld Dreams》《憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Hate-Twisted》をコンボの相方としてプレイしている方もいらっしゃいましたが、僕は《テフェリーの後見/Teferi’s Tutelage》をプレイした後に自身に《深遠の覗き見/Peer Through Depths》をプレイし、対戦相手をライブラリーアウトさせる方向でデッキを構築しました。

テフェリーの後見/Teferi’s Tutelage》の長所は自身の能力でルーティングができるため、《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》や《テフェリーの後見/Teferi’s Tutelage》を複数枚引いてしまっても嵩張らずに他のカードに変換できる点です。《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》は打ったら勝ち=ラストターンまで手札に腐っているため、その相方となるカードが腐らないというのは非常に強力です。

またコンボパーツを両方とも《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》で探せるというのもこのコンボの大きな利点です。基本的にはただの青黒コントロールとして振る舞うため、こういった「単純に強い」カードでコンボをサポートするのが一番スマートであり、デッキとしての地力を支えてくれます。

青黒コントロールがコンボで勝つというのは最初期の《激動/Upheaval》+《サイカトグ/Psychatog》のような感覚であり、使ってて楽しい上になかなか強力で、未来を感じました。このコンボは基本セット2021のカード2枚で構成されているのも嬉しいですね。仮にすぐ活躍できなくても、スタンダードのローテーション後など、新しい環境でデッキを考えるときは、常に頭の片隅にいれておくといつか輝く日が来るかもしれません!

■その他のデッキたち

僕のプレビューカード、《盗賊ギルドの処罰者/Thieves’ Guild Enforcer》をフィーチャーしたデッキ。最序盤に《盗賊ギルドの処罰者/Thieves’ Guild Enforcer》を2枚引けばブン回りなのですがそう上手くもいかず、ただのグリクシスビートダウンとして殴るだけでした。今後のエキスパンションで軽くて強力なならず者が登場することに期待!

議事会の導師/Conclave Mentor》および+1/+1カウンターをフィーチャー。友好色のアグロデッキはマナベースに少し不安があるため一線級となるのは厳しく感じましたが、新カードの《議事会の導師/Conclave Mentor》《バスリの副官/Basri’s Lieutenant》はどちらも非常に強力でした。上手い形で組めれば大化けするかも?

アーリーアクセス中に当たってボコボコにされたので、目コピして作ってみた新型ドレッジ。目コピなせいもありバランスが微妙に悪かったのか手応えはイマイチでしたが、《這い寄る恐怖/Creeping Chill》だけでなく《塵へのしがみつき/Cling to Dust》でも《銀打ちのグール/Silversmote Ghoul》が帰ってくる点、また出がらしの《マーフォークの秘守り/Merfolk Secretkeeper》が《悪魔の抱擁/Demonic Embrace》で急に殴ってくる点など発想が面白く目からウロコでした。

他の方々がみんな《異形化/Transmogrify》から《終末の祟りの先陣/End-Raze Forerunners》を出していたので、他のアプローチで《異形化/Transmogrify》を使おう!ということで作ったのがこのデッキ。《異形化/Transmogrify》ルート、《アイレンクラッグの妙技/Irencrag Feat》からの素出しルート、《蘇生の絆/Bond of Revival》ルートなど色んなパターンで《炎の大口、ドラクセス/Drakuseth, Maw of Flames》が出せるという派手さで盛り上がりました。決して強くはありませんでしたが配信してて一番楽しかったです。

基本セット2021から3スロットも新戦力が入ったアゾリウス飛行ビート。《天球の見張り/Watcher of the Spheres》から3ターン目に5マナ分のアクションをしてマウントを取るパターンはクロックが速く、《高尚な否定/Lofty Denial》もこのデッキであればほぼ《対抗呪文/Counterspell》なので、総じてとても手応えが良かったです。2-3マナ域の取捨選択、生物/スペルのバランス調整などが難しいですが、次にスタンダードに取り組む際はこのデッキをもう少しテストしてみたいと思わせる一品でした。

■おまけ。基本セット2021で活躍し始めているカード達をピックアップ!

最後に、前回の記事やアーリーアクセスではあえて触れなかった再録カードも含め、スタンダードで活躍し始めているカードたちを紹介して本記事を終わろうと思います。

ウルザトロンでお馴染みの超強力プレインズウォーカーが再録。過去のスタンではマナブーストが乏しかったため1-2枚程度の採用でしたが、現スタンでは《成長のらせん/Growth Spiral》《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》といったカードたちと共に大活躍しています。バントやスゥルタイといったランプデッキを中心に活躍中。これを無視してスタンダードを語ることは難しいでしょう。

こちらもモダンやレガシーでお馴染みの超強力2マナ域が再録。墓地対策・ライフゲイン・マナフラッド受けと文句なしのクリーチャーであり、特に《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》に苦しめられていた緑系のビートダウン=緑単やグルールアグロでメインから採用されています。ティムール再生やバントといったデッキがサイドに採用しているケースもあり、今後一年間ずっと付き合うこと間違いなし。

自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》や《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル/Jolrael, Mwonvuli Recluse》、《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》といったカードと相性が良いため、主にバントランプやティムール再生などで少量採用されています。ただ個人的にはカードの強さには少し懐疑的です。

「-3」のフェイズアウトは一時しのぎでしかなく、ルーティング能力もただ単に《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》や《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》が強いだけでは?という気がしています。見ている限り、特にバントなら《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales》のほうが強い瞬間も多く、そのうち採用枚数が減っていくのではないかなーと思っています。

リミテッドレベルかなーと思っていましたが、僕の見る目がなかったようです。

新たな《戦隊の鷹/Squadron Hawk》として、ボロスアグロで活躍し始めているのです!《高山の犬師/Alpine Houndmaster》が4枚なのは確定として、《高山の番犬/Alpine Watchdog》《炎血の野犬/Igneous Cur》がそれぞれ何枚ずつ必要なのかは議論が分かれそうですが、この活躍は犬派の僕にとっては嬉しい誤算でした。お見事!

暴君の嘲笑/Tyrant’s Scorn》が単色になった上に対処の幅も広くなった、最新型の《燻し/Smother》。《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》を倒せるのが嬉しいだけでなく、対ランプやコントロールでも《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》を倒せるので無駄牌になりません。

パイオニアでは《試練に臨むギデオン/Gideon of the Trials》を倒せるということで《真実を覆すもの/Inverter of Truth》コンボが喜んでメイン採用しているとのこと。

そんな感じで今回の記事はここまで。
まだまだ始まったばかりの新環境、全力で楽しんでいきましょう!

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