MTG │ 新弾レビュー │ 井川良彦【エルドレインの王権】
皆さんこんにちは。Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。
ということで、来週末に発売が迫った【エルドレインの王権】のプレビューをお届けします。
色/カード単位で行うのがこういった記事の通例ですが、今回は僕が真っ先に試したいと思っているカードたちを、デッキ単位でご紹介していきます。
それでは、レッツゴー!
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■赤黒騎士
今回のエキスパンションでフィーチャーされているのが「騎士」というクリーチャータイプ。専用の3色土地まで用意されていて、使ってくれと言わんばかりの優遇っぷりですね。
そんな中、僕がまず最初に試してみたいと思っているのが《熱烈な勇者》です!
フレーバーテキストに書かれている通り、このカードは2018年の世界王者にしてMPLプレイヤー、Javierr Dominguez/ハビエル・ドミンゲスがイラストに起用されています。彼はプレイが非常にうまく、さらにとても紳士的&フレンドリーなので、個人的に大ファンです。使いたい!
カード自体もかなり優秀で、「どこまで《怒り狂うゴブリン/Raging Goblin》を強くできるか選手権」でブッチギリ優勝できそうな能力。2体で殴ればそれぞれがパワー2になり《ゴブリンの先達/Goblin Guide》のように機能しますし、パワーを上げる《リムロックの騎士》、接死を付与する《黒槍の模範》といったカードの存在により先制攻撃が輝きます。この2種のクリーチャーはどちらも2マナパワー3なので、ビートダウンクリーチャーとしても合格点ですね。
さらに装備品を軽くするという能力も、同じエキスパンションに収録されている《鋼爪の槍》が軽くて強い構築級の装備品なので、「1T《熱烈な勇者》⇒2T《鋼爪の槍》装備でアタック3点!」という流れるようなムーブを見ることになるでしょう。
他にも「お互いドロー!ただし1点食らってもらうしこっちの方が手札すぐ使い切るけどね。君は手札全部使えるかな?」って感じでマウント力が高そうな《嵐拳の聖戦士》や、《溶岩コイル/Lava Coil》のようなダメージ除去や、同サイズのブロッカーを無視して殴りまくる上に《魔女の復讐》を喰らわない《誓いを立てた騎士》などお膳立てはバッチリ。あとは《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion》や《実験の狂乱/Experimental Frenzy》のような従来の優秀なカードを添えて、新環境の一番槍として活躍してくれるのではないでしょうか。
■赤単
単色で使用すると性能が上がる「一徹」という新キーワード能力。その中でもダントツ強いのが帰ってきた《炎の投げ槍/Flame Javelin》こと《殺戮の火》です。
日本人初のプロツアー優勝の立役者《溶鉱炉の脈動/Pulse of the Forge》、今もたまにモダンのバーンで使われる、ライフゲインキラーの《血の手の炎/Flames of the Blood Hand》、【ラヴニカの都】時代のボロスやズーを支えた《黒焦げ/Char》、《運命の大立者/Figure of Destiny》《ボガートの突撃隊/Boggart Ram-Gang》《復讐の亜神/Demigod of Revenge》とともに大活躍した《炎の投げ槍/Flame Javelin》など、「3マナ4点火力」は常に赤単使いの希望の星でした。今回も期待通りの活躍をしてくれるでしょう。
《ヴィーアシーノの紅蓮術師/Viashino Pyromancer》の穴を埋めてくれそうな2マナ域はこの2種類。《義賊》は速攻のおかげで2点は最低稼いでくれそうですし、攻撃時の誘発型能力も手札の減りやすい赤単にぴったりです。《七人の小人》は少し怪しいかもしれませんが、7枚もデッキに入っていれば2枚前後は引けると思うので、2マナ3/3として活躍できるかもです。ただし《軍団の最期》だけは勘弁な。
2マナ2点火力と《雷破の執政/Thunderbreak Regent》のような3/4/3が1枚に内蔵された強力クリーチャー。相手の2マナ域を《踏みつけ》で落としつつ3ターン目に《砕骨の巨人》をプレイするだけでお手軽1:2交換です。《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》ほどではないですが、《軍勢の戦親分/Legion Warboss》とともに3マナ域を埋めるのにはうってつけの人材です。
極めつけはこちら。一度場に出してターンが帰ってくればまず負けることはないでしょう。出したターンにいかにダメージを出すかが重要なので、《災厄の行進/Cavalcade of Calamity》や《軍勢の戦親分/Legion Warboss》のようなカードと一緒に使うと◎。
4マナパワー5速攻なので「エルドレインの《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》」って呼んでます。連打したい。《見栄え損ない/Disfigure》されたら投了します。良い子は真似しないように。
■《創案の火》デッキ
個人的に【エルドレインの王権】の中で最もポテンシャルが高いと思っているのがこのカードです。
4マナから出してそのターンにもう1枚4マナのアクション、次のターンには5+5で最大10マナのアクションができる、というのは《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を彷彿とさせるマナの増え方です。最大2アクションしかできなくなりますが、その分いかに土地のマナを有効活用できるかがポイントになります。
コントロール寄りに組むなら、今回のボックス購入特典プロモである《帰還した王、ケンリス》は《創案の火》の最高のパートナーと言えます。余ったマナをドローやライフゲインに変えることができるので、1枚で場を制圧してくれること間違いなし。
この《帰還した王、ケンリス》は通常のパックには封入されておらず、ボックス購入特典プロモ(Foil)と「【エルドレインの王権】Deluxe Collection」での封入(Foilではない通常版)でしか手に入りません。《運命のきずな/Nexus of Fate》のように一度使われると高騰する可能性が高いので、早めに抑えておきましょう!
コンボ寄りに組むらなら、この2枚が一番相性が良いのではないでしょうか。「出来事」持ちクリーチャーや墓地を肥やせる適当なクリーチャー群でさばきつつ、《草案の火》を設置。
土地が6枚になったら《炎の騎兵/Cavalier of Flame》でルーティング⇒《千の目、アイゾーニ/Izoni, Thousand-Eyed》で大量のトークン⇒《炎の騎兵/Cavalier of Flame》の起動型能力を複数回起動でWin!!!!!って感じのワンショット・キルデッキが組めそうです。
《千の目、アイゾーニ/Izoni, Thousand-Eyed》の色マナを払う必要もないので、割と何色でも組めそうで可能性を感じています。
■おまけ
新PWである《王家の跡継ぎ》。イゼットフェニックスのようなデッキで使うのが普通ですが、パワーの高いクリーチャーにトランプル付けてナンボでしょう!
ということで最高の相方を見つけました。それがこちら。
《王家の跡継ぎ》のルーティング能力とも相性が良く、環境で一番サイズがでかい(可能性がある)クリーチャーです。速攻もあるので、大きく出したコイツに《王家の跡継ぎ》でトランプルを付与すれば相手を瞬殺できそうです。
昨年の【ラヴニカのギルド】発売直後にちょっと流行ったゴルガリデッキにこの《王家の跡継ぎ》を入れたら4色になりますが、そこは名デッキビルダーたちがきっと形にしてくれるでしょう。タキニキ、Aさん、期待してます!(丸投げ)
それでは今回の記事はここまで。【エルドレインの王権】、楽しみですね!