デュエルマスターズ │メタゲーム考察(2ブロック)│ エリア代表決定戦【カウンタージョーカーズ】【青黒オーラ】

11月末から12月にかけて、全国各地で「デュエル・マスターズ 全国大会2019 エリア代表決定戦」が開催されました。既に多くの地域が開催を終えて、SNS上では多数の上位入賞が報告されています。

本大会は前評判通りに《BAKUOOON・ミッツァイル》一色になるかと思いきや、実際はダークホースのデッキが活躍するという驚きの展開に。今回は開催されたエリア代表決定戦の結果を元に、現在の2ブロック環境で再注目されたデッキをピックアップしていきます。
※当記事の執筆時点での結果を参考にしています。

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■2ブロック制度によるエリア代表戦の色変わり

昨年行われた2018年のエリア代表決定戦は、2ブロックレギュレーションが適応されたことで、従来のエリア代表決定戦より研究されたデッキが活躍しました。

これは、年に1度だけ行われる限定構築が、2ブロックCSの開催などにより、一般的なレギュレーションに変化したことが理由の1つです。その影響は今年度も見受けられ、大会では完成度が高いデッキが多く入賞していました。

今年度は新登場のカードに環境の中心となるものが集まっており、殿堂レギュレーション環境とも大差ない環境で動いている点も、強いデッキの情報を仕入れやすくなり、プレイヤーの理解度が深まる理由になっています。

その上で2ブロック環境に注目すると、やはり環境デッキとして挙がるデッキは殿堂レギュレーションでも猛威を振るっている《BAKUOOON・ミッツァイル》絡みのものでしょう。GRクリーチャーのギミックはほとんどが2ブロックレギュレーションで使用可能であり、このレギュレーションでも最上位デッキと言えます。

ところが、いざエリア代表決定戦の結果を見てみると、予想を裏切るかのように他のデッキタイプが優勝した報告が多数挙がっていました。

カウンタージョーカーズ 九州エリアA優勝

【カウンタージョーカーズ】は、既存のデッキタイプの中でここ最近で大きく評価を上げたデッキです。その理由の1つとして挙げられるのは、環境がGRクリーチャー中心になり、大型クリーチャーへのガードが薄くなっていることでしょう。

BAKUOOON・ミッツァイル》を中心としたデッキの多くは、GR召喚の便利さ故に除去を《バイナラシャッター》に依存している傾向が見られます。その結果、8コスト以上のクリーチャーを処理しづらい弱点を抱えていました。そこで白羽の矢が立ったのは《オラマッハ・ザ・ジョニー》。8コストで《バイナラシャッター》により除去されず、自身で相手のシールドを削るという自己完結能力を持っています。

相手の場のクリーチャーを殲滅する効果を持ち合わせていることから《BAKUOOON・ミッツァイル》が得意とする横並びの展開に対しても有効。キラーカード兼フィニッシャーとして広い役割を担っています。いきなり手札から打点が飛んでくるので、【カウンタージョーカーズ】相手に中途半端に小型クリーチャーを並べた状態でターンを返してしまうと、次のターンにいきなり負けてしまうことも少なくありません。

他にも、【カウンタージョーカーズ】では採用されていませんが、同じく横並びに強く、守りを固められる8コストのクリーチャー《ドンジャングルS7》も再び注目されています。

採用カードの多くが“マッハファイター”であるこのデッキにとって《全能ゼンノー》は天敵となりますが、その弱点は《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》による除去で対策がなされています。

このカードは5コストの呪文で6コストのクリーチャーを場に出せる特性上、流行している《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》に対する対策カードとも言えるでしょう。デッキにカウンターと付いている通り受けトリガーの枚数も多く【赤単ライザ】【赤白ミッツァイル】といった雑な攻撃もたやすく受け止められます。Sトリガーで出たクリーチャーを元に《ジョリー・ザ・ジョルネード》を出すコンボも見逃せません。

一時は《BAKUOOON・ミッツァイル》に押され気味だったジョーカーズたちですが、形を変えて復活を果たしました。今後の2ブロック環境でも多く見かけるデッキになることは間違いないでしょう。

【青黒オーラ】 北海道エリア代表

https://twitter.com/eno_mamoru/status/1201060851244945408

「ガチヤバ4!無限改造デッキセットDX!! ゼーロのドラゴンオーラ」の発売によりカードが追加された【青黒オーラ】も環境の一角と呼べるほどに成長しています。以前までは《白皇世の意志 御嶺》と《無修羅デジルムカデ》の組み合わせは強力な一方で、その周りを固めるカードがインパクトに欠ける状態でした。

 

ところが、軽量ハンデスと守りが一体となった《幽鬼 ブチャカティ》、横並びに対する簡易除去の《轢罪 エクスマ疫ナ》、軽減効果を使えば2ターン目から単体除去が可能になる《斬罪 シ蔑ザンド》など、痒いところに手が届くカードを手に入れたことで、2ブロック環境の多くのデッキと渡り合えるスペックのデッキになりました。

 

安定した妨害によるロングゲームがしやすくなった現在では、《無修羅デジルムカデ》で相手に無理な展開を強要し、その後《アストラ・ゼーレ》のエクストラターンの取得というフィニッシュが主流です。ゴールを見据えて妨害とアドバンテージ稼ぎを続ける戦い方は、まさに新時代のコントロールデッキと呼べるでしょう。

コントロールデッキ特有の“妨害により相手に難しい選択を迫れる”という長所も持ち合わせており、フィニッシュの《アストラ・ゼーレ》のケアをはじめ、対面した際にデッキ対策ができていないと一瞬で詰みの状態に陥ってしまうことも。他のデッキに比べてパワーは劣りますが、2ブロック環境においては、構築面とプレイング面で対策必須のデッキです。

ただ《白皇世の意志 御嶺》が出ないと決め手に欠けるという弱点もあります。コントロールデッキであるにも関わらず、自身の引きに左右されてしまう部分があるのは手痛いところです。

青魔道具 中国四国エリアA優勝

2ブロックで一時期は猛威を振るいましたが、その後は新カードのパワーに圧倒されていた【青魔道具】が復活の兆しを見せています。優勝デッキリストは公開されていませんが、他にも上位入賞や、決勝トーナメント終盤で当たったという報告が見受けられます。

その理由としては、デッキに対するガードが甘くなったことで《卍 新世壊 卍》が通りやすくなったことが挙げられます。簡単に除去できてしまう《イッコダス・ケイジ/種デスティニー》は環境から見る影もなくなり、2ターン目に《卍 新世壊 卍》を貼りさえできれば勝利は目前です。

増えた手札を一気に打点に変換する《MEGATOON・ドッカンデイヤー》と《魔神轟怒”ブランド》のサブプランも強力です。《本日のラッキーナンバー》が完封の状態を作り出す影響で、この環境ではデッキの構築を守りに寄せることがリスクとなります。その結果守りが薄いデッキが環境に多くなり、そこに一か八かの突撃を仕掛けることが有効な場面も増えました。

 

意識されてしまうと一気に評価が下がる【青魔道具】ですが、環境に存在するデッキタイプが増えてきたことによりメタ対象を絞りづらくなり、その隙を突く形で再び勝ち星を上げました。使用率で見ればそこまで意識する必要はないかもしれませんが“もしかしたら当たるかも”と思わせるだけの存在感を持ったデッキです。

殿堂レギュで見ないダークホースは要注意

今回紹介した3つがエリア代表決定戦で再び注目を集めることになったデッキの代表になります。もちろん【赤青ミッツァイル】【シータミッツァイル】【赤単ライザ】【赤白ミッツァイル】など、既に環境上位に存在するデッキも健在です。

 

傾向としては、殿堂レギュレーションでも活躍しているデッキがTier1であり、その下に2ブロックならではのデッキ、という構図が出来上がっています。今後も多くのプレイヤーが使い続けるのは前者になるはずですが、そういった際にTier2以下のデッキに足元をすくわれないように気を付けたいところです。

また、12月20日には「超超超天!覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕」も発売され、フルカードプールでの2ブロック環境が訪れます。新環境を迎えて、その後どういったデッキが活躍するのかにも注目していきましょう。

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