デュエルマスターズ │解説記事│ dotto【新規「アビス」解説&「アビス」のススメ】
こんにちは、dotto(@22dotton)です。
今回は「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲」発売ということで新規「アビス」の評価、「黒単アビス」のデッキについて、各種アビスのカード紹介をしていきます。
文章の後半では「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲」からデュエルマスターズや「アビス」を始める初心者向けの記述もありますので良ければご覧ください。
それではまず新規アビスの評価から。
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・新規アビスカード評価
《スパトー:ド:スパトゥー/邪暴乱舞》
6/10点
上下のテキストで「アビス・メクレイド8」を持っている新規オーバーレア。
「アビス・メクレイド8」を軸にした戦略においては状況に応じて「メクレイド」の起点や切札への繋ぎの役割をこなせるため優秀。
ただし、「アビス」で「アビス・メクレイド8」戦略を行うにはまだまだカードが不足しており、ゲームに大きな影響を与えることができる「上級クリーチャー」で使えるカードは現時点で《深淵の螺穿ラゼル=ズバイラル》のみ。
他の「アビス・メクレイド8」持ちの《ノラディ:ド:スルーザ》と《ド:スモンマー》に関しても「メクレイド」を行うコストとして必要とする墓地リソースの枚数が多く、他の「アビス」との噛み合いが墓地を消してしまうため悪い上に墓地メタがクリティカルヒットしてしまうので使い勝手が良くないです。
そのため現時点ではあまり強くはない、今後に期待したいカードと言えます。
《ソファ=ソフティソニア/「どんな夢がお望みだ?」》
4/10点
上面はアタッカーと受けを兼ねた「大型クリーチャー」、下面は墓地から「アビス」を拾える呪文。
上面は「タップした時」に行える墓地肥やし+除去効果と相性の良い「アビスラッシュ」と「ブロッカー」を持っているため弱くはありませんが決定打に欠けるため器用貧乏と言った印象を受けます。
下面に関しては今後手札に特定の「アビス」を揃えることで強力なコンボを行えるようになればワンチャンあるかもしれませんが、4マナで手札のリソースを+1できるだけのカードは使い勝手が良くないです。
《ドアノッカ=ノアドッカ/「・・・開けるか?」》
8/10点
上面はマイナス効果2回+殴り返しで最大3体まで1体で破壊できる速攻キラーの「S・トリガー」、下面は大抵のメタクリーチャーを除去できる4000ラインまで対応した除去呪文。
上面も下面も「赤単我我我」に強く、「アビス」以外のデッキにも採用できる可能性を秘めている優秀なカードです。
上面はわかりやすく「速攻デッキ」に踏ませたら強い、下面は「小型クリーチャー」を除去することで3killのルートを細くして3ターン目を迎えやすくしてくれます。
「アビス」においては受け枠のカードは環境に依存しているため常時採用するカードではありませんが、選択肢にできる優秀な1枚です。
《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》
8/10点
上面は継続的なリソース要因、下面は引けていない他の「アビス」へ繋げる可能性がある「メクレイド」呪文。
上面の比較対象は《レター=ジェンゲガー》でしょう。
《レター=ジェンゲガー》は単体で初動になり得る性能で《若き大長老アプル》に強く、《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》と比べて《邪侵入》と少し相性が良くありません。
優秀な「アビス」が多く存在する4コスト帯なので競合必死ですが対面や公開領域の状況によって使い分けることができるのは強いです。
《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》も環境に応じて「アビス」に採用される可能性があります。
《グ:ボガメン》
6/10点
貴重な自身のクリーチャーを破壊できる効果を持った「アビス」。
一見「アビスラッシュ」と攻撃時に「アビス・メクレイド5」をすることができる効果持っているだけの普通の「アビス」ですが、自身のクリーチャーを破壊できる「アビス」はあまりいないため《グ:ボガメン》を採用していると盤面の「アビス」を墓地に送り返して使い回しができるようになり戦略の幅を広げることができます。
とは言ってもこのカード自体が単体で運用しやすいカードでは無いため無理して採用するカードでは無く、採用するかどうか好みが分かれそうです。
・黒単アビスデッキ紹介
この項目では「黒単アビス」のサンプルリストを紹介します。
サンプルリストはこちら
「黒単アビスサンプルリスト」
黒単アビス | |
---|---|
デッキリスト | |
4 x 《ド:ノラテップ》 4 x 《ブルーム=プルーフ》 3 x 《レター=ジェンゲガー》 4 x 《邪龍ジャブラッド》 4 x 《漆黒の深淵ジャシン帝》 4 x 《ハンマ=ダンマ》 |
4 x 《アビスベル=ジャシン帝》 4 x 《深淵の壊炉マーダン=ロウ》 2 x 《撃髄医スパイナー》 4 x 《邪侵入》 3 x 《絶望と反魂と滅殺の決断》 |
こちらのリストは私が5月7日に開催されたダリアCSで優勝した時のリストです。
ベースはここから考えていただいて問題ないのですが、「黒単アビス」は環境によって採用カードや枚数配分を調整することが重要なデッキタイプでそれが可能なデッキです。
実際、私が「黒単アビス」を大会で使用する際は毎回レシピを考えてから参加しています。
ではどこを弄ればいいのでしょうか?
基盤となる現環境の確定枠、調整可能な準確定枠、自由枠を紹介します。
「黒単アビス確定枠」
4 x 《ド:ノラテップ》
4 x 《ブルーム=プルーフ》
4 x 《邪龍ジャブラッド》
4 x 《漆黒の深淵ジャシン帝》
4 x 《アビスベル=ジャシン帝》
4 x 《深淵の壊炉マーダン=ロウ》
4 x 《邪侵入》
3 x 《絶望と反魂と滅殺の決断》
計31枚
続いて準確定枠
4 x 《ハンマ=ダンマ》
最後に自由枠
3 x 《レター=ジェンゲガー》
2 x 《撃髄医スパイナー》
確定枠の31枚に関してはメインの動きに絡み、環境のトップメタに対して必須になるカードなので動かしたくない枠になります。
自由枠から環境に適したカードを採用していくことになりますが、それでも枠が足りない場合に準確定枠のカードを何枚か動かすかどうか考えると良いでしょう。
ただこれだけではどこをどう動かしたらよいか分かりにくいと思いますので、採用カードの解説をしたいと思います。
・カード解説
《ド:ノラテップ》(確定枠)
アビス・レボリューション第1弾「双竜戦記」で追加された新参の「アビス」。
所謂軽減サイクルのカードで主な役割は4コスト帯の「アビス」を1ターン早くプレイするために使います。
このカードのおかげで《邪侵入》を引けていなくても3ターン目に4コスト帯のカードがプレイできるようになり、デッキの速度面で少し安定するようになりました。
《絶望神サガ》によって高速化した現環境には最適なカードと言えます。
ただしこのカード自体に弱点もあって、速度勝負の試合では無くコントロール勝負の試合にプレイするとハンド枚数が1枚減ったことによって劣勢になりがちです。
《ブルーム=プルーフ》(確定枠)
優秀なメタクリーチャーで墓地も肥やしながらアタッカーもこなせるため腐りにくいのが特徴。
《キユリのASMラジオ》入りの「アナジャオウガ」、「アナオービー」、「4C邪王門」、「ラッカライオネル」、「ラッカ鬼羅star」等には特に有効です。
《邪龍ジャブラッド》(確定枠)
盤面構築と墓地肥やしの起点になるアタッカー。
受けの硬いデッキや除去の多いデッキが対面の時には積極的にプレイしていく必要があります。
「5cザーディクリカ」や「青魔道具」、「青単タマシード」、「同型」が対面では3ターン目にプレイすると強いですが、そうでない対面は手札からプレイするとテンポ負けする可能性からマナに置きがちになるので、《アビスベル=ジャシン帝》から出したいカードになります。
《漆黒の深淵ジャシン帝》(確定枠)
メタクリーチャーや小型クリーチャーやタマシードの除去、アタッカーと展開役までこなせる万能カード。
手札と墓地に構えておくと強く、手札に引いた場合は極力キープして状況に応じて使用し、墓地にある場合は《アビスベル=ジャシン帝》から出して盤面を制圧していくのが黄金パターンです。
《アビスベル=ジャシン帝》(確定枠)
デッキの軸になる切札。
大きなアドバンテージを稼ぐのは全て《アビスベル=ジャシン帝》から始まり、手札や墓地がある状況で《アビスベル=ジャシン帝》を出して無事にターンが返ってくればほぼ勝ちです。
《深淵の壊炉マーダン=ロウ》(確定枠)
ピーピングハンデスで相手の動きを止めながらアタッカーとしてアドバンテージを稼ぐゲームメーカー。
コントロールデッキやコンボデッキ対面に強く、3ターン目に出せると相手の動きを妨害しながら《深淵の壊炉マーダン=ロウ》で相手のカードの効果を奪うまでの流れを作りやすく勝利に直結しやすいです。
詰めに使う際も細かい運用方法がたくさんあるので色々試してみましょう。
《邪侵入》(確定枠)
墓地リソースを増やしながら「アビス」を踏み倒す最強呪文。
引けるか引けないかでデッキの出力が大きく変わりますが、引いても必ずしも3ターン目にプレイするとは限らなかったりします。
墓地にあるカードの内容や公開領域の状況から推測できる山札の状況、そこから特定のカードを踏み倒した時のゲーム展開、相手の墓地メタの飛んでくるターン等そこまで考えてプレイしないとベストなタイミングで使用したとは言えません。
《絶望と反魂と滅殺の決断》(確定枠)
墓地肥やしを行う過程で墓地に落とすと突然プレイできるリソースカードになるため強力。
ハンデスによるコントロール、蘇生による展開、除去による制圧の全てが噛み合っています。
特に《ド:ノラテップ》を採用するようになってからは手札の管理が難しいため、《絶望と反魂と滅殺の決断》にリソース面で頼ると良いでしょう。
《ハンマ=ダンマ》(準確定枠)
除去と受け、墓地肥やしを兼ねる役割が多いサポートカード。
1枚でこなせる役割は多いですが他のカードで代用できるケースが多いため、他に優秀な除去や墓地肥やし等が手札にある場合はマナに置かれるケースが多いです。
《レター=ジェンゲガー》(自由枠)
継続的なリソース確保が狙えるコントロールキラー。
コントロール合戦に強く、「アビス」が少し苦手なハンドリソース確保が容易になり、手札が細くなりがちな先攻で強い動きのパターンを増やすことができます。
《撃髄医スパイナー》(自由枠)
「双竜戦記」環境までにおいて「赤単我我我」に対して一番強い受けトリガー。
様々な対面に勝ち筋を残せるのも魅力。
・採用候補カードについて
《ベル=ゲルエール》
デッキの速度を上げるなら《ベル=ゲルエール》がおすすめ。
2マナで2枚墓地を肥やせるのが使い勝手が良く、《邪侵入》の出力を上げ、《ド:ノラテップ》から《アビスベル=ジャシン帝》に繋げた時に《ベル=ゲルエール》をプレイすると4ターン目から「アビスラッシュ」の連鎖を狙うことができます。
個人的には《深淵の三咆哮バウワウジャ》より優先度は高い。
《グ:ルナグーシ》
継続的な墓地肥やしを狙えるリソースカード。
《レター=ジェンゲガー》と違いハンドリソース獲得にはラグが生じやすいですが墓地肥やしはスムーズに行えるのが強み。
《悪灯トーチ=トートロット》
「アポロ」を見ながら「赤単我我我」を見るならこれ。
《撃髄医スパイナー》でも受け用のカードをマナに置いておき、マイナス効果を《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》に当ててランデス効果を強制起動させてカウンターができますが、安定はしないので「アポロ」を見るなら《悪灯トーチ=トートロット》の方が良いです。
ただし《烈火大聖ソンクン》には弱い。
《龍頭星雲人/零誕祭》
ハンデス効果持ちのアタッカー兼受け除去カード。
《絶望神サガ》の影響で墓地メタが多い環境のため最近は不採用ですが、このカード自体は今も強いカードです。
《九番目の旧王》
「赤単我我我」等のアグロ系の母数が少し少なくなった時におすすめの受け枠。
「アナオービー」や「アナジャオウガ」も一緒に見ることができます。
《秩序の意志》
「赤単我我我」をピンポイントで受けたいならこのカード。他の対面にはハンドキープが難しいため運用は難しい。
・その他
新カード紹介で記述した《ドアノッカ=ノアドッカ/「・・・開けるか?」》と《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》も採用候補カードになります。
・スーパーデッキ深淵の邪襲ベースの改造案
「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲」を1つ購入してデュエルマスターズをスタートしてみたいという方や、この機会に「アビス」を組んでみたいという方向けにスーパーデッキに収録されているカードをベースに「黒単アビス」を構築してみました。
レシピはこちら
★「深淵の邪襲改造黒単アビスver1」
「深淵の邪襲改造黒単アビスver1」 | |
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デッキリスト | |
4 x 《ベル=ゲルエール》 4 x 《ド:ノラテップ》 4 x 《ブルーム=プルーフ》 3 x 《フォーク=フォック》 1 x 《深淵の三咆哮バウワウジャ》 3 x 《グ:ボガメン》 4 x 《ハンマ=ダンマ》 |
4 x 《アビスベル=ジャシン帝》 4 x 《深淵の壊炉マーダン=ロウ》 2 x 《悪灯トーチ=トートロット》 2 x 《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》 3 x 《ドアノッカ=ノアドッカ/「・・・開けるか?」》 2 x 《絶望と反魂と滅殺の決断》 |
スーパーデッキの中に収録されているカードの中から必須枠の「アビス」だけを足して構築しています。
このレシピの場合は
《ブルーム=プルーフ》2枚、《アビスベル=ジャシン帝》2枚、《深淵の壊炉マーダン=ロウ》3枚
計8枚を集めれば完成します。
少し余裕があって「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲」を2つ購入して始めようと思っている方はこちらがおすすめ。
★「深淵の邪襲改造黒単アビスver2」
「深淵の邪襲改造黒単アビスver2」 | |
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デッキリスト | |
3 x 《ベル=ゲルエール》 4 x 《ド:ノラテップ》 4 x 《ブルーム=プルーフ》 4 x 《フォーク=フォック》 2 x 《深淵の三咆哮バウワウジャ》 4 x 《ハンマ=ダンマ》 |
4 x 《アビスベル=ジャシン帝》 4 x 《深淵の壊炉マーダン=ロウ》 2 x 《悪灯トーチ=トートロット》 2 x 《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》 3 x 《ドアノッカ=ノアドッカ/「・・・開けるか?」》 4 x 《絶望と反魂と滅殺の決断》 |
スーパーデッキを2つ買うと強力な呪文で様々なデッキに採用されている《絶望と反魂と滅殺の決断》が4枚集まるため、まだ採用できていない強力な「アビス」関連のカードの代わりを少し担ってくれます。
このレシピの場合は《深淵の壊炉マーダン=ロウ》を2枚集めると完成します。
上記の2つのパターンのデッキから更にデッキを強くしたいと思った方は《邪侵入》⇒《邪龍ジャブラッド》⇒《漆黒の深淵ジャシン帝》の順番でカードを4枚ずつ集めていきましょう。
カードを集めてデッキに投入する際に入れ替えるカードは「・黒単アビスデッキ紹介」に記述している確定枠のカード以外から入れ替えていくと良いです。
ここまでカードを集めたらもうデッキは完成です!
最強のアビスでたくさん遊んじゃいましょう!
・総括
今回は「アビス」のカードやデッキについて記述していきました。
細かいテクニックや各種対面への立ち回りやゲームパターンについては対面毎に大きく異なるために文章量が膨大になってしまうので記述しきれませんでしたが、「アビス」の基礎については記述できたと思います。
「黒単アビス」はとても強い面白いデッキなので是非遊んでみてください。