MTG │ 大会レポート │ 井川良彦【ライバルズリーグ#2】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。

リーグウィークエンド第1週からの怒涛の3週間が終わりました。

禁止改定から始まった激動のスタンダード、そしてリーグウィークエンド第1週→日本選手権2020秋&RedBull Untapped Finals→リーグウィークエンド第3週という大型イベントの連続で、競技プレイヤーとして幸せな、そして過酷な時間でした。

結果だけ先に書くと、

・日本選手権2020秋:カニローグ。4-3で初日落ち。
・RedBull Untapped Finals:ヒストリック(スゥルタイ)0-2・スタンダード(カニローグ)2-1でトップ8→準々決勝で負けて4位。7,000ドル獲得!
・リーグウィークエンド第2週:グルールアドベンチャー。酷いミスで5-7。

という感じでした。

今回の記事では、これらのイベントに対する準備であったり、思考について簡単に振り返って行こうと思います。

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■10/31-11/1:日本選手権2020秋&RedBull Untapped Finals

前週のリーグウィークエンドの活躍により、僕らの調整した和製グルールがこの週の大本命になることは明白でした。

そこで僕は打倒グルールを目指し、いくつかのデッキを調整しました。

1. セレズニア系(アドベンチャー、フード)

リスト省略。

どちらも《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》が使える上にアドベンチャーは《巨人落とし/Giant Killer》、フードは《意地悪な狼/Wicked Wolf》というグルールに強いカードが使えるので期待していたが、結果は散々。

2マナのアクションが弱く、なんだかんだでライフを押され続けて負けるゲームが多かった。

頼りにしていた《エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death》も3マナ域に当てるだけ&何も釣れず、重いだけの除去になる展開も多く、どちらも手応え悪し。

2. ゴルガリアドベンチャー

グルールと同じ緑軸を使いつつ、黒の確定除去&《怪物の災厄、チェビル/Chevill, Bane of Monsters》というパッケージで相手を突き放すというデッキの構造。

これだけやればグルールには勝てたものの、ヨーリオンにボコボコ、カニ型のローグにもボコボコ(ザレスとサメにはそこそこ)とかなり相性差が激しいデッキなので断念。

僕は最終的に使いませんでしたが、このデッキをベースにしたデッキを使って米谷さんが日本選手権トップ8に残っていて嬉しかったです。トップ8おめでとうございます!

3. カニローグ

グルールが勝ったリーグウィークエンドにおいてもう1つの勝ち組だったのが、このカニローグ。

MPL・マルシオを始めとした複数人がチームで使用しており、その全員が勝ち越し以上というハイアベレージを記録していました。

遺跡ガニ/Ruin Crab》のおかげでグルールの《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》や《グレートヘンジ/The Great Henge》にも無理やりライブラリーアウトを狙うことができますし、《物語への没入/Into the Story》《凪魔道士の威圧/Lullmage’s Domination》が腐るケースが少ないのが◎。

RedBull Untapped Finalsに向けて、同じく参加者であるマイケル・ボンデに誘われて調整を共にしたのですが、「グルールは参加者16人のうち4-5人程度ではないか(半分はいない)」「ヨーリオン系は根強い人気があり、ある程度いそう」という想定のもと、最終的にはこのカニローグを選ぶこととなりました。

マルシオたちが使っていたカニローグから変更したのは主に以下の点。

土地であり、かつアドバンテージ源になる1枚。特にヨーリオンのようなカウンターが少なくロングゲームをする相手に効果的なカードですが、この週のトップメタはグルール。

3点ダメージランドを複数枚序盤に引くとそれだけで敗因となってしまうため解雇することになりました。

今のようにヨーリオン系が増えてきたメタゲームであれば、また採用を検討しても良いと思います。

サイドボード後のグルールへの負けパターンに「3ターン目《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》」があるので、それを後攻でも対処できるようメインとサイドにこのカウンターを採用し、合計2枚取ることによって最低ラインを担保することにしました。

メインは安定して強い《本質の散乱/Essence Scatter》、そしてサイドに追加のカウンターとして《認識否定/Anticognition》。

認識否定/Anticognition》はサイド後に出される《怪物の代言者、ビビアン/Vivien, Monsters’ Advocate》も見据えており、RedBull Untapped本戦でも実際にこの《認識否定/Anticognition》で相手の3T《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》を弾いて勝利しています。

配信していたときは《認識否定/Anticognition》に気づいておらず《凪魔道士の威圧/Lullmage’s Domination》をメイン1サイド3でやっていたのですが、その《凪魔道士の威圧/Lullmage’s Domination》4枚の形で日本選手権にサブミットした川田さんが見事日本選手権2020秋を優勝しました!おめでとうございます!

■11/7-8:リーグウィークエンド第2週

先週末の大会結果などを洗い出した結果…グルール未だ倒されず??最強か???

 環境の高き壁  

自分たちも他のデッキへの勝率を担保しつつグルールに勝てるデッキを作ることができず、消去法的にグルールアドベンチャーを選択することとなりました。

前回がベストデッキを作った/選べたという感覚があったのに対して、今回は全く手応えがなく、良くて勝率5割程度だろう、という程度でのサブミットです。

第1週からの変更点は以下のとおり。

2種の上陸生物、特に《山火事の精霊/Brushfire Elemental》が序盤に重なったときなどに打点を稼いでくれる《進化する未開地/Evolving Wilds》ですが、タップインが展開を阻害する点、そして1ターン目にフェッチする際に2色のどちらを持ってきても裏目になる展開が多発したためスタメン落ち。《奔放の神殿/Temple of Abandon》と《山/Mountain》1枚に置き換わりました。

なお、元々土地が多めなこともあり、この《奔放の神殿/Temple of Abandon》は長期戦になる&序盤に赤マナが必要ではないヨーリオン系とのマッチアップではよくサイドアウトします。

片っ端からグルールのリストを見ていたところ、《火の予言/Fire Prophecy》を採用していたリストを見つけて感銘を受け採用。

ローグの減少に伴って「追放」のバリューも下がっており、《グレートヘンジ/The Great Henge》の増量により手札が嵩張りやすくなっていたので、ルーティングによって自分の手札の質を高められる火の予言/Fire Prophecy》は素晴らしいカードでした。

サイドボードの火力が《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》なのは、「サイド後はデッキが最適化されるのでルーティングのバリューが低い」「ローグに対して主にサイドインするので、追放が輝くだろう」という理由からです。

前回《エンバレスの盾割り/Embereth Shieldbreaker》だったスロットですが、ミラーマッチの《アクロス戦争/The Akroan War》での攻防を見据えてこちらに変更。

好戦的なブロントドン/Belligerent Brontodon》は話題には上がりましたが「《グレートヘンジ/The Great Henge》を割るときに4マナだと負けそう」という感覚的な意見だけで一度も試さず。

複数枚採用したLSVは好成績だったので、実際に採用に至ったかどうかはともかく、試さずにやめてしまったのは反省です。

■リーグウィークエンド2週終えての感想

トッププロの1人としてメタゲームの最前線を追いかける/戦うのは至上の喜びであり、楽しい時間でした。これがあと半年以上続くのかと思うとワクワクが止まりません。

これまでのプロ生活でもっとも充実しているのが今だとはっきりと言えるほどです。

ですがその反面、この2週でいかに自分がプレッシャーに弱いかを実感しました。

普段僕は圧倒的な練習量をもって様々なケース/ミスを体験し、本番では同じミスをしないよう心がけるタイプなのですが、今回のリーグウィークエンドでは練習でやったミスが再発する(4枚目の土地を置く前に《寓話の小道/Fabled Passage》を起動するなど)だけでなく、練習ですらやらなかったようなありえないレベルのミス(《漁る軟泥/Scavenging Ooze》がいるのに《アガディームの覚醒/Agadeem’s Awakening》を通して負けるなど)をしたりもしました。

そしてこれはまだリーグの序盤というのが恐ろしいです。今後リーグ後半になるにつれ、(どの試合も同じ一勝のはずなのに)現在の成績やその勝敗により得るもの/失うものを考えて、よりプレッシャーが強くなるでしょうし、そうすると今よりももっとミスが増えるのでは…と危惧しています。

「今後もミスが減らない/増えるのであれば、どうすればいいだろうか?」

この悩みに対して考えた結果、「ミスをしても勝てる、強いデッキを使えるようになろう」というのが今の僕が出せる唯一の答えです。

プレイの良し悪しで1-2勝は変わるかもしれませんが、弱いデッキを使って正しいプレイをしても12試合中8-9勝することはまずできません。

ですが、プレイが悪くても強いデッキさえ使えば8-9勝をすることは可能です。相手が強ければ強いほど、デッキの強さ/メタゲーム上の正しさが大事になると考えています。

チームメイトとともに練習を重ね、強いデッキを作る/選ぶ。

きっと今後もたくさんミスをするでしょう。

なので自分がミスをすることを受け入れた上で、より良い成績を出せるよう、今後も頑張りたいと思います!

■次の戦いは…ヒストリック!

次回の目標は12月上旬に開催される、ゼンディカーの夜明けチャンピオンシップ。そのフォーマットはなんとスタンダードとヒストリックの混合フォーマットです。

スタンダードの動向をチェックしつつ、新加入するカラデシュリマスターによって激変するであろう、ヒストリックをこれからは中心にプレイしていくことになると思います。

霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》や《キランの真意号/Heart of Kiran》、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》など、スタンダードで大活躍したカードたちがヒストリックでどれだけ活躍するか楽しみですね!

次回はヒストリックの記事をお届けしようと思います!それでは!

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