MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【PT直前!「サンダージャンクションの無法者」発売後のスタンダード特集】
エリア予選など、既に予選が開幕しており、スタンダードを競技的にプレイしている方も多い時期でしょう。
僕もプロツアーに向けてスタンダードを練習中!今回の記事では、「サンダージャンクションの無法者」発売後の環境を追って行きます!
※ラッシュメディア記事内紹介のカードは
カード名のリンク、記事末尾のバナーを
クリックで通販サイトへアクセスできます
通販サイト(https://www.cardrush-mtg.jp/)
■参考情報
STANDARD CHALLENGE 64
STANDARD CHALLENGE 32
以前に「サンダージャンクションの無法者」発売前のスタンダードを紹介した記事もありますので、そちらも参考にどうぞ。
■エスパーミッドレンジ 使用者:DUKE12
新セット後にメタゲームの中心になっているのはエスパーミッドレンジ!
《喉首狙い》による除去、《喝破》による打ち消し、《大洞窟のコウモリ》による手札破壊と何でも出来て、どんな相手に対しても戦えます。
《大洞窟のコウモリ》《敬虔な新米、デニック》と2種類の絆魂クリーチャーから、《策謀の予見者、ラフィーン》の謀議で強化と言う動きが、アグロデッキに対して強いデッキです。
新加入の《精神の決闘者》は悪事を働くたびに手札を最適化してくれて、インスタント除去や《喝破》との相性が良く、そのターン引いた枚数のパワーを持つので《策謀の予見者、ラフィーン》で謀議すればパワーが5-6で攻撃も可能!
最近のエスパーは《黙示録、シェオルドレッド》0枚で、《最深の裏切り、アクロゾズ》1-2枚のリストが増えて来ています。
どうしても《喉首狙い》されやすいシェオルより、除去耐性のあるアクロゾズの方が黒ミッドレンジ対決では信頼できます。
アクロゾズが強いゆえに、裏面のアクロゾズを倒すために《廃墟の地》を入れた黒ミッドレンジも増えています。それほどアクロゾズは強い!
《ギックスの命令》は少し重いのですが、黒ミッドレンジとボロス召集相手に役立つ、全体除去を兼ねたアドバンテージカード。
《分派の説教者》は、お互いのライフが同じ状態で攻撃すれば1ドロー&トークン生成と高性能。2/4接死というボディが、守りに回っている時でも強いです。
《ティシャーナの潮縛り》は、ティムールランプに対して特に効く効果で、ボロス召集に対しても《魂の洞窟》経由の《イーオスの遍歴の騎士》の誘発を打ち消したりと良い働きをします。ただ相手によって強さが上下しやすいカードなので、枚数を多くは入れにくい。
自分の《大洞窟のコウモリ》が除去された時に手札に戻す効果は、誘発はしないので《ティシャーナの潮縛り》で打ち消せない事に注意!
スタンダードの3年ローテーションによりカードプールが広くなって、エスパーミッドレンジはかつてないほど広い選択肢があります。特に3マナ域はどれを選ぶかが本当に難しい!
今回紹介するリストでは採用されていませんが、黒ミッドレンジ対決で《切り崩し》《喉首狙い》に強くしたいなら《婚礼の発表》、盤面を作って長期戦を見たいなら《忠義の徳目》、インスタントを構えながら動きたいなら《放浪皇》、強力なクリーチャー連打で押し付けて行きたいなら《黙示録、シェオルドレッド》のように、選択肢は非常に多いです。
どのデッキが多いと考えるかで、ここらへんの選択は変わってくるでしょう。
■ボロス召集 使用者:L1X0
序盤からの大量クリーチャー展開で大ダメージを狙う、スタンダード随一の速度を持った高速アグロデッキです。
1ターン目に《ひよっこ捜査員》《ヴォルダーレンの美食家》でアーティファクトを用意して、それを対象に《上機嫌の解体》でトークン3体生成。
これらを召集して2ターン目に《イーオスの遍歴の騎士》をプレイ、3ターン目に《イモデーンの徴募兵》で16点の特大ダメージ!!!
新セットからの加入はこの3つ。
《感動的な眺望所》は安定性を大きく改善してくれて、これまで泣く泣く《スランの門》を入れていた、マナベースの弱点を大幅に強化してくれました。1ターン目に白マナも赤マナも欲しいデッキなので、この土地は本当に感動的です。
《養育するピクシー》は、《ひよっこ捜査員》《ヴォルダーレンの美食家》を戻してアーティファクトを増やしたり、《門道急行の事件》を戻して除去を再利用したり、《イーオスの遍歴の騎士》を戻して出し直したり、《イモデーンの徴募兵》を戻して速攻付与したりと器用に動く事が出来ます。このリストでは1枚ですが、もう少し採用しても強そう。
《軍団の成形機械》は2点火力になりながら、余ったトークンを生贄にして3/3を生成します。
圧倒的なブン回りを持ったデッキで、その上単体のクリーチャー除去に耐性を持っているため、《一時的封鎖》《危難の道》《吸血鬼の復讐》といった全体除去を用いないと間に合わない事が多いです。ボロス召集を倒すために全体除去はサイドに必須と思えるほど、環境を定義しているデッキです。
対策しないと平気で4ターンキルしてくるデッキなので、サイドボードに全体除去はお忘れなく。
■ドメインランプ 使用者:SHAWND4NGER
デッキ名こそドメインランプですが、マナ加速に主軸を置いているわけではなく、除去しながらアドバンテージを獲得して行く、コントロールデッキに近い動きをします。
序盤は《群れの渡り》《装飾庭園を踏み歩くもの》で場の基本土地タイプを増やして、《力線の束縛》のコストを軽減。《力線の束縛》や《太陽降下》はマナ総量が5-6
なので、除去しながら《豆の木をのぼれ》でドロー出来ます。
除去で盤面を低速化させて、《怒りの大天使》でライフを回復。
最終的には、《偉大なる統一者、アトラクサ》で圧倒的なアドバンテージを獲得して勝利します。
どちらもクリーチャータイプが天使なので、《魂の洞窟》で天使指定する事で打ち消しを気にせずに動いていく事が出来ます。
直近のチャレンジではドメインランプの勝率が高く、エスパーミッドレンジやボロス召集が多いメタゲームで、除去たくさんのデッキ構成が良かったのだと予想しています。
このデッキは特に除去が多いリストで、マナベースを黒に寄せて2マナの除去を厚く取っています。
《長い別れ》は打ち消されないので、ラフィーンの護法を気にせず2マナで除去出来て、《執念の徳目》はマナの伸びる後半で価値手段になります。
ボロス召集を意識してか、メインから《害獣駆除》採用!サイクリングが付いているので、効かない相手に完全に無駄にならないのが良い所。
これだけ除去が入っていたら相手のクリーチャーを撃ち漏らす事は無いでしょう。
ドメインランプはティムールランプに相性が悪いのが課題でしたが、直近でクリーチャーデッキが増えてティムールが減ってきた事で活躍しています。
■悪事エスパーレジェンズ 使用者:RULEROFSOME
新カードを多く採用した、意欲的なエスパーレジェンズが入賞していました。
《チビボネの加入》は戦場に出た時に1枚捨てさせて、注目すべきは下の効果。
伝説のクリーチャーを出す度に1点ライフを失わせつつ、対戦相手を対象に取るので悪事の条件を達成。《チビボネの加入》から《新たな血族、ヴァドミル》と動けば3/3スタート。
《チビボネの加入》から《懲罰者、ケアヴェク》なら墓地から呪文を唱えて、《チビボネの加入》から《厄介者、ギサ》なら2/2ゾンビ生成と、デッキのカード全体を強化してくれます。
《すりのチビボネ》は相手の墓地からパーマネントを唱える能力で、相手のクリーチャーを除去しながら攻撃すればそのまま除去したクリーチャーを唱えられる!
《下水王、駆け抜け侯》は相手の墓地を対象に取るので毎ターン悪事出来て、ティムールランプへの墓地対策も兼ねています。
デッキのほとんどが伝説のクリーチャーなので、《英雄の公有地》でも守りやすい!
■エジェスカイコントロール 使用者:KLVR
ベースは青白コントロールで、《稲妻のらせん》と《真昼の決闘》の為に赤がタッチされています。
《稲妻のらせん》は《大洞窟のコウモリ》や《ヨーグモスの法務官、ギックス》などを除去出来るのが強く、ボロス召集相手にもライフ回復が嬉しい。
しかし最近は《分派の説教者》《策謀の予見者、ラフィーン》《イーオスの遍歴の騎士》などタフネス4で強いクリーチャーが多いので、3点が少し惜しい!
《真昼の決闘》はボロス召集の軽い呪文連打を防いだり、ティムールランプが1ターンに複数回行動する事を防ぎつつ、最終的には5点火力として運用できます。
《真昼の決闘》はスタンダードだけでなく、他のフォーマットでも可能性を感じる性能。
《三歩先》は使い勝手の良い打ち消し呪文で、5マナで打ち消しながら2ドローする瞬間は《謎めいた命令》を思い起こします。
土地を伸ばしたいときに3マナドローとしても使えるので、コントロールデッキに良く合った打ち消し呪文です。
■おわりに
新セット後のスタンダード環境を紹介して行きました。
エスパーミッドレンジとボロス召集が特に人気で、それを追いかける形でメタゲームが回って行きそうです。
来週はプロツアーレポートの予定です。それではまた!