今週末、MTGアリーナ上で2日制の賞金イベント「アリーナオープン」が開催。フォーマットは『団結のドミナリア』のリミテッドにて行われます。
初日はシールド戦で、BO1(サイドボードなしの試合形式)もしくはBO3の選択形式。
2日目はBO3のドラフトで、3勝したら2回目のドラフトに進出し、2回目のドラフトで1勝以上すると賞金を獲得できます。
初日のシールド戦については1日に何度も参加することが可能で、BO1とBO3をその都度選んでジョインできます。
イベント詳細はこちら
シールド戦とは?
前回執筆した「団結のドミナリア」リミテッド記事
初日のシールド戦の参加賞として、ファイレクシア語版《黙示録、シェオルドレッド》のカードスタイルがMTGアリーナ上で配布されます。かなり格好いいので、これ目当てに参加する人も多そう!
今回の記事では、アリーナオープンに向けて『団結のドミナリア』シールド戦を考察していきます。
※ラッシュメディア記事内紹介のカードは
カード名のリンク、記事末尾のバナーを
クリックで通販サイトへアクセスできます
通販サイト(https://www.cardrush-mtg.jp/)
■シールドの心得
・2色土地はなるべく多く使う
『団結のドミナリア』シールドは、低コストから毎ターン展開するようなアグロデッキを組めることが少なく、3色や4色の中速デッキになりやすいです。
序盤のタップインが許容されており、環境の速度は遅め。「キッカー」「版図」というキーワード能力があるため、2つの条件を満たしてくれる2色土地の価値は非常に高いです。
特に緑黒軸の多色デッキ、青黒軸の多色デッキになるパターンが多いので、《日向の湿地》《汚染された帯水層》《憑依されたぬかるみ》はカードプールにあると嬉しい!
《水晶の岩屋》は5色出るので、デッキ構築の幅を広げてくれます。
これが複数あるとシングルシンボルの除去のタッチが容易になるので、例えば《水晶の岩屋》が3枚入っているなら《山》が0枚でも《稲妻の一撃》1枚は許容範囲です。《水晶の岩屋》は2枚までは喜んで採用して、3枚目はタッチしたいカードの枚数と合わせて検討します。
《水晶の岩屋》を入れすぎてメインカラーの色マナが出にくくなることは避けたいので、たとえば緑メインのデッキなら、《水晶の岩屋》を除いて緑マナカウントを7枚以上は欲しいです。
2色土地がカードプールに全然無いときはタッチするのが難しいので、白黒、黒緑、青赤などの2色デッキを検討しましょう。
・除去や強レア、強アンコモンをタッチする
相手の強力なパーマネントを対処するために、除去は可能な限り採用しましょう。シングルシンボルの除去は、該当する色マナが3-4枚デッキにあればタッチできると考えてください。
《ファイレクシアの宣教師》《ガリ骨のボータック》はどちらもアンコモンのトップで、これらのために色をタッチする程、長期戦に強いカードです。
・アドバンテージゲームを見据えてデッキを構築する
シールドは長期戦になりやすく、手札を増やしたり、墓地から回収したり、リソースを増やすカードが重要です。ドラフトではあまりデッキに入れない《強引な妨害》は、シールドなら採用候補になります。
黒はアドバンテージを獲得する手段がコモンに多く、除去も優れているため、シールド戦で最も強い色です。カードプールを見るときはまずは黒をチェックして、緑黒軸の多色デッキ、青黒軸の多色デッキを検討しましょう。
次に、優先して採用するカードをランキング形式でお伝えします。
■コモンランキング
前回の記事から比較して、カードアドバンテージを重視したランキングになっています。シールド戦向けとなっており、ドラフトとは内容が異なります。
左から強い順に並んでおり、それぞれA, B, C, D, Eでランク付けしています。
・Aランク
《アーボーグの奪還》はトップコモンと言える性能で、強いクリーチャーや使い終わった英雄譚を2枚回収すれば、そのまま勝利に繋がります。《アーボーグの奪還》のために黒タッチもしくは緑タッチを検討する程、シールド戦で強いカードです。強力なアンコモンやレアを使い回せるので、デッキが強ければ強いほど上手く使えます。
《市民の拘束》《光の消滅》は共に確定除去ですが、相手に墓地回収されない追放除去であることから《市民の拘束》の方が若干強いです。
・Bランク
タフネス4破壊で相手の4-5マナを除去できる《邪悪を打ち砕く》は、白がメインカラーでなくてもタッチすることが多いです。エンチャント破壊で相手の《市民の拘束》を破壊するケースも頻繁に起こります。
《アーボーグへの貢納》は-2/-2でも十分強いですが、少し青マナを出せる土地構成にしておくと、後半の強さが跳ね上がります。
《稲妻の一撃》はアンコモンの強いクリーチャーのほとんどを除去できるので、赤タッチでも使う価値があります。
・Cランク
Cランクは、カードプールに3枚あったら3枚ともデッキに入れたい部類のカードです。強い2マナ域とアドバンテージクリーチャー、そして相手のクリーチャーへの対処です。
《ゴブリンのがらくた拾い》は序盤から殴れる2マナ2/2でかつ、後半は土地をドローに変えてくれて、使っていくうちにどんどん評価が上がりました。
《噛み締め》は、相手がインスタント除去を構えているとプレイしにくく、ある程度大きいクリーチャーを出してからでないと使いにくいことから評価ダウン。
《トレイリアの噴出》は、ゲームが長引きやすいシールドではバウンスの一時的な対処では根本的な解決にならないため、こちらも評価ダウン。
・Dランク
戦線を支えるクリーチャー達。カードプールにあったら全部の枚数を使うわけではなく、デッキ全体のバランスを見て1-2枚採用するカードです。
《ヤヴィマヤの滞留者》はパワー5までを止めつつ、相手の4/4を乗り越えて攻撃できるシールド戦向けの性能。2色地形を複数活用して、4マナでのプレイが出来るようなデッキ構築を目指したいです。
《のたうつ分解者》はクリーチャーが15-16枚のデッキで使いたい。《不気味な魂の守護者》による切削で早く出てきます。
《トレイリアの恐怖》はインスタント・ソーサリーが9-10枚のデッキで。
これら3種類はサイズで優れており盤面のエースになるクリーチャーですが、コスト軽減に条件が必要なので、カードプールによってはデッキに合わずに全く使わないこともあります。
■アンコモンランキング
・Aランク
Aランクは、どれも単体でゲームを大きく有利にしてくれる性能です。
《ファイレクシアの宣教師》《ガリ骨のボータック》は本体性能も良い上に墓地回収。この2体が戦闘で墓地にいったあとに《アーボーグの奪還》で回収するとアドバンテージの極致!これらのために1色をタッチすることが多いです。
《ウェザーライトの重鎮、ラフ》は、ドローするための条件が簡単でお手軽アドバンテージ、なおかつ全体パンプ能力でいつ引いても嬉しい。
《ウェザーシード盟約》は1章で多色デッキのマナサポートをしながら、3章で5点以上のダメージを叩き出します。使い終わった後に《アーボーグの奪還》キッカーで回収しても強い!
《ジョダーの写本》は5マナと重く、設置したターンは隙ができますが、その後は継続してドローしてアドバンテージ差で勝ちます。なるべく4色や5色デッキで使いたい。
・Bランク
アンコモンのAランクや《アーボーグの奪還》のように、墓地回収が多い環境なので、相手に墓地回収させない除去である《ローナの渦》《束縛の祈り手》《羅利骨灰》の価値は高めです。
《翼套の司祭》は、能力を上手く使うためには防衛持ちが複数必要で、防衛持ちはあまりデッキに入れたくないものが多いため、扱いが難しい。とはいえ防衛サーチの《盾壁の歩哨》と《翼套の司祭》がカードプールにあったら、白タッチで使うレベルで強いカードです。
・Cランク
Cランクの2マナクリーチャーはどれも超強力ですが、《流動石の注入》の+2/-2除去されるものが多いため、Bランクより少し下がります。
アンコモンのCランクとコモンのAランク・Bランクは同じくらいの強さだと考えています。
《微小術師》はデッキに2枚ほどサーチ対象があれば強く、《ローナの渦》や《アーボーグの奪還》を探せれば最高で、《下支え》サーチでも及第点です。
D・Eランクは割愛しますが、《伝説の秘宝》は優秀な色マナサポートで、デッキ構築の幅を広げてくれるシールド戦向きのカードです。
■レアランキング
・Aランク
『団結のドミナリア』環境のトップレアたちです。カードプールにあったら幸運を喜び、これらを軸にデッキを考えます。
《怒りの大天使》は白がメインカラーでなくても使う場合が多く、白マナがデッキに合計6枚以上あれば運用できます。ダブルシンボルのカードは通常タッチで使わないのですが、《怒りの大天使》だけは別格で、どんな劣勢でも大逆転してくれます。《水晶の岩屋》2枚経由で、8マナからダブルキッカーで出したとしても強いです。
《黙示録、シェオルドレッド》《晴天のスフィンクス》は、場に出てターンが経過すれば勝ちます。これらがカードプールにある場合は、除去されても墓地回収したり、除去から守る《下支え》をセットで使いましょう。
《群れの渡り》は単体除去に強いレアで、ビースト・トークンを4-5体出せればそれだけでゲームに勝ちます。序盤土地事故しても土地に代わるのも便利で、手札から捨てた時は《怪物的戦ヒル》が7/7になります。
・Bランク
《ギックスの残虐》は1枚で3枚分のアドバンテージを獲得できる強力なカード。2章で好きなカードをサーチするので除去やレアを探しやすく、さらに《アーボーグの奪還》キッカーで回収できます。Aランクに近い爆弾レアですが、相手に押されている展開では弱いことがあるためこの位置に。
《怪しげな統治者、スクイー》は相手のクリーチャーを除去して殴るだけで簡単に勝つことが多いです。後半に墓地から戻る能力も強く、赤タッチでの使用も検討します。
《活力を穢すもの》は単体で6/6トランプルと破格の性能で、このシリーズの中では盤面に残った時に最も強い能力です。自分の勝ったデッキを振り返ってみても《活力を穢すもの》採用率が高かったです。
C-Eランクは数が多いので割愛しますが、レアのCランクは、アンコモンのAランクより上です。
レアのDランクは、アンコモンのAランク・Bランクと同じくらいの評価です。
ランクの高いカードが多い色をデッキのメインカラーに据えて、デッキ構築の参考にしてください。
■おわりに
『団結のドミナリア』は多色環境なためデッキ構築が難しく、タッチする範囲で悩むと思います。特に《邪悪を打ち砕く》は相手のレアを除去しやすくシールド戦でおすすめの除去なので、白マナが無理なく3枚以上入っているようならタッチを検討してください。
相手のレアに対抗するためにも、可能な限り除去は使い、長期戦に強い構成を目指しましょう。《アーボーグの奪還》最強!
時々2色土地が全くないカードプールがあるので、その場合は白黒、黒緑、青赤などの2色デッキを検討しましょう。
皆さんが《黙示録、シェオルドレッド》を引けますように。
それではまた。
↓クリックで通販サイトへ↓