MTG │ デッキ紹介 │高橋優太【続唱ティボルト】
カルドハイム発売後、スタンダードに限らずモダンやレガシーを震撼させたプレインズウォーカーが居ます。
その名はティボルト!
《悪鬼の血脈、ティボルト》だった頃は最弱プレインズウォーカーなんて呼ばれていましたが、今回のティボルトは一味違う!神ティボルト!
今回の記事では、レガシーで一大勢力になりつつある「続唱ティボルト」を紹介します。
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■続唱ティボルト
By高橋 優太 | |
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デッキリスト | |
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 4《霧深い雨林/Misty Rainforest》 2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 1《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》 1《冠雪の島/Snow-Covered Island》 1《冠雪の森/Snow-Covered Forest》 1《Plateau》 1《Tropical Island》 1《Tundra》 1《Underground Sea》 1《Volcanic Island》 22 lands 3《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》 |
4《献身的な嘆願/Ardent Plea》 4《暴力的な突発/Violent Outburst》 2《神秘の論争/Mystical Dispute》 3《否定の力/Force of Negation》 4《意志の力/Force of Will》 4《誤った指図/Misdirection》 4《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 2《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 23 other spells 1《神秘の論争/Mystical Dispute》 |
■カード解説
続唱/Cascadeのルールは以下の通り。
「あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、点数で見たマナ・コストがその呪文より低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、これにより追放されたすべてのカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。」
モードを持つ両面カードが続唱によってめくれた場合、唱える際に表面か裏面を選ぶので、裏面として唱えることができます。
この性質を利用して、デッキの2マナ以下のカードを《嘘の神、ヴァルキー》のみに統一。続唱カードにより必ず《嘘の神、ヴァルキー》が公開され、裏面の《星界の騙し屋、ティボルト》としてコストを払わずにプレイ。
2-3ターン目に7マナの《星界の騙し屋、ティボルト》が降臨。ティボルトの紋章により、追放領域からカードがプレイ可能になり、[-3]の除去や[+2]によって盤面を制圧して行きます。
続唱の性質上、デッキに2マナ以下のカードが《嘘の神、ヴァルキー》しか採用できないため、3マナ以上のカードはかなり厳選する必要があります。
《猿人の指導霊》《Elvish Spirit Guide》はマナ加速して2ターン目《星界の騙し屋、ティボルト》降臨の手助けになります。
点数で見たマナコストは3以上ですが、実際には0-1マナで撃てる妨害呪文たち。
レガシーはコンボデッキやデルバーなど青いデッキが多いため、《神秘の論争》はメインでも1マナで撃てる事が多いです。
《誤った指図》は、相手の《否定の力》《意志の力》などの打ち消し対策。「対象の呪文一つを打ち消す」の対象を《誤った指図》自身に移すことで、《星界の騙し屋、ティボルト》を通せます。ときどきオーコに飛んできた《突然の衰微》の対象を入れ替えたりもします。
《否定の力》は相手のコンボパーツや、続唱によるキャストを無効化する《時を解す者、テフェリー》を打ち消す役割。しかし自分のターンには0マナで撃てないため、《星界の騙し屋、ティボルト》に対する相手の打ち消し呪文を追えない欠点があります。そのため、採用枚数を3枚に抑えています。
ティボルトはアドバンテージ獲得に優れていますが、自分からダメージを与える能力は無いため、《王冠泥棒、オーコ》が主なフィニッシャーになります。フィニッシャーでありながら相手の対策カードにも強いのが素晴らしい。
《真髄の針》《魔術遠眼鏡》で《星界の騙し屋、ティボルト》を指定されたり、《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》《ガドック・ティーグ》などのヘイトベアーを出されても、オーコがまとめて鹿に変えてくれます。
《時を解す者、テフェリー》は、常在型能力が今のメタゲームに合っています。
先ほども少し触れましたが、続唱はソーサリーが撃てないタイミングで呪文がスタックに乗るため、テフェリーがいる状況では続唱で公開されたカードをプレイすることが出来ません。
常在型能力で相手の打ち消し呪文に対する牽制になりますし、オーコと同様に厄介なパーマネントも戻せます。
今回のマナベースはフェッチランド多め、バントカラーの基本地形を入れています。
他のデッキリストを見ると、《真鍮の都》《マナの合流点》《宝石鉱山》など5色土地を入れたものが多かったのですが、特殊地形だらけにすると相手の《不毛の大地》が怖い。
土地は3枚までは伸ばしたいデッキなので、《不毛の大地》で即破壊されないフェッチランドを多めにすべきだと思います。《不毛の大地》はレガシー環境を定義しているカードであり、《不毛の大地》負けを減らすためにもフェッチ+基本地形少量のマナベースが必要に感じます。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》《ガドック・ティーグ》《スレイベンの守護者、サリア》など、続唱ティボルトを妨害するヘイトベアーに対する除去です。
《疫病を仕組むもの》はデス&タックス意識で、《ルーンの母》に守られた《スレイベンの守護者、サリア》も「人間」指定で倒せます。
続唱ティボルトが意識されてヘイトベアーが増えるのであれば、2マナ2点除去として《砕骨の巨人》も検討しましょう。
《抵抗の宝球》《三なる宝球》《耳の痛い静寂》など、1ターンに複数回呪文を唱えることに制限をかける置物への対策です。
メインデッキに緑のカードが16枚入っているので、代用コストの緑カウントは十分満たしています。
■続唱ティボルト:プレイ動画
先日僕の配信で回した、続唱ティボルトのプレイ動画です。
対《暗黒の深部》や、続唱ティボルトのミラーマッチが見れます!
■続唱ティボルト対策
続唱ティボルト対策におすすめのカードたち。
《青霊破》は《水流破》とテキストが異なり「対象の赤の呪文を打ち消す」なので、《誤った指図》されません。
《暴力的な突発》から《星界の騙し屋、ティボルト》が出た場合は《青霊破》の「対象の赤の呪文を打ち消す」だと《暴力的な突発》に対象を変更されてしまうので、続唱が解決して《星界の騙し屋、ティボルト》が戦場に出てから《暴力的な突発》の呪文解決前に「対象の赤のパーマネントを破壊」で使いましょう。これなら他に赤のパーマネントがなければ《誤った指図》されません。
《呪文貫き》はシンプルな打ち消し呪文で、早いターンの《星界の騙し屋、ティボルト》を打ち消せます。ただし《猿人の指導霊》が複数枚あるとかわされる可能性あり。
続唱でめくれたカードはマナコストを払わないので、《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》の能力で打ち消す事が出来ます。ミラーマッチでは続唱で《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》を探しに行きます。
そして《時を解す者、テフェリー》は続唱で公開されたカードをプレイさせません。氷雪コントロールを使うならメインに《時を解す者、テフェリー》を入れるのが一番良い対策かなと。
■おわりに
3枚の土地から7マナのプレインズウォーカーを出すのは、モダンのウルザトロンと似ていますね。
少し回した感想としては強いデッキであり、今後見かけるようになりそうです。レガシーは対策カードが豊富なので、禁止するほどのオーバーパワーではないと思います。
ただモダン環境はティボルトだらけになっている話を聞くので、もしかしたら両面カードのルール変更があるかも知れません。
神となったティボルトを最大限楽しむデッキ、皆も回してみてね。
それではまた。