MTG │ デッキ紹介 │ 高橋優太【直近のイベントから見る有力なスタンダードデッキ紹介】

先週末は、晴れる屋さんのスタンダード神に参加しました。

現在のスタンダードはグルール果敢、ディミーアミッドレンジの2つが特に強いと考えています。
デッキの好みとしてはディミーアなのですが、競技の大会が少ない期間こそ、自分のプレイの幅を広げるためにグルール果敢を使用しました。

カープルーザンの森》のダメージが赤対決で敗因になると考えて、緑のカードを《探索するドルイド》だけに留めました。しかし絆魂付与の《幽霊による庇護》、6/6で火力で倒しにくい《ドロスの魔神》はどうしても苦手で、それをケアするために《脚当ての陣形》は使うべきでした。
大会は2-2ドロップでしたが、デッキの長所短所を理解。

現環境スタンダードがかなり面白いので、旬のデッキを紹介して行きます!

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■参考情報

スタンダード神挑戦者決定戦トップ8デッキリスト
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晴れる屋さんの大会結果、およびマジックオンラインのショーケース予選の結果を参考にしています。

■アゾリウスアグロ

【アリーナインポート】

参加者139名の頂点に立ったのは、アゾリウスアグロ!
トークン生成でアーティファクトの数を増やしながら、トークンをクリーチャー化してライフを詰めて行くデッキです。

まずは《ひよっこ捜査員》《遠眼鏡のセイレーン》でアーティファクトトークンを生成。これらを《マネドリ》でコピーする事で、さらにトークンの数を増やします。《マネドリ》は相手のクリーチャーをコピーしても良く、《分派の説教者》や《叫ぶ宿敵》が飛行持ちのコピーになるのが特に強い!

トークン生成と相性が良いのが、《内なる空の管理人》《威厳あるバニコーン》。
内なる空の管理人》は占術でドローの質を上げながらサイズアップして、4/5飛行・警戒になるのも早い!
威厳あるバニコーン》は3ターン目に5/5以上になる事も出来て、除去をダメージ呪文に頼った赤に対して頼りになります。

並べたトークンをクリーチャー化するのが《泥棒隼の事件》《生命ある象形》。
泥棒隼の事件》は戦場に出た時点で調査を行い、《生命ある象形》は場を離れたときに発見3が誘発するので、クリーチャー除去されても損しにくい能力になっています。《地底のスクーナー船》含めてこの3つともアーティファクトクリーチャーなので、《喉首狙い》が効かないのもポイント。《苦痛ある選定》でないと除去しにくい!

薄暮薔薇の聖遺》は軽い追放除去なので各種永劫シリーズを倒すのに便利で、追加コストを1マナクリーチャーで担保しています。護法2も地味に強く、《泥棒隼の事件》《生命ある象形》でクリーチャー化した場合、除去するのに4マナ以上かかることが多いです。

デッキ全体が軽いので複数回行動しやすく、2-3ターン目で強い盤面を作ってから、相手の反撃を《喝破》で封じる動きが実現しやすい!

サイドボード後は赤アグロ意識で《幽霊による庇護》。《威厳あるバニコーン》についたら火力では対処不能な絆魂クリーチャーが完成しますし、《救済の波濤》で守りながら《幽霊による庇護》を付けるのが赤アグロ相手の勝ちパターンでしょう。《謎めいた外套》は。除去でゲームが長引かせられたときに1枚で戦線を作るカードで、黒ミッドレンジに強い。

岡井さんは赤アグロ・ディミーアに勝利して優勝しており、デッキのポテンシャルは高そう。
今まで使用者の少ないデッキでしたが、今後増えて行ってもおかしくない!僕も早速試してみます!

■グルール果敢

【アリーナインポート】

神挑戦者決定戦で準優勝したのはグルール果敢!
ブルームバロウのハツカネズミたちはライフを詰める性能が非常に高く、相手が何もしてこないと3ターンで20点を削り切ります!

1ターン目《心火の英雄》。
2ターン目《多様な鼠》で《心火の英雄》に二段攻撃付与で4点。
3ターン目《多様な鼠》で《心火の英雄》に二段攻撃付与+《巨怪の怒り》でパワー6の二段攻撃で12点、《熾火心の挑戦者》の果敢3点と、《多様な鼠》で1点で、合計16点。

1-2マナながら、ライフを削る能力が非常に高く、その上《熾火心の挑戦者》《多様な鼠》はゲーム中盤でアドバンテージを得る能力も持っています。
このハツカネズミ3枚セットがあまりにも強靭なので、赤アグロは常にメタゲームに居続けるでしょう。

1マナ連打による行動回数の差で相手のライフを削り切るデッキなので、1マナクリーチャーが12枚採用されています。
僧院の速槍》は種族が《岩面村》の恩恵を受けられないものの、除去しながら攻撃するゲーム展開でダメージ効率が良い。
雇われ爪》は、《岩面村》の恩恵を受けつつ単体でサイズアップして行きます。

僧院の速槍》《雇われ爪》は人によって1-4枚になったりしています。
僕個人の考えとしては、《僧院の速槍》《雇われ爪》のどちらの枚数を優先するかと言ったら《雇われ爪》派です。呪文をプレイしなくても相手の2/2以上に対して攻撃しやすい、後半マナフラッドしているときに《岩面村》起動で3/3速攻相当になるのが理由です。
しかし除去しながらの打点が高い《僧院の速槍》派の意見もわかるので、これはプレイして感覚を掴んでみて下さい。

探索するドルイド》はアドバンテージを得ながら、1マナが多いデッキなので本体もサイズアップしやすい。このための緑タッチで、消耗戦に強くなるのでおすすめ。
叫ぶ宿敵》は赤アグロ対決で特に強いカードで、赤対決では《叫ぶ宿敵》を多く引いた方が勝ちやすいです。
その反面、黒いデッキに対しては2マナインスタント除去で効率よく対処されてしまいます。赤アグロを重く見るなら《叫ぶ宿敵》メインに多め、黒ミッドレンジを重く見るなら《叫ぶ宿敵》をメインとサイドに分割するのが良さそう。

緑タッチの理由は《探索するドルイド》に加えて《脚当ての陣形》です。
飛行破壊、エンチャント破壊のどちらのモードも強く、苦手な《領事の権限》《幽霊による庇護》《一時的封鎖》を除去したり、《忌まわしき眼魔》や《ドロスの魔神》など大型飛行クリーチャーを倒せるのが便利!

幽霊による庇護》の事を考えると、《石術の連射》も良いサイドボードなので、今後は採用枚数が増えるかも。

■ディミーアミッドレンジ

【アリーナインポート】

遠眼鏡のセイレーン》《フェアリーの黒幕》など飛行持ちのクリーチャーで攻撃しながら、《永劫の好奇心》でのドローや《悪夢滅ぼし、魁渡》の忍術に繋げて攻めて行くデッキです。

少し前は《大洞窟のコウモリ》型が主流でしたが、最近は《フラッドピットの溺れさせ》型に置き換わりました。瞬速持ちがデッキの動きに噛み合うのと、麻痺カウンターで《叫ぶ宿敵》や《ドロスの魔神》などをタップする動きが特に強い!
フラッドピットの溺れさせ》で攻撃しながら、タップ能力起動にスタックで《悪夢滅ぼし、魁渡》の忍術することで、麻痺している相手のクリーチャーをデッキに戻しつつ自分の《フラッドピットの溺れさせ》は手札に戻ります。実質除去に近い使い方が出来ます!

悪夢滅ぼし、魁渡》は高打点、アドバンテージ、麻痺カウンターによる一時的対処と、どの能力も強く1枚で勝てる性能。
残れば勝つので、最近は4枚採用が主流になってきました。

紹介しているのはマジックオンラインのショーケース予選を優勝したリストですが、珍しい採用があります。サイバの暗号術師》です。
インスタントタイミングで自分のクリーチャーに呪禁を付与して除去から守ったり、+1/+1カウンターで戦闘を有利に進めたりと器用。忍術する元としても強いですし、クリーチャータイプが忍者なので《悪夢滅ぼし、魁渡》の紋章で強くなります!

特にデッキリスト非公開の大会では、予想外すぎて劇的に刺さりそう。素晴らしいカード選択!

状況に合わせて使えるように、除去が散らされています。
赤アグロを考えると《切り崩し》のメイン3枚、サイド1枚は不動でしょう。
アーティファクトクリーチャーの存在も考えると、全部《喉首狙い》よりは《苦痛ある選定》と散らした方が良さそう。
ディミーアの同系でカイトに負けないように《シェオルドレッドの勅令》も採用されています。

注意点として、悪夢滅ぼし、魁渡》は自分ターン中クリーチャー化するので、プレインズウォーカーではなくなる事に気を付けて下さい。忠誠度能力を持ったクリーチャーという扱いです。
忍術で《悪夢滅ぼし、魁渡》を出された→《シェオルドレッドの勅令》でプレインズウォーカー指定ではカイトを倒す事は出来ません。
忍術された場合に《シェオルドレッドの勅令》で倒したい場合はトークンでないクリーチャー指定になりますが、他にクリーチャーがいたらそちらを生贄にされてしまいます。

プレインズウォーカー指定で除去したいなら、ターンをまたいでクリーチャーでなくなってから《シェオルドレッドの勅令》でプレインズウォーカー指定という使い方になります。

全てのクリーチャータイプを持っているので、《魂石の聖域》はカイトの紋章で4/4になります。
4/4警戒まで行くと頼もしく、ディミーアの無色土地は《噴水港》《ドラニス遺跡》と比較してもこれが一番強そうです。

■ドメインランプ

【アリーナインポート】

豆の木をのぼれ》や各種大主によるアドバンテージで、ゲームが長引くほどリソース差を広げて勝つデッキです。

ホーントウッドの大主》はデッキの中心といえるカードで、色マナを揃えながら《力線の束縛》を1マナに軽減。大主シリーズは、どれも兆候でプレイしてもマナ総量は5以上なので《豆の木をのぼれ》でドロー出来て、盤面を準備しながら全体除去に繋げます。
マナ加速から《別行動》《太陽降下》で全体除去、そこから大主連打の動きを目指して行きます。

軽い除去が少なく、土地のタップインが多いので、序盤はどうしても出遅れがち。
その序盤の遅れを一気に取り戻すのが《永遠の策謀家、ズアー》。兆候で出した大主をクリーチャー化させて、絆魂と呪禁を付与。
大主の攻撃したときの誘発もしますし、この効果はターン終了時に終わらないので、いきなり盤面が強固になります。《力線の束縛》を6/6絆魂にしても強い!

綺麗に回った時は全てのデッキを粉砕するデッキパワーがあります。
しかし問題はマナベースで、白白青青黒緑緑というすさまじい色シンボルを要求して来ます。
それを改善しつつ、打ち消されなくするために《魂の洞窟》4枚採用。各種大主のダブルシンボルを出しやすくするために、《魂の洞窟》4枚は必須とも言えます。

序盤に出遅れやすく、赤アグロに不利なのが課題。それを改善するべく、《領事の権限》4枚がサイドボードに採用されています。
速攻クリーチャーや《ウラブラスクの溶鉱炉》に対して《領事の権限》はかなり強いので、今後の白のサイドボードの定番になって行きそうです。

■おわりに

直近で活躍したスタンダードのデッキ紹介でした。
グルール果敢、ディミーアミッドレンジの2つが特に人気ですが、まだまだ発展の余地があり、新しいアゾリウスアグロも強そう!
歴代の中でもかなり面白いスタンダードなので、ぜひ遊んでみて下さい。

それではまた。


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