MTG │ 考察記事 │ 高橋優太【パイオニア主要デッキ紹介前編】

どうも、高橋です。
2020年も引き続きマジックの記事をカードラッシュに寄稿していきますので、皆さん宜しくお願いします。

パイオニアで開催されるグランプリ名古屋まで残り1か月を切りましたね。
同時開催のプレイヤーツアーに向けて、僕もMagic Onlineでパイオニア練習の日々を送っています。

パイオニアのメタゲームもある程度固まってきたので、現在の主要なデッキを前後編の2回に分けて紹介して行きます。

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■緑単ランプ

4《樹上の草食獣/Arboreal Grazer
2《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
2《エルフの神秘家/Elvish Mystic
4《エルフの再生者/Elvish Rejuvenator
3《茨の騎兵/Cavalier of Thorns
2《忘却蒔き/Oblivion Sower
1《ウルヴェンワルドのハイドラ/Ulvenwald Hydra
3《世界を壊すもの/World Breaker
2《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger
3《歩行バリスタ/Walking Ballista

4《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage
3《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon

11《森/Forest
4《ギャレンブリグ城/Castle Garenbrig
4《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods
3《ウギンの聖域/Sanctum of Ugin
3《光輝の泉/Radiant Fountain
1《オラーズカの拱門/Arch of Orazca
1《爆発域/Blast Zone

サイドボード
3《不屈の追跡者/Tireless Tracker
4《歪める嘆き/Warping Wail
3《難題の予見者/Thought-Knot Seer
3《減衰球/Damping Sphere
2《危険な櫃/Perilous Vault


 

マナブーストを繰り返し、高コストのエルドラージ達でフィニッシュする緑単ランプ。

エルフの神秘家/Elvish Mystic》《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》は緑の長所ですが、除去が効きにくいランプでは除去の的になるため合計4枚までに抑えられており、代わりに《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》がフル採用。

パイオニアは1マナから展開する単色ビートダウンが多いため、《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》の0/3到達は序盤の壁として役立ち、4点以上のダメージを軽減してくれます。

茨の騎兵/Cavalier of Thorns》はマナブーストかつ巨大なブロッカーで、死亡誘発型能力でフィニッシャーを回収。ランプ系のデッキは「マナ加速」「重いカード」をバランス良く引かなければいけませんが、《茨の騎兵/Cavalier of Thorns》の死亡誘発型能力はそのブレを緩和してくれます。

1枚で2マナ相当の働きをする《ギャレンブリグ城/Castle Garenbrig》《見捨てられた神々の神殿/Shrine of the Forsaken Gods》で、エルドラージ達を高速召喚。エルドラージ達は「唱えたとき」誘発する能力なので打ち消し呪文に強く、《不許可/Disallow》《即時却下/Summary Dismissal》のような限定的なカードでないと対処できません。6マナ以降のカードパワーは圧巻で、中速デッキ全般に強いです。

ウルヴェンワルドのハイドラ/Ulvenwald Hydra》は《光輝の泉/Radiant Fountain》で2点回復したり、2マナ土地を持ってきて6マナ→8マナの動きを作ります。緑単ランプは到達持ちのクリーチャーが多く飛行クリーチャーも止めやすいのが長所。ハイドラは対ビートダウンへの防御向きの能力です。

対アグロにはハイドラの方が優れており、《忘却蒔き/Oblivion Sower》は土地が多いデッキや打ち消し呪文に強いカードなので、
緑単ランプのミラーマッチや青白コントロールを意識するなら《忘却蒔き/Oblivion Sower》の枚数を増やすでしょう。

パイオニア版《忘却石/Oblivion Stone》。特に緑単アグロに強いサイドカードです。

■緑単アグロ

4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4《エルフの神秘家/Elvish Mystic
3《ヘンジの槌、ファレン卿/Syr Faren, the Hengehammer
4《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary
4《恋煩いの野獣/Lovestruck Beast
2《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable
4《鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion
2《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ/Yorvo, Lord of Garenbrig
4《狩猟の統率者、スーラク/Surrak, the Hunt Caller
4《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger

4《ハイドラの血/Aspect of Hydra

14《森/Forest
4《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis
3《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx

サイドボード
4《狩人狩り/Hunt the Hunter
3《形成師の聖域/Shapers’ Sanctuary
3《英雄的介入/Heroic Intervention
3《漁る軟泥/Scavenging Ooze
2《減衰球/Damping Sphere


 

1マナのアクションが限られているパイオニアで、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》《エルフの神秘家/Elvish Mystic》のマナクリーチャー2種類を使えるのは緑の利点。ここから2ターン目《鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion》《恋煩いの野獣/Lovestruck Beast》に繋ぎ、パワー5で攻めて行きます。

そして3ターン目には《狩猟の統率者、スーラク/Surrak, the Hunt Caller》。デッキの多くがパワー5のクリーチャーなため「圧倒」条件を満たすのも簡単で、《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》速攻12点アタックも可能!

ハイドラの血/Aspect of Hydra》は1マナで+8/+8以上にもなる高火力!トリプルシンボルのクリーチャー達は《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》でのマナ加速になり、《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable》のトランプル付与がチャンプブロックを許しません。

 

今オンライン上で緑単アグロは数を増やし続けており、ミラーマッチを見据えて《狩人狩り/Hunt the Hunter》が複数サイドボードに採用されています。

英雄的介入/Heroic Intervention》は《至高の評決/Supreme Verdict》除け。《減衰球/Damping Sphere》はイゼットフェニックス、ロータスストームに良く効きます。

■ロータスストーム

4《樹上の草食獣/Arboreal Grazer
4《願いのフェイ/Fae of Wishes
4《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands

4《森の占術/Sylvan Scrying
3《巧みな軍略/Strategic Planning
4《見えざる糸/Hidden Strings
2《二倍詠唱/Doublecast
2《成長のらせん/Growth Spiral
4《熟読/Pore Over the Pages
4《時を越えた探索/Dig Through Time
1《啓示の終焉/Finale of Revelation

4《植物の聖域/Botanical Sanctum
4《神秘の神殿/Temple of Mystery
4《繁殖池/Breeding Pool
2《森/Forest
2《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
4《睡蓮の原野/Lotus Field
4《演劇の舞台/Thespian’s Stage

サイドボード
1《啓示の終焉/Finale of Revelation
2《神秘の論争/Mystical Dispute
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
1《神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries
1《前知の場/Precognition Field
1《全知/Omniscience
1《無限への突入/Enter the Infinite
2《思考のひずみ/Thought Distortion
1《神々の憤怒/Anger of the Gods
2《自然のままに/Natural State
1《変容するケラトプス/Shifting Ceratops
1《至高の評決/Supreme Verdict


 

まずは《森の占術/Sylvan Scrying》で《睡蓮の原野/Lotus Field》を探し、その後《演劇の舞台/Thespian’s Stage》でコピー。
これにより土地2枚で6マナを生み出せるようになります。

 

 

その後土地をアンタップする呪文でマナ加速。《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》《熟読/Pore Over the Pages》なら1マナ、《見えざる糸/Hidden Strings》なら4マナ増えます。
二倍詠唱/Doublecast》で《熟読/Pore Over the Pages》をコピーすれば5マナ増えて6枚ドロー!

その後はマナ加速からドロー呪文、ドロー呪文からマナ加速を連鎖していきます。《睡蓮の原野/Lotus Field》は土地を生贄にするため《時を越えた探索/Dig Through Time》の探査を満たしやすい。

 

手札とマナを揃えたら、《願いのフェイ/Fae of Wishes》の《成就/Granted》から《全知/Omniscience》をプレイ。
その後再度《願いのフェイ/Fae of Wishes》を出しなおして能力で手札に戻し、再び《成就/Granted》から《無限への突入/Enter the Infinite》でデッキを全てドロー。
デッキを引き切った後に《成就/Granted》から《神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries》で勝利します。

願いのフェイ/Fae of Wishes》が自身を戻せるおかげでサイドボードにコンボとフィニッシュ手段を置くことが出来るのは大きなメリットで、メインに《全知/Omniscience》などの重いカードを入れる必要がありません。

 

サイドボードは状況に合わせて全体除去や手札破壊。特に《思考のひずみ/Thought Distortion》は青白コントロールに強く、《成就/Granted》を打ち消せないと一気にゲームが傾くので必ず打ち消しましょう。

■青白コントロール

3《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
3《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria

2《急かし/Quicken
4《検閲/Censor
3《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm
2《万全+番人/Warrant+Warden
1《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto
2《拘留の宝球/Detention Sphere
3《吸収/Absorb
4《ヒエログリフの輝き/Hieroglyphic Illumination
4《至高の評決/Supreme Verdict
3《時を越えた探索/Dig Through Time

2《廃墟の地/Field of Ruin
2《アーデンベイル城/Castle Ardenvale
4《寓話の小道/Fabled Passage
4《氷河の城砦/Glacial Fortress
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain
2《灌漑農地/Irrigated Farmland
2《神秘の聖域/Mystic Sanctuary
4《島/Island
2《平地/Plains

サイドボード
3《敬虔な命令/Devout Decree
4《霊気の疾風/Aether Gust
3《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
1《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk
1《拘留の宝球/Detention Sphere
1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
1《真髄の針/Pithing Needle


 

 

吸収/Absorb》から《至高の評決/Supreme Verdict》で流してエンド時に《時を越えた探索/Dig Through Time》。《吸収/Absorb》《神の怒り/Wrath of God》《嘘か真か/Fact or Fiction》でファイアーズを倒していた青白時代を思い出しますね(おじ)

今回のデッキリストでは《時を越えた探索/Dig Through Time》探査の為に1マナドローと《寓話の小道/Fabled Passage》が多めに採用されています。

急かし/Quicken》は相手のターンに《至高の評決/Supreme Verdict》や《万全+番人/Warrant+Warden》が可能。

疎外/Isolate》→マナクリーチャーや黒単には強いが限定的で、1ターン目にプレイするためのマナベースが困難。

神聖な協力/Blessed Alliance》→《探索する獣/Questing Beast》《栄光をもたらすもの/Glorybringer》等の巨大速攻クリーチャーに強いが、横並べと《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》に弱い。

今わの際/Last Breath》→《変わり谷/Mutavault》《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》等に強いがパワー3以上や巨大クリーチャーに弱い。

万全+番人/Warrant+Warden》→フィニッシャーにもなるが戦闘時限定。

拘留の宝球/Detention Sphere》→万能だがメインで動く必要があるのと、《突然の衰微/Abrupt Decay》《暗殺者の戦利品/Assassin’s Trophy》に弱い。

モダンやレガシーと違い、パイオニアでは白の軽い除去はどれも条件付きで一長一短です。全部試してみて下さい。

ただし《至高の評決/Supreme Verdict》だけは必ず4枚を推奨。

■おわりに

新しいフォーマットは面白いもので、どれも違った強さがあり回していて楽しいです。
後編でも引き続きパイオニアのデッキを紹介して行きますので、ぜひあわせてご覧ください。

後編はコチラ↓

それではまた。

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