MTG │ 大会レポート │ 井川良彦【「ゼンディカーの夜明け」チャンピオンシップ】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。

2020年最後の大型大会、ゼンディカーの夜明けチャンピオンシップが終了しました。

リーグの調整チームである佐藤・原根・熊谷・高橋に加えて、PTQを抜けて権利を持っていた小泉 祐真、浦瀬 亮佑を加えた7名で練習した本大会。

結果だけ先に話すと、個人としてはヒストリック1-2、スタンダード2-2で初日落ち。チームメイトも全員振るわず、まさに完敗といった結果に終わりました。

今回の記事では、使用した2フォーマットのデッキそれぞれの簡単な解説と、全体的な反省をお届けしたいと思います。

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■ヒストリック

「ジャンドカンパニー」

4 《大釜の使い魔/Cauldron Familiar
4 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger
3 《忘れられた神々の僧侶/Priest of Forgotten Gods
3 《戦慄衆の解体者/Dreadhorde Butcher
4 《真夜中の死神/Midnight Reaper
4 《悲哀の徘徊者/Woe Strider
4 《波乱の悪魔/Mayhem Devil
4 《魔女のかまど/Witch’s Oven
3 《初子さらい/Claim the Firstborn
4 《集合した中隊/Collected Company
1 《沼/Swamp
1 《山/Mountain
4 《血の墓所/Blood Crypt
4 《草むした墓/Overgrown Tomb
4 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground
4 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit
3 《花盛りの湿地/Blooming Marsh
1 《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway
1 《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower

3 《魔女の復讐/Witch’s Vengeance
2 《思考囲い/Thoughtseize
2 《害悪な掌握/Noxious Grasp
2 《削剥/Abrade
2 《疫病造り師/Plaguecrafter
2 《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King
1 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse
1 《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》(相棒)

前回の記事の冒頭でも書いた通り、ヒストリックはスゥルタイ(タッチ白)、ラクドス&ジャンド、ゴブリンの3すくみ状態。

基本的には「スゥルタイ(タッチ白)はラクドス&ジャンドに有利」「ラクドス&ジャンドはゴブリンに有利」「ゴブリンはスゥルタイ(タッチ白)に有利」という構造になっており、この中でラクドス&ジャンド→スゥルタイ系への相性が一番改善できると考え、僕は上記のジャンドを選択しました。

工夫というほどではないですが、使用したリストの特徴は以下の点。

vsスゥルタイ系では早いターンからクロックをかけることが一番大事になるので、従来のリストよりもアタッカーになる2マナ域を多めに採用。

特にこの2種類は打点が高く、安定して攻勢をかけられます。

サイドボードには《害悪な掌握/Noxious Grasp》《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》に加えて《疫病造り師/Plaguecrafter》を採用。

天敵となる《鎮まらぬ大地、ヤシャーン/Yasharn, Implacable Earth》《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》に対処でき、それに加えて《集合した中隊/Collected Company》のクリーチャーカウントにもなる良カードです。

◎本戦の結果

R1 スゥルタイタッチ白 ○××
R2 ゴブリン ○○
R3 無色ランプ ××

1-2。

7ゲーム中ダブマリ2回事故2回(それぞれ別ゲーム)と運もなかったですが、妥当な成績といえます。

◎ヒストリックの反省

メタゲームの読みが甘かった。

「ゴブリンに強い」というのが使う理由の一つだったが、そのゴブリンが少なく、結果スゥルタイ系に負けるだけのポジションになってしまっていた。

強いプレイヤーの思考を読み取りその一歩先に行かないと、ただ自分が食われる側になるだけだなと再認識。思考を止めるな。

■スタンダード

「ティムールオボシュ」

4 《エッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeper
4 《厚かましい借り手/Brazen Borrower
4 《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant
4 《恋煩いの野獣/Lovestruck Beast
4 《峰の恐怖/Terror of the Peaks
4 《豆の木の巨人/Beanstalk Giant
3 《棘平原の危険/Spikefield Hazard
3 《耕作/Cultivate
4 《発生の根本原理/Genesis Ultimatum
2 《グレートヘンジ/The Great Henge
4 《森/Forest
3 《島/Island
2 《山/Mountain
2 《寓話の小道/Fabled Passage
4 《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome
4 《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway
4 《河川滑りの小道/Riverglide Pathway
3 《神秘の神殿/Temple of Mystery

3 《火の予言/Fire Prophecy
3 《神秘の論争/Mystical Dispute
2 《萎れ/Wilt
2 《アクロス戦争/The Akroan War
2 《アゴナスの雄牛/Ox of Agonas
2 《怪物の代言者、ビビアン/Vivien, Monsters’ Advocate
1 《獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer》(相棒)

スタンダードは緑単フード・ティムールオボシュ・グルールアドベンチャーの緑系がトップ3で、そのすぐ下にディミーアローグ、ディミーアコントロール、エスパードゥームがいるという群雄割拠状態。

その中でも緑系の同系対決で最も強く、かつ相性の悪いローグが減っている(減るだろう)という思考からティムールオボシュを選択しました。

そしてこの考えは誤っていました。

特にグルールとの相性を読み間違えていたのが大きく響きました。

直前のチーム内練習では振るわなかったものの、ラダーで圧倒的に勝っていた(僕個人では一度も負けなかった)こと、大会結果でもオボシュが勝っていたように見えたため、「下振れたか」「少なくとも五分以上はあるだろう」と自分の都合の良いように解釈。

特に《探索する獣/Questing Beast》+《エンバレスの宝剣/Embercleave》が多いグルールに対しては明確に不利になっており、そこを認識できてなかったのが今回のデッキ選択、ひいては敗北に繋がったと感じています。

◎本戦の結果

R5 ディミーアコントロール ○×○
R6 ティムールオボシュ ×○×
R7 ディミーアコントロール ○×○
R8 グルールアドベンチャー ○××

2-2。

無策のこちらに対して相手は《当惑させる難題/Confounding Conundrum》を用意していたミラーマッチ、そして懸念していたグルールに負け。

これまた順当な成績と言えるでしょう。R7(原根)、R8(小泉)とチームメイトで潰しあったのは少し悲しかったです。

トータル3-4で初日敗退。

◎スタンダードの反省

各デッキの相性差を見誤るな。

早い段階からラダーではない=チーム内練習などを積極的に行い、正しい相性を把握する。記事やトーナメント、ラダーのデータを鵜呑みにせずチーム内でしっかりと確認する。

相性差を見誤ると、メタ読みそしてデッキ選択まで全てが失敗するので、ある意味最も大事なフェイズといえる。

■終わりに

2フォーマットの練習はとても大変でしたが、それは出場者全員が同じであり、むしろフルタイムをマジックに注いでいる僕にとっては有利な条件でもあるはず。

冒頭に書いた通り今回は僕だけでなくチーム全員、スタンダード3デッキ&ヒストリック2デッキのすべてが負けており、今回の敗北はチーム調整の失敗の表れでもあり、僕自身の純粋な実力不足でもあります。

特に世界トップであるMPL勢とは大会を重ねるごとに圧倒的な実力差を感じているので、この差をどう埋めていくか。練習の仕方、デッキ選択、細部の微調整、そしてフォーマットを問わない地力など、全体的に見直して今後に繋げていきたいと思います。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。


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