MTG │ 新弾レビュー │ 井川良彦【基本セット2021】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川(@WanderingOnes)です。

ということで、ついに全カードリストが発表された基本セット2021のプレビューをお届けします。

色/カード単位で行うのがこういった記事の通例ですが、今回も僕が試したいと思っているカードたちをご紹介していきたいと思います。

誰が見ても強そう/高そうなカードには目もくれず、少し見逃してしまいそうな地味なカードにもスポットを当てていきますので、ご注目ください。

それでは、スタート!

■1マナ5/5飛行には夢がある!令和のデルバーなるか?

秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》は実質1マナ3/2飛行という圧倒的なスペックにより、スタンダードから始まりモダン・レガシー・ヴィンテージと一世を風靡した1枚です。では1マナ5/5飛行なら?

そんなカードがあるのかって?あるんですよね、そう基本セット2021なら。

デルバーを超える逸材となるか?

「墓地から出たか、墓地から唱えたら」という少し特殊な条件がありますが、少し工夫するだけで1マナ5/5飛行の圧倒的コストパフォーマンス!

しかも今のスタンダードには、墓地から唱えたり出すことのできるカードが本当にたくさん存在します。

これだけ選り取りみどりなのも珍しい。まさに時代の寵児。

墓地に送るカードも《ぬかるみのトリトン/Mire Triton》《ティマレット、死者を呼び出す/Tymaret Calls the Dead》のようなカードがありますし、手札に来たなら戦場に出してから《魔女のかまど/Witch’s Oven》や新カードの《村の儀式/Village Rites》を使っても良いでしょう。その際に《ケイヤ式幽体化/Kaya’s Ghostform》をエンチャントしておけばお手軽2ターン目5/5飛行の爆誕です。

墓地を利用できるように従来のラクドスサクリファイスのように構築してもいいですし、白黒や黒単で特化させるのも良し。

青黒にして《マーフォークの秘守り/Merfolk Secretkeeper》から3ターン目に《死住まいの呼び声/Call of the Death-Dweller》をプレイすれば、3ターン目にして5/5飛行が2体なんて盤面も理論上は可能です!

このカードを中心に色々とデッキを組みたくなる魅惑の1枚。今回ダントツでイチオシのカードです!!

■犬派歓喜!マジックに犬の時代が来るぞ!

突然ですが僕は犬派です。なのでこのカードを取り上げるのは義務であり使命とも言えます。

犬の時代、始まりました

2マナのロードにハズレなし!古くは《アトランティスの王/Lord of Atlantis》に始まり、ここ1年で見ても《軍団の副官/Legion Lieutenant》や《鼓舞する古参/Inspiring Veteran》が大活躍していることを考えると、これはマジック界の常識といっても過言ではないでしょう。

さらにこのカードのすごいところは、ロード自身も戦闘時のダメージ軽減が適用されるという点。従来こういったロードは自身が戦闘で倒されるリスクを鑑みて有利な盤面でしかアタックできないことが多かったのですが、今回はなんとサイズ差も気にせず、ロードも含めたフルパンを毎ターン敢行できるのです!犬最高!犬最強!!!

最大の問題点は「今のスタンダードにプレイアブルな犬が少ない」という点ですが、ここまで強いロードを印刷したということはWizardsもすべてのプレイヤーに犬を使ってほしいに決まってます。これは決定事項です。PTオーコならぬPT犬が開催される未来も遠くないのです。

なので今の寂しいラインナップからは少し目を反らして、未来の最強犬軍団に思いを馳せましょう。犬に栄光あれ!

なお余談ですが、個人的には以下のカードに怒っています。激怒していると言っても過言ではないです。

犬ロードである《群れを導くもの/Pack Leader》にはプロテクション(猫)付与能力はないのに、なぜ猫ロードである《猫の君主/Feline Sovereign》にはプロテクション(犬)付与能力があるのでしょうか?こんな贔屓が許されて良いのでしょうか??

犬派のみんなで猛抗議しましょう。きっとエラッタが出るはずです!!(出ません)

■目指せ展覧会!祭殿スペシャル!

神河物語で登場した「祭殿」サイクル。リミテッドではハマれば強力だったものの、構築レベルという意味では使われたのは除去できない1点放題である《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》がサイドボードに採用されたのみ。少し寂しい結果でした。

今回新たに「祭殿」が収録されると聞いても、正直あまり期待はしていませんでした。ですが、デッキを組みたくなる=構築レベルの祭殿がありました!!

黒い方はラヴニカの献身のリミテッド最強コモンだった《不正相続/Ill-Gotten Inheritance》が2マナになったという破格な性能。重ね貼りはできませんが、他の祭殿を戦場に出せば毎ターン2点、3点とドレイン量が増えます!

そして緑の方は最低でも1マナのマナ加速として機能しますし、2マナ以上出るようになればお得。

スタンダードの現カードプールでは種類が少ないので祭殿デッキを組むのはまだ厳しいでしょうが、ヒストリックでは特別に神河物語の祭殿たちも使えるので、2ターン目《石の牙の聖域/Sanctum of Stone Fangs》から《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》と動けば毎ターン2点ドレイン&2点ダメージ!これならデッキの核になりそうな気がします。

■《巻きつき蛇/Winding Constrictor》が帰ってきた!規格外の陣営で圧倒せよ!

セレズニアカラーという、+1/+1カウンターが一番多い色に《巻きつき蛇/Winding Constrictor》の亜種が登場!これはデッキが組めそうです!

現スタンダードのカードプールを眺めてみると、《生皮収集家/Pelt Collector》《僻境生まれの保護者/Wildborn Preserver》《グルールの呪文砕き/Gruul Spellbreaker》といった優秀なクリーチャー、《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》《不敗の陣形/Unbreakable Formation》といった全体強化、《アーク弓のビビアン/Vivien of the Arkbow》《寛大なる者、アジャニ/Ajani, the Greathearted》といったプレインズウォーカーなど、+1/+1カウンターを活用できる強力カードのオンパレード。

今回のセットだけ見ても《バスリ・ケト/Basri Ket》、《バスリの副官/Basri’s Lieutenant》、《バスリの結束/Basri’s Solidarity》といったカードが揃っており、このカードへの期待度の高さが見てとれます。

さらには死亡したときにライフゲインができるという、オマケにしては地味に強くて嬉しい誘発型能力もついており、今後1年以上、セレズニアカラーのスタメンとして活躍できること間違いなし。

魔王の器/Archfiend’s Vessel》といいこの《議事会の導師/Conclave Mentor》といい、今回のアンコモンはレアのようなスペックのカードが多いですね。お財布にもワイルドカードにも優しくて嬉しい限りです。

■その他、気になったカードたちをザックリ紹介します

でかい。可愛い。リミテッドでは普通に強い。

2代目《アダントの先兵/Adanto Vanguard》。今後の白いビートダウンのエース。

 

真夜中の死神/Midnight Reaper》と《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》が落ちた後、10月以降に期待。こういうカードは好きですし、大体強い。

人生初のプレビューカードなので個人的に思い入れ大。軽いならず者がもう少し増えてくれれば一線級も夢じゃない。このセットに《漁る軟泥/Scavenging Ooze》入れた開発部は許せない。

5マナは少し重いけど、3枚追放は凄いし、2点ダメージが忠誠度プラスなのは神話レアの風格ある。

新世代の赤のエース。2マナ生物で二段攻撃はバグ。《焦がし吐き/Scorch Spitter》と《災厄の行進/Cavalcade of Calamity》がある今が旬。

コントロール気味に組んで《夢さらい/Dream Trawler》サーチするなら2回使える《銅纏いののけ者、ルーカ/Lukka, Coppercoat Outcast》の方が強いけど、ナヤトークンで《終末の祟りの先陣/End-Raze Forerunners》をサーチするなら断然こっち。1マナ軽いのは正義です。目指せ4ターンキル!

■終わりに

今回僕が紹介したカードは新規収録のものだけですが、もちろん再録のカードも超強力なカードが揃っています。

特に《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》《漁る軟泥/Scavenging Ooze》あたりはスタンダードで大活躍間違いなしですし、《封じ込める僧侶/Containment Priest》はこれまで発掘やカンパニー、ネオブランドに対して効果的なカードがなかったデッキたちは大喜びでしょう。

説明不要の超強力カード。この再録は熱い。

新カードに再録カード、どちらも期待大の基本セット2021。ぜひカードラッシュでお買い求めください!よろしくね!!

ということで最後に宣伝。前回に続き今回もWizards様にご招待していただいたので、当記事でご紹介したカードたちを中心にMTGアリーナの「アーリーアクセス」をプレイする予定です!

僕は明日6/25(木)の13:00からまったりプレイしていきたいと思います。世界中でたくさんのストリーマーの方がプレイするとは思いますが、お時間がある方はご視聴いただけると幸いです!

https://www.twitch.tv/wanderingones_

それでは今回のプレビュー記事はここまで。次回の記事でお会いしましょう!

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