デュエルマスターズ │ 大会レポート│ dotto【デュエルマスターズ・グランプリ2023 1st】
こんにちは、dotto(@22dotton)です。
今回は4月15,16日に開催されたDMGP2023 1stをdotto目線で振り返っていきます。
大会結果等は普段からTwitterであまり発信していないので気になっていた方や、どういったメタゲームの予想をしてどういったデッキを使っていたか気になる方は是非ご覧ください。
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〇DMGP2023 1st 4/15アドバンス
・大会前のメタゲーム事前考察
GPに向けての調整の過程でアドバンス環境は「青黒サガループ」&「赤黒バイク」&「赤緑NEXT」の3強環境だということがわかっていました。
ただアドバンス環境はオリジナル環境に比べて大会の開催数が少なく、データも多くないのでプレイヤー毎に環境理解度に差があり読みにくい環境とも考えており、それ故に各々が好きなデッキを持ち込んでくる可能性も高くなると予想していました。
開催約1カ月前の時点で目立っていたデッキタイプは最速3ターンループの理不尽を持つ「サガループ」、CSで入賞数上位を維持していた人気デッキの「アナジャオウガ」、最強位決定戦の優勝者が使用していた「万軍投」、その他に「赤青アポロ」、「青魔道具」、「緑単オービー」等これらのデッキから最初に触り始めるプレイヤーが多かったと思います。
この時点では「赤黒バイク」を使用する予定でした。
「青黒サガループ」に対して強い上に取れる範囲と勝率が他のデッキタイプに比べて広く高い立ち位置の良いデッキだったからです。
しかし、GP3週間前辺りから「赤黒バイク」のCSでの入賞報告があがり始め、1週間前のCS結果では母数が少ないとは言え遂に入賞数1位を獲得してしまいました。
「赤黒バイク」は想定しているメタの範囲内では優秀なデッキタイプですが、やっていることは単調なビートダウンで「バイク」のギミックの関係上弱点も多く、受けやメタカードで対策されてしまうと厳しくなってしまう苦い思い出も経験したことがあったため、このような環境の中で使おうと自分はとても思えませんでした。
~苦い思い出について~
上記で述べた苦い思い出と言うのは2015年12月、発売前から発売日までの期間酷評されていた《禁断-封印されしX-/伝説の禁断ドキンダムX》を採用した「禁断入り赤単バイク」で発売翌日にCS優勝し、レシピをSNSに投下して流行させてしまったがために起きたこと。
その2週間後に行われた年末年始の大型CSに意気揚々と再度「禁断入り赤単バイク」を持ち込んで参加したところ、《斬隠オロチ》を採用した「アナカラーデッドゾーン」に足元をすくわれた思い出。
・使用デッキについて
大会で使用したデッキはデュエチューブ内のGP公式配信をご覧になった方もいらっしゃると思いますのでご存知だとは思いますが「赤緑SAGA(赤緑NEXT)」です。
GP2週間前から「赤黒バイク」は使えなさそうと予想して調整していたデッキです。
デッキレシピはこちら。
デッキレシピ:「赤緑SAGA」
赤緑SAGA | |
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デッキリスト | |
・メインデッキ 1 x 《禁断-封印されしX-/伝説の禁断ドキンダムX》 1 x 《メガ・マナロック・ドラゴン》 3 x 《超戦龍覇モルトNEXT》 4 x 《爆炎龍覇モルトSAGA》 2 x 《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》 4 x 《炎龍覇グレンアイラ/「助けて!モルト!!」》 4 x 《インフェル星樹》 2 x 《地封龍ギャイア》 4 x 《闘争類拳嘩目ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》 4 x 《ボルシャック・栄光・ルピア》 4 x 《切札勝太&カツキングー熱血の物語ー》 2 x 《轟牙忍ハヤブサリュウ》 1 x 《蒼き団長ドギラゴン剣》 4 x 《メンデルスゾーン》 |
・超次元ゾーン 1 x 《轟く覚醒レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒ドギラゴンX》 1 x 《熱血剣グリージーホーン/熱血龍リトルビッグホーン》 1 x 《将龍剣ガイアール/猛烈将龍ガイバーン》 1 x 《銀河大剣ガイハート/熱血星龍ガイギンガ》 1 x 《爆銀王剣バトガイ刃斗/爆熱王DXバトガイ銀河》 1 x 《闘将銀河城ハートバーン/超戦覇龍ガイNEXT》 1 x 《無敵王剣ギガハート/最強熱血オウギンガ》 1 x 《始まりの龍装具ビギニング・スタート/終わりの天魔龍ファイナル・ジ・エンド》 |
・使用デッキ解説
本来不利対面の「青黒サガ」に対して《闘争類拳嘩目ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》を4枚採用することで互角に戦えるようにしており、vs5c等のコントロールデッキ対策&詰めの際に蓋のできる《地封龍ギャイア》、メタクリーチャーに対して強くなる《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》、能動的に使いやすい受け兼《轟く覚醒レッドゾーン・バスター/蒼き覚醒ドギラゴンX》に侵略して3打点の奇襲ができる《轟牙忍ハヤブサリュウ》を採用しているのがポイントです。
自然単色のカードが多いため《爆炎龍覇モルトSAGA》の「マナ武装7」の条件は達成しにくくなっていますが《爆炎龍覇モルトSAGA》の効果で最も重要なのは「マナのドラゴンの数を参照する火のドラグハートを出す効果」であり、《爆炎龍覇モルトSAGA》を出したターンは盤面の制圧によるゲームメイクがメインプランになるため「マナ武装7」が達成できないのはそれほど大きな問題ではありません。
《超戦龍覇モルトNEXT》は相手プレイヤーに殴りながらゲームメイクしていく性能には長けているものの《爆炎龍覇モルトSAGA》に比べると盤面を制圧する能力に欠ける点がネックになっており、単体でプレイヤーに殴っていくとゲームの行方に運が絡みやすく、その展開はメインプランにはしていないので1枚減らしています。
《革命の絆》&《禁断竜王Vol-Val-8》はプレイできる状況が限定的で腐りやすいのに多色でゲームへの貢献度が低いので採用していません。
あくまで各対面に柔軟に対応することを意識して構築しています。
・対戦結果
1回戦目 後攻vs赤黒バイク〇
2回戦目 後攻vsアナジャオウガ(ジウォッチ)〇
3回戦目 先攻vsアナジャオウガ(ジウォッチ)✕
4回戦目 先攻vs4c邪王門✕
5回戦目 後攻vs青黒サガループ(ハンデス)✕
2-3予選落ち
・ゲーム内容
1回戦目に関してはベストムーブを決めたので余裕をもって勝利。
2回戦目はご存知だとは思いますが《爆銀王剣バトガイ刃斗/爆熱王DXバトガイ銀河》がやらかしたり、盾から《流星のガイアッシュ・カイザー》が来たり、ジャスキルが止められたりと勝利のチャンスを散々逃しながら《CRYMAXジャオウガ》の攻撃を耐えきって勝利。
3回戦目は相手のハンドが2枚でマナが7マナの状況で後続を抱えながら《地封龍ギャイア》を召喚して本来であれば勝利していたところ、なぜか入っていた《フェアリー・ギフト》から《終末の監視者ジ・ウォッチ》を返しに出されて《禁断-封印されしX-/伝説の禁断ドキンダムX》を禁断解放するしかなくなり、解放して《地封龍ギャイア》を添えながら圧倒的物量で祈りながら殴りかかったところ《テック団の波壊Go!》を踏んで敗北(公開領域には《九番目の旧王》《B.F.F.モーメント》のみが見えており、おそらく散らされている)。
4回戦目はブーストを引けず何もできずに負け。
5回戦目もブーストをプレイできずに何もできずに負け。
・振り返り
2回戦目の時点で運を使い切ってしまったのかなと思う消化不良な大会内容でした。
2回戦目はなんとか勝利したものの自分の中のゲームプランはジャスキルを止められてしまったところで終わっており、運と道中の相手の詰めにも助けられて勝利した本来であれば負けていた試合です。
配信を盛り上げることはできましたが、そこが最高到達点で終わってしまったのはとても残念です。
メタゲーム的には想定していた「サガループ」は全体母数の1/8以上だったので対策したのは間違っておらず、上がって来る可能性があると思って詰め用のカードも採用していた「5cコントロール」もちゃんといたのでメタゲーム予想は外してはいなかったです。
「赤黒バイク」と「青黒サガループ」を使わなかったのは正解だったと思いますし、新カードの追加やレギュレーションが大きく変わった後の大会ではない総まとめの環境の中でやれることはやれたと思います。
〇DMGP2023 1st 4/16オリジナル
・大会前のメタゲーム事前考察
オリジナル環境は大会の開催数が多くメタゲームの回転速度が速いため、既に煮詰まり切った環境。
自分自身も関西ではオリジナル環境の大会しか開催されていないのでオリジナル環境の大会には多く参加しており、GPに向けての調整と言うよりはメタゲームの流れを見ながら使えるデッキを絞っていこうという戦略で今回は挑みました。
大会参加前の母数と強さを考慮した上でのメタゲームの予想構図は、
・Tier1
青黒サガループ
4c邪王門
アナジャオウガ
・Tier2
赤単我我我
青魔道具
鬼羅star
アナオービー
・Tier3
その他環境デッキ
母数が多いTier1である「青黒サガループ」と「4c邪王門」、「アナジャオウガ」への耐性は最優先事項で、これらに弱いデッキを使用して4000人の中から勝ち抜くのは難易度が高くなってしまうため使いにくく、この時点で使用デッキの選択候補は狭くなります。
それに加えてデッキタイプが無数に存在するオリジナル環境は地雷耐性も求められます。
最終的に使用してもいいなと思えるラインに残ったデッキタイプは「青黒サガループ」と「4c邪王門」の2つ。
「青魔道具」が盛り返して来ていたので「赤単我我我」の存在も少し気になりましたが、「4c邪王門」を切って大型大会を1人勝ち抜くのは相手を出し抜くのが困難な「赤単我我我」では無理だと判断して選択肢からは外れました。
・使用デッキについて
最終的に選択したのは「青黒サガループ」です。
今のオリジナル環境において最も強いデッキタイプでハンドキープが難しいためプレイの練度が人によってかなり出ます。
それ故に「青黒サガループ」はデッキ相性の見解に齟齬が生まれやすいデッキタイプで対面練習する相手によって勝率が大きく変わってしまいます。
大抵のメタは乗り越えることができるのでしっかり使えるなら今回のGPは「青黒サガループ」しかないだろうと思い至った訳です。
デッキレシピはこちら。
デッキレシピ:「青黒サガループ」
青黒サガループ | |
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デッキリスト | |
1 x 《一なる部隊イワシン》 4 x 《「敬虔なる警官」》 4 x 《蒼狼の大王イザナギテラス》 3 x 《蒼神龍ヴェール・バビロニア》 1 x 《水上第九院シャコガイル》 4 x 《氷牙レオポル・ディーネ公/エマージェンシー・タイフーン》 3 x 《超神星DOOM・ドラゲリオン》 |
4 x 《冥界の不死帝ブルース/「迷いはない。俺の成すことは決まった」》 4 x 《コダマダンス・チャージャー》 4 x 《絶望神サガ》 1 x 《疾封怒闘キューブリック》 1 x 《禁断竜王Vol-Val-8》 4 x 《龍装者JETレミング/ローレンツ・タイフーン》 2 x 《ブラッディ・タイフーン》 |
・使用デッキ解説
「青黒サガループ」を対策したコントロールデッキを否定できる《コダマダンス・チャージャー》&《蒼神龍ヴェール・バビロニア》を搭載した構築を使用しました。
《闘争類拳嘩目ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》や《DG-パルテノン~龍の創り出される地~》等のメタカードに対して強くなります。
構築について特徴的な点はないため特別語ることもないのですが初動を引けるかどうかは死活問題になるため10投、マナに置くカードの選定がとてもシビアなデッキタイプなので主に手札からプレイしてゲームに絡める主要なカードはマナに逃がしても裏目になりにくいよう3枚以上採用して各対面に立ち回りやすいようにしています。
・対戦結果
1回戦目 Bye
2回戦目 先攻vs4c邪王門✕
3回戦目 後攻vs5cディスペクター〇
4回戦目 先攻vs赤単我我我〇
5回戦目 後攻vs青魔道具〇
6回戦目 先攻vs青単タマシード〇
7回戦目 先攻vs赤単我我我✕
8回戦目 先攻vs4c邪王門〇
9回戦目 後攻vsラッカ鬼羅star✕
6-3予選落ち
・ゲーム内容
2回戦目は98.7%or95%で勝てる展開で98.7%のルートを通って引きに行ったカードが引けずに負け…
結果論95%のルートが勝ちルートでした(終わった後に散々確率計算しました)。
3回戦目、初動なしでも《コダマダンス・チャージャー》からの《蒼神龍ヴェール・バビロニア》で勝ち。
4回戦目、《「敬虔なる警官」》を絡めながらしっかりハンドキープして勝ち。
5回戦目、《卍新世壊卍》がない展開で《凶鬼98号ガシャゴン/堕呪ブラッドゥ》を1回使われるも《コダマダンス・チャージャー》から4kill。
6回戦目、《DG-パルテノン~龍の創り出される地~》に先攻3killを咎められるも《蒼神龍ヴェール・バビロニア》&《水上第九院シャコガイル》で勝ち。
7回戦目、《絶望神サガ》が引けないので《「敬虔なる警官」》と《超神星DOOM・ドラゲリオン》を使って《カンゴク入道》&《斬斬人形コダマンマGS》で減った盾を詰めるプランにシフトしたら、打点が揃って殴りに行ける前のターンに《烈火大聖ソンクン》&《U・S・A・BRELLA》+《我我我ガイアール・ブランド》を通されて負け。
8回戦目、ループできずに盾落ちがしっかりと確認できていない状況で《蒼神龍ヴェール・バビロニア》の効果で墓地を溜めて《超神星DOOM・ドラゲリオン》で致し方なく出した《禁断竜王Vol-Val-8》からEXターン中に《水上第九院シャコガイル》へうまく繋げて勝利。
9回戦目、メタクリーチャーが《煌ノ裁徒ダイヤモン星》&《その子供、可憐につき》のみの展開、それに《コダマダンス・チャージャー》で返し、《エヴォ・ルピア》+《「正義星帝」<鬼羅.Star>》が飛んできて、この時点では有効なカードは出されず相当苦しそうな表情を見せるものの、悩んだ末に《「正義星帝」<鬼羅.Star>》のアタックトリガーで《ブランド-MAX》 が飛んできて負け(アタックトリガーでドローしてから表情と動きが変わったのでおそらくトップ)。
・振り返り
Bye明けの2回戦目に負けてしまい、Byeのアドバンテージを活かせなくなってしまったのが全てだったと思います。
連日のGPということでコンディション管理を意識して調整していたこともあり、きつい負けからスタートしても全ての試合でプレイミス無く、最善を尽くすことはできました。
98.7%の勝利を拾えずしてGPを勝ち抜けるほど楽なゲームではないので今回の結果は致し方ないかなと思います。
できることがあったとすれば2022年のDMPランキング後期を走って2Byeを獲得すべきだったことでしょう。
10月の開始時期から時間を作れずに2カ月以上CSに出ていない時期があり、集計期間の1カ月半程しかCSに参加していなかったために1Byeしか持てていなかったことが少なからず影響したと思います。
〇総括
立場上結果は残したいところでしたが、今回は不本意な結果に終わってしまいました。
頑張れば必ずしも報われると言ったゲームではデュエルマスターズはありませんし、こういったことがあるのでデュエルマスターズは難しく、勝ち続けることも同様に難しいのです。
今までにも大型大会で確率に見放されて不完全燃焼で終わってしまうことは幾度となく経験しているので自分は割り切ることはできますが、それと向き合うことができずデュエルマスターズを辞めてしまうプレイヤーを今まで多く見てきました。
それは残念に思います。
負けてしまったのは単にまだ試行回数が少ないだけだと思っているからです。
運が絡むカードゲームにおいて1回の大会を確実に勝ち切るのはそもそも困難です。
ただしその確率を上げることはできます。
本当に努力していて実力があればいつかその時が来ます。
これは最強位決定戦が終わった後に何人かのプレイヤーにかけた言葉(文章にする関係で実際に交わした言葉よりも丁寧に書いていますが)なのですが、その中の1人が今回のGPでベスト8の入賞ラインに入っているのを見て感動しました。
勝手に感動しているだけなのですが…。
当の本人はベスト8という結果に満足はいっていないとは思いますがこれで辞められなくはなったと思います。
今思えばブルーロックみたいなこと言っているぞ!とも思うのですが、その会話をしたタイミングで該当のエピソードを見ていたわけではないのでパクリではないですはい。
日本一を手にするまでに相当苦労したのでその経験上のことです。
だからこそ勝ちたいという目標は諦めて欲しくないです。
改めて自分自身の振り返りですが、今大会において両レギュレーションとも限られた時間の中しっかりと準備することができましたし、提示された環境の範囲内でやれることはやったのでその点において悔いは残らない内容でした。
次の大型大会もしっかりと準備して挑みたいと思います。