遊戯王 │ 環境考察 │ しの【リミットレギュレーション/新ルール/新裁定】
Rush Prosとして活動しているしの(@Strike1105)です。
今回は2020年4月より施行される《リミットレギュレーション》(禁止・制限・準新制限)&新ルール&新裁定についての記事となります。
今回の制限改訂はいつもより内容がてんこ盛りな為、まずは全体的な考察を行い、その後にそれぞれを細分化して考察していきます。
さて、4月以降一体どんな環境となるのでしょうか!?
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■2020年4月適用開始《リミットレギュレーション》&新ルール&新裁定
リミットレギュレーション
https://www.yugioh-card.com/japan/event/shop_duel/limit_regulation.php?list=202004
新ルール
https://www.yugioh-card.com/japan/howto/masterrule2020/
新裁定
https://www.yugioh-card.com/japan/notice/revision/#processing
※ KONAMI 遊戯王デュエルモンスターズ 公式サイトから引用
■全体的な考察
マスタールールの変更
まず、今回の最も大きな変更となるのが新たなマスタールールです。
リンク召喚登場以前のように、メインモンスターゾーンにEXモンスター(融合/シンクロ/エクシーズ)を召喚できるようになり、リンクモンスターとペンデュラムモンスターのみ3月以前のようにEXモンスターゾーンを使用しなくてはいけません。
そして、このルールに付随して、以前までの裁定に変更が行われます。
今までもカードの裁定が変わる事は多々ありましたが、ここまで大幅な変更は以前行われたのは“召喚成功時のモンスターの起動効果の優先権廃止”以来のことではないかと思います。
当時も《ダークアームド・ドラゴン》や《裁きの龍》等のカードの評価が見直されましたが、今回はそれ以上に大きな影響のある変更だと感じます。
何故なら、“カード単体の強さ”だけではなく、“テーマ全体の強さ”にも影響を与えかねないからです。
新制限改訂
上記ルールの変更と同時に新制限も適用されます。今回は新ルールの事を考慮した結果とはいえ、とんでもなく大量のカードがその適用範囲となりました…
しかし、今回の制限改訂では適用されるカードの枚数こそ多いですが、3月以前に流行していた上位デッキに致命傷となるような部分は見当たりません。個人的には【オルフェゴール】【オルターガイスト】【サンダードラゴン】【閃刀姫】【エンディミオン】等が俗にいうTier1のデッキであり、その中でも【オルフェゴール】が頭一つ抜けている印象でした。
その頭一つ抜けていると感じる【オルフェゴール】のみ、《オルフェゴール・ディヴェル》《オルフェゴール・ガラテア》が制限カードとなってしまったことで少し安定感や、持続力が削減すると考えられるものの、この程度の規制で【オルフェゴール】が環境から外れるとは考えづらいですし、同じく規制がかかった《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》のギミック自体も、軒並み制限となってはしまいましたが、まだ運用も可能です。
その為、制限改訂のみで考えると、4月環境は頭一つ抜けていた【オルフェゴール】が他デッキと足並みを揃えるポジションまで下がってきただけ、という予想が立てられますが、ここで厄介なのが、新ルール&新裁定です。
新ルール&新裁定
新ルールでは主に融合/シンクロ/エクシーズの優位性が高くなりましたが、その中でも特にシンクロの可能性は飛躍的に向上したと考えられます。
何故なら、“リンク召喚というギミックと極めて似ているから”です。
リンク召喚とシンクロ召喚は素材となるモンスターをフィールドに多く展開する事が重要という点で共通し、特にエクシーズ召喚と違い、リンク/シンクロ素材にする為のモンスターは“軒並みサイズの小さなモンスターである”という点も似ています。。
3月以前“リンク召喚用に作られてきたカード達は“シンクロ召喚に使用したくてもEXモンスターゾーンへの固定に縛られてしまって綺麗に展開ができませんでした。(その為リンクモンスターの優位性がありました)
しかし、そのEXモンスターゾーンへの固定が無くなったのであれば、“リンクモンスターを使わなくてはいけない枷”が外れます。
つまり、リンク召喚用として登場したカードの多くをそのままンクロ召喚用のカードとして流用できる点でシンクロ召喚は優れていると言えるのです。
リンク召喚用のカード達は上述の通り、小型モンスター(レベル1~3やトークン)が多いのでエクシーズ召喚との相性が良いとは言えず、融合もこれらカードとのシナジーは薄いです。残るペンデュラムは依然としてEXモンスターゾーンに縛られてしまっている為、可能性は広がりません。
■新制限個々の考察
新禁止カード
「納得」の一言です。
《儀式魔人リリーサー》は今まで危険視され続けてきたカードですし、今後の儀式テーマすべてに影響を及ぼす事を考えると妥当ですね。
《守護竜エルピィ》と《星杯の神子イヴ》はこれからの新ルールを考えると仕方がないです。
《守護竜エルピィ》に関しては後述する《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》がエラッタによって制限カードに戻ってきたことが大きな要因と考えられます。
新制限カード
今回の制限カードは非常に数が多く、1枚1枚に焦点を当てていくことが難しい為、ある程度絞って考察していきたいと思います。また、全体的な特徴はやはり新ルールによる影響が多きいと考えられます。
数多く適用された制限カード達の中でも3月以前の環境と大きく変わると予想される部分は《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》と、そのサポートカード達です。
いきなりどこかのサポートカード(例えば《真紅眼融合》や《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》等)が禁止カードとなってもおかしくないだろうと考えていましたが、それらすべては制限カードとなりました。
よって、確実に以前ほどの脅威は無くなりましたが、依然として実用レベルの域ではあるので、やはり環境に影響を与えるカード達であり続けるといえるでしょう。
特に《真紅眼融合》は制限カードとしてまだ使用できるのなら《レッドアイズ・インサイト》によるサーチも可能であり、《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》専用構築を組む価値はあります。
新準制限カード
こちらは殆ど環境に影響しない部分かと思われます。
前回の制限改訂により、大きくパワーがダウンした【未界域】が更に微ダメージを受け、新ルールに伴い危険な《D-HERO ディアボリックガイ》の枚数が調整されただけでした
新制限解除カード
準制限カード達とは打って変わり、こちらは環境に影響しそうなカードが見受けられます。特に《灰流うらら》の解除の影響は多きいはずです。
何故なら、無効範囲の広さ故に、“手札誘発殆どに耐性があるが、《灰流うらら》だけは致命的”となるデッキが多いからです。
更に上述の通り、シンクロの可能性が広がり、【展開系デッキ】が環境に台頭すれば、《増殖するG》に対する手段がまた1枚増えてしまいます。
更に、《トリックスター・キャンディナ》や《レディ・デバッガー》《ベビケラサウルス》の解除により【トリックスター】【転生炎獣】【恐竜】の環境復帰に可能性が考えられます。
【トリックスター】に関しては、他フィールド魔法と比べてもオーバースペックを持つ《トリックスター・ライトステージ》の制限によるダメージは大きいものの、《トリックスター・キャンディナ》の解除によってそのダメージも緩和されますし、罠主体のデッキであることに変わりはないので、今後の新たな罠カード次第で化ける可能性が十分にあります。
【転生炎獣】【恐竜】に関しては、3月以前でも環境内には存在し、Teir2~3にあたるデッキでしたが、【転生炎獣】は安定性の向上が見込め、【恐竜】は主にシンクロ召喚を多用する型が多い為、新ルールで追い風となる事を踏まえると今後が楽しみです。
■最後に
4月から変更される要素が多すぎて、正直僕自身かなり困惑してしまっていますが、今後の環境の動きに注視していき、更に深い考察ができればと思います!
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