『イニストラード:真紅の契り』プレビューカードを公開!
みなさんこんにちは。ラッシュメディアのゆうやんです。
11月も始まり2021年もそろそろ佳境。例年であれば新セットの発売などもなく、落ち着いた年末となりますが、今年はなんと11月19日に新エキスパンションが発売となります。
その名は『イニストラード:真紅の契り』。9月に発売した『イニストラード:真夜中の狩り』は狩るもの――狼男がキービジュアルとなっていましたが、『イニストラード:真紅の契り』では満月を背景にソリンがたたずんでいます。
そして今回は、11月19日(金)に発売する新セット『イニストラード:真紅の契り』のプレビューカードを、ラッシュメディアがいただきました!
プレビューカード:《夢鎖の霊》
突然ですが、ここで質問です。
イニストラード次元の種族と聞いて、最初に頭に思い浮かぶのは一体なんでしょうか?
やはりソリンやオリヴィアをはじめとした美麗で強力なカードの多い吸血鬼?
それともイニストラードの世界観を両面で表す狼男?
はたまたゴシックホラーの世界で奮闘する人間?
あるいは腐敗したものからフランケンシュタインのような怪物まで存在するゾンビ?
確かにこれらの種族は、イニストラード次元を代表するものです。
しかし、一つだけお忘れではありませんか?イニストラードに闊歩する――いや、漂っている、あの種族を。
もうお分かりですね。今回ご紹介する新カードはスピリットです!
スピリットはパイオニアで活躍している部族デッキの一つで、モダンでもデッキが存在するほどです。この《夢鎖の霊》は果たしてスタンダードを飛び越えて、下環境でも採用されるのでしょうか?能力を順に見ていきましょう。
まずは3マナというマナコスト。《集合した中隊》を採用することの多いスピリットデッキで3マナというのは重要です。
3/1というサイズには多少の不安がありますが、パワー3は強力。スピリットの嗜みとして飛行もついています。
そして重要なのはここからです。《夢鎖の霊》は自分のターンの戦闘開始時に、2つの能力のうち1つを使用することができます。
1.クリーチャー1体を対象とする。それをタップする。
2.クリーチャー1体を対象とする。それは次のそれのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
サイズ面で劣りやすいスピリットにとって、タップ能力は重要でしょう。非常に攻撃的な性能と言えます。戦闘の開始時なので唱えたターンに誘発するのも嬉しいですね。
ブロックしようとしてもタップされるため、相手は今度はダメージレースを仕掛けようとしてきます。そこで活きてくるのが2つ目の能力。攻撃したクリーチャーを次のターンからアンタップさせなけば、攻撃されることはありません。
ブロッカーとして立てばタップされ、ダメージレースを挑めば攻撃できなくなる。戦闘を優位に進める、非常に厄介な性能のスピリットに見えます。
高橋選手と井川選手に聞いてみた
この《夢鎖の霊》について、Rush Pros所属の高橋 優太選手、井川 良彦選手の両名にお話をうかがいました!
高橋「毎ターンブロッカーをタップできるので、攻めている時に特に強い能力。3マナ3/1飛行と殴り値が高いのもグッド」
3マナ3/1飛行と言えば、スタンダードで大活躍する《精鋭呪文縛り》や多岐フォーマットで採用されている《厚かましい借り手》と同じサイズ。どちらも便利な能力とその打点の高さが評価されています。
高橋「相手のクリーチャーに1回攻撃された後に出して『アンタップさせない』能力を選べば、クリーチャーによっては除去しているのに近い状態にもなります。状況は選ぶものの、攻守の両方を兼ね備えていると言えますね」
3/1飛行にタップ能力と、攻撃的な側面ばかりが目立つカードですが、高橋さんは守りの面でも《夢鎖の霊》を評価しています。
高橋「瞬速がついていればほぼ《ヴェンディリオン三人衆》でしたが、それは強すぎか」
――パイオニアなどのスピリットデッキに入りそうでしょうか?
高橋「スピリットは3マナ域に強いクリーチャーが集中していて選ぶのが難しいですね。ただ、単体で機能しつつ、複数枚引いた際にシナジーが生まれる(タップさせた上でアンタップさせないことなどが可能になる)ので、4枚入れる選択肢は十分にありそうです」
パイオニアのスピリットの3マナ域は、必須クラスの《呪文捕らえ》《天穹の鷲》や、便利な《スカイクレイブの亡霊》など、既に競合している状態ではあるものの、《夢鎖の霊》にも可能性がありそうですね。
井川「3マナでパワー3飛行と最低以上のクロックを持ちつつ、『ブロッカーを寝かすor相手のアタッカーを起こさない』というダメージレースに特化した能力を持っているのが○。スタンダードであれば緑単や白単のような除去の薄いアグロに対して有効に働きそう」
井川選手は打点とその能力で、ダメージレースに特化したクリーチャーとして《夢鎖の霊》を評価しています。除去の薄いデッキは緑単や白単のようなアグロデッキが多く、それらに対してダメージレースを真っ向から挑める《夢鎖の霊》は、青いアグロデッキ待望の1枚と言えるでしょう。
――パイオニアなどのスピリットデッキに入りそうでしょうか?
井川「《ネベルガストの伝令》と一緒に使うと、《ネベルガストの伝令》で寝かしつつ《夢鎖の霊》で起こさないといったアクションもできるので、アグロ環境に寄れば採用の余地もありそうですね」
アグロに相性が悪く、コントロールやコンボに強いスピリット。《夢鎖の霊》はその常識を打ち破るカードとなってくれるかもしれません。
『イニストラード:真紅の契り』の発売日は11月19日(金)!
《夢鎖の霊》、スタンダードやパイオニアで使われる可能性を秘めた面白いスピリットではないでしょうか?
そして『イニストラード:真紅の契り』のプレビューはまだ始まったばかり。今回の主役である吸血鬼はもちろん、青いカードやスピリットにも注目してみてください!
『イニストラード:真紅の契り』の発売日は11月19日(金)。カードラッシュでは当日から通販にてシングルカードの購入が可能となりますので、ぜひご利用ください!