MTG │ デッキ解説 │ 細川侑也【アゾリウスコントロール】
こんにちは、細川 侑也です。
先週末、MagicFest OnlineのWeeklyChampionship#1で10勝4敗で23位に入賞しました。これにより、Season Finalの権利を獲得!
今回は強豪集うトーナメントで好成績を収めることができた僕の愛機、アゾリウスコントロールについて、解説をしていきたいと思います。
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■現環境のおさらい
今のスタンダードは、一言で言うならば大ランプ時代。
《成長のらせん》、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》、《世界を揺るがす者、ニッサ》、《ハイドロイド混成体》。これらの強力なシミックカラーのカードたちを使ったデッキがとにかく環境には溢れています。
スゥルタイは、手札破壊と《戦争の犠牲》。
バントは、《時を解す者、テフェリー》と《空の粉砕》と《エルズペス、死に打ち勝つ》。
それぞれ序盤や脇を固めるカードは違えど、マナを伸ばして脅威を叩きつけるというコンセプトは、どちらも共通しています。
ランプデッキの特徴は、とにかくその爆発力と長期戦での粘り強さ。《成長のらせん》or《自然の怒りのタイタン、ウーロ》から《世界を揺るがす者、ニッサ》、そして強力な重いカードを連打する動きは非常に強力で、これに抗えるデッキはほとんどありません。
この大ランプ時代に待ったをかけるのが、またしても《成長のらせん》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を使用するデッキである、ティムール再生。
同じようにマナを伸ばすデッキですが、そのゴールは《荒野の再生》。そして大量のマナから《発展+発破》でフィニッシュします。
ティムール再生は《タッサの介入》を使えることでランプデッキの重いアクションに対応でき、更に《世界を揺るがす者、ニッサ》などの圧力を意に介さない勝ち手段として《荒野の再生》⇒《発展+発破》があるため、ランプデッキ、特にスゥルタイには相性が良いと言えます。(※バントは《時を解す者、テフェリー》を擁するため、明確に相性が良いとは言えません)
ビートダウンはラクドスサクリファイス、赤単アグロの2種が環境には存在しますが、ラクドスサクリファイスはランプ側の動きやサイドボードの枚数次第で相性が大幅に変わり、赤単にはラクドスサクリファイス対策で入る《敬虔な命令》や《ガラスの棺》が突き刺さり、ついでにメタられてしまう始末。
そもそもメインボードにおいても、ビートダウン側が圧倒的に有利かと言えばそんなことはありません。
良い回りをした時の《成長のらせん》デッキはどれも手がつけられず、ビートダウン側が追い付かないというのが実情です。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》という強力なビートダウンキラーが登場したのも向かい風です。
ところで、急ですがここで問題です。
ここまで紹介してきた5つのデッキに共通することはなんでしょうか?
スゥルタイランプ、バントランプ、ティムール再生、ラクドスサクリファイス、赤単アグロ。これらに共通するのは…
すべてのデッキに緑か赤が含まれているという点です。そう、すべてのデッキに《霊気の疾風》が効くのです。
そのため、バント・スゥルタイは《霊気の疾風》をメインボードにそれぞれ何枚か採用しています。同型で後手で相手の《世界を揺るがす者、ニッサ》を打ち消せば後手の不利をひっくり返すことができますからね。
赤単には《エンバレスの宝剣》の即死を防いだり、ラクドスサクリファイスの《死の飢えのタイタン、クロクサ》や《波乱の悪魔》も対処することができます。
《霊気の疾風》は、現環境で2番目に強い2マナのカードと言っても過言ではありません。(1番は《成長のらせん》です)
ならばこの《霊気の疾風》を使いつつ、自分はまったく《霊気の疾風》を効かないデッキを使えば、それだけで既に優位に立っているはずです。
そんな欲張りな願いを叶えるデッキこそ、アゾリウスコントロールなのです。
■アゾリウスコントロールの魅力
《霊気の疾風》が効かず、《霊気の疾風》を使えるデッキであるということは既に説明していますが、最大の魅力はなんといっても、環境の多くのデッキに対して打ち消し呪文が突き刺さることです。
ランプデッキはマナ加速に序盤を費やし、プレインズウォーカーなどを叩き付けるデッキです。そのため、打ち消し呪文によってガス欠に追い込むことが容易です。
打ち消されないドロー手段である《ハイドロイド混成体》こそあるものの、《覆いを割く者、ナーセット》のおかげで簡単に防ぐことができますし、その《覆いを割く者、ナーセット》を通して守ることも、対ランプ戦ならば余裕です。
ティムール再生に対してもアゾリウスコントロールは非常に有利です。《時を解す者、テフェリー》と大量の打ち消し呪文を使えるため、《荒野の再生》と《発展+発破》のコンボを無力化できますからね。
各種アグロに対しても、アゾリウスコントロールは決して不利というわけではありません。メイン戦こそ、打ち消し呪文が腐る展開がありますが、《空の粉砕》と《夢さらい》をきちんと引き込めば勝利できますし、サイド後は軽いアクションが増え、《夢さらい》と《太陽の恵みの執政官》が速やかにゲームを終わらせてくれます。
環境で最も不利なデッキだったティムールアドベンチャーが減っていることも、アゾリウスコントロールには一番の追い風です。
なお、同日に予選を突破したRush Prosの井川さんが使用していたシミックフラッシュは、おそらく不利です。厄介なデッキで勝ってくれたものです…(突破おめでとうございます!)
■デッキリストと一部解説
デッキリストについては、ほとんどが一般的なリストと相違がないので、特筆すべき点のみお話していきます。
《夢さらい》3枚
世界選手権を制したリストや、ミシックポイントチャレンジでGregory Orange選手が10勝したリストでは1枚だった《夢さらい》ですが、3枚に増量しました。これは単純に、6ターン目に《夢さらい》を唱えるという動きがあまりに強力で、それだけで勝てる相手が環境に多いためです。
ラクドスサクリファイスは《大釜の使い魔》と《魔女のかまど》で全体除去を喰らいながら継続的にダメージを削ってきますし、《真夜中の死神》でリソース勝負にも強い。そんな相手に除去をし続けても、こちらが先に力尽きてしまいます。
しかし、《夢さらい》さえあれば《大釜の使い魔》のダメージなんて可愛いもの。《真夜中の死神》による長期戦も《夢さらい》は許しません。
また、スゥルタイランプに対しても《夢さらい》は最高のカードです。《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》と《茨の騎兵》は回答にはなりえますが、4枚採用している《エルズペス、死に打ち勝つ》がそこで活きてきます。
適当に5ターン目までを打ち消しと除去でやり過ごして6ターン目に《夢さらい》という展開が最もゲームに勝利できる展開だったため、段々と枚数が増え、最終的には3枚で落ち着きました。
《エルズペス、死に打ち勝つ》4枚
このリストで最も気に入っている部分です。
対ランプ戦では、《エルズペス、死に打ち勝つ》はとにかく重宝します。バントランプ戦はお互いに《エルズペス、死に打ち勝つ》を出し合い、《エルズペス、死に打ち勝つ》を最終的に場に残した方が勝ちます。それを《時を解す者、テフェリー》で回収すると再度使い回すことができるためです。こちらだけ《エルズペス、死に打ち勝つ》に打ち消しで触ることができますが、相手も《伝承の収集者、タミヨウ》があるため、確実に《エルズペス、死に打ち勝つ》対決に勝利する保証はありません。だから枚数が欲しいのです。
スゥルタイランプ戦においては、既に説明しているように、《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》や《茨の騎兵》をどける手段として重宝します。
ジェスカイファイアーズ戦でも相手の高マナ域のフィニッシャーを対処する手段は無限に欲しく、これらのマッチアップでは4枚ほしいと思いました。
ラクドスサクリファイス、赤単相手には腐る展開もあるものの、決して効かないわけではありません。そんなカードを3枚に留めておくのはもったいないので、4枚にしました。これからも4枚から動かすことはありません。
《物語の終わり》1枚
このスロットには何かしらの2マナの打ち消し呪文を入れたいと考えていました。アゾリウスコントロールのガンとなる《世界を揺るがす者、ニッサ》を打ち消せるカードで汎用性の高いものがよく、当初は3枚目の《霊気の疾風》だったのですが、確定カウンターではないカードをメインから3枚取ることのリスクが高いと感じました。
《霊気の疾風》は《世界を揺るがす者、ニッサ》への対応としてはまずまずですが、完璧な対応ではありません。手札が弱ければ次のターンにまた出し直されるだけですからね。
かといって、他の打ち消し呪文は微妙でした。《神秘の論争》は《世界を揺るがす者、ニッサ》を打ち消すには3マナと重く、《ドビンの拒否権》の4枚目はアグロデッキ相手に腐りすぎます。
そこで、《物語の終わり》を投入しました。ランプのプレインズウォーカーすべてに加えて《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》を打ち消せますし、赤単の《鍛冶で鍛えられしアナックス》、《朱地洞の族長、トーブラン》、《エンバレスの宝剣》もカウンターできます。
ラクドスサクリファイスは《死の飢えのタイタン、クロクサ》以外に打ち消せるカードはほとんどありませんが(《悪ふざけの名人、ランクル》ぐらいです)、そこには目をつむることにしました。
ちなみにティムール再生にも《自然の怒りのタイタン、ウーロ》以外に対象がないため、腐る展開は多いですが、《荒野の再生》の誘発を消すことはできます。
《次元の浄化》不採用
Gregory Orange選手が3枚採用して話題になった《次元の浄化》ですが、2つの理由で不採用としました。
まず一番大きいのは、《次元の浄化》の効く相手であるジャンドサクリファイスが環境から減ったことです。《パンくずの道標》でリソースを無限に稼いでくるこのデッキとの相性を劇的に改善するのが《次元の浄化》ですが、今はラクドスサクリファイスしかいません。そしてラクドスサクリファイスは純粋なビートダウンデッキなため、《次元の浄化》を打っている暇がありません。
もう一つの理由は、リスト公開制という今大会のルールです。《次元の浄化》がバレていない状態ならば、ランプデッキはプレインズウォーカーを複数枚並べて、その上でクリーチャーも展開してくるでしょう。しかし、リストが知られていればケアされてしまいます。常に《世界を揺るがす者、ニッサ》と《ハイドロイド混成体》だけを展開してくるでしょう。
そしてサイド後は打ち消し呪文が当たってしまいます。メインボードでしか活躍しない上に、その効果も見込めないため、デッキからすべて抜きました。
ティムールクローバーには一矢報いることができるかもしれませんが、大抵は打っても無意味です。どちらにせよ負けます。
■サイドボーディングとゲームプラン
VSラクドスサクリファイス
先手
後手
メイン戦ではとにかく最速での《夢さらい》着地を目指しましょう。《夢さらい》が着地し、《忘れられた神々の僧侶》がいなければ勝ちです。
《初子さらい》で《忘れられた神々の僧侶》に速攻をつけられて《夢さらい》を対処される展開もありますので、《メレティス誕生》で出た壁か、《アーデンベイル城》の兵士トークンをどこかで生み出しておくと安全です。
サイド後はかなり楽になります。軽い除去と《太陽の恵みの執政官》が入り、相手からは少しの手札破壊と《害悪な掌握》ぐらいです。
《霊気の疾風》は当たるところが少ないので増やしません。相手のデッキに《戦慄衆の解体者》が4枚入っている場合は、1枚追加しても良いでしょう。
相手の強いカードは3マナに集中しているため、先手では《吸収》を残し、相手の脅威に対処します。
《覆いを割く者、ナーセット》は《真夜中の死神》を止められるのでそれなりに強く、先手ではすべて残しています。置いたターンに場に残る可能性が高いのも理由の一つです。
VSジェスカイファイアーズ
先手後手共通
メインとサイドでゲームプランが大きく変わるマッチアップ。アゾリウスコントロールはジェスカイファイアーズに有利ですが、負け越している場合はおそらくサイド後に原因があるのでしょう。
メインでは《創案の火》を打ち消し、相手がただのミッドレンジになったところを《エルズペス、死に打ち勝つ》で対処し、《夢さらい》で蓋をします。《創案の火》を消すために《時を解す者、テフェリー》も対処したいため、《ドビンの拒否権》は強力です。
サイド後は《義賊》、《徴税人》、《軍勢の戦親分》が入ってきて、相手はビートダウンに変貌します。《時を解す者、テフェリー》以外の呪文はほぼ抜けてくるため、《ドビンの拒否権》は弱くなります。
《吸収》はカードとしてはまあまあな活躍をしますが、相手のクリーチャーに対処を迫られる展開になるため、《時を解す者、テフェリー》を通されます。そうなった時に打ち消し呪文を引いた分だけ負けてしまうので、《神秘の論争》以外のカウンターは残しません。《神秘の論争》は除去を打ちながら《時を解す者、テフェリー》を打ち消せますし、《予見のスフィンクス》や《風の騎兵》を消せるので良いカードです。
リストがわかっていない状態でこのサイドボーディングを行うのは勇気がいりますが、ほとんどの相手は《軍勢の戦親分》と《義賊》は採用しています。思い切って対アグロのようなサイドプランに切り替えましょう。
《徴税人》を2本目で見なかったorデッキに入っていないことを知っている場合は、先手時のみ《吸収》を残しましょう。《ガラスの棺》をサイドアウトして良いです。
VSバントランプ
先手後手共通
ゲームは《エルズペス、死に打ち勝つ》相撲です。最終的に場に《エルズペス、死に打ち勝つ》が残った方が《時を解す者、テフェリー》でそれを回収し、次なる脅威を《エルズペス、死に打ち勝つ》して、最終的にマウントを取り、勝利します。
こちらの優位点は相手の《エルズペス、死に打ち勝つ》を打ち消せることで、相手の優位点は脅威の多さです。
最初に脅威を相手から展開されてしまうため、《エルズペス、死に打ち勝つ》を使わざるを得ないのはこちらになりやすく、そうなると必然的に相手の《エルズペス、死に打ち勝つ》が残りやすくなります。
《覆いを割く者、ナーセット》を生かす展開が最も勝ちパターンとなります。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《ハイドロイド混成体》をシャットアウトするこのカードだけは相手は絶対に対処しなければならないので、相手の《エルズペス、死に打ち勝つ》を引き出すことができます。
《世界を揺るがす者、ニッサ》で《覆いを割く者、ナーセット》が倒されるのは本当にもったいないので、手札に余裕がある状態ならば《覆いを割く者、ナーセット》は起動しないことをオススメします。
また、《覆いを割く者、ナーセット》を対処する手段はメインボードでは《エルズペス、死に打ち勝つ》に限られるため、例えば相手が3ターン目に土地3枚から《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を唱えてきた場合は、積極的に打ち消しましょう。返しのターンで《覆いを割く者、ナーセット》を置くことで、相手は対処できなくなります。そこで《時を解す者、テフェリー》が出てこなければ、後は《覆いを割く者、ナーセット》のマイナス能力を使って打ち消しをかき集めるだけでゲームに勝てるでしょう。
マナ加速を打ち消すかどうかは重要なので、よく考えましょう。
サイド後は、《時を解す者、テフェリー》の価値が跳ね上がります。相手が《神秘の論争》と《ドビンの拒否権》を入れてくるためです。
そのため、やはり相手の早いターンでの《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を打ち消すかが重要です。土地が3枚しかない状態で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を唱えてきた場合、これを通してしまうと青マナから《神秘の論争》を構えられる可能性があります。だからどんどん打ち消しましょう。手札に《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》がない場合でも、とりあえず《霊気の疾風》は打って良いでしょう。《神秘の論争》ならば、手札次第では温存します。
メインは《覆いを割く者、ナーセット》を、サイド後は《時を解す者、テフェリー》と《覆いを割く者、ナーセット》をいかにして守るからが鍵です。そこを意識してゲームをしていきましょう。
VSスゥルタイランプ
先手後手共通
バントに比べて楽な相手です。《エルズペス、死に打ち勝つ》は入っていませんし、《戦争の犠牲》はちょっと重い《石の雨》みたいなものです。
《戦争の犠牲》をクリティカルに喰らわないように、《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》を置いてカードを引かないような展開は避けましょう。特に相手のデッキに打ち消しは入っていないので、《時を解す者、テフェリー》は大体ただのドローマシンとして使って良いです。
バントと違い、《夢さらい》に対処できないので、かなり楽に感じるはずです。相手は《茨の騎兵》が入っていますが、《エルズペス、死に打ち勝つ》や《霊気の疾風》と対処手段は無限にあります。
サイドボーディングですが、一番の青い脅威である《時を解す者、テフェリー》が入っていないため、《神秘の論争》はサイドインしません。打ち消しは手札破壊が入っている相手には機能しにくいので、極力追加したくないのです。
基本的にはメイン戦と同じように戦えば問題ありません。相手もゲームプランを変えるようなカードは入っていないので、メインと同じように戦えば良いでしょう。
相手だけは《神秘の論争》を入れてくるので、《時を解す者、テフェリー》の価値は上がります。《戦争の犠牲》を抜いてくる相手もいるので、プラスから入るのも手です。
VSティムール再生
先手後手共通
とにかく《時を解す者、テフェリー》を大事にするマッチアップです。《時を解す者、テフェリー》が生き残れば勝利です。《覆いを割く者、ナーセット》が残ってもかなり有利になります。
メイン戦では《時を解す者、テフェリー》が場にない状態で《荒野の再生》を置かれて、マナフルオープンでこちらにターンが返ってきたら大体負けです。逆に、《時を解す者、テフェリー》を場に残してターンが回ってくればほとんど勝利です。
《時を解す者、テフェリー》は絶対にプラスから入りましょう。《焦熱の竜火》も喰らいたくありませんし、《覆いを割く者、ナーセット》を含めて《嵐の怒り》を食らったら目も当てられません。《覆いを割く者、ナーセット》もなるべく能力を使わずに置いておきましょう。
メインでは相手のデッキに入っている打ち消しは限られます。《神秘の論争》と《否認》が合わせて3枚、プラスで《タッサの介入》が3~4枚。
つまり、先手3ターン目に《時を解す者、テフェリー》が通る確率はかなり高いです。思い切ってプレイしましょう。仮にここで《時を解す者、テフェリー》が打ち消されても、返しの相手は3マナしかありませんから《荒野の再生》を置かれることがなく、《時を解す者、テフェリー》の着地が成就しなかった際のリスクが低いのです。
逆に、後手3ターン目は《時を解す者、テフェリー》はプレイしない方が良いでしょう。《タッサの介入》含めて7枚ほど打ち消しがあり、更に返しのターンで《荒野の再生》を貼られてしまいます。
繰り返しになりますが、《時を解す者、テフェリー》が鍵のゲームとなるので、《成長のらせん》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を打ち消すかどうかは大いに検討しましょう。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を打ち消すことで相手の打ち消し構えを潰せるのなら、喜んで《吸収》も打つべきです。
サイド後は相手が《夜群れの伏兵》を入れてきます。少し厄介なカードで、《成長のらせん》から先手3ターン目に出てくると非常に厳しいです。
通すか悩ましいですが、おおむね《夜群れの伏兵》は消した方が良いです。返しで《荒野の再生》を置かれるリスクもありますが、ティムール再生側は《荒野の再生》を何枚か減らしますし、《夜群れの伏兵》を通されるとそのまま相手は動く必要がなくなるので、どんどん不利になります。
VS赤単アグロ
先手
後手
さばいて《エンバレスの宝剣》をケアして《夢さらい》を着地させるだけです。
メイン戦は《ドビンの拒否権》を引かないことを祈りながら、速やかに《夢さらい》を着地させましょう。打ち消しが2枚腐ると負けます。
サイド後は弱いカードが全部強いカードに変わるのでかなり有利になります。《解き放たれた狂戦士》が入ってくるので《幽体の船乗り》をブロッカーとして入れていますが、そもそも《解き放たれた狂戦士》への対処手段は《メレティス誕生》、《空の粉砕》、《霊気の疾風》とたっぷりあるので、さほど気になりません。
メインを落としてサイド後2本取り返すのが基本の流れになっています。
先手で《覆いを割く者、ナーセット》を抜いて後手で残すことに違和感があるかもしれませんが、先手は《吸収》で相手の強い3マナのカードを打ち消す展開を想定し、後手では《覆いを割く者、ナーセット》から《空の粉砕》を探すことが多いため、このようになっています。どちらかというと、後手で《吸収》が全く役に立たないからです。
《時を解す者、テフェリー》は《エンバレスの宝剣》をケアできますが、基本的にはマイナスを使って問題ありません。クリーチャーをバウンスすることで《エンバレスの宝剣》をそもそも遅らせることができますし、《霊気の疾風》で《エンバレスの宝剣》は対処できるので、どんどんカードを引いて《夢さらい》ゴールを目指すのがベターです。
《夢さらい》は《エンバレスの宝剣》を出される隙を作りますが、《鍛冶で鍛えられしアナックス》以外に装備されても即死することはほとんどないので、《鍛冶で鍛えられしアナックス》がいなければフルタップで出してOKです。もちろん、次に何点喰らうかの計算はしておきましょう。
■終わりに
マジックフェスト・オンラインのデイリー予選が終われば、いよいよ後はWeeklyChampionship#2、そしてSeason Final。現環境のスタンダードもいよいよ大詰め。
今回の記事を読んで、アゾリウスコントロールの使用者が増えれば嬉しいです。そして勝率42%の汚名をすすいでください!(笑)
これからデイリー予選やWeeklyChampionshipに出られる方、頑張ってください。そしてSeason Finalの権利を既にお持ちの方、共に頑張りましょう!