MTG │ デッキ紹介│ 高橋優太【黒緑ヨーグモス】
先週開催されたモダンチャレンジで、緑黒ヨーグモスを使って優勝する事が出来ました!
デッキは前の週のモダンチャレンジで優勝リストをそのまま採用し、サイドボードだけ《月の大魔術師》を追加しました。デッキ自体が強くサイドボードも上手く機能しました。
今回の記事では、ヨーグモスのデッキ解説をして行きます。
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■大会結果
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/modern-challenge-2022-06-27
6月27日開催のモダンチャレンジです。
■緑黒ヨーグモス
黒緑ヨーグモス | |
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デッキリスト | |
2:《森/Forest》 1:《沼/Swamp》 2:《育成泥炭地/Nurturing Peatland》 2:《草むした墓/Overgrown Tomb》 2:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》 2:《黄昏のぬかるみ/Twilight Mire》 4:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》 2:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 1:《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》 1:《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》 1:《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》 1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》 21 Lands 4:《極楽鳥/Birds of Paradise》 |
4:《異界の進化/Eldritch Evolution》 4:《召喚の調べ/Chord of Calling》 4:《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide》 12 other spells 3:《忍耐/Endurance》 |
《スランの医師、ヨーグモス》の能力を中心に、死亡誘発型能力を多く採用して、攻撃しながらコンボを狙うデッキです。
《若き狼》《絡み根の霊》は不死能力により火力への除去耐性を持ちつつ、地上クリーチャーをブロック!この不死2種類により、モダンを代表するクリーチャーである《敏捷なこそ泥、ラガバン》に対して高い耐性を持ちます。
不死は守るだけの能力でなく、《スランの医師、ヨーグモス》の生贄能力ともシナジーを持ちます。1回不死で戻ってきたクリーチャーは+1/+1カウンターが乗りますが、それをヨーグモスの能力で-1/-1カウンターを乗せる事で相殺。
これにより再び不死が誘発するようになるので、ヨーグモス+不死クリーチャー+不死クリーチャーで、自分のライフの続く限りドローと生贄を繰り返し行えます。
この不死ループが発生したときに、《ゲラルフの伝書使》なら自分のライフの続く限り相手のライフも削って行きますし、《血の芸術家》なら無限ドレインが出来ます。
ヨーグモスデッキの長所は、特に除去呪文を採用しなくても、高いクリーチャー耐性を持つ事です。
ヨーグモスの能力により小型クリーチャーは除去しやすく、地上クリーチャーはブロックで止めやすい。相手の《濁浪の執政》のような大型飛行クリーチャーに対しても、《飢餓の潮流、グリスト》の「-2」能力で除去。
《飢餓の潮流、グリスト》は戦場に無い時はクリーチャー扱いなので、《召喚の調べ》《異界の進化》でサーチも可能です。「+1」でトークンを増やして《召喚の調べ》の召集コストに使ったり、ヨーグモスの増殖能力で忠誠度カウンターを増やしたりと様々なシナジーを持ちます。
グリストは攻めても守っても強く、ヨーグモスと並んでデッキの中心と言える性能で、このデッキを使っていると現在800円なのが安すぎると感じます。僕の体感の強さとしては3000円!
デッキの中心であるヨーグモスやグリストを早く唱えるために、マナクリーチャーは合計12枚採用。
これだけマナクリーチャーが入っていると、土地21枚と合わせて合計33枚のマナカウントで多すぎると感じますが、ヨーグモスの能力でドローに変換出来るのでマナクリーチャーは多めが丁度良いです。
そして8枚のサーチ呪文《召喚の調べ》《異界の進化》がデッキの安定性を底上げ。実質ヨーグモスが12枚なのでほぼ毎ゲームプレイできますし、状況に合わせて《忍耐》や《飢餓の潮流、グリスト》も探せて便利。
《根の壁》はマナを出すのに召喚酔いが無いので複数アクションしやすく、マナを出してから召集でタップできるので《召喚の調べ》のコストを2つ減らしてくれます。初出はミラージュ(96年)なのに、いまだに現役レベルの強さなのがすごい!
サイドボード後は最速でコンボを狙うのではなく、相手に合わせてミッドレンジ的な戦い方が多くなります。
《忍耐》《漁る軟泥》はイゼットラガバンに特に強く、打ち消しに弱い《異界の進化》と入れ替わる形でサイドイン。相手の昂揚を抑えたり、《濁浪の執政》が出てくるターンを遅らせます。
ヨーグモスのデッキは不死を防ぐ目的で《未認可霊柩車》をサイドインされる事が多いです。特に対策しなくても、相手が霊柩車をタップした後にインスタントタイミングで無限コンボは出来ますが、他にも割りたい対象があるなら《辺境地の罠外し》をサイドイン。
《月の大魔術師》は《原始のタイタン》を使うタイタンシフトやアミュレットタイタン、ウルザトロンなどの土地コンボへの対策です。サーチしてくるのが主ですが、手札に引いた時でも《下賤の教主》《極楽鳥》が居れば赤マナから唱えられます。
《月の大魔術師》のために《踏み鳴らされる地》を1枚入れるかも検討しましたが、ヨーグモスの能力起動を考えると2点のライフ喪失が痛いのと、土地コンボは除去が薄くマナクリーチャーが生き残りやすいことから《踏み鳴らされる地》は不要と判断しました。
サイドボードの《罪+罰》は主に《ウルザの物語》を中心とした、0マナや1マナにマナカーブが集中したデッキへの対策です。特にハンマータイムに良く効きます。
ただヨーグモス側もマナクリーチャーを多用する関係で、X=1が意外と使いにくく、これなら用途が同じで0マナでプレイできる《活性の力》の方が優先だと思いました。
それとヨーグモスは4色オムナスの《レンと六番》《激情》が特に苦手で、マナクリーチャーが焼かれやすい!《レンと六番》の1点除去の返しに《絡み根の霊》で攻撃して倒せないと、負けやすいです。
4色オムナス用にクリーチャーのスロットで対策を考えましたが、今のところ有力候補は《最後のトロール、スラーン》です。呪禁で除去されず、再生能力で《空を放浪するもの、ヨーリオン》以外は乗り越えられます。
次に大会に出るとしたら、《罪+罰》2枚を《活性の力》《最後のトロール、スラーン》1枚ずつに変更したいです。
■大会結果
〇イゼットラガバン
〇イゼットラガバン
〇バーン
〇タイタンシフト
〇ティムール続唱
〇ハンマータイム
×アミュレットタイタン
〇ビルギストーム
〇ハンマータイム
〇アミュレットタイタン
9勝1敗で優勝!
不利なマッチアップである4色オムナスに1度も当たらなかったり、自分の先攻が多かったりと全体的に幸運でした
■おわりに
僕は基本的にマナクリーチャーデッキに苦手意識を持っており、これまではデッキ選択でなるべく選ばないようにして来ました。選択肢A(ミッドレンジ)、選択肢B(マナクリデッキ)なら、ほぼミッドレンジでした。
その理由としては、マナが30枚も入ったデッキはマナフラッドして当然で、なおかつ土地が20枚程度だとマナスクリューも起きやすく、他のデッキよりも事故率が高いと考えていたからです。
ただ今回のヨーグモスの場合、ヨーグモスを出すことがそのままマナクリーチャーをドローに変換できて、なおかつヨーグモスがサーチと合わせて12枚なので、これまでのマナクリーチャーデッキとは異なり安定性が高いと感じました。
ヨーグモスデッキは相手として対戦しても強さを感じる事が多く、今回は食わず嫌いせずに試してみた結果、最高の結果で終われました。
デッキの好みは誰しもあると思いますが、ときには自分の好みと異なるデッキを回すことで、選択肢がより広がって行きます。メタ上位のデッキは特にそうで、回すことで弱点も理解できます。
上達を目的とするなら、色んなデッキで経験を積んでみて下さい。
それではまた。