先日シールドについて意見を述べたところ、大きな反響がありました。
シールドは6パックを開封して、その中から40枚のデッキを組んで戦うフォーマットです。
MTGアリーナでのシールドは参加費が2000ジェムで6パック開封して、勝っても負けても3パックの褒章が得られるので、カードを集めるには最適です。
しかも6勝で2000ジェム、7勝で2200ジェムと、勝てば参加費が返ってくる仕組みです。
今回の記事では、『イニストラード:真紅の契り』シールドを100ゲーム遊んだ経験からシールドのコツを伝授します。
※ラッシュメディア記事内紹介のカードは
カード名のリンク、記事末尾のバナーを
クリックで通販サイトへアクセスできます
通販サイト(https://www.cardrush-mtg.jp/)
■クリーチャーの基本サイズ
全体的にクリーチャーのサイズは小さめ。
4マナまでは2/2、3/2、3/3が出てくる環境です。3/2は相手の2マナ域と相打ちしてしまうので弱めで、3/2と3/3ではブロック時の性能に差があります。
そのため4/4以上になるとエース級のクリーチャーになります。
コモンのエースはこの2種類の4/4です。
除去が《削剥》や《狼の一撃》のように確定でないカードが中心なことも、4/4が強い理由になっています。5/5以上はなおさら対処が難しい。
《骨の髄まで》はコモンで最高性能の万能除去なので、大事に使いましょう。
■白
白のテーマは降霊と訓練。継続して訓練を誘発させるために、パワーを上げる仕組みが必要になってきます。
今回の白は飛行が多め。
この10種類はデッキに採用することが多いです。
相打ちを取りやすいナイス2マナ域で、後半は+2/+2修正で訓練しながらの攻撃に最適。
死亡誘発型能力が強く、1回訓練すれば3マナ相当、2回訓練すれば4マナ相当の性能になります。訓練出来るようにデッキを組む必要がありますが、白のエースです。
ブロック時の性能は悪いですが、1回訓練すればかなりライフを削ってくれます。
訓練持ちと一緒に攻撃するのに丁度いいサイズなのが《民兵の結集者》。ブロックは単独でも出来ますし、単純に3マナ3/3が強い環境です。
《希望の鷺》《鷺恵みの霊》は普通の飛行クリーチャーですが、どちらも複数あって嬉しい。《希望の鷺》は白黒のライフゲインでシナジー、《鷺恵みの霊》は青白のスピリット・降霊デッキでより活躍します。
最初は重くて弱い印象でしたが、使っていく内にどんどん評価が上がりました。2/5というサイズがブロッカーとして十分で、どんなクリーチャーもタップで無効化。《民兵の結集者》でアンタップして2回起動することもあります。
守っているときの方が2マナで使いやすいですが、貴重な確定除去なので相手のレア対処の為に取っておいた方が良いケースが多かったです。
白のテーマである訓練によく合っており、1回サイズを上げて訓練を誘発できればダメージを稼げます。返しで除去されても1/1飛行が残るので、2マナのカードとしては十分の働きです。
サイズ関係なく対処できる良い除去ではあるのですが、今回は青と黒に「濫用」があるため、生贄にされてしまうことが多いという欠点もあります。
少し弱めですが、1枚程度ならデッキに入るコモン。
パワーを上げることで訓練を誘発しやすくしてくれて、白黒ならライフゲインシナジーもあります。しかし、他のカードありきの能力で単体は1マナ1/1と弱いので、複数入れるのはおすすめしません。
訓練を誘発させにくく、ブロッカーとしてもイマイチ。数合わせのクリーチャーで、なるべく入れたくない。
除去できる範囲が狭くタイミングを選び、マナクリーチャーやシステムクリーチャーを倒せません。なるべくなら入れたくない。
訓練の誘発には良いのですが、守っているときに弱い4/2サイズなのと、毎ターンのマナ要求がきついです。
■青
青のテーマは降霊と濫用。今回はいつもより飛行が少なめ。
この10種類はデッキに採用することが多いです。
かなり優秀な1マナ域で、後半に降霊で飛ばして攻撃するのが強いです。濫用の生贄としても良し、手札から捨てて降霊するも良し。複数入れて良いと思います。
相手のブロックをやりにくくさせる能力で、パワー3なので他の色の訓練と相性良し。ブロックで相打ちしてからも、降霊で-2/-0エンチャントになるので使いやすいです。
青のトップコモンで、これが複数あったら青を使う理由になるくらい強いです。本体が3/3飛行と高性能ながら、能力でドローの質を高めてくれます。
4マナ3/3としてプレイすることも多いです。《削剥》《骨の髄まで》など、赤や黒の除去を回収出来ればなお良し。
サイズがブロッカーとして強く、1ドロー付きでコントロールデッキ向け。
かなり使いやすいバウンスで、2枚あったら2枚とも入れています。アンコモンの《嵐追いのドレイク》を守る動きが特に強い。
今回のセットはレアが全体的に強いので、他の環境と比較してレアを無効化する打ち消し呪文の価値が高いです。《中略》《精髄の吸引》はいつもあるだけ入れていました。
ただ、最初に盤面を作らないと打ち消し呪文は構えにくく、4-6ターン目に撃つものだと考えてください。2-3マナでクリーチャーを展開しないと、打ち消し呪文を構えるだけでクリーチャーにガンガン殴られてしまいます。
打ち消し呪文を構えるだけだと相手が動かなかったときにマナ損するので、そのマナの使い先として強いのが《散らかった思考》。疑似《嘘か真か》と言っても過言ではない高性能ドローです。
今回は打ち消しやドローを構えられる、比較的遅めの環境だと考えています。
少し弱めですが、1枚程度ならデッキに入るコモン。
青は2マナクリーチャーの質が低く、3/3防衛の《鋼纏いの霊》や2/1の《悲惨な群れ》はなるべく入れたくないです。他の色の2マナ域に頼るしかない。
2マナ域が弱いことで《縫合された助手》で濫用するようなことが少なく、ほぼ3マナ3/2バニラとして使うので、複数枚デッキに入れたくありません。
5/5サイズが頼りになりますが、重いのでせいぜい1枚程度。6マナ域はなるべくならアンコモンを入れたい。
除去はほとんどフルタップしたタイミングで撃たれて、《安全の揺り籠》で除去をかわす展開はほとんどありませんでした。
《墓の冷気》は『イニストラード:真夜中の狩り』なら強かったかも知れませんが、今回はゾンビがそこまで多くなく、3マナとして使うのには少し弱い。
■黒
黒のテーマは濫用と血トークン。血トークンで土地を捨てたり、墓地回収したり、後半のアドバンテージ要素が多いのでコントロールデッキになりやすいです。
この11種類はデッキに採用することが多いです。
濫用の餌として。
血トークンの起動で変身して、変身後は3マナ相当の性能になる、良い2マナ域です。
3マナ2/2飛行としても及第点ですが、ライフゲインをしたときに途端に高性能になります。《不貞腐れる農家》《大食の客人》でゲインしましょう。
変身後が高性能で、濫用や《悪運尽きた造反者》で条件達成も簡単です。
環境の基本サイズが3/2と3/3なので、《大食の客人》はブロッカーとして十分な性能。《悪運尽きた造反者》《大食の客人》で盤面を止めることが多いので、黒はコントロールデッキになることが多いです。
攻めたら5/5威迫、守っても3/3+血トークンで1ドローと高性能。カードプールにあるだけ入れます。
2点ドレイン+墓地追放ですが、守りのカードであり少し重いのが短所。同じ4マナ域なら《血に狂った社交家》優先。
コモンのエースである5/4サイズで、《悪運尽きた造反者》が居れば濫用で有利トレードできることもあります。
3/2が多い環境なので、《牙の天稟》は軽い除去として使いやすいです。間違って相手の吸血鬼にエンチャントしないように!(僕は1回やりました)
コモン最強除去で、相手のどんなレアでも追放出来ます。あまりにも強いので、使い所が難しい。
重いですが何でも除去出来て、血トークンで2ドローが出来ます。ゲームが長引きやすいシールド向けのカードで、黒タッチで使うこともあります。
少し弱めですが、1枚程度ならデッキに入るコモン。
濫用で生贄にしたり、血トークンで手札から捨てたりと、黒のテーマに合っています。ただ複数引くとマナがかかり過ぎるので、入れても1枚。
濫用することが少なく、2マナ2/2バニラに近いです。2マナ域が少ないときには仕方なく入れますが、あまり使いたくないです。
ゲームが長引きやすいシールド向けのカードで、後半アドバンテージを獲得します。ただこれも複数引くとマナがかかり過ぎるので、入れても1枚。
除去や相打ち、濫用での生贄が発生したときに使うカードですが、強く使えるタイミングが限定的なので、基本的には入れない方が良さそう。
『イニストラード:深紅の契り』環境は少し遅めなので、《当て付けの議論》のようなドロー呪文を撃つタイミングはあります。血トークン含めて約2.5ドロー。
■赤
赤のテーマは血トークンと狼男。
この8種類はデッキに採用することが多いです。
表も裏も頼れる性能で、赤の主力になるクリーチャー。
前環境の4マナ2/5狼男が弱かったせいで悪印象かも知れませんが、今回はやります!2/6はほとんどのクリーチャーを止めてくれて、裏面の6/6は単体ブロックで倒すのが難しい。
前回の『イニストラード:真夜中の狩り』は《銀弾》含む除去が強すぎたせいで狼男が弱かったですが、今回のセットは狼男が活躍しやすいです。
4/4威迫に血トークン2つと、赤のエースと言える性能。赤は基本的にクリーチャーが弱い色なのですが、《ファルケンラスの祝賀者》だけは飛び抜けて強いです。
赤をやる理由になるのが《炎恵みの稲妻》《削剥》の2種類のコモン除去。特に《削剥》は4マナ域までが3/3なので除去できる範囲が広く、タッチを検討することもあるほど強いです。
コモン版《表現の反復》で、実質2ドローで使いやすいです。
重いですが、4/4が強い環境なので貴重な4点除去。《忌まわしき儀式》もそうですが、血トークンの付いてくる除去はゲームが長引きやすいシールド向けのカードです。
少し弱めですが、1枚程度ならデッキに入るコモン。赤の最大の短所として、クリーチャーが弱い!
プレイアブルではあるのですが、後半棒立ちになることが多く、自分より上のマナ域とも交換できません。どちらも入れて1枚程度に済ませたい。
相手の2マナ域と相打ちしやすく、これも複数入れたくない。
デッキ次第では輝きます。特に威迫クリーチャーで攻撃して2体ブロック→《確実な一撃》で一方的な戦闘という動きが強いので、赤黒向けのカード。
■緑
緑のテーマは訓練と狼男。そして多色化しやすい色でもあります。
この8種類はデッキに採用することが多いです。
自分のターンは2/4なので、3-5ターン目くらいまでは継続して攻撃できます。パワーを上げる仕組みがあればなお良し。
《毒蠍》は相打ち要員かつ、《狼の一撃》により接死ダメージ狙い。赤のアンコモン《バリスタの監視兵》がいると、たまに接死付与+1点で大型クリーチャー破壊も狙えます。
白緑訓練や赤緑狼男など、人間中心のデッキが組めたときに2マナ3/3の高性能。訓練を誘発させるのにも最適です。
シールドで緑の中心になるカードで、好きなマナを出せるので多色化できるようになります。《花の織り手》が2枚あるようなら除去タッチを考えます。裏面も3/4と、3マナ域より1サイズ大きいので頼もしい。
相打ちしながら1ドローできるので、良質な3マナ域。
攻撃時に訓練で2/2になるので、3/1+2/2と4マナ域としてかなり高性能。3/1トークンは守っているときも相打ちを取りやすいです。
緑のエース。単純に4/4が強いのと、変身後はパワー2以下にブロックされないので、有利に戦闘を進められます。
格闘では無く一方的にダメージを与えて、しかもインスタント!夜になると+2/+0するので、コンバット呪文としても使いやすいです。緑のトップコモンです。
少し弱めですが、1枚程度ならデッキに入るコモン。
攻撃することは少なく、コントロールデッキ向けのカード。飛行への対処が少ないときに。
6/6ライフゲインと頼もしいですが、重いのでせいぜい1枚程度。6マナ域はなるべくならアンコモンを入れたい。
再録ですが、訓練のためにパワーを上げるのが強く、前回のセットよりも使いやすい印象です。
降霊が多い青緑用のカード。
多色化したいときに。2枚以上入れるとマナフラッドの原因になりますし、+2/+2オーラとしては弱いです。
■マナカーブと色のタッチ
今回は「昼・夜」を参照する能力が少なく、2ターン目をパスしたとしてもそこまで大きな被害は受けません。4マナまでは3/3以下のサイズがほとんどなので、低マナ域に押し切られることはそこまで多くないです、
ドロー呪文をプレイしたり、打ち消し呪文を構えるターンもあり、前回の『イニストラード:真夜中の狩り』よりはゆっくりとした環境です。
とは言えマナカーブは重要なので、2マナ域4枚、3マナ域6枚、4マナ域3枚、5マナ域2枚といったように、各ターンにクリーチャーを展開できるようなバランスを意識しましょう。
特に緑がそうなのですが、好きなマナを出すカードが多いので、多色化が検討出来ます。
また、《名誉ある家宝》もマナ加速兼墓地対策としてプレイアブルなので、《名誉ある家宝》《進化する未開地》+1枚の基本地形で色をタッチすることも出来ます。
アンコモンではありますが、《予言の像》は好きなマナを出しながら5/5に変身するので、シールドなら必ずデッキに入れるカードです。
これらはタッチを検討するカードです。
自分のデッキに除去が少ない場合に《削剥》《肉体の裂傷》《忌まわしき儀式》をタッチすることは検討しましょう。
また、自分のデッキの勝つ筋が薄いのなら《ファルケンラスの祝賀者》はタッチする可能性があります。4/4威迫+2つの血トークンはアンコモンのような強力な性能!
他にタッチする候補としては、1色だけ合っているマルチカラーのアンコモンやレアですね。
今回のシールドは、比較的タッチすることが多い環境だと考えています。
■レアが強い!
今回は1枚でゲームで勝つようなレアが本当に多い!
特にヤバいのはこの3つ。3神と呼んでも良い高性能。
バウンスし放題。打ち消されないのがなおさら対処を困難にしています。
自分がフルタップの状態で出されると6/6デーモンが2体になって、返しで1体除去したとしても際限なくデーモンが生まれ続けます。今環境の最強レアです。
生き残ったら盤面制圧します。だいたい血トークンが10個とかに出て使い切れなくなります。
前環境の『イニストラード:真夜中の狩り』はレアゲーとは感じなかったのに、どうしてこんなに差があるのか考えたところ、コモン除去の質の差でした。
真夜中の狩りの黒除去は偉大だった!
『イニストラード:深紅の契り』でレアを除去できるカードは少ないので、大事に扱って下さい。
《英雄の破滅》《骨の髄まで》が複数あるなら、それだけで黒を検討する程貴重な除去です。
《勇敢な姿勢》もレアを除去する点で優れており、色マナに余裕があるならタッチする候補です。
除去が少ないなら、打ち消しもレアへの対抗手段です。
シールドは何かしらの強いレアを出されるので、レアへの対抗手段はしっかり考えましょう。
■おわりに
僕の現時点の考え方としては、確定除去や打ち消し呪文が多いなら青黒ベースのコントロール、確定除去が少ないなら白系アグロの2択。
色の評価としては、「黒→白→青→緑→赤」の順です。赤は《削剥》《ファルケンラスの祝賀者》が強いですが、クリーチャーの性能が低いため、今のところは最下位。
レアが強いせいで理不尽なゲームもありますが、それでもデッキの組み方次第で対抗することができます。レアへの対抗策は除去するか打ち消す。もしくは訓練アグロで出てくる前に押し切るかです。
参考にして下さい。
それではまた。
↓クリックで通販サイトへ↓