MTG │ 新弾レビュー │ 井川良彦【フォーゴトン・レルム探訪】

皆さんこんにちは。Rush Prosの井川です。

ということで毎度おなじみ、最新エキスパンションである『フォーゴトン・レルム探訪』のレビューをお届けします。

9月の下旬には『イニストラード:真夜中の狩り』が発売し、スタンダードがローテーションしますので、今回は「今使え!」よりは「将来性に期待!!」というカードを中心にご紹介しようと思います。

それでは、スタート!

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■D&Dコラボということは…そう、ドラゴンが強い!!!

新型《龍王オジュタイ》登場!

まずはシンプルにトップレアっぽいカードから。

5マナパワー5の飛行、アンタップ状態での除去耐性、そしてダメージが通るとアドバンテージ。まさに生まれ変わった《龍王オジュタイ》!

龍王オジュタイ》はエスパードラゴンというコントロールデッキのフィニッシャーとして、5マナのレジェンドにも関わらず4枚採用されたほどのカードでした。この《砂漠滅ぼし、イムリス》もほぼ同様の採用と活躍が見込めます!

特にタフネス5であるのが嬉しく、出した返しのターンに《黄金架のドラゴン》や《エシカの戦車》への信頼できるブロッカーになるのが頼もしい限りです。5/5ボディ、偉い!!

これだけ褒めちぎった期待の新人ですが、その出番はもう少し先になりそうです。天敵・《神秘の論争》許すまじ。

そして新型《刃の翼ロリックス》も!

古参プレイヤーならみんな大好き(?)《刃の翼ロリックス》が装いも新たに帰ってきました!

刃の翼ロリックス》とはいいましたが、『オンスロート』が発売されたのは約19年前。その性能は大幅に強化されています。なんといっても一番大きいのは、「この呪文は打ち消されない」の一文ですね!

重い呪文はカウンターに弱いのが常ですが、そこを克服しているカード=重くて強くて打ち消されないのであれば、対コントロールデッキでのメタカードとして活躍するというのは、歴史が証明しています。

特に今回の《星山脈の業火》は先に紹介した《砂漠滅ぼし、イムリス》や《黄金架のドラゴン》より一段階サイズが大きいので、イゼットカラーのデッキにおいては、ミラーマッチでのキーカードになりそうです。デカイ!速い!強い!!

■ローテーションを待たなくても、こいつらなら即戦力!

基本的には全体的に少しカードパワーが低く、スタンダードのローテーション待ちが多い今エキスパンションですが、2種類の2マナ域が緑単アグロの即戦力として既に活躍を見せています。

群れ率いの人狼》は2マナ3/3にメリット付きという破格な性能。起動型能力は弱いので最後の押し込み以外に使うことはほぼないでしょうが(せめてタフネスも上げてくれれば…)、それを抜きにしても十分過ぎるカードパワーです。殴りながらドローする、それ即ち勝利なり。

こちらは2マナ2/2トークンと《砕骨の巨人》の餌食になってはしまいますが、残ったエンチャント自体のバリューが凄いので高評価な1枚。レベル2の能力は《不詳の安息地》との相性が抜群ですし、レベル3に到達すれば《怪物の代言者、ビビアン》を常にコントロールしているようなもの!

シンボルも緑1つと薄いので、特にローテーション後は緑が入ったデッキの2マナ圏として定番の1枚になりそうです。

■色対策カードはサイドボードの華!

そして例年でいう基本セットのポジションである今エキスパンションでは、定番の色対策カードが各色に収録されています。どれも基本的には単体除去なのですが、かなり使い勝手に幅がありますので、順に見ていきましょう。

白の色対策カードは、黒メタの単体除去。「フェイズアウト」という能力の特性上、汎用性は低いので黒以外のパーマネントに打つことはほとんどありませんが、黒に対しては《天界の粛清》を思わせるほどの効果を発揮します。

青の色対策カードは、赤メタの単体除去。「能力を失わせる」という効果は特に《黄金架のドラゴン》や《朱地洞の族長、トーブラン》の能力を消すのに重宝するでしょう。このカードは赤以外にも「アンタップさせない」除去として使用することができるので、赤緑や赤黒など、他のカラーリングのクリーチャーを採用している相手にも腐ることが少ないのが嬉しいです。

黒の色対策カードは、白メタの単体除去。白相手ではたった1マナで-4/-4という破格の性能となりますが、白以外にも-4/-1はできるので、1マナの除去としては純粋に優秀なカードです。2マナ3/1クリーチャーなど、環境のタフネス1の使用率次第ではメインに採用されうるスペックだと思います。

赤の色対策カードは、緑メタの単体除去。《恋煩いの野獣》《長老ガーガロス》《探索する獣》《エシカの戦車》《星界の大蛇、コーマ》など、打ちたい相手を挙げるとキリがありません。特にローテーション前の現環境では、赤単のサイドに4枚採用して相性差を跳ね返しうるほどのパワーカードです!

緑の色対策カードは、青メタの単体除去。通常プレイでは4マナと重いので、青相手以外にプレイすることは(構築では)ほぼないでしょう。

青いクリーチャーデッキは一般的に少ないので今回の色対策カードの中では一番扱いづらいのですが、唯一の利点は《砂漠滅ぼし、イムリス》キラーとしての居場所です。巻き添え》がローテーション落ちした後に《砂漠滅ぼし、イムリス》が活躍するようでしたら、このカードで鉄槌を下すと良いでしょう。カウンターされないので、護法4もなんのその!!

■その他、気になったカードたちをザックリ紹介します

自分、犬派なんで。

白蘭の騎士》と違ってサーチする土地が基本地形&タップインになってしまったのが寂しいですが、その分パワーが3になったので、先攻2ターン目に気兼ねなく出せるようになったと言えるかもしれません。ワン。

「全部除去られて、盤面に装備品だけ残って負け~」という悲しい負け方をしなくなるのが良い!

装備コストも軽く、かつ全体除去されても返しに殴ることができる。複数枚引いても大丈夫。ということでスタンダードで活躍できるレベルの装備品な気がします。

リミテッドで使ってめちゃくちゃ強かったので、スタンダードでも使えるかも!という期待を込めて。

5マナで2パーマネント&パワー10相当なので、結構やる気がするんですよね。

リミテッドで使って強かったのでシリーズその2。使うなら全部使いそうなので3枚まとめてご紹介。

サクって損せず、しかもマナ加速になったり強化したりと見た目の10倍ぐらい強いギミックです。これらを軸にした、新型のラクドスサクリファイスが登場する予感。

リミテッドで使って強かったのでシリーズその3。

単体でも2マナ2/3+α相当という優秀なクリーチャーであり、クリーチャータイプがならず者なのも嬉しいところ。特に《トリックスター、ザレス・サン》との組み合わせは特筆に値します。ブロック不可の《トリックスター、ザレス・サン》は宇宙です。天下取りましょう。

■終わりに

ということでお届けしました『フォーゴトン・レルム探訪』レビュー。基本的には全体的にカードパワーが低めですが、ローテーション後に活躍しそうなカードが多数ありますので、価格が上がらないうちに如何に見定めて買えるか、ユーザーの力量が試されるセットと言えそうです。

いくつか紹介しましたが、今回のイチオシはこれ!

この2枚の組み合わせは、今後(特にローテーション後)活躍してくれるんじゃないかなーと思ってます。「ダメージが通らない」という最大の弱点を克服した《トリックスター、ザレス・サン》の今後に期待!!

それでは今回はここまで。また次回の記事でお会いしましょう!


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